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デジタルで読む福澤諭吉


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eBOOK : 「増訂華英通語. 上

増訂華英通語. 上 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...紬緞類 酒名類 各埠類 四字類地理類 布疋類 飛禽類 船隻類 五字類人倫類 首飾類 走獸類 炮製類 字類職分類 顔色類 魚蝦類 写字房什物類 七字類国宝類 瓜菜類 器用類 粧扮類 長句類五金類 薬材...

増訂華英通語. 上 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
珊瑚/サンゴジユcoral/コーラル数目類一/ヒトツ/イチone 1/ウヲヌ二/フタツ/ニtwo 2/ツー三/ミツ/サンthree 3/スリー四/ヨツ/シfour 4/フヲーァル五/イツヽ/ゴfive 5/フハイフ/ムツ/ロクsix 6/セキス七/ナヽツ/シチseven 7/セーヴヌ

増訂華英通語. 上 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...テヌ十四/ジフシfourteen 14/フヲーァルテヌ十五/ジフゴfifteen 15/フィフテヌ十/ジフロクsixteen 16/セキステヌ十七/ジフシチseunteen 17/セーヴヌテヌ十八/...

増訂華英通語. 上 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十/ロクジフsixty 60/セキスチ七十/シチジフseventy 70/セーヴヌチ八十/ハチジフeighty 80/エイチ九十/クジフninety 90/ナイヌチ一百/ヒヤクone hundred...

増訂華英通語. 上 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...エリ三月/サングワツmarch/マルチュ四月/シグワツapril/エプリル五月/ゴグワツmay/メー月/ロクグワツjune/ジュヌ七月/シチグワツjuly/ジュライ八月/ハチグワツaugust/ヲー...

増訂華英通語. 上 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ー礼拝四/モクエウニチthursday/ソァルスデー礼拝五/キンエウニチfriday/フライデー礼拝/ドエウニチsaturday/セータァルデー一個礼拝/ヒトマワリa week/エ ウ井ーキ安息日/...


eBOOK : 「増訂華英通語. 下

増訂華英通語. 下 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
単鷹国/プロイセンprussia/プロシヤ瑞国/スウエーデンsweden/スウィーデヌ荷蘭/ヲランダholland/ホルラヌド嗹国即黄旗/デー子マルカdenmark/デヌマルク意他即羅馬/イタリヤitaly or rome/イタリ ローム大呂宋/イスパニヤspain/スペーヌ小呂宋/ルスンmanila/マニラ西洋/ポルトガルportugal/パルトゲル印度即天笠/インド/テンヂクindia/イヌジェ孟加喇/bengal/ベヌゲル(口+孟)買/bombay/ボンベー孟打拉沙/madras/メデレス新埠/penang/ペ子ン新洲府/singapore/シヌガポール嗎(口+)呷/maracca/メレクカ日本/japan/ジャッパヌ

増訂華英通語. 下 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
字類勿再遅剤喇/トメヲクナdon't put any longer./ドント プット エニ ロンガル使佢拈佢去囉/アノヒトニモテユカセイsend him to carry it away./セヌド ...

増訂華英通語. 下 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...n. t. m. c.米 二斤半 四算 一銭rice, 2 1/2 at 4 is 0 1 0 柴 十斤 三厘算 銭八fael, 60 3 cash 0 1 8豬月 二斤半 算 銭五pork, 2...

増訂華英通語. 下 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...7th 十九員 五先 19 58th 七十一 先 71 69th 四十四 二十四 ...

増訂華英通語. 下 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 一 埕油 艮一員 廿五仙2nd 1 jar of oil 1. 25初三 八月 取 三 包 米 艮員3rd 3 bags of rice 6. 00 初四 八月 取 三 担 柴 艮二員 九仙4th...

増訂華英通語. 下 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
陳柴庭 取到 容檢chun tsze teng dr to yeong him十 九月 取 十二枝 洋枝燭 員数 仙土 ...


eBOOK : 「西洋事情. 初編. 一

西洋事情. 初編. 一 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
銭貨出納 巻之葡萄牙史 記政 治海陸軍銭貨出納日耳曼総論普魯士史 記

西洋事情. 初編. 一 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るの趣意のみ。尚おその他諸国の条も次で翻訳に及ぶべし。○本編の翻訳は今茲三月より公務の暇、業を起し、月下旬に至り初編初て稿を脱せり。これを校正するに及て、或人余に謂える者あり。この書、可は則ち可なり...

西洋事情. 初編. 一 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に近しと雖も、嘗て国法の破れたることなし。○ 欧羅巴政学家の説に、凡そ文明の政治と称する○ ものにはケ条の要訣ありと云えり。即ち左の如し。第一条 自主任意」国法寛にして人を束縛せず、人々自からその所...

西洋事情. 初編. 一 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...二年、港運上の高、三千一百十七万「ポント」余なるに、運上所役人の給料并に不時の褒美等、諸雑費を合せて十五万「ポント」に足らず。収税の法の簡便なること推て知るべし。国内産物並に官許の運上 国内の産物よ...

西洋事情. 初編. 一 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
定りの運上あり。証印税 屋宅の貸借、金銀のことに就ての約書、両替屋の手形、為替手形、借財、質入、貨物譲渡し、弟子入職人等の年期を定て弟子となるを云う婚姻、離縁、遺言、任官、火災請負い、海上請負い、新聞紙出版、金銭請取等、皆書面を用ゆるときは官府の印を押して後日の証となし、その証印の税として定りの高を納む。例えば金銭のことに就て約束するとき、その金高二十「ポント」にして約書の字数二千百十字以下なれば証印税二「シルリング」半を納め、借財質入の高二百

西洋事情. 初編. 一 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の政府へは四「シューズ」を取り、竜動港より英国の諸方へ届る為め英の政府にて二「シューズ」を取る。合て「シューズ」なり。印紙の元価八「シューズ」より「シューズ」を引き、残り二「シューズ」、これを運送...

西洋事情. 初編. 一 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
あらざるものなし。英国にては古来の国債次第に増加し、千八百十二年に至てその高八億九千四百万「ポント」となれり。この利息を一年三分の割合として、二千百八十二万「ポント」なり。国債の利息は大抵三分より...

西洋事情. 初編. 一 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
り時々元金を返し、古来国債の崩れたることなければなり。昨年も元金七百万「ギュルデン」を返したりと云う。魯西亜国債十億二千万「ルーブル」利三分四釐 手形の価七十葡萄牙国債甚多からず利三分 手形の価四十西班牙

西洋事情. 初編. 一 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...らずと雖ども、歩兵、騎兵、坐作進退の法、未だ整わずして、戦争の際、動もすれば混雑を生ずることあり。千百年代の初に瑞典王ゴスターフ、測量窮理の学に達し用兵の才略に富て、諸兵運動の法を立て、小銃隊を改正...

西洋事情. 初編. 一 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...トーツル紀元前三百年代希臘の大学者の学派に心酔し、附会奇異の神説を唱えて有用の実学に志すものなく、千百年の頃に至るまてもその形勢依然たり。この時に当てフランシス・バーコン、デス・カルテス等の賢哲世に...

西洋事情. 初編. 一 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ルフ ー人身体血液運行の理を発明する等、世の学風漸く実際に赴く。千百年の末、英国の大家ニュートン、千古不世出の英才を以て日新の世に生れ、齢未だ二十四歳に満たず、大空に行わるゝ引力の理を発明し地球の引...

西洋事情. 初編. 一 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
給料を与えて人を教えしむるものあり、或は平人にて社中を結び学校を建て教授するものあり。人生れて、七歳、男女皆学校に入る。或は校に止宿する者あり、或は家に眠食して毎日校に行く者あり。初て入る学校を小学...

西洋事情. 初編. 一 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...家たらんと欲すれば兵学校に移り、医師たらんと欲すれば医学校に移り、専ら一業のみを勉る者あり。右の如く、七歳より初て学び、十八歳若くは二十歳を成業の年齢とす。右は大小学校に入る一般の順序なれども、或は...

西洋事情. 初編. 一 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一年を期限となし利息分を収む。品物を質入したる者、期限に至て金を償わざれば、その物を出して糶売となす。例えば初め質入れしたるとき百両を貸したる品物、糶売にて百三十両となれば、一年百両の利息両を引き...

西洋事情. 初編. 一 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...地理学等を教授すること、尋常の学校と異なるなし。その法、初て院に入る者には指を以て「エ、ビ、シ」二十文字の記号を為すを教ゆ。指の形ちを色々にして文字の記号を為す様子は日本人の拳を打つ 手様の如し次で...

西洋事情. 初編. 一 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
孔を穿ち海陸の形ちを画き、指端にて之を触れしむ。算術にも別に器械あり。その形ち算木の如し。之を転用して加減乗除より天文測量の難算に至るまで成らざるものなし。この外盲人の学ぶ事業は男女共に音楽を勉む。又男子の手業には機を織り籠子を造り、婦人は「メリヤス」を組む。その品物は市に売て院の費用に供す。英国にて盲院に入るものは、長幼に拘わらず教授すること年を限とす。この年限中に学術大抵成業に及べども、貧にして活計なき者は尚院内に留て養わるゝを

西洋事情. 初編. 一 - 98 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...すれば人間衣食住の需用、備わらざるものなしと云て可なり。斯く千万種の品物を一大厦の内に排列して、五、ヶ月の間、諸人の展観に供し、器品の功用は各その主人ありて之を弁解す。諸人之を観て買わんと欲すれば、...

西洋事情. 初編. 一 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...る品物も入札の売買あり。〇都会に博覧場を開く間は、諸邦の人皆是に輻湊して一時都下の繁昌を致す。千八百十二年、竜動に博覧場を設け、毎日場に入るもの四、五万人に下らず。来卯年 は仏蘭西の巴理斯に之を設く...

西洋事情. 初編. 一 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
蒸気機関の力は「シリンドル」の大小に由て強弱あり。この強弱を馬の力に擬えて計算す。所謂蒸気の馬力なり。一馬力とは三万三千「ポント」の重さを一分時間に一「フート」の高さに挙る力を云う。〇西洋にても往昔は物を製するに皆人力を用ゆること本邦及び支那等に異なることなかりしに、千七百二十年、日耳曼の人レオポルド、蒸気を以て人力に代んとするの説を起し、次で千七百十九年より千七百八十五年に至るまでの間に、英国人ワット初て蒸気機関を大成し、爾後英亜諸国に

西洋事情. 初編. 一 - 107 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
その最も軽便なるものは飛脚船なり。飛脚船は人の商売品を積み旅客を乗せて諸処に往来す。大抵帆前を用いず蒸気のみにて走り、風の順逆に拘らず着発必ず日を限る。欧羅巴より日本、支那等の間に往来するものは英仏商社の船にて、往来の間、諸処の港に寄て船を替え、宿次ぎにて彼此に達す。日限を誤ることなし。大抵日本より欧羅巴の地へは海路十日にて達すべし。蒸気車〇蒸気車とは蒸気機関の力を藉りて走る車なり。

西洋事情. 初編. 一 - 114 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を狭くせりと云うも亦溢言に非らず。〇西洋にて急報の法、往昔は唯相図を以て事変を報ずるのみなりしが、千百年代の初よりその相図にて事の次第を告ぐべき仕掛を設けて、高き所に番所を建て、望遠鏡を以て互に相図...

西洋事情. 初編. 一 - 118 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...昼の如し。方今西洋諸国には燭を携て夜行するものなし。附 録〇西洋にては〔太〕大陽暦を用い、平年三百十五日と定む。故に数年を経る間には、我国の月日と一月も違うことあり、或は正しく双方の月日相符合する...

西洋事情. 初編. 一 - 119 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...は我半時なり。時の順序左の如し。第一時我九時半第二時我八時第三時我八時半第四時我七時第五時我七時半第時我時第七時我時半第八時我五時第九時我五時半第十時我四時第十一時我四時半第十二時我九時 一時を...

西洋事情. 初編. 一 - 120 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の一動に同じ。〇物の大数を記るすに億と云い兆と云い諸説一定せず。今この書中にある物数は一、十、百、千、万、十万、百万、千万、一億、十億、百億と、十倍ずつにて次第に計え上るなり。〇寒暖に幾度々々と云うものは、水の凍る寒を三十二度とし、湯の沸騰する熱を二百十二度と定め、その間の度数にて寒暖を計るなり。大抵春秋の気候は五、十度、夏の暑は八十度以上百度となることは稀なり。

西洋事情. 初編. 一 - 121 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ート」十二分の一にて八分三釐強に当る。 同、陸の一里は我十四町四十三間弱に当る。 同、海の一里は我十町五十七間強に当る。〇仏蘭西の一「メートル」は我三尺三寸弱に当る。 英亜の一「ポント」は我百二十一...

西洋事情. 初編. 一 - 122 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...なり。 同、一「セント」は「ドルラル」百分の一なり。〇荷蘭の一「ギュルデン」は我十八匁に当る。金一両十目の相場〇英国の一「ポントステルリング」書中に唯「ポント」と記すは我三両に当る。 同、一「シルリ...


eBOOK : 「西洋事情. 初編. 二

西洋事情. 初編. 二 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
西洋事情巻之二福澤諭吉纂輯亜米利加合衆国史記千四百九十二年西班牙の船将閣竜、亜米利加国を発見せしより、爾後、欧羅巴各国の政府並に商社その轍に効い、争て船艦を遣り諸方を探索して、便利なる地方を発見すれば随て人民を移し、その地を本国の所領となせり。千七百十年の頃、今の合衆国の地、英国の所轄に属するもの十三州あり。千七百

西洋事情. 初編. 二 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...傍の寺院にて一時に鐘を鳴らし、この合図に従て衆民皆武器を携え、ボーストンに集まるもの百を以て計う。第月十七日ブンケル山の戦は、亜米利加人千五百人、英の兵三千人と接戦し、三度び敵を退けたれども、遂に我...

西洋事情. 初編. 二 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の近傍に敵国の兵なし。○レキシントン及ブンケル山の合戦にて人心益意を決して防戦せんとし、遇千七百七十年の春、英国王より命を下し、亜米利加人を征するに付ては劇烈の力を尽して之を制圧すべしとの報告ありし...

西洋事情. 初編. 二 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
諸州一般、之に奮激して合衆独立の意を生じ、第月九日会同恊議して、合衆諸州は固より独立するの理を以て独立し、英国と交を絶ち、英国の支配を受けず、固より之と離別するの理を以て之と離別するとの大論を発し、...

西洋事情. 初編. 二 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に同意するもの九州、之を拒むもの二州あり。依て又衆人一般に商議したれども、独立の議に左袒するもの多く、加之第七月四日に至て諸方より独立の論を唱うるもの蜂起雲集し、遂に十三州同意一定して独立不羈の国と称し、爾後益兵を募り、英の兵と戦て互に勝敗あり。又千七百七十八年第二月仏蘭西と条約を結てより防戦の助力を得たり。○騒乱の初より七年の間、二十九戦し、或は勝ち或は敗し、千七百八十一年ヨークタヲンの一戦を以て事を終れり。この戦は第十月十九日華盛頓一万千の

西洋事情. 初編. 二 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...一月二十日仮条約を結び、翌年第九月三日本条約を取り替し、合衆国の不羈独立を周く布告したり。千七百七十年第七月四日亜米利加十三州独立の檄文人生已むを得さるの時運にて、一族の人民他国の政治を離れ、物理天...

西洋事情. 初編. 二 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...革すれは、耕作等の産業に不便なるか故に之を聴かす。依て南北の不和を起すなり。この後数十年を経て千八百十二年再びこの論を発して遂に又内乱を生じ、四年の間南北部の大戦争に及びたるも、その前徴既にこの時に...

西洋事情. 初編. 二 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
サス州に赴き、メキシコの国境に臨て不意の備を為し、千八百四十年第五月メキシコの兵と二戦して互に勝敗あり。その後数度接戦し終にブーナ、ウスタと云える所にて大利を得たりこの時敵兵の数我兵より多きこと四倍...

西洋事情. 初編. 二 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...にあり。議事院を上下二区に分ち上院の議事官は各州の評議官にて、選挙して一州より二人宛を出し、その人数十二名、在職年を限とす。この人数の内三分一を二年毎に交代せしめ、年にして総人数一新するの割合な...

西洋事情. 初編. 二 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
諸有司の過失を論じて之を廃黜するの権あるは上院と同様にして、特に銭穀の権柄を執る。○議事院の会同は毎年第十二月初旬月曜日を以て例日とす。上下院各その議事官の内より一名を推て上席となす。上院の上席は即ち副統領なり。又国政の事柄各異なるに従て両院共にその主役を命ず。この主役も入札を以て議事官の内より選挙するなり。○議事官の給料は、両院共一人に付一日八「ドルラル」と、別に旅行の雑費として二十人毎に八「ドルラル」を与え、両院の上席は一日に十「ドルラル」を与う。○

西洋事情. 初編. 二 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の内、三分の二にて同意一定するときは、仮令え大統領の免許なくとも定て法と為すべし。○大統領附属の国老名あり。第一大閣老、第二国用の出納を司る執政、第三軍務を司る執政、第四海軍を司る執政、第五飛脚場の...

西洋事情. 初編. 二 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三類上院の議事官は、各州の評議官にて選挙して一州より二人宛を出し、在職年を限るべし。○この度初て諸州より上院の議事官を会するときは、総人数を三部に分ち、第一部は二年の後に新員と交替し、第二部は四年...

西洋事情. 初編. 二 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るを許さず。第類両院の議事官は合衆国の金庫より給料を受け、在職の間は罪ありと雖ども直に之を捕うるを許さず。(第三類を見るべし)但し謀反を企つる者、死罪を犯す者、国乱を起す者は格外なり。又議事官はその...

西洋事情. 初編. 二 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
州を立て或は二州を合して一州と為すべからず。第五条○爾後議事院の全員、三分の二にて説を発し、或は諸州評議局の内、三分の二より建白して、この度の律例を改革せんと欲するときは、之がため集会を催うすべし。集会のとき全員四分の三その説に同意して調印するときは、定めて国律となし。この律例と並び行うべし。第

西洋事情. 初編. 二 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
国中にて毎年出版する新聞紙の数、凡そ四億二千百万葉。又欧羅巴諸国にて良書を著述する者あれば、直にその書を再版して自国の裨益と為す。文学技芸を開くため会社を結ぶもの甚だ多く、又各処に病院貧院等を設て人...

西洋事情. 初編. 二 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
するとも他に仕役の路、なきが故に、更に尋常の職業を得ること容易なればなり。○常備兵の外、郷兵の軍籍に入るもの甚だ多し。千八百四十九年に至てはその数百九十一万四千一百人あり。○千八百五十年の記載に拠るに、」大小軍艦七十七隻あり○海軍の仕役には恩典厚くして、その給料も陸軍に比すれば甚だ多し。即ち一歳の給料次の如し。「カピテーン」二千五百乃至四千五百「ドルラル」、「リュテナント」千二百乃至千八百「ドルラル」、上等医師一千乃至二千七百「ドルラル」、下等医師百五十乃至千百

西洋事情. 初編. 二 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...」稽古士官四百五十乃至七百五十「ドルラル」、測量方七百五十乃至一千百「ドルラル」水夫頭、帆前司等三百十乃至七百五十「ドルラル」。右の割合は英国海軍の給料よりも遥に多し。然るに亜米利加の海軍士官、等、...

西洋事情. 初編. 二 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ものは出入港税、土地を売却する代金、及び飛脚場の税なり。千八百三十四年より千八百四十九年に至るまで十年の間、土地を売ること共計七千二百四十四万「アクル」(一アクルは本邦の千二百十坪余に当る)余にして...

西洋事情. 初編. 二 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...。その他の諸賦税も記すべきものなし。千八百五十年銭貨の出納左の如し。歳入三千五百九十五万二千四百五十「ドルラル」港運上百七十四万八千七百十五「ドルラル」土地の代金百十五万千三百八十二「ドルラル」諸...

西洋事情. 初編. 二 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
総計三千八百八十五万七千五百十八「ドルラル」歳出千四百三十七万四千百二十九「ドルラル」国内定式の入用千百九十七万三千百十二「ドルラル」陸軍の入用七百七十七万五千四百十「ドルラル」海軍の入用三百七十...

西洋事情. 初編. 二 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
総計三千七百八十九万三千七百五十九「ドルラル」○千八百十二年より英国と戦争し、千八百十五年和睦のときに至ては、国債漸く増して一億五千八百七十一万三千零四十九「ドルラル」と為りたれども、千八百三十五年尽く之を払い、尚おその後数年の間、歳入の余金を積み、政府より諸州へ貸すに至れり。メキシコとの戦争に軍用を費し、且和議の後、メキシコ政府へ二億一千七百万「ドルラル」を与えてカリホルニヤの地方を買い、之に由て又国中に金を借り、千八百四十九年に至て国債の総計千四百七十

西洋事情. 初編. 二 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
万零百九十三「ドルラル」と為れり。然れどもこの高は合衆国の歳入に比すれば僅々のみ。○合衆国の諸州は固より華盛頓府の政治に従うと雖ども一州内の事を治むるに於ては、各別に評議司を命じ、法則を建て、裁判所...

西洋事情. 初編. 二 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...年代マラッカ諸島を取て海外の所領と為し。その地に産する胡椒の類を諸方に貿易して独り利を専らにせり。千百年代の末に至ては荷蘭人の貿易盛大を極め、凡そ欧羅巴の商船、半は荷蘭より出でたりしが、その後屡々戦...

西洋事情. 初編. 二 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
られ、千七百九十五年より合衆政治を立て、千八百年に至て仏蘭西より第一世ナポレオンの弟ロイス、ナポレオンを以て荷蘭王と為し、四年を経て千八百十年仏蘭西より之を廃して、荷蘭の土地を全く仏蘭西帝国の版図に...

西洋事情. 初編. 二 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
地も二三所は旧に復するを得たり。千八百十年各国の協議に由てオラニー侯の位を進めて荷蘭王と為し荷蘭本国並に白爾義を一統せり。千八百三十年白爾義の人、荷蘭の政治宗門に従うを欲せずして乱を起し、別に一国を...

西洋事情. 初編. 二 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...支配するの権柄は、国王の手に在り。議事官は上下二局に分れ、毎年会同して国事を議す。上局の官員四十乃至十人、国王より命ずるものにて、終身職に在り。在職の間は旅行の雑費として政府より毎年八百「ドルラル」...

西洋事情. 初編. 二 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、その実は博識実学の人物甚だ多し。千八百五十一年国中小学校の数三千二百九十五所、之に出入する学童三十万一千零十五人あり。荷蘭全国の人口を三百七十万七千百七十一人とし、その内、年五歳より十五歳の児...

西洋事情. 初編. 二 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...盛なるものにて学生一千百十九人あり。海陸軍千八百五十四年陸軍の全員五万七千九百五十九人、この内士官千十九名、大砲隊の人数一万零九百九十四人あり。軍艦は大小百四十艘之に備る大砲二千百七十四門、士官...

西洋事情. 初編. 二 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一百十八万千九百十五「ドルラル」船の運上三十三万七千五百「ドルラル」飛脚印二百四十五万「ドルラル」海外所領の地より別段の運上一百十七万五千「ドルラル」海外所領支配の元金右の外略す同年の歳出一千七百十七万五千九百二十八「ド

西洋事情. 初編. 二 - 103 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ルラル」なり。右の内二百十万「ドルラル」陸軍の入用百四十一万三千七百五十「ドルラル」海軍の入用九百零五万二千三百七十一「ドルラル」国債の利息右の外略す。同年荷蘭の国債三億零零二十四万七千零七十五「ド...


eBOOK : 「西洋事情. 初編. 三

西洋事情. 初編. 三 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...蘇教の英国に入たるは紀元後百年のことなりしが、羅馬滅亡の後、国内混乱して此の教法全く中絶したり。紀元百年代の始に至て再び之を起し、次第に開化に赴き、以て今日に至れり。アングロ、サクソンの内、ソスセキ...

西洋事情. 初編. 三 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...エドワルト之を恢復して国位に即きたり。然れどもエドワルトの在位は唯名義のみにて、英国の土地はその時の大諸侯及び嗹人英人の酋長に分与して、国王は唯空位を守れり。一千零年エドワルト王死して子なし。...

西洋事情. 初編. 三 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...簒て自立せり。イルレム乃ちノルマンヂ(ノルマンヂは仏蘭西の旧地なり)より大兵を挙て英国を攻め、一千零年ハスチングスの決戦にて大に英の師を敗り、ハロルドを殺して英国王の位に即けり。之を「ノルマン」...

西洋事情. 初編. 三 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
内の土地を有功の武臣万人に分与して世禄と為せり。但し世禄の法は「サクソン」の世と異なることなし。右の如く配分して英国の地、過半は「ノルマン」の武臣の采地と為りたれども、尚お「サクソン」人及び嗹人の酋...

西洋事情. 初編. 三 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ローク侯、政を摂す。千二百七十二年第三世ヘヌリ死し、太子位に即く。之を第一世エドワルドとす。○一千零年「ノルマン」一統より第一世エドワルドの即位に至る迄の間に記すべき事件の大略は左の如し。「ノル...

西洋事情. 初編. 三 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
役の代として金を収むべからずとのことなり。此の条令は唯世禄の土地を領せる貴族等のために益あるのみにて、国王私家のためには不便利なり。後世に至て下院の議事官、国内収税の権柄を執るの法は、この条令に基きたることなり。○此の法律を定てより王室と貴族と互に権を争い、貴族の勢次第に強盛となり、第三世ヘヌリの代に至り、レイセストルの君モンフヲルトなるもの一時英国を支配し、千二百十五年諸方の名代人を会して国事を議したることあり。即ち英国議事院の始なり。○又第二世イル

西洋事情. 初編. 三 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ども、人心、之に服せず。依て又厳法を設け、賃銀の高下は自然に任せて官府より妨ることなしと雖ども、都て十歳以下身体強壮にして活計なきものは他人の求に応じて奉公せざるを得ず。若し之を拒むときは罪に行い、...

西洋事情. 初編. 三 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ヘヌリ王位に即てより、祖先の志を継て仏蘭西の国位を兼んとし、兵を起して之を攻め、多年の間戦争して、第世ヘヌリの世に至ては、大に仏の兵に克て殆んとその国を押領せんとするの勢なりしが、本国の内乱に由て遂...

西洋事情. 初編. 三 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ストル」家と戦い、四十年の間互に勝敗あり。(第四世ヘヌリはランカストルより起たるを以て、第四世より第世ヘヌリに至るまでを「ランカストル」家の世と云う。)千四百八十五年ヘヌリチュートルなるもの起て「ラ...

西洋事情. 初編. 三 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...むを得ずして国人の改宗するを許せり。千五百四十七年第八世ヘヌリ死して、その一子エドワルト立つ。之を第世エドワルトとす。年甫て九歳なり○エドワルトは大に「プロテスタント」の宗門に帰依し、国内の教化次第...

西洋事情. 初編. 三 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...雇賃銀も増したれども、物価の割合に応ぜずして、物論穏かならざるが故に、政府より屡々法令を出し、遂に千百零二年救貧の大新法を立たり。○エリサベットの世に於ては英国の武威内外に燿き、阿爾蘭も四百年前初て...

西洋事情. 初編. 三 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
従すること益々固く、且又国人航海の術学も一時に開けて大に進歩したり。千百零三年エリサベット死して子なし。是に於て蘇格蘭の王第世ゼームス、骨肉の故を以て英国王の位を嗣ぎ、改て第一世ゼームスと称せり。...

西洋事情. 初編. 三 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
争い、在位二十四年の間その争論止むことなし。千百二十五年死して太子立つ。之を第一世チャーレスとす。この時に当て議事院の威権次第に盛大となり、諸州より名代人を出して国政を会議し、上下各々その所を得、衆...

西洋事情. 初編. 三 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
議事院を再興したれども、遂に国乱を救うと能わず。千百四十九年議事院の定義にて、国王の位を廃して国を合衆政治となし、コロムエルなる者、国議総督の名を以て政権を専らにし、内外と戦て屡々功あり。千百五十...

西洋事情. 初編. 三 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...く、国王の平生より頼みにせし兵卒等も、戈を倒にして後を伐つの勢にて、王は遂に仏蘭西に出奔せり。于時千百八十八年なり。是に於て議事院より国内に布告し、ゼームス王の位を廃しイルレムを奉じて英国王となし、...

西洋事情. 初編. 三 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...遂に両国の怨を結で戦争に及びしが、平生不逞の輩、此の釁に乗じて宰相を讒し、遂にその位を黜けたり。○千十八年の騒乱にて第二世ゼームスを放逐せしより、国内の人民、王の不幸を追想して窃に徒党を結び、「...

西洋事情. 初編. 三 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
り、千七百五十年より七年を経て漸く平和に復したり。世人之を七年の師と唱う。千七百十年大戦争の央にして第二世ジョージ死し、その孫第三世ジョージ立つ。戦争の初より英国の宰相チャツサム、ビットなるもの、...

西洋事情. 初編. 三 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
米利加のカナダを取れり。○七年の師平定して後は、海外所領の地に於て人民次第に繁殖し、亜米利加に在る領地の内、カナダを除き、その余の地方を分て十三州となし、その人口二百五十万に及べり。その外、東印度並に西印度諸島の地も次第に開拓して富饒となれり。○第一世ジョージの世より以来、英国内には記すべき大事件なし。連年五国豊熟して下民安楽を極めり。千七百十五年より千七百十五年に至るまで五十年の間に、凶年僅に三次、小麦の価千百年代に比すれば半価より少しく貴きのみ。

西洋事情. 初編. 三 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人口は甚だ増加せず。千七百二十年国内の人員五百三十万なりしもの、千七百十年に至て百四十万人となれり。故に職人役夫は日傭銭を以て自から富を成し更に苦情を訴るものなく、国内一般の風俗、文明に赴き礼義を...

西洋事情. 初編. 三 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...。これより国民不和を起し、遂に一大事件の緒由となれり。従来英国にて、法を寛にし門閥を廃するの説は、千百五十年代の比ろより盛に行われて、その党の人、北亜米利加の領地に住居する者多かりしに、此の度本国に...

西洋事情. 初編. 三 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
り千七百七十年の間に、」英国内に大土工を起して、水道を通じ、運送を便にし、千七百十七年にはハルグリーウ氏、紡績の機関を発明し、千七百十九年にはワット氏の発明にて蒸気機関を改正する等、工作製造の法術...

西洋事情. 初編. 三 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...からず。次で英国の将軍エルリントン、同盟の兵を指揮するに及で、事体一変したり。○エルリントンは千七百十九年阿爾蘭に生れ、少年のときより仏蘭西に遊で兵法を学び、千七百八十七年仕て英国歩兵隊の士官となり...

西洋事情. 初編. 三 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
多年戦争の間、英国内より官に収納する貢税の高甚だ多し。騒乱の終に至ては一歳入税の高千万「ポント」に近く、海陸の軍役に出る者五十万人許なり。毎歳右の税額を収納するの外に、国債の増したること億「ポント...

西洋事情. 初編. 三 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、蘇格蘭並に阿爾蘭の貴族より互に人物を選挙するものにて、官位を子孫に伝うるを得ず。即ち蘇格蘭よりは十人を出し、毎年新に選挙す。阿爾蘭よりは二十八人を選挙して、終身職に在り。教化師は宗門に係るものにて...

西洋事情. 初編. 三 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...議事官は国民の選挙するものにて、在職七年毎に交代する法なれども、尋常七年より短きを例とす。議事官の数百五十八人あり。国内諸方より選挙する員数の法、次の如し。即ち英倫四十郡より百四十四人、大学校二所よ...

西洋事情. 初編. 三 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
五十七都府より十四人を選挙し、合て二十九人なり。蘇格蘭三十三郡より三十人、七十都府より二十三人を選挙し、合て五十三人なり。阿爾蘭三十三郡より十四人、大学校一所より二人、三十三都府より三十九人を選挙...

西洋事情. 初編. 三 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...二、賦税事務宰相、第三、刑法事務宰相(即ち上院の長官なり)第四、内国事務宰相、第五、外国事務宰相、第、海外所領事務宰相。此の外の大臣は王室に定位なくして参議するものなり。(海陸軍の事務を司る宰相の如...

西洋事情. 初編. 三 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...曜日の夕毎に教授するを以て此の名を得たり。○千八百五十一年英倫及びヲールスの人口一千七百九十二万七千百九人にして、尋常学校の生徒二百十四万四千三百七十八人、日曜学校の生徒二百四十万七千百四十二人あ...

西洋事情. 初編. 三 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...兵最も少し。千八百五十二年の記載に従えば、国王の親兵千三百騎と歩兵五千二百人を合て兵数凡そ十二万九千百二十五人、之に大砲隊の兵一万四千四百十人を加て総計十四万四千零三十五人なり。此の内本国に在るもの...

西洋事情. 初編. 三 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、海岸を防禦する能わわざること、昔日の如くなるべし。(千八百五十四年の記載には、陸軍の総数十四万九千百三十人、此の内歩兵騎兵の士官五千八百七十二人、同稽古士官、喇叭方、太鼓方九千二百十九人、大砲隊の...

西洋事情. 初編. 三 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...尋常の歩兵は一「シルリング」一「ペンス」と定めり。然れども無事の日、屯所に居るときは、食料の代として「ペンス」を引き、又衣服諸具も官府より与うれども、その代として給料の内を引くが故に、兵卒の手に受取...

西洋事情. 初編. 三 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
於ても、上院の議事官は国内の人心を察して上書したることなれば、英人の海軍に意を用ゆるは、往昔より今日に至るまで同様なること知るべし。海軍の帆前船蒸気船の数、之に備る大砲の数並に蒸気機関の力を、馬の力に比例したる数を記るすこと左の如し。但し千八百五十年の書記に出るものなり。第一等の軍艦十九艘、各々大砲百二十挺、百十九挺乃至百十挺を備え、砲数合て二千二百十挺。第二等第三等の軍艦七十艘、各々大砲百四挺乃至

西洋事情. 初編. 三 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
七十挺を備え、砲数合て千百九十挺。第四等第五等第等の軍艦百二十艘、各々大砲五十五挺乃至十八挺を備え、砲数合て四千八百七十三挺。「スループ」船七十九艘、各々大砲十八挺八挺を備え、砲数合て九百八十...

西洋事情. 初編. 三 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、蒸気力の総計一万三千三百馬力、大砲の数合て二百五十一挺。蒸気「ゴンボート」船三十八艘、蒸気力の総計千七百四十八馬力、大砲の数合て百二十五挺。蒸気「スクーネル」船二艘、蒸気力の総計百二十馬力、大砲の...

西洋事情. 初編. 三 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
力、但し蒸気飛脚船は此の数に算入せず。航海の士官水夫二万九千五百人、水戦の士官兵卒一万三千五百人、総計四万三千人。海軍の総督を「ロルド、ハイ、アドミラル」と云い、海軍局の全権を執り、士官を命じその褒貶黜陟を為し、軍艦隊の法則を定る等の事務一切之を司る。但し海軍の大法は議事院より出るなり。海軍士官となるものは、初めは先ず無役にて軍艦に乗り、次で手伝士官となり、手伝士官の職を勤むること年にして年十九歳に至れば、吟味の上にて

西洋事情. 初編. 三 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...人数不足するときは、政府の威権にて強いて海軍の水夫を取ることもあり。(爾後年々蒸気船の数を増し千八百十三四年に至ては、大小の軍艦合せて七百余挺なりと云う。)銭貨出納欧羅巴諸国にて英国の租税最も多く、...

西洋事情. 初編. 三 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の運上より収納す。千八百五十二年一歳出入の会計左の如し。歳入三千百十七万七千五百十二「ポント」港運上百七十五万一千三百四十四「ポント」国内産物並に官許の運上百九十二万一千二百九十九「ポント」証印税...

西洋事情. 初編. 三 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
地税家税等五百十五万二千七百七十「ポント」家産税二百四十四万二千三百二十七「ポント」飛脚印三十五万八千二百十五「ポント」政府所有の土地山林の運上八十九万二千四百二十七「ポント」諸運上総計五千七百七...

西洋事情. 初編. 三 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十一年の会計には歳入七千三百万「ポント」余に上ると云)歳出二百十三万八千七百三十三「ポント」港運上並に国内の諸運上を取立る雑費二千七百九十三万四千五百三十三「ポント」国債の利息及びその元金を返し...

西洋事情. 初編. 三 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二百十万零四千百九十「ポント」裁判局の入用三十三万二千四百「ポント」外国局の入用一千百十三万五千九百五「ポント」兵備の入用。但し、本高の内、陸軍の入用七百零一万八千百十四「ポント」、海軍の入用...

西洋事情. 初編. 三 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
飛脚場の入用七十三万一千二百九十九「ポント」土工の入用七万七千五百三十三「ポント」政府所有の土地山林の入用十二万五千二百八「ポント」貿易場貸蔵の入用二百二十二万三千百八十八「ポント」右の条々に載せざる諸雑費総計五千五百二十二万九千三百十七「ポント」

西洋事情. 初編. 三 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百二十五年より千八百四十九年に至るまで二十五年の間に、英人の海外に移住したる者の数、左の如し。北亜米利加に在る英国所領の地へ移りたるもの八十万零八千七百四十人亜米利加合衆国へ移りたるもの百二十万零二百四十七人澳太利亜へ移りたるもの十八万五千三百八十人右の外諸方に在る英領へ移りたるもの


eBOOK : 「西洋事情. 外編. 一

西洋事情. 外編. 一 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一 西洋事情三冊既に世に行われ、近日又その次編を需る者多し。余今茲丁卯月亜米利加より帰府の後、その稿を起さんとせしが、思うに本編総目の順序に従てその事を記せんが如きは、唯各国の史記、政治等、一端の科...

西洋事情. 外編. 一 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...夭寿相混じて三十三歳を平均の寿命とすれば、三十三年の間、世界中に死生する者、八億五千万人、一年に二千百万人、一日に七万人、一時に三千人、一分時に五十人の割合なり。 抑も文明開化と唱る英国にても、その...

西洋事情. 外編. 一 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を共にするの趣意なるが故に、人間に欠くべからざるの交なり。○ワットの略伝 ゼームス・ワットは千七百卅年、英国のグリーノックに生れ、千八百十九年、同国のヒースフ ヒールドに死せり。初めその父は富豪の造...

西洋事情. 外編. 一 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...百五十五年の頃なり。同年、その友ロビソンと謀て雛形を作りたれども、意の如くならずして之を廃し、千七百十一年より十二年の間に尚又工夫を運らし、軽小の筒を製して水鉄砲の形となし、之を倒にしてその棒に分...

西洋事情. 外編. 一 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て分銅を落とすことを試みたり。斯く一端の工夫を成したりと雖ども、固より之を実用に施すに足らず。千七百十三年、学校を去り、妻を娶て家に居り、手伝の職人ジョン・ガルヂネルなる者を雇い、この人と共に日夜苦...

西洋事情. 外編. 一 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
たり。右の如く次第に発明を重さね、千七百十二年に至り、始て蒸気の筒シリンドルと蒸気を収縮せしむる器コンデ/ンソルとを別にすることを工夫し、これより従来の疑団次第に氷解して、尚又千七百十八年、ジョン...

西洋事情. 外編. 一 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...大業を卒りて、蒸気機関の社中を結び、今日に至るまで之をボウルトン及びワットの社中と称せり。初め千七百十九年、官府より五年の間専売の免許を得たれども、発明の卒業に至るまで既にその年限を終りしが故に、尚...

西洋事情. 外編. 一 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...し人なり。千七百八十一年、ノースオスフルラントに生れ、千八百四十八年、タプトン・パークに死せり。兄弟人あり。その父はヰラムの石炭山にて蒸気の火焚きを業とし、終歳力役して家族の衣食を給するにも足らざる...

西洋事情. 外編. 一 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
至て世上に鉄道蒸気車の説を唱うる者益多く、各々異説を立て、鉄道は尋常の路に若かずと云い、往来の速なるは却て不便なりと云い、蒸気機関の車を以て自から走るは路傍の処々に機関を置て車を引くの便利なるに若かずと云い、衆口喋々これを如何ともすることなし。殊にリーウルポールとマンチュストルとの間に鉄道を造るの評議ありしときは、その議論益々劇烈に及び、殆んど一場の戦争なりしかども、ステフェンソンの胆力を以て毫も宿説を変ぜず、千八百二十年、議事院

西洋事情. 外編. 一 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を始め、千八百三十年、卒業せり。この時には蒸気車の制式をも既に改正して新成の鉄路を走り、一時間に三十里を行きしものなり。○ステフェンソンは英国に於て、鉄道蒸気車の事に就き既に開祖の名を得て、爾後十年...

西洋事情. 外編. 一 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右の外西班牙にても往古は国に分れしが、千四百年代の頃、合して二国と成り、その後又この二国の君、一は男主にして一は女主なりし者、婚姻を結て国も亦一に合し、尚又澳地利、荷蘭、白耳義、伊太里のネープル、...

西洋事情. 外編. 一 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...独立せり。この時に於て蘇格蘭は貧弱なる一小国なれども、英国より兵力を以てこれを攻取るの企なし。千七百年に至て両国より全権委任の使節を命じて合衆の談判を遂げ、寸兵を用いずして両国を并せ、一大国の基を起...


eBOOK : 「西洋事情. 外編. 二

西洋事情. 外編. 二 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
治を一変したるに似たれども、その実は従来英国王より遣差せる名代の人を首長の位に置き、国内の事務は国内の人にてこの名代の人と共に処置する風習なりしゆえ、建国の後、議事院を設け大統領を立てしと雖ども、一体の政治に至ては僅にその趣を変じたるのみ。 兵乱に由て俄に政府の革まるを革命と云い、世に遁るべからざるの禍なれども、或は亦これに由て国の幸となることあり。千百八十八年、英国王第二世ゼームス国法を破りたるに由て内乱を生じ、遂にその

西洋事情. 外編. 二 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...その税を取らず。実に万国へ対して誇るべき美事なり。唯遺憾なるは国内の人、多くは分頭税本編巻之二第四十葉に出を出だすを好まず。之が為め止むを得ずして茶、砂糖、「コッヒー」の税を取れり。実はこの品物も人...

西洋事情. 外編. 二 - 105 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ば、その余分の高には利息を払うことなし。 爾後処々の預所にて不正の事ありしに付き、千八百十一年、議事院の評議にて、政府の飛脚場内に積金の預所を設け、これを「ポースト・オフヒス・セイヴヰングス・バンク...


eBOOK : 「西洋事情. 外編. 三

西洋事情. 外編. 三 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...記すべし。即ちその一例は竜動府なり。竜動の人口二百万有余、一日に費す所の食物、牛三百頭、羊二千百二十、羊仔七百、牛仔、豚仔の数も之に称う。蒸餅十七万五千三百五十「クワルトル」一「クワルトル」は/四「...

西洋事情. 外編. 三 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...世人のよく知る所なり。全軍の内、魯西亜の堺に進入せしものは、多くは死傷して、生て堺を出でし者は僅かに分の一なりと云う。その死傷とは固より敵兵に殺されしもの少なからずと雖ども、過半は食料に乏しくして飢...

西洋事情. 外編. 三 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...以て手に渡すべき実物に非らざれば、之を授受するに証書なかるべからず。事は本編巻之一第二十二葉〔本書二頁〕に出 私有の種類に尚又一層の美を尽し繁にして且密なるものあり。即ち発明の免許、蔵版の免許等、是...

西洋事情. 外編. 三 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...旧しと雖ども、僅かに二百余年のみ。仏蘭西にては千七百九十一年を始とす。亜米利加合衆国にても千七百九十年始てこの法を建て、その後千八百十一年これを改正せり。この法の趣意は、世の士君子、新奇有用のもの...

西洋事情. 外編. 三 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...以て躬から免許を受るを禁ぜり。〇英国にて発明の免許を受るの法は、先ずその発明の次第を官局に告てより、月の間は税を納ることなくしてその専売を許し、この間に免許を請うの利害得失を試ることを得せしむ。その...

西洋事情. 外編. 三 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の風俗とはなりたれども、稍や近代に至るまでも、国法に於て未だその詳なる規則を掲示するに至らず。千七百十九年、英国に於て遇ま蔵版のことに付事故を生じ、蔵版は永代著述家の私有と為すべきや、又はその年期を...

西洋事情. 外編. 三 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
受けたるものと記すときは、仮令いその版本を売買せざるとも百「ドルラル」の過料を取る。又千八百五十年の法例に拠れば、戯作狂言の著述にも蔵版の免許ありて、その著述家の承諾を得ざれば之を戯場に施すを許さず...


eBOOK : 「西洋事情. 二編. 一

西洋事情. 二編. 一 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に常処なし、自由の存ずる所、即ち我居なりとの語あり。さればこの自由の字義は、初篇巻之一第七葉〔本書一頁〕の割註にも云える如く、決して我儘放蕩の趣意に非らず。他を害して私を利するの義にも非らず。唯心身...

西洋事情. 二編. 一 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一国の財を費すべき公務を論ず 第一 政府を維持するが為めに財を費す事 第二 人民を教育するが為めに財を費す事 第三 宗旨を護持するが為めに財を費す事 第四 国内の営繕に財を費す事 第五 貧人救助の為め財を費す事 第 軍国の備に財を費す事 巻之二 魯西亜 史 記

西洋事情. 二編. 一 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...種々の法律を立てしなれども、皆従来行わるゝ所の国民自由を固くするものなり。又下て第一世チャーレス王千百二十五年即位の初めに当り、議事院にて「ペチション・ヲフ・ライト」と云える法令を布告せり。是亦国民...

西洋事情. 二編. 一 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ヰルレム王千百八十八年即位の代には、「ビル・ヲフ・ライト」と云える法を定め、その後千七百年代の初、ヰルレム王の崩後には、「アクト・ヲフ・セツトルメント」と云える法を定めたり。是等の諸法は皆年代の沿革...

西洋事情. 二編. 一 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...」の税を収るときは、この羅紗を買うものは定価の外に二「ドルラル」を払えるなり。又方今この原本は千八百年の開板なり合衆国にては、石炭一「トン」に付き二「ドルラル」の税を収る故に、この国にて外国の石...

西洋事情. 二編. 一 - 127 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...之を用れば、貧民救助の費用は甚だ少なくして、実に力役する能わざる者へも、厚く扶助を加うるを得べし。第 軍国の備に財を費す事 多く銭を費やさずして国を保するの法は、正理を守り事を処すること寛大にあるを...


eBOOK : 「西洋事情. 二編. 二

西洋事情. 二編. 二 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...入し亜東海の辺に屯し、魯国同盟の諸君に克ち、大に兵威を燿かしたれども、暴死、事を果たさず。千二百三十年ツウシイの子バトウ再挙して来寇し、人を殺し火を放ち、屠戮侵掠、至らざる所なく、全国遂に蒙古の覊絆...

西洋事情. 二編. 二 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同盟(西洋事情外篇第二巻十葉を見るべし)に入り、専ら貿易を勉めて富強を致し、人口繁殖して五十万に至れりと云う。千三百十一年蒙古王バトウの血統絶えて位を争う者多し。魯人その釁に乗じて恢復を謀り、蒙古...

西洋事情. 二編. 二 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...古をも攻て之に勝ち、蒙古の威勢復た振わず。魯人も漸く之に抵抗して互角の戦争を為し得るに至れり。千四百十二年モスコーの君第三世イワン位に即てより、漸く強盛の勢を成し、蒙古と戦て屡々勝ち、千四百八十年に...

西洋事情. 二編. 二 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
猛烈なるを以て、世人これに尊号爵号を附てテリブルイワンと云えり。「テリブル」とは恐るべきの義なり。テリブルイワン在位の間にシベリヤ(亜細亜州北方の地)を版図に并せ、始て「カザル」(魯君の称)の尊号を定めり。千五百八十四年第四世イワン死し、太子フュードル立つ。暗弱にして国事に堪えず。千五百九十八年フュードル死して子なし。ロリクの後胤、男子の血統、是に於て始て絶たり。蓋しロリクの家を起してより年を経ること七百余年、世を累ること五十代なり。フュードルの死後は権臣ボリスなる者、国位を奪て暴

西洋事情. 二編. 二 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
威を恣ににし、位を僣すること年にしてポーラントに一男子あり、偽てフュードルの子ドミトリ(生れて四歳にしてボリスに弑せられたるもの)と称し、兵を挙てボリスに克ち、又その位を奪えり。斯の如く数年の間、全...

西洋事情. 二編. 二 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、当時魯国の首府たるモスコーに印版の局を再建して、著書日に盛なり。(魯国にて始て書を版にせしは千五百十四年第三月のことなり)千百四十五年ロマノフ死して太子アレキス立つ。此の君再び娶て両ながら子あり...

西洋事情. 二編. 二 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...渡航して実地の術を試み、次で又国内の少年数名を選び、フェナイス及び和蘭へ遣て航海術を伝習せしめり。千百九十年土耳古を攻め、アゾフ海の地を并せたるも、自国に海軍を開かんとするの目的なり。(同年ペイト...

西洋事情. 二編. 二 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を教えんとするには己れ自からこれを学ばざるべからずと。乃ち国事を棄て、微服して外国へ遊学せり。于時千百九十七年なり。近臣数人と共に国を去り、先ず和蘭に行きサトルダムの造船局に入て造船の役夫と為れり。...

西洋事情. 二編. 二 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...如く造船の諸術を学ぶ余業には、窮理、天文、地理の学より医術、解剖に至るまで、尽く研究せざるはなし。千百九十八年第一月和蘭より英国に行き、留ること八月にして復た和蘭へ帰らんとする時、英国王イルレム一小...

西洋事情. 二編. 二 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...里に行んとするとき、国内の士族乱を起したるを聞き、急にインナを辞して微服してモスコーに帰れり。于時千百九十八年第九月なり。帝の未だ帰国せざる前に、将軍ゴルドン、兵を発して賊を討し、一万人を殺して七千...

西洋事情. 二編. 二 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の領地となれり)を恢復せんとして、ポーランド及び嗹国の君と好を通じ、瑞典を攻めんことを謀り、帝自から万の兵を卒い、大砲百四十五門を引て、ナルウの城を囲、み将軍コロイ及びドルコルキに事を託して、自から...

西洋事情. 二編. 二 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に赴き、先ず魯軍の先鋒を破り、尚進でナルワに至り、僅に八千の兵卒と十門の大砲を以て万の大軍に向い、遇ま雪風朦冥なるに会し、雪に乗じてその本陣に迫り、短兵接戦、立どころにその隊伍を乱だり、走るを追い留...

西洋事情. 二編. 二 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...飢寒に死せる者既に甚だ多し。ペイトル窃に喜で云く、時至れりと乃ち兵を出して防戦せしめ、互に勝敗あり第月中旬、自から精兵七万人を卒いてボルスケラ(ドニプル河の枝流)の河畔に陣せり。魯瑞の兵、衆寡既に敵...

西洋事情. 二編. 二 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...止めたり。又エリサベスは文学に心を用い、諸都府に大学校を設けて、一国の文化次第に隆盛に赴けり。千七百十二年エリサベス死し、姉の子、位を継ぐ。これを第三世ペイトルとす。在位数月にして内乱を生じ、帝の位...

西洋事情. 二編. 二 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...文教愈々脩り、欧羅巴洲内にて大国の列に加はり、これを恐れざるものなし。千七百七十二年より千七百九十五年に至るまでの間に、ポーランドの人を煽動して内乱を生ぜしめ、乱に乗じてその国土三分の二を魯西亜に并...

西洋事情. 二編. 二 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千七百八十三年にはゼヲロジヤの地方(黒海と裏海との間にあり)も魯西亜の保護を仰ぎ、千七百九十三年にはゼフェル(日耳曼北方の地)を并せ、千七百九十五年にはクーランドも属国と為れり。第二世カタリナ在位の間に土地を開くこと二十二万五千里方、人口数百万を増し、又南方豊饒の地には外国より家を移して来り住する者あり、)その数五万人より多し。国内の諸方に人民教育の学校を設け、貧人救助の法を立て、貿易を広くし航海を盛にし、農を勧め工を励まし、全国の制度更に一面目を改め、千七百年新

西洋事情. 二編. 二 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...する為め諸州より名代の議人を召したることあり。魯西亜の政治には古来未曾有の挙動と称すべし。千七百九十年第二世カタリナ死し、太子立つ。これを第一世ポールとす。ポール帝の即位は正に仏蘭西騒乱の時に当り、...

西洋事情. 二編. 二 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...と合して仏軍とオーストルリチに戦て敗走し、千八百七年第二月アイローの戦には勝敗相半したれども、同年第月十四日フリードランドの血戦に大敗を取り、止を得ずして和を乞い、アイヲニヤンの諸島(地中海ギリーキ...

西洋事情. 二編. 二 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に従わず、遂に両国の和親を破り、同年第七月魯西亜の大軍、土耳古の北境より侵入し、て遂には土の政府をも倒さんとするの勢あり。英仏の政府これを見て黙止するを得ず、魯をして土耳古に勝たしめなば、欧羅巴諸国の間に威力の平均を失い禍必ず自国に及ばんとて、乃ち兵を起して土耳古を助け、数年の大戦争と為れり。これをセバストホルの戦と云う。魯西亜は英仏土の三大国に敵して兵を交え、水陸の戦争互に勝敗あり。事未だ終らずして千八百五十年第三月魯帝ニコラース死し、太子

西洋事情. 二編. 二 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...失い、黒海に海軍を専らにするの権を落したれども、英仏の兵も亦所失多しと云う。千八百五十八年より千八百十年に至るまでの間に、日本及び支那と貿易の条約を結び、爾後支那政府より満州の地を取り、黒竜江の近傍...

西洋事情. 二編. 二 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
示すものなり。年代 方一里を一坪と為したる数千四百十二年 三十九万四千千五百五年 七十九万二千千五百八十四年 二百十七万千千百四十五年 五百四十二万七千千百八十九年 五百十三万千七百二十五...

西洋事情. 二編. 二 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百三十七年 七百五十万千八百五十五年 七百八十二万一千五百四十北亜米利加にある三十九万四千方里の領地は、千八百十七年第月二十日の条約にて合衆国政府に売渡したり。その価七百二十万「ドルラル」な...

西洋事情. 二編. 二 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
らず。下民は常に帝を尊うこと神の如し。千八百十二年より十五年に至るまでの間に国内売奴の法を廃したるも、小民の悦ぶ所にして、貴族等はこれが為め大に権を落せり。今日の事情を以て考るに、魯西亜の如き国を...

西洋事情. 二編. 二 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...左の如し。第一等太政官は千八百十年に改革したるものにて、閣老一名、その以下の大臣には定員なし。千八百年の頃にはその官員三十九名あり。事務執政及び帝家の子弟も太政官に出席するの権あり。太政官を五局...

西洋事情. 二編. 二 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の如し。第一宮内事務執政第二外国事務執政第三兵馬事務執政第四海軍事務執政第五内国事務執政第教育事務執政第七会計事務執政第八刑法事務執政第九王土事務執政(国帝私有の土地を支配するものなり)

西洋事情. 二編. 二 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
直に勝つことも亦得べし。その後千八百二十年より千八百三十三年に至るまでの間に、屡々法令を布告して此の悪弊漸く除きたれども、未だ十全に至らず。抑も裁判の法を改革して正に帰せしめんとするには、先ず吏人た...

西洋事情. 二編. 二 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
魯西亜政府の公報に拠れば、国内の貴族七十万人。その内十万人は爵禄を世々にするものなりと云う。○貴族の家に生れたる者は、その子弟と雖ども、貴族の爵位を受ること主人に異ならず。貴族に列する者は、一身の国...

西洋事情. 二編. 二 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るヽことなけれども、市民は此の役を免がれず。外国より家を移して魯西亜の領内に来れる者、又は国内の諸方に在て田地を所持し自からこれを耕す者も、市民の格式なり。方今魯西亜に此の類の民、凡三百万人あり。第四、農民 古来魯西亜の農民は、大半、売奴の法を以て人に養われ、自から独立の活計を為すを得ず。その政府に属する者二千一百万人、富豪貴族に属する者二千三百万人。貴族の家に養わるヽ売奴の数は、家の貧富に従て多寡あり。千八百十一年売奴

西洋事情. 二編. 二 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を禁するの令を下たし、千八百十三年よりその命を施行して、国中売奴の法を廃せり。奴主の損亡を償うの法左の如し。奴隷を買いし元金には一年に分の利息を得べきものと定め、譬えば売奴一人を役して毎年「ルー...

西洋事情. 二編. 二 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...条を定めり。斯の如く法を立てたれども、或は売奴とその主人との私談にて身請したる者も亦甚だ多し。千八百十三年政府の扶助を以て身請したる売奴の数は唯十万千四百九十七人のみ。これが為め官庫の金を費すこと...

西洋事情. 二編. 二 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を用る由縁を按するに、国人の信心に僻すること甚だしくして、斎日の多きが故なり。人の言に云く、一歳三百十日、」魯西亜人の斎日は三百日にして、肉を食うべきは僅に七十日のみと。その淫祀に惑溺すること斯の...

西洋事情. 二編. 二 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...有の通義を重んぜざる国には、必ず行わる所の悪弊なり。魯西亜に於ては人民教育の法未だ盛ならず、唯輓近五十年以来漸く進歩したるのみ。千八百二年アレキサンドル帝の世に詔を下だして、国内宣教の法を設け、学校...

西洋事情. 二編. 二 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
分十所あれども、区内に大学校あるものは唯五所のみ。千八百十年の記に拠れば、全国に大小学校の数八千九百三十七所、生徒九十五万人ありと云う。これに由て算定すれば、国内の人口七十七人に付、文を学ぶ生徒一人...

西洋事情. 二編. 二 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に異ならず。蓋しその初は和蘭の法に傚いしものなり。旧式に拠れば三層艦一隻、二層艦八隻、「フレガット」隻、、「コルヘット」一隻、小艦四隻を合して、一艦隊と為す。海軍の水夫も陸兵の如く賦役を以て命ずるの...

西洋事情. 二編. 二 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
年なりしが、千八百五十九年より法を改め、十四年を以て期限と定めり。千八百十八年第一月一日の公報に拠れば、魯西亜の海軍には蒸気船二百十三隻、帆前船二十九隻あり。此の数の内、大半はバルチック海に備え、...

西洋事情. 二編. 二 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
蒸気 帆前リーニー艦 九隻 十隻フレガット艦 二十二隻 隻コルヘット艦 二十四隻 三隻フリグ艦 十二隻 五隻ゴンボート 八十五隻 二隻スループ及ヒ「スクーネル」 九十隻 三十隻共計 二百四十八隻...

西洋事情. 二編. 二 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...とを比較するに、帆前の数次第に減じて蒸気の数は次第に増加すれども、その改革の遅きこと知るべし。千八百十八年装鉄艦の数二十四隻その種類左の如し。フレガット 二隻浮台場 三隻コルヘット 二隻鉄塔艦(トル...

西洋事情. 二編. 二 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右二十四隻の鉄船へ備る大砲の数百四十九門同年海軍水夫の数万零二百三十人、士官三千七百九十一人。此の士員の内、水師提督の数百十九人。海軍の法則は都て仏蘭西の風に傚えりと云う。○魯西亜の陸軍を二類に区別...

西洋事情. 二編. 二 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を得ず。土地を広く領する者は兵士を出だすの数も亦甚だ多し。或は三千人、或は五千人、最も多きは千人の賦兵を出だす者あり。○軍役を免かるヽ者は貴族、官吏、僧徒、文学技術の生徒、是なり。商人も会社を結たる...

西洋事情. 二編. 二 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...十一月より兵を募り、翌年第一月一日に至て事を終るを例とす。凶年には募兵の命を止ることあり。千八百三十年には全国一時に命を下だし、千人の内より五人の兵を募り、千八百三十七年には南半国に命を下だし又千人...

西洋事情. 二編. 二 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...これを免したり。右の員数を平均すれば千人に付五人の割合なり。その後二十年の間もこの例に従えり。千八百十五年軍務局の公報に拠れば、陸軍の総数左の表の如し。但し此の数は名を存するのみにて或は実なきものあ...

西洋事情. 二編. 二 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
土工兵 一万三千四百十三人 一万千二百零三人乙第一預備隊 十万零々二百八十五人 十二万七千九百二十五人丙第二預備隊 二十五万四千零三十人 十九万九千三百八十人共計 八十一万二千零九十人 百十三万...

西洋事情. 二編. 二 - 98 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を以て、士官の数も亦従て増さヾるを得ず。千八百十三年新令を下だして、陸軍の士官たる可き者の官途を便利にせり。此の新令に拠れば国内の少年、大学校に於て執行したる者は直に陸軍に入り、吟味を経ずして無級士...

西洋事情. 二編. 二 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るを得ず。魯西亜に於て陸軍士官の給料は他国の風に比すれば甚だ少し。給料一歳の割合左の如し。総督千百十「ルーブル」、副総督八百三十八「ルーブル」、大隊長五百十「ルーブル」、副大隊長四百十九「ルーブル...

西洋事情. 二編. 二 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...内にて最も盛なるものは「コサック」の兵なり。ドン河(南境裏海の辺にあり)の畔にある「コサック」の人口七十万人、事急なるときは男子十五歳より十歳の者は尽く軍に従うを法とす。然れども、平日の常備は騎兵...

西洋事情. 二編. 二 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...からず、製産の物未だ多らざるが故に、その土地の広さと人民の数とに比すれば、歳入の高甚だ少なし。千八百十二年会計局の公報に拠れば、歳入二億九千五百八十万一千八百三十九「ルーブル」、歳出三億一千零十...

西洋事情. 二編. 二 - 103 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...千四百七十五万七千九百「ルーブル」なり。同年歳入の割合左の如し・分頭税 二千八百二十五万八千八百二十「ルーブル」地税 二千五百二十五万千七百三十三「ルーブル」礦山、帝土、山林 一千百七十九万八千零...

西洋事情. 二編. 二 - 104 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
小目諸税 一千百五十万零九千零三十「ルーブル」共計 二億九千五百八十万一千八百三十九「ルーブル」同年歳出の割合左の如し。国債の利息 五千四百二十九万千百八十八「ルーブル」軍務局 一億零百五十七...

西洋事情. 二編. 二 - 105 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
へ与る扶助金 一千零三百十八万零々十九「ルーブル」鉄道社中へ貸附 七百七十五万九千十二「ルーブル」右の外雑費 九千三百八十九万七千二百七十九「ルーブル」共計 三億一千零十一万九千七百三十九「...

西洋事情. 二編. 二 - 106 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
内国の逋債 二億二千十一万千九百九十七「ルーブル」金庫の手形及びポーランドヒンランドの逋債 四億一千八百万「ルーブル」右の外に政府より紙幣を出だすこと七億五千万「ルーブル」より多し。但し此の紙...


eBOOK : 「西洋事情. 二編. 三

西洋事情. 二編. 三 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
紀元四百八十年「フランク」の酋長にコロウヒスなる者あり。年甫て十九、羅馬の鎮台シアグリスを撃て大に之に克ち、羅馬の覊絆を脱却して独立の体裁を成せり。此の人を仏蘭西の始祖とし、此の血統を「メロウヒンジ...

西洋事情. 二編. 三 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...孫に伝うるを許してより、遂に封建世禄の勢を成し、世禄の貴族愈々盛なるに従い、王室の威権次第に衰え紀元百年代に至ては国王は唯その名位のみを存じて実の威力なく、朝廷の政権尽く大臣の手に在り。此の時に当て...

西洋事情. 二編. 三 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
して羅馬を援け、ロンバルド及び希臘と戦て頻りに克ち、その地を取て法皇に与えり。紀元七百十三年ペピン死して長子チャーレス位に即く。後これをチャーレマンと称す。蓋しチャーレス大君の義なり。その天稟、文武...

西洋事情. 二編. 三 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
く盛大を極め、紀元一千年その君イルレム英国を征してこれを服従せしめたり。即ち今の英王は「ノルマン」の後裔なり。)右の如く王室の威権日に衰るを以て、日耳曼の人も仏蘭西に叛き、サクソニーの君を奉じて...

西洋事情. 二編. 三 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に至るまで、歴代の順序と即位の年を示すこと左の如し。紀元九百八十七年 ヒューゴ・カペト 千二百二十年 第九世ロイス 九百九十年 ロベルト 千二百七十年 第三世ヒリップ千三十一年 第一世ヘヌリ 千二...

西洋事情. 二編. 三 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千三百五十年 第二世ジョン 千五百十年 第九世チャーレス千三百十四年 第五世チャーレス 千五百七十四年 第三世ヘヌリ千三百八十年 第世チャーレス 千五百八十九年 第四世ヘヌリ千四百二十二年 第七...

西洋事情. 二編. 三 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...なし。加之カペトの天稟、中人以上の人物に非らず。唯よく世事に通じ退て守るの策を為すのみ。紀元九百九十年カペト死して太子ロベルト立つ。その為人父に異ならず。爾後二世の間にも記すべき事件なし。是時に当て...

西洋事情. 二編. 三 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...み静に国を守り、嘗てて世間の治乱に関係せず、。無為を以て却て自国の王位を固くするを得たり一千百八年第世ロイス位に即き、祖先以来未曾有の智勇を抱き、大に貴族の権を制したり。蓋し此の時に至ては、民庶の衣...

西洋事情. 二編. 三 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に轟き、これを恐れざるものなし。爾後この余業を継きしものは第九世ロイスなり。此の君の在位は千二百二十年より始り千二百七十年に終れり。ロイス即位の後は、祖宗より遺伝の法に従て専ら王威興張の策に眼を着せ...

西洋事情. 二編. 三 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
係する者は、唯貴族僧徒のみなりしが、第四世ヒリップの時に至て議事院に平民の出席を許し、王室を仰ぐ者益々多く、重大の事件に遇い毎に王威の行われざることなし。千三百二年羅馬法王第八世ボニフェース、仏蘭西王を凌辱して之を臣服せしめんとしたれども、仏王敢て屈ぜず、よくその国威を持張せしのみならず、却て法王を窘めたるも、皆平民会議の力なり。○千三百二十八年第四世チャーレス死して子なし。ワロイス侯の子を迎立つ。之を第世ヒリップとす。蓋し王室の遠孫なり。初めチャーレスの妹イサ

西洋事情. 二編. 三 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...干戈久しくして止まず。之を百年の師と名づく。千三百四十年英の軍艦スロイスに於て仏船を殄し、千三百四十年には英国王エドワルト二万四千の兵を卒て侵入し、仏蘭西王ヒリップ精兵十万を以て之をクレシの原に迎え...

西洋事情. 二編. 三 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一万二千人を失いしと云う。これより仏蘭西の勢復た振わず。後十年を経て千三百五十年英の太子ブラッキプリンス僅に八千の兵士を以て仏蘭西に入り、仏王ジョンとポイチールスに戦て復た之を破り、王を擒にして英に...

西洋事情. 二編. 三 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...地の大半を恢復したれども、千三百八十年チャーレス世を辞し、ゲスクリンも亦死して、国乱復た生ず。太子第世チャーレス位に即きたれども、精神錯乱して国事を裁すること能わず。王族の大諸侯オルリーンスの君とブ...

西洋事情. 二編. 三 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を第世チャーレスとす。于時千四百二十九年なり。爾後女将の勇義を以て漸く諸城を恢復したれども、コムペン城の急を援けしとき、城将一婦人と功名を与にするを恥じ、ジョアンダルクを欺て敵軍の中に陥れ、英人捕え...

西洋事情. 二編. 三 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...主教を助るとの議に決せり。これより天主教と新教と党類相分れ、各々その首魁を奉し、議論日に沸騰、千五百十年第二世フランシスの時に始て兵端を開き、千五百九十八年に至て漸く平定に帰したり。第九世チャーレス...

西洋事情. 二編. 三 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に当り、刺客の為めに弑せられて遂に事を果さず。于時千百十年なり太子継て立つ。之を第十三世ロイスとす。年甫て九歳。太后政を聴き、先王の遺臣を退けて嬖人コンシニを用い、朝政復た乱たる。ロイス年長するに及...

西洋事情. 二編. 三 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...と貴族の子なり。弱冠にして法教の門に入り、既に英名あり。後、政府に仕え、太后の信用を得て漸く進み、千百二十四年宰相の位に昇れり。ロイス王も亦天資暗弱にして国事に堪えず。専ら宰相に委任して、内外の事務...

西洋事情. 二編. 三 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...えてその家を没入し、王室の親族と雖ども、嘗てて罪を仮さず。封建世禄の旧弊、是に於てか始て一掃せり。千百二十年新教の宗徒を攻め、その巣穴を覆さんが為め、ロセルレの城を囲で遂にこれを降たし、これより国...

西洋事情. 二編. 三 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
し。功既に成り名既に遂げ、千百四十二年病を以て死す。翌年第十三世ロイスも亦世を終れり。在位三十三年、嘗てて政務に関らず、唯宰相に任して疑わざるのみ。リセリウの為人、残忍にして権謀多く、且その一身の行...

西洋事情. 二編. 三 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...りて外に戦い、内には宰相マザリンの経済を以て財用を理し、国王幼冲なりと雖ども、、内外の侮を取らず、千十二年マザリン死して、政府の権柄始て国王に帰したり。ロイスの為人父に異なり、天資豪邁にして英断...

西洋事情. 二編. 三 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
亦次第に進み、文明開化期して待つべきの勢あり。○千十七年英と和蘭との間に事を起し、仏蘭西は和蘭を援けて軍艦を出し、蘭の海軍総督ロイトル、英の首府に入り、英人敗走して事既に平らぎたれども、各国の政...

西洋事情. 二編. 三 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
たしめ、千百七十二年十万の兵を発し、親から将として和蘭に入り、力を尽して之を攻れども、蘭人も亦弱敵に非らず。全国内一人として報国の義を忘るヽ者なく、死を守て仏の兵を防ぎ、陸戦は利あらずと雖ども、、海...

西洋事情. 二編. 三 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
して同盟に与し、又一場の大戦争となれり。此の時に当て仏の将軍にグレート・コンデイ及びチューレンあり。日耳曼の将軍にモンテシクあり。和蘭の将軍は則ち第三世イルレムなり。天下有名の四大将、各々その智略を振い、或は勝ち或は敗し、戦争の闌なるに至ては、唯用兵の巧拙を競い、妄に人を殺して、戦の本意を忘るヽこと多し。数年の間に各国の力全く疲弊して皆兵革に倦むの色あり。乃ち英国王の周旋を以て和議漸く成り、千百七十五年和蘭のニムゼンに会同して、各国和睦の条約を結べり此の度の

西洋事情. 二編. 三 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ンツ、スハイルス等の諸府を攻て、立ところに之を灰燼と為し、仏兵の鋒に当るものなし。事未だ平らがず、千百八十八年遇ま英国に乱を生じ、国人英王第二世ゼームスの悪政を憤て之を逐い、王の女婿和蘭のイルレムを...

西洋事情. 二編. 三 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
めり。実に千百九十七年なり。仏蘭西の国民は此の条約を悦ばすと雖ども、、ロイスの深意は機に乗じて暫時の太平を買い、他に一事を企てんと欲するに在り。蓋しその一事とは、西班牙の王位相続の議論、即是なり。西...

西洋事情. 二編. 三 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
西の将軍タラルド及びマルジン、万の兵を以てバワリヤの君に従い、日、英、蘭の合兵万人とホクステットに戦て仏軍利あらず。同年ジブラルタルの要地(西班牙の南方地中海の咽喉なり)も英人に奪われたり。伊太里...

西洋事情. 二編. 三 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...大事に関らず。四五十年以来、窺に富強の策を施して、千七百四十年第一世フレデリッキの死する時、貯蓄の金百万「ドルラル」、兵士七万二千あり。第二世フレデリッキ、不世出の英才を抱て父祖の余業を継ぎ、羽翼既...

西洋事情. 二編. 三 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
として勝たざるはなし。印度地方にては仏の領地チャンテナゴール、ポンヂチェリ等を取り、亜非利加にてはセネガル城及びジョージ島を奪い、亜米利加にては西印度の諸島及びカナダの地方も尽く英人の手に落ちたり。西班牙の政府、英の海軍の日に強盛なるを見てこれを驚き、その勢を制せんとして、仏蘭西と条約を結び、援兵を出だしたれども、却て得る所なく、又英人に海外の所領を取られ、貿易の権を奪われたるのみ。○争乱日久しく、各国の人、大平を企望して、和議漸く行われ、千七百十三年仏蘭西

西洋事情. 二編. 三 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
附したる金をも、これを奪て官吏酒色の資に用るに至る。文武の官職、或は寺院の僧官と雖ども、銭を以て之を売買すれば、名は官職なれども、その実は狼貪飽くことを知らざる者の餌食のみ。大凡仏蘭西の歴史中に、国風の不善なるは第十五世ロイスの末年をその最とす。概してこれを云えば、第十五世ロイスは無罪無政無礼の国を遺してその子に伝えし者と云うべし。千七百七十四年第十五世ロイス痘瘡を病で死す。齢十四、在位五十九年。その人物の不良なるは在世の事業を見て知るべし。死するに至り。人民

西洋事情. 二編. 三 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
皆これを一国の幸としてその死を祝せざる者なしと云う。太子早く死し、嫡孫立つ。之を第十世ロイスとす。此の君は幼年の時より祖父の行いを悦ばず、即位の年二十歳、既に人望あり。第十五世ロイスの末年には、仏蘭...

西洋事情. 二編. 三 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の大乱に陥りたるなり。蓋し此の大乱の本を醸したるは年既に久しと雖ども、別に又その近因あり。千七百七十年亜米利加にある英国所領の人民、本国の苛政を厭うて独立の兵を揚げ、自から亜米利加の合衆国と称し、英...

西洋事情. 二編. 三 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を守り、西班牙も仏に与みしたれば、同盟の兵にて仏人と戦う者は唯英吉利と墺地利とのみ。同年仏蘭西の兵は度び大戦して度び勝ち、都城一百二十四処を攻取たりと云う。但し海上の戦には常に英人に勝たず、千七百...

西洋事情. 二編. 三 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
七百十九年第八月十五日アヤチヨに生れ、幼にして奇才あり。ブリシネの兵学校に入り、十歳の時、大砲士官の位を得たり。千七百九十四年ツーロンを攻るとき(仏の領地にて政府に叛きしものなり)始て戦場を試みて...

西洋事情. 二編. 三 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
べきものなしと。居無何千七百九十年、仏の政府、兵を発して墺地利と勝敗を決せんとするに当り、再びナポレオンを用いて伊太里(伊太里の北方墺地利の領地なり)征伐の将軍に命じたり。于時に将軍の年二十歳なり...

西洋事情. 二編. 三 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...貿易の権を失わんことを恐れてその約に従わず。加之千八百三年第五月英国の政府より強償の令(初編第二巻十葉に出)を出だして、英国所領にある仏船を取押えしに、ナポレオンは仏蘭西国内に居る英人を捕え、士商の...


eBOOK : 「西洋事情. 二編. 四

西洋事情. 二編. 四 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
インナに迫てこれを降だし、次で又墺地利の残兵、魯西亜の大軍に合し、オウストルリツの原に仏軍を迎戦て又敗績し、墺、魯の二帝は辞を卑して和を乞い、仏蘭西の新帝に帰順して唯命是従うのみ。仏帝はオウストルリツの陸戦に大勝利を得たれども、同年タラフハルガル(西班牙南西の境)の水戦には、仏蘭西、西班牙の軍艦隊英の水師提督ネルソンの為めに破られ、殆んど両国の海軍を失い尽せり。○普魯士王、前車の覆るを見て之を戒めず、千八百年魯、墺の例に傚て仏蘭西を攻めんとせしに、仏帝、兵に将として

西洋事情. 二編. 四 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
月十日日耳曼のデレスデンに会して軍議し、、魯西亜征伐の檄文を布告せり。魯人は戦わずして敵を苦しめんとするの策を決し、未だ仏兵を見ずして先ず自から火薬庫を毀ち、家屋を破り、糧食を尽して、深く内地に退け...

西洋事情. 二編. 四 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
既にその帰路を要し、マロ、ヤラスレウチに於て先ずこれを撃ち、次で又仏軍の側に沿い、これと並行して兵を進め、隙を見れば側よりこれを突き、「コサック」の兵隊(本編魯西亜の条を見るべし)も前後より起て道路を妨げ、仏人は一歩を進る毎に敵に遭はざるはなし。数万の兵卒、隊伍を乱だり、輜重を棄て、大砲を奪われ、氷を踏で溺るヽ者あり、橋を渡て墜る者あり、その艱難、名状に堪えず。仏帝も僅に生命を全うして第十二月五日パリスに帰るを得たり。初め帝の師を出せしときは総員十万人に近かし。此の大兵、生て帰る

西洋事情. 二編. 四 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...班牙の地に上陸し、両国の人民を援けて仏兵を防ぎ、互に勝敗あり。千八百十三年第五月より又戦争を始め、第月下旬、大に仏蘭西の兵を破り、葡、西両国の地に又仏の兵を見ず。○日耳曼の地に於ては仏帝、デレスデン...

西洋事情. 二編. 四 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...此の一戦に於ては仏帝も最後の力を尽し、用兵の妙奇を極めて昔日の名誉を辱しめずと雖ども、衆寡敵せず、十日より十八日に至るまで苦戦して事の成らざるを知り、乃ち囲を突て兵を引たり。○レイプシックの一敗を以...

西洋事情. 二編. 四 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三日第十世ロイスの弟を迎えて即位の礼を行う。之を第十八世ロイスとす。同月晦日パリスに於て同盟の各国と和睦の条約を結び、万歳の太平期すべきに似たり。第十八世ロイスは温良の君にて、即位の後、専ら外国の交...

西洋事情. 二編. 四 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...んとせり。仏帝自国に敵を受るの不利を知り、同盟の兵に先て事を起し、不意に一戦して功を成さんと欲し、第月十日二十五万の兵を帥いてパリスを出づ。出陣のとき、人に告て云く、余はエルリントンに対して余が用兵...

西洋事情. 二編. 四 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に当て、遠方の砲声歌舞を驚かし、半夜俄にに戦装を整えたりと云う。十日午時、仏帝親から本隊を以て普魯士の兵を撃ち、血戦時を移して遂にこれを退けたれども、別将ニイは英軍と戦て利あらず、翌十七日エルリント...

西洋事情. 二編. 四 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に会して遂に全勝を得たり。本日の勝利は独り英人の功なれども、その失う所も亦少なからず。死傷の数、将士百人、歩卒一万五千人なりしと云う。○仏帝パリスに帰り、或人、亜米利加に出奔せんことを勧めたれども躊...

西洋事情. 二編. 四 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ナに流し、禁錮年にして千八百二十一年第五月五日島に死せり。第十八世ロイス再び位に復したれども、此の度に至ては各国の政府も仏蘭西を遇すること寛大ならず。改めて条約を結び、外国の兵隊を仏の国内に屯し、ナ...

西洋事情. 二編. 四 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に政府を設けり。此の度の乱は第五月二十七日に始り二十九日に終りたるを以て、三日の騒乱と称す。第月晦日に至りオルリーンスの君を迎て王位に奉じ、これをロイス、ヒリップとす。第十世チャーレスは妻子を携て英...

西洋事情. 二編. 四 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...一世ナポレオンの策略を記して、その策の仏蘭西国に適当せる所以を称誉し、暗に人心を煽動せり。千八百三十年仏の東境スタラスボルフの番兵と相謀て兵を挙げ、勝たずして囚俘に就き、亜米利加に放逐せられ、翌年母...

西洋事情. 二編. 四 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...受け、ハムの城内に閉居せり。此の禁錮中に閑暇を得て著述甚だ多し。皆政治形勢の議論なり。城内に在ること年、守衛の緩なるを窺い、一医師の助を得て、役夫の衣服を着し、伴て城門を出で、英国に脱走せり。居るこ...

西洋事情. 二編. 四 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...禍福を卜するに至れり。千八百五十四年英と共に土耳古を救て魯西亜を攻め、二年の大戦争に及び、千八百五十年和議成り、千八百五十九年帝親から兵に将として伊太里に出で、サルヂニヤの王(今の伊太里王なり)を助...

西洋事情. 二編. 四 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...せしむ。議政の員は国民の選挙する者なり。その員数は三万五千人の入札を以て一人を挙るの割合なり。千八百年には国中に入札を投ずる者九百九十七万五千百十五人あり。議員の在職は年を限とし、会議の間、...

西洋事情. 二編. 四 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
商議し、銭貨出納の事を論ず。但し国人の歎願書を受るの権なし。議政の会席は毎年箇月を限とす。会議は衆人の聞くを許せども、議員五名の請求あれば密議するも妨なし。議長、副議長は天子よりこれを命じ、在職一年...

西洋事情. 二編. 四 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
限は帝の命を以て之を定む。但し議長及び副議長の在職は一年を限とす。事務執政を十一局に分つ。第一、大閣老、直に国帝に接し、諸局の執政及び議員と国帝との間に立て、上下の通達を司る。第二、刑法事務執政、第三、会計事務執政、第四、帝室事務執政、帝室所領の歳入を処置し、諸議員と会計出納の事を謀る。故にその職掌或は会計事務執政に同じきことあり。又時としては大閣老にて帝室事務執政を兼ることあり。第五、国議の統領、第、兵馬事務執政第、七海軍及び海外所領の事務

西洋事情. 二編. 四 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...一、農商及び土木管轄の事務執政、是なり。輓近仏蘭西にては、教育の道大に進み、文化次第に盛なり。千八百十五年教育事務執政より布告せる公書に拠るに、千八百三十二年には初段の学校へ出入する生徒の数、人口千...

西洋事情. 二編. 四 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
年に至るまで十年の間に、新に学校を開くこと八千五百所、生徒八十万零千二百三十三人を教育せり。之を年数に平均すれば、此の新開の学校にて教を受る者、毎年九万九千人の割合なり。○全国を三万七千五百...

西洋事情. 二編. 四 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
かざる者は二十万人に過ぎず。千八百十三年学校より出でし児童を試るに、百人の内十人は皆よく書を読み字を書き算術にも差支なし。残り四十人は吟味を受て落ちしものなり。公報に拠るに、千八百十三年第十月仏...

西洋事情. 二編. 四 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四十人と為れり。即ち十四年の前後を比較して凡百二十五万の数を増したるなり。国中三万千四百九十九区の中に、男女合併教育の学校四万一千四百二十所あり。此の内三万七千八百九十五所は俗人の教授にて、生徒...

西洋事情. 二編. 四 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の数二万千五百九十二所の内、一万三千四百九十一所は俗人の教授にて、他の一万三千四百九十一所は宗門の婦人、教授を司る。此の学校に入て教を受る女子の数百十万一千二百十三人あり。その総数三分の一は俗人の...

西洋事情. 二編. 四 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
仏蘭西に文教の盛なるはその軍政を見て亦知るべし。千八百年軍務執政の公報を見るに、全国の兵卒、字を知らざる者は百人の内に三十人のみと。但し国中教育の盛否は処に随て一様ならず。都て南方の文学は東北の...

西洋事情. 二編. 四 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
五世ロイスの時代に当る)の海軍は、第一等艦十隻、第二等艦二十四隻、以下小艦百八十二隻、共計軍艦の数二百隻、大砲一万三千三百門、水士七万八千人なりしが、千七百九十年に至てはその数減じて、軍艦二百...

西洋事情. 二編. 四 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...艦の数、合して三百八十隻、此の外に帆前の運送船二十隻あり。此の数を加れば総数四百隻の軍艦あり。千八百十五年の春に至ては、仏蘭西の海軍に甲鉄艦三十四隻あり。之に備うる大砲七百七十門、蒸気の力、合して...

西洋事情. 二編. 四 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
え蒸気の力一千馬力なり。仏蘭西にて海軍の人を募るは、その法、陸軍に異ならず。千百八十三年より既に此の法則あり。国中水辺の業を以て生と為せる男子の姓名を記し、年齢十八以上五十以下の者を選て之を役す。千...

西洋事情. 二編. 四 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
指揮官二百七十名、第一等士官七百五十名、第二等士官百名、第一等稽古士官三百名、第二等稽古士官二百七十名、その他各処常住の士官七十五名、総員合して二千四百十七名、水夫の数三万二千八百五十四人、外に又...

西洋事情. 二編. 四 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四万人と為し、その後千八百十一年以来は旧法に由て十万人と定めり。○兵士在役の年限は七年を以て定法と為すと雖ども年より長きものは稀なり大抵年の後は家に返し新募兵と合して預備と為す○毎年新募兵の数は...

西洋事情. 二編. 四 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...三万三千二百三十四人を得たり。蓋し此の法則は第三世ナポレオンが瑞西に在て親から実験せしものを、千八百十年より以来仏蘭西の陸軍に施行せしなり。兵士の員に募られたる者は金を以て陳代の人を買うべし。昔日は...

西洋事情. 二編. 四 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五十七年には下落して千八百「フランク」と為り、その後又騰貴して二千八百「フランク」と為りしが、千八百十三年軍務執政の命を以て二千三百「うランク」と定めり。政府は此の金を収めて軍備の元金と為し、練兵の...

西洋事情. 二編. 四 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
期の如くして四十五年の役を勤めし者へは役を免し、一日に一「フランク」の扶助金を与うるを法とす。都て兵卒はその筋骨、用に適するの間、軍役の年期を重ぬるを許す。給料なき郷団の兵はその数次第に減少せり。千八百五十二年前は郷団の数、毎年一万人なりしもの、その数漸く増加し、千八百五十五年には二万一千九百五十五人となりしが、千八百十年に至ては僅に二千百九十二人のみ。左の表は千八百十四年仏蘭西陸軍の備を示すものなり。

西洋事情. 二編. 四 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
仏蘭西の軍備 平時の備 戦争の備人の数 馬の数 人の数 馬の数将士の部 七千百七十三 百十 千八百四十一 二百歩兵 二十五万二千百五十二 三百二十四 五十一万五千九百三十七 四百五十騎兵 万二千...

西洋事情. 二編. 四 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...メッツ、リルレ、ツーロン、ブレスト、セルボルフ、是なり。第二等の城十二所、第三等二十三所、第四等七十所なり。パリスの城を築くに二億「フランク」を費し、セルボルフの城に一億七千万「フランク」を費やした...

西洋事情. 二編. 四 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...付、一年に百零一「ポント」を費す割合なるに、仏にては僅に四十三「ポント」一「シルリング」なり。千八百十四年仏蘭西陸軍の費用三億七千万「フランク」、即ち英の貨幣にして一千四百八十万「ポント」なり。銭貨...

西洋事情. 二編. 四 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
府の歳入と為るもの多し。此の他の税法は大抵英国に同し。前条所記の外に仏蘭西には関門税なるものあり。何等の品物にても外より来て各処の都邑に入るとき、その関門にて税を収む。その高は都邑の大小、人口の多寡に従て之れを定む。此の税法は大に商工の妨を為し不便なるに似たれども、病院、貧院等、地方の雑費を償うが為め、未だ之を廃すること能わず。千八百十一年新に出納の法を定め、会計事務執政の命を以て税を三種に区別し、常税、非常税、別税

西洋事情. 二編. 四 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...しめ、議政官に異論なきときは次で非常の出納を議せしめ、又次で別税、別費の出納を議せしむ左の表は千八百十五年銭貨出納の高を示すものなり。歳入常税 十七億九千八百八十万零一千零十二「うランク」非常税 ...

西洋事情. 二編. 四 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...三十五「フランク」共計 二十一億三千八百万零四万四千零九十七「フランク」歳出常費 十七億九千七百二十万五千七百九十「フランク」非常費 一億零八百十五万「フランク」別費 二億二千九百四十九万三千零三...

西洋事情. 二編. 四 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
キシコ征伐の費は此の高の外なり。千八百十五年の冬に至るまでメキシコの戦争にも二億七千万「フランク」を費せり。国債の高も亦甚大なり。千八百十五年の春に至ては総計一百十九億零二百万「フランク」の国債あ...

西洋事情. 二編. 四 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
万「フランク」なりしもの、千八百四年には八億「フランク」と為り、千八百十五年には又増して十七億九千九百万「フランク」と為れり。(常税のみを云う)人生二代の間に国の歳入は三倍余に増したり。その富強推て...


eBOOK : 「雷銃操法. 一

雷銃操法. 一 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三 狙ひの稽古四 身搆への稽古五 雷管打ち 空発七 遠近の見計ひ八 銃包の製作第四編試験一 一人立ちの放発二 同列の放発

雷銃操法. 一 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三 急発四 戦列の放発五 遠近見計ひの試験第五編放発の中りに褒美を与ふること第編教授免許の目録第七編大隊にて雷銃の操法を稽古する規則第八編

雷銃操法. 一 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
章 少年のときより銃術の学校に入て銃術初段の免許を得たるものに非らざれば教授方と為す可らず但し千八百十三年第九月より教授を受けたる士官は初段の免許を取て大隊屯所の教授方と為る可き丈けのことを心得...

雷銃操法. 一 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
稽古と試験となり第四章 下た稽古の箇条左の如し第一条 手銃の掃除第二条 手銃の論説第三条 狙ひの稽古第四条 身搆への稽古第五条 雷管打ち第条 空発第七条 遠近の見計ひ第八条 銃包の製作

雷銃操法. 一 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...第二条 同列の放発第三条 後狙ひを用ひずして急発すること第四条 戦列の放発第五条 遠近見計ひの試験第章 左に記せるものは下た稽古并に試験の箇条を示したる表なり此箇条を経ざる間は少年の士官は稽古所を脱...

雷銃操法. 一 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
士官、兵卒も之を勉むるものなり騎兵隊歩兵隊の少年士官并に生兵 歩兵隊の士官并に熟練せる兵卒 騎兵隊の士官并に熟練せる兵卒下た稽古 稽古并に試験の数 放発の数 稽古并に試験の数 放発の数 稽古并に試験の数 放発の数手銃の掃除 八 四 四手銃の論説 八 四 四狙ひの稽古 四 四

雷銃操法. 一 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
身搆への稽古 十 八 四雷管打ち 二 雷管二十空発 二 二十発遠近の見計ひ 八 四 四銃包の製作 二試験実発の下た稽古 四 二十第一期 四 二十 四 二十 四 二十第二期 四 二十 四 二十 四 二...

雷銃操法. 一 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ベンド⑤弾き スプリン⑥趾 トー第五図留金①腕 アーム②体 ボヂ③眼 アイ④頸 ネック⑤鼻 ノース第図轡金①釘 スチュツド②足 フー③轡螺旋の孔 プライドル・ピン・ホール④心軸の孔 トムブラル・ピン...

雷銃操法. 一 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三 小弾きの螺旋を少しく弛るめ小弾きの曲りと地板との間に三つ胯の端を入れ弾きの足を地板より引揚げ然る後に全く螺旋を抜き小弾きを脱す第四 留金の螺旋を抜て留金を脱す第五 轡金の螺旋を抜て轡金を脱す第 木片を以て打金の本を二つ三つ叩ひて之を脱すべし第七 心金を脱す第八 舞金と心金とを分つ

雷銃操法. 一 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
なり雷銃の掃除第五章 打金を十分に引揚げ込矢を抜く可し第章 込矢の端に布切れ(毛織物の方宜し)又は麻屑を巻くべし第七章 左の手を伸ばして筒を持ち食指と大指とを筒口に平面にして握り廻はし台尻を地に付け...

雷銃操法. 一 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...発明したる本と込の雷銃を取扱には上の条々に異なる所あり即ち左の如し第五章 筒尻を開て膅中を見るべし第章 湿たる布巾又は毛織物にて膅中の垢を去り次ぎに之を拭ひ油を塗るべし第七章 湿たる布巾にて「フラッ...

雷銃操法. 一 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
捻込む第 打金を心金の方心に拑め心金の螺旋を捻込む但し打金は卸したる所に定むべし第七 舞金の軸を大弾きの爪に掛け大弾きの足を地板に拑めて其鈎を地板の前釘に押付け打金を十分に引揚げて大弾きの万力を脱す...

雷銃操法. 一 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...らず○留金の腕は引金の働く所なり引金を引けば留金の鼻を心金の第二切より脱して大弾きの弾力を受くべし第教第四轡金 轡金は心金及び留金を其場所に維持するものにて轡金の釘は地板の孔に符合し留金及び轡金の螺...

雷銃操法. 一 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第五打金 打金は心金に附て雷管を打つものなり第心金 心金は諸道具の中最も緊要なる品なり地板と轡金との間に転回して打金を動かすが故に其体質大丈夫にして大弾きの力に堪へざる可らず○其側面にある二つの切れ...

雷銃操法. 一 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を付けざるよう格別に心を用ひざる可らず平生謹慎して之を取扱へば容易に損するものに非らざれども若し疎漏にして之を枉げ或は疵を付ることあれば放発に妨を為すこと最も大なり故に兵卒たらんものは何等の事あるとも雷銃を以て物を荷ふ等其主用に非らざるより外の事に之を用ゆ可らず○兵卒若し其手銃に疵付き又は枉がれると心付くことあらば直に其次第を士(官/原本に有)に報ずべし第 雷銃を棚に掛るに手荒く取扱ひ或は之

雷銃操法. 一 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...引かれて地面に近つかんとするの勢あり且玉の飛行すること久しきに随て地面より之を引く力は増すものなり第 火薬を以て玉を発すれば其進むに随て空気の故障は次第に減じ引力の働きは次第に増し之に由て玉の飛ぶ道...

雷銃操法. 一 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ものなり(後狙ひの切れ目とは狙ひ板の頂を云ふ)第五図第九 百「ヤールド」の狙ひを以て二百「ヤールド」の的に放発せば其玉は的の下に達す可し○百「ヤールド」に定めたる狙ひの高さにては百「ヤールド」以上の距離に向て不足なるとの理を示すには第図に於て狙ひの線を(ト)の如く延ばして二百「ヤールド」の所に及ぼすべし○百「ヤール

雷銃操法. 一 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ド」以上次第に距離を増すに従て放発線の向きをも次第に高くせざる可らず然らざれば其玉、常に低き所に達す可し○今距離の遠近に拘はらず直線に狙て的に中てんが為め後狙ひの板に摺り金を附け此摺り金を上下に動かして加減を為すが故に距離の遠近に応じて或は之を上げ或は之を下げ百「ヤールド」より千「ヤールド」までの融通を為す可し千「ヤールド」以上なれば見計ひを以て後狙ひの上に眼を据へ前狙ひを見通して放発すべし又第図(チ)の如く「百ヤール

雷銃操法. 一 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ド」よりも近き所なれば少しく的の下を狙て弾道を狙ひの線より上くべし即ち五十「ヤールド」なれば的の下凡三「インチュ」計りの所を狙ふ可し第図第四教第十 前の条々に狙ひの線を論じたることに付き尚ほよく之を兵卒に了解せしむる為め筒を台よ

雷銃操法. 一 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ート」(一「フート」は一「ヤールド」を三分にしたる一分にて我一尺強に当る)とし(ヘ)(ホ)の差を分の一「フート」とす即ち左右の差、五「ヤールド」に付き半「フート」なれば九百「ヤールド」に付き九十「フ...

雷銃操法. 一 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...「ヤールド」の数 「ヤールド」の数百 四半 中たらざる所なし 百八十二百 五 中たらざる所なし 二百十五三百 七 中たらざる所なし 二百十五 中たらざる所なし 百三十五 三百五十四百 十 二百七十五...

雷銃操法. 一 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百 十九 五百五十 五百七十 七十五 五十五 百二十五七百 二十五 百八十 十 四十 七百二十八百 三十四 七百七十 七百八十五 四十五 三十 八百十五九百 四十四 八百七十五 八百...

雷銃操法. 一 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に地面を去ること三「フート」の所に玉の達するを以て中りと定む○弾道の最も高き所は距離の二分一と三分二との間にあり表の中に記せる玉の初て中たる可き距離及び玉の外る可き距離は五「ヤールド」の数を元に立てゝ増減したるが故に精密の算定には非らず但し斯の如く大数を示すものは之を記憶するに便ならしめんがためなり第十五 前条の表を見れば明に左のことを了解す可し即ち百「ヤールド」の狙ひを以て五百七

雷銃操法. 一 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十「ヤールド」の所に放発すれば其玉は目当の上を越すこと三「フート」なるべし又此狙ひにて百二十五「ヤールド」に放発すれば目当の下三「フート」の所に達す可し故に遠近の見計ひ僅かに三十「ヤールド」を誤て上...

雷銃操法. 一 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第十図百ヤールドの弾道三百ヤールドの弾道二百十五ヤールド五百七十ヤールド

雷銃操法. 一 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百ヤールド三百ヤールド三フート百ヤールド三百ヤールド第十一図

雷銃操法. 一 - 97 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
教第十教に於て師範役は風と日の光とにて放発の故障を為すとのことを説くべし第十七 風とは空気の動揺するものにて放発のとき右の方より風吹けば左の方へ玉を吹き送り左の方より風吹けば右の方へ玉を吹...

雷銃操法. 一 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に従て狙ひの加減をなす可し第二十 暗夜又は烟の為めに目当の見へざることあり敵の不意を襲ひ或は之を防禦するは多くは暗夜のことなるが故に若し一処のみを狙て放発すべき場合ひならば預じめ二股の木、二本を地に立てゝ狙ひを定め置き其股に筒を掛て放発す可し○敵兵の遠近は既に分明なれども烟に被はれて狙ひ難きことあらば筒の前五「ヤールド」の所に棒を立て棒の頂を筒口と敵兵の在る所との間に定め其頂をを狙て放発す可し

雷銃操法. 一 - 103 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
達せざる可し第二十四 玉込を為すとき成る可きことならば兵卒は立ちながら筒を真直に持つ可し或は時宜に由り跪て玉込を為し之に由て筒を傾くることあれば動もすれば其火薬、中の膅中の汚垢に粘り着くことある可し第二十五 玉込を為すに膅中、滑らかならざるときは玉の周囲を口中にて湿ほす可し然るときは唾の湿にて稍や之を滑らかにす可し第二十 雷銃の膅中は動もすれば大小ある

雷銃操法. 一 - 115 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...雷銃の手持方並に玉薬の取扱ひにも由ることなれば之を等閑にす可からずとの趣を丁寧に心得しむ可し」第三十 指揮官は一年に両度大隊の士官を集め又調練休息の間には時々無級士官及び兵卒を集むることありこの時に...

雷銃操法. 一 - 116 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
教導せし箇条の外に小銃の由来を説き火薬の発明よりして以来砲術の道次第に開け月に進み日に新にして遂に今日の雷銃を用ゆるに至れりとの論説を士官及び兵卒等へ明に了解せしめ其知識を博くして以て実地の働を助く可し第三十七 雷銃の論説を教授するに別段の場所なくば学校に於て之を催ふす可し大抵学校の教授は毎日四時若しくは時の間なるが故に其休息の間を見て之と入替り二時の間雷銃


eBOOK : 「雷銃操法. 二

雷銃操法. 二 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
雷銃操法巻之二題言一此書巻之一は千八百十四年英国開版の原本を訳したるものなれども其後千八百十七年の新本を得たるに付則ち此第二巻は新本の翻訳なり故に書中の箇条初巻の目録と齟齬する所あれども其事柄に至...

雷銃操法. 二 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に当る同「ポント」は目方の名にて其一「ポント」は我百二十一匁強に当る同一時は我半時なり一分時は一時を十に分たる一分なり英語に「ミンニュト」と云ふ一秒時は一分時を十に分たる一分なり英語に「セカンド」...

雷銃操法. 二 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
雷銃操法巻之二目録第四編 下た稽古第三条 狙ひの稽古第四条 身搆への稽古第五条 空発第条 遠近の見計ひ第七条 銃包の製作第五編第一条 玉打甲 一人立ちの放発

雷銃操法. 二 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ら其場所に行て狙ひの正否を改む若し其狙ひ不正なれば当人は其儘立たせ置き他の稽古人を呼で其狙ひを示し不正なる箇条を述べしめ教師も亦傍より斯る不正の狙ひを以て放発しなば其弾道は斯くなる可しとのことを説き次の稽古人をして改て狙ひを定めしむ斯の如くすれば稽古人は仲間同士の不出来を見るゆへ大に励むものなり第 右の稽古は百「ヤールド」より始め五十「ヤールド」づゝ次第に増して九百「ヤールド」に至る

雷銃操法. 二 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
べし即ち九百「ヤールド」は雷銃の限なり的の星は三百「ヤールド」迄を「インチュ」の角とし三百「ヤ―ルド」以上を十八「インチュ」の角と定む斯の如く次第に星を大にする所以は的の遠くなるに従て前の狙ひを見通...

雷銃操法. 二 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...とき筒の戻りに堪へしむる趣向なり空発の数左の如し一人づゝの放発 十発同列の放発 四発立つ身搆へ連発 発一人づゝの放発 十発連発 十発跪く身搆へ第二 此稽古に於て教師はよく心を用ひ兵卒の躰、腕、手先の...

雷銃操法. 二 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...には膅の真中に筒を押返す力のあるものと思ふ可し然るときは其力は台尻より上の方にあること明白なるべし第条 遠近の見計ひ第一 此稽古に於ては生兵並に熟練したる兵卒へ色々の距りにある人又は物の大さと形ちと...

雷銃操法. 二 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ルド」三百「ヤールド」の所に各々人を立たせ躰を真直にして稽古人の方へ向ひ見分の目印とならしむ第五 右所の場所を定むる仕法左の如し教師先づ遠方にある樹木或は建家等著しき物を目当に立てこれを見通して其見...

雷銃操法. 二 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...して止り第三行後列の一人甲乙の筋に立て斜に丙の方を見通し此時に甲の一人は去らしむ又之より斜に進むこと十一歩即ち五十「ヤールド」零分の五の所に至て第三行前列の一人立止り初五十「ヤールド」の所に立ちし...

雷銃操法. 二 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四図三百ヤールド二百五十ヤールド二百ヤールド1百五十ヤールド百ヤールド五十ヤールド甲乙丙二百五十ヤールド二百五十ヤールド二百五十ヤールド二百五十ヤールド二百五十ヤールド二百五十ヤールド二百五十ヤールド二百五十ヤールド百ヤールド五百五十ヤールド四百五十ヤールド四百ヤールド三百五十ヤールド

雷銃操法. 二 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
前条の如く目印の人人を並び立たしむるに五十「ヤールド」百「ヤールド」と次第に遠くなるに従ひ横の方にも順々に距りて其形を斜にせし訳は稽古の場所より何れの目印をも見らる可きようにするためなり第七 ...

雷銃操法. 二 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
至て立たせ置き其余の稽古人へ其遠近の見積を為さしむ第十 教師は稽古人の右の方の前三歩の所に立ち一人づゝ其前に呼出して銘々の見込を述しめ之れを手帳に記す但し遠近の数は五「ヤールド」を本として増減し譬へ...

雷銃操法. 二 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第十八 生兵は四日の間右に云ひし如く三百「ヤールド」までの稽古を為し又其次の四日の間は百「ヤールド」までの稽古に掛る其仕方三百五十「ヤールド」を始とし之より次第に五十「ヤールド」づゝを増して百「ヤ...

雷銃操法. 二 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
真形二分の一第一図 薬袋図十分の八インチュ四インチュ十分の七インチュ一インチュ四分の三四インチュ八分の七第二図 中袋四インチュ八分の五四インチュ四分の三三インチュ八分の七八分の七インチュ三インチュ八...

雷銃操法. 二 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四図 形木インチュ版径半インチュ棒の中心に穴あり第五図 栓木三インチュ八分の一第図 銃包の側面

雷銃操法. 二 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ざるよう用心すべし既に分量だけの薬を入れば上袋と中袋との上端を捻て下袋を締め薬の上に軽く押付け置く第図は銃包を切割て内の模様を示したるものなり上袋の紙に筋目あるは放発するとき玉と袋とを離れ易きように...

雷銃操法. 二 - 61 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第一図二フート フート三 的は高さ「フート」巾二「フート」鉄にて製し雷銃の玉を受て破れざる程に大丈夫なるものなり又中りの界を見易くし且これに星、角を画くにも其寸法を取るため的の面を縦横に刻て「イ...

雷銃操法. 二 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ゆ右白色黒色の混和物は壺に入れて的の傍に備置く可し五 的は台の上に据置き之を用るときは真直に立つ可し 的を取扱ふには成る丈け損せざるよう用心し之を倒すにも意を用ひて静にす可し控の棒を荒々しく取て其儘...

雷銃操法. 二 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...九 稽古打のときは師範役の命にて無級士官は勤上りの兵卒(手疵を負ひたるもの歟又は老年にて軍役なき者)人計を引連て的を掃除し相図の筒を放発し弾道に往来の人の出ぬよう見張りの番をする等其外種々の用事を勤...

雷銃操法. 二 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
放発する者は組合を分て稽古の場所に進出づ其人数一度に二十人より多かる可らず斯く人数を分つ所以は一組の者放発し終れば直に他の組合と入替て時を延引すること無らんが為めなり○稽古人の階級を正し放発する...

雷銃操法. 二 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二十 帳面に名前ありて稽古に出ざる者あれば其名前の所に欠席の次第を記す可し二十七 稽古終て屯所に帰れば中隊の教師は銃術の稽古試験と云ふ帳面を出して当日兵卒の得し中りの点数を銘々の名前の上に記し置く可...

雷銃操法. 二 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右の方へ立つ可し且其兵卒に近づくことなく何等のことあるとも声を発し之と談話するを許さず三十一 生兵は右に述たる玉打の稽古に九十発を費し練兵も毎年定式の稽古に於て同九十発を費す其割合左の如し一人立ちの放発 十発連発 十発急発 十発戦列の放発 十発

雷銃操法. 二 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
的を三つ合せたるもの星の竪二「フート」横二「フート」角の竪四「フート」横四「フート」第二等{生兵{二百五十「ヤールド」三百「ヤールド」三百五十「ヤールド」四百「ヤールド」練兵{四百五十「ヤールド」五百「ヤールド」五百五十「ヤールド」百「ヤールド」{各の距離に付五発づゝ

雷銃操法. 二 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
的を四つ合せたるもの星の竪二「フート」横三「フート」角の竪四「フート」横「フート」第一等{生兵{四百五十「ヤールド」五百「ヤールド」五百五十「ヤールド」百「ヤールド」練兵{「ウ井ツトウヲルス」の雷...

雷銃操法. 二 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二等より一等へ登級す 三十 四十一等の者は褒美を得る 二十 三十三十 少年士官、生兵は規則の通り下た稽古を為し終らざれば玉込の放発を許さず練兵と雖ども年々定式の試発を為す前には必ず下た稽古を終らざる...

雷銃操法. 二 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の稽古を為す可し但し第三等の的は二枚相合せたるものなれども今こゝに用るものは竪「フート」横二「フート」の的一枚なりこれに第三等の星と角とを画き中りの数三十点以上なる者を第一等に登級せしむ可し四十四...

雷銃操法. 二 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四十八 連発及び急発の稽古に於ては的を枚並べて其中程に巾二「フート」の黒き筋を左右一文字に引きこの黒き所に中るものを四点とし其外に中るものを二点とす四十九 連発急発の人数は二十人より多かる可からず五...

雷銃操法. 二 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...急発の趣意は左の布告文に記したれば其文面の意を稽古人へ説辯し稽古の大切なることを合点せしむ可し千八百十一年第五月二日電銃稽古の布告文将軍思ふに近年の戦争に於て雷銃を携たる兵卒の十分に功を成さゞるは武...

雷銃操法. 二 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
む可し斯の如くすれば急場のときに臨て前後の狙ひを本法に通す丈けの手間を省くなり○三百「ヤールド」以上の所歟又は距離の遠近に拘らず塀墻、木蔭等より放発するときは前後の狙ひを正しく合せて勾配を定む可し将軍より命令あり、甲比丹及び中隊の士官は此規則を無級士官、兵卒等へ説辯して戦場の心得と為し且又都て士官たる者は遠近見計ひの術に達し雷銃の真の働を知る可し○「ヂビシヨン」(三兵を合せたる兵隊の名)「ブリゲード」(四大隊より大隊

雷銃操法. 二 - 97 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
五十 此稽古に於ては的と的との間を歩づゝ離して個又は八個を并べ兵卒一列毎に其一個を用ゆ的の中程に巾二「フート」の黒き筋を一文字に引きこの筋に中る玉を四点とし其上下に中る玉を二点とす五十七 進みな...

雷銃操法. 二 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
れを小銃稽古試験の報告と名くる書面に記し置く可し十 前条の如く中りの数を系引の紙に記せば師範役もこれを其手帳に書留め報告の書面に写したるものと双方相違なきことの証拠と為す可し十一 一人立ちの放発に...

雷銃操法. 二 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十二 試験の終に至て階級を定むるとき第三等に居る者は再び又本に返て狙ひの稽古より始め身搆への稽古、空発を為すこと生兵の如くし次て放発第一期の試験に掛る可し但し斯く稽古を繰返すとも其兵卒を罪する訳にも...

雷銃操法. 二 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の第一期に得たる中りの点数を惣人数に平均して放発したる玉の数に割付べし(譬へば惣人数にて百発し其点数十なればこれを分の中りと云ふことなるべし)連発のときに得たる点数を平均して放発したる玉の数に割付...

雷銃操法. 二 - 103 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
付たるものなり極上 上 中 下第一期 四分 三分厘 三分 同以下連発 二分 一分厘 一分 同以下一等と三等との差 四分 三分 一分 同以下中りの功 十分 八分 五分 同以下七分時以下の急発 一分八...

雷銃操法. 二 - 104 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...上にて其試験の出来不出来は定式の帳面にも記し又指揮官の手張にも留置き指揮官より其筋へ別段に報告す可し十五 九百「ヤールド」に届かざる雷銃を携る兵隊又は其雷銃を携るとも屯所の近傍に九百「ヤールド」の的...

雷銃操法. 二 - 107 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百「ヤールド以上」九百「ヤールド以下」 ― ― ― ― ― ― 九十 第三期に於て八百「ヤールド」乃至九百「ヤールド」の的場なければ第一等の者は放発せず 試験の場所三百「ヤールド」に足らざれば...

雷銃操法. 二 - 110 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
可し第 前条の如く放発の場所左右に相並ぶとき其一方にて止発の相図を放てば両方ともに放発を止む可し的場の旗を下して始発の相図を放つときも同様なり第七 放発を見物せんと欲するものは稽古人の所を離れて其右...

雷銃操法. 二 - 114 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の旗に応じて放発の場所より止発の相図を放つ歟又は紅旗を揚るまでは何等の急用ありとも玉見の小屋より人を出す可らず○玉見の者、小屋より出る歟或は其外の人弾道に在る間は始終紅旗を引揚げ置き尚又よく人の目に示さんがため時々これを動かす可し第五 弾道に掛念のことなけれは直に用心の旗を下す可し第弾道の差図を司る老士官の命に非ざれば当番外の者を玉見の小屋へ入る可らず又小


eBOOK : 「雷銃操法. 三

雷銃操法. 三 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...法二冊既に世に行はれ今この第三巻を以て全部の訳を卒る但し第二巻題言にも云へる如く首巻刊行の後は千八百十七年式の新版を訳したるが故に其目録に相齟齬せる所あり且又第三巻中の原書には「リトルレンス」及び「...

雷銃操法. 三 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
雷銃操法巻之三目録第五編之下第二条遠近見計ひの試験第編測遠器用法の教第七編放発の中りに褒美を与る事第八編電銃の的場を選ひ之を鋻定する事

雷銃操法. 三 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...し斯の如くすれば時刻を費すことも少なく且其目当にして遠近を推量するの患なきゆへ試験のために最も妙なり 教師は稽古人の内の一組(譬へば第三番組)へ無級士官指図役一名を差添へて標的となる可き場所へ送り残...

雷銃操法. 三 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
即席に其本人へ示す但し実の遠近を告げし後は見込みの返答を変ずるを許さず十一 一度の試験を行ふ毎に箇所に場所を設け一箇所にて業を終れば又他所に移し何等の事あるも稽古人をして実の遠近を知る可き手掛りを得...

雷銃操法. 三 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
役歟又は其副役なり十四 帳面の文字は誤あるも紙を削て字を改むるを許さず必ず其傍に書入れ且試験を監督する士官自から其書入れの文字の一字を書して相違なき趣を証す若しこの規則を破て書入るゝものあれば其書入れは無証拠のものとす十五 第三等の稽古人は三百「ヤールド」までの試験を為し第二等は百「ヤールド」第一等は九百「ヤールド」までを試む十 諸組稽古人の返答に従ひ点を以て其巧

雷銃操法. 三 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五「ヤールド」の誤 三点十「ヤールド」の誤 二点十五「ヤールド」の誤 一点第一等三百「ヤールド」より百「ヤールド」を試るもの{二十「ヤールド」の誤 二点三十「ヤールド」の誤 一点第一等百「ヤールド...

雷銃操法. 三 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
期の試験に高点を得たるものを上級に定む二十 一大隊の内にて中隊と中隊とを比較して遠近見計ひの巧拙を定るには第一期の試験に得たる平均の点数(十二章を見る可し)を計へ第三期の終に等級を分つとき第三等の者...

雷銃操法. 三 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
其姓名を副大隊長へ達し其褒美として午後の人数改めに欠席を許し或は他に出格の免許を与ふることあり第編測遠器用法の教一 尺杖の頭を三脚台の上に置き其端を二脚台の上に置て器械の仕掛を設ること第一図の如くす...

雷銃操法. 三 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を後に引き或は前に押して尺杖の頭にある(ヘ)の狙ひを見通し(ハ)の旗と一直線になるまでこれを加減す第 旗の遠近を知るには唯尺杖の度を見るのみ即ち後の狙ひの処に現はれたる数字は遠近の数なり四 尺杖の頭...

雷銃操法. 三 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...「フート」二「インチュ」(十二「インチュを以て一「フート」と為すゆへ五「フート」二「インチュ」は即ち十二「インチュ」なり)なるゆへ百「ヤールド」より遠き処へ用ゆ可らず若し百「ヤールド」よりも遠き...

雷銃操法. 三 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
家屋樹木等を標的とし其遠近の積りを為すの法は左の如し但しこの業は行軍調練の路にて取行ふか又は例年の稽古時を除き臨時に取行ふべきものなり第一 十文字の棒を立ること第三図(イ)の如くなし其二つの狙ひ...

雷銃操法. 三 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...メン」の手当を取る可し譬へば大隊の内にて最上の中りたる者は第一種の褒美と兼て又第三種の褒美を得るなり 都て「マークスメン」と為す可き者は第一等の組に居り「インフヒールド」の雷銃を以て二十点を得る歟又...

雷銃操法. 三 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四十一人乃至五十人 「ポント」五「シルリング」 五人五十一人乃至十人 七「ポント」十「シルリング」 十一人乃至七十人 八「ポント」十五「シルリング」 七人七十一人乃至八十人 十「ポント」 八...

雷銃操法. 三 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
隊伍の放発に中り多ければ其差図役にも褒美を与ふることありと雖ども百「ヤールド」の的場に於ては一人立の放発を三期共に行はざればこれを許さず且又大隊及び中隊の上級たる者は唯一名に限り「マークスメン...

雷銃操法. 三 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の試業に出席して褒賞を受るに妨なし二十 兵卒を励まして雷銃の操法に巧ならしむるには其術に上達せる者へ政府より賞飾と別段の手当とを与へて既に十分なれば中隊の長官又は其他の士官より私の財を散じて士卒を賞...

雷銃操法. 三 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二図の如くして両対互に相混雑するを防ぐ可し 稽古の人数甚だ多くして的場と為すべき土地の幅狭ければ的場の間を十「ヤールド」づゝ隔てゝ三筋も四筋も相並べ其両方に四十「ヤールド」づゝの空地を設ること第三...

雷銃操法. 三 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...十一 一対の的に用る土堤の長さは其頂の処にて四十五「フート」より短くす可らず十二 土堤の前には四方十「フート」厚さ九「インチ」なる石又は鉄の板を敷て台と為し其上に的を立て的の位置と弾道の筋とを直角な...

雷銃操法. 三 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...するに旗を用ひずして円き板を用ゆ板の棒は平たくして穴の横木に平に当てゝ板の位置を誤らざるやうにせり十 土地の形状に由り右の如く玉見の穴を掘るに入費多ければ陣屋奉行に訴て鉄障を受取るべし此鉄障は的の台...

雷銃操法. 三 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...右の図に記せる数字は「フート」と「インチ」との数なり譬へば十は十「フート」二は二「フート」なり或は二と記したるは二「フート」「インチ」なり図面小なるが故に唯其数字のみを記したれども固より真形の縮図...

雷銃操法. 三 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
平面図二十三十

雷銃操法. 三 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...し又二三の筒の良否を比較し或は弾薬の善悪を試んとするには的の遠近を三処に変じ三度び放発せざる可らず第 百「ヤールド」より近き処に放発するには的の大さ巾「フート」長さ八「フート」なるものを用ゆ可し...

雷銃操法. 三 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...三「フート」五分 二「フート」五分 七分五厘第五 四「フート」四分 四「フート」 一「フート」四分第 三「フート」分 三「フート」五分 五分第七 三「フート」 三「フート」 二分七厘第八 三「フー...

雷銃操法. 三 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
平均 三「フート」二分二厘 三「フート」一分厘 一「フート」二分七厘狙ひの点 「フート」 二「フート」 三「フート」零一厘雷銃操法巻之三大尾


eBOOK : 「西洋旅案内. 上

西洋旅案内. 上 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...西の商人仲間を結び印度海定飛脚の蒸気船数艘を作て其便利を達し支那日本より欧羅巴へは海上風雨に拘らず凡十日にて着し夫より亜米利加へは十日余にて渡るべし尤飛脚船は数艘用意して途中度々乗替ることにて先日本...

西洋旅案内. 上 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
セイロンより アデン 千里アデンより スエス 百里スエスより上陸し百里ばかりの地続を蒸気車に乗て一日に越し地中海に出るこの港をアレキサンデリヤといふこれより又船に乗り地中海を渡て仏蘭西のマルセイルに...

西洋旅案内. 上 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ありこの船賃は甚下直凡百五十ドルラル計の入用にて欧羅巴まで行かるべしサンフランシスコへの船賃などは五十ドルラルなりされども船中賄の粗末なるはいふまでもなく寝床もあるかなしにて甚難渋なり船中持越しの荷...

西洋旅案内. 上 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...日本の通用金三両一歩二朱計なり一亜米利加のドルラルはメキシコドルラルよりも少し軽し大抵百ドルラルに付七ドルラルの差あり一仏蘭西の通用金はフランクといふ銀銭にて大抵五フランク半と一ドルラルと釣合ふ相場...

西洋旅案内. 上 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...はトンの数を以て計ふ日本にて船の大さを積高の石数にて勘定すると同様なりトンとは掛目の名にて一トンは米石余の重さに当るゆへに千トンの船といへば千石余積む船なり飛脚船は大抵二千トンより四五千トンまでの...

西洋旅案内. 上 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
まし左に記すべし船の大さ三千七百トン長さ十間巾八間蒸気の力も甚強く逆風にて一昼夜に百二三十里も走る船の両側にライフボウトとてばつていら十艘程ありこのばつていらには底に仕掛ありてたとひ水船になるとも沈...

西洋旅案内. 上 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...客は千人計も乗せて席を上中下三段に分け上の客は船の艫に部屋あり一部屋の広さ凡四畳半其片側へ巾二尺長さ尺計の寝床の棚を三段につりて三人相部屋なり但し船中造作の模様に由て二人寝の部屋もあり人寝の部屋も...

西洋旅案内. 上 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
り北極に至るまでと南極に至るまでと両方とも九十づゝに分て赤道の通り西東に筋を引き両方合て百八十となるこれを南北の緯度といふ扨前にもいひし通り世界の形ちは円きものゆへ右の如く西より東へ真直に筋を引けば其筋は円き地球を取廻はしたる輪の形ちになりて地球の表側にて北極より南極まで百八十度あれば裏側にも同じく百八十度あり両面合て三百十度なり一度は英吉利の十里なるゆへ世界の周囲は十里を三百十合せたる数にて二万千百里なり

西洋旅案内. 上 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...のグリインウ井ツチといへる所の天文台を3本とし北極より南極まで真直に筋を引きこの筋より西と東へ段々に十里づゝ隔てゝ同じやうに北極より南極へ筋を引き地球の周囲を三百十に分けこれを東西の経度といふ右の...

西洋旅案内. 上 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...百三十七度即ち八千二百二十里の処に船の居るといふことにて日本の遠州洋に当る但し英吉利の一里は日本の十町五十七間に当り其百里は日本の四十七里余なり飛脚船も渡海中は毎日測量して経度緯度の数と一昼夜走りた...

西洋旅案内. 上 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
絵図の中赤色の所は時候あつし黄色の所は時候ほどよし南北両端の白き所は時候寒し北極南極赤道黄道緯度経度赤道より二十度同二十三度半同四十度同度半同八十度同九十度

西洋旅案内. 上 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...寒気強きは此平和の方角の内にある国なれども余程北の方によりて其都ペイトルスボルフなどは赤道より北の方十度の所に当る位の場所柄ゆへなり其外欧羅巴の諸国も日本に較れば少し北の方にあるゆへ矢張日本よりも少...

西洋旅案内. 上 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て遂に支那より和睦を願ふといふことになり広東厦門福州寧波上海の港五ケ所を開き償金は左の通に約束せり一百万ドルラル是は支那の役人の焼棄たる阿片烟草代金の高一三百万ドルラル是は広東の商人より兼て英吉利人...

西洋旅案内. 上 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...にて和睦の談判始て調ひたり頃は西洋の千八百四十二年支那の道光二十二年日本の天保十三年に当り今より二十年前のことなり其後万延元申年天津といふ所にて英吉利の軍艦と間違のこと出来遂に又合戦となり支那の人敗...

西洋旅案内. 上 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
向ひ印度海に出紅海に入るまでは始終熱気の方角を渡海するゆへ衣類其外夏の支度をすべし但し印度海の暑さとて日本の暑中よりも厳きことはなけれども夜昼ともに同じ暑さにて日本に居るときの如く朝夕夜中の冷気に休息することの出来ざるゆへに格別難渋なり香港よりシンガポウルまで七百里七日路なり但し仏蘭西の飛脚船なれば此間に交趾のサイゴンといふ港に寄り石炭など積込むこの地は元安南の領分なりしが七年前仏蘭西に攻取られ当時

西洋旅案内. 上 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...人猿鸚鵡などを売物に持来り可愛らしく見れども日本へ持帰れば時候寒して生育難し○ジンガポウルの人の数凡万人此内半分は支那の人にて本国より渡世に出しものなり此外印度海并に太平海の島々サンフランシスコなど...

西洋旅案内. 上 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...熱き風を吹送るゆへ昼夜とも暑気に堪難し日本より欧羅巴へ行く途中一番苦しき場所なりアデンよりスエスまで百里余海上日にて着すスヱスはエジプトの南岸の港なり此辺の地方はもと土耳格の分領なりしがどもヱジプ...

西洋旅案内. 上 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
カイロといふ所にパシヤとて城代の如き者ありて自由にこの辺を支配し今にては土耳格と別の国のやうになれり○スヱスの港は遠浅にて本船は沖に錨を卸し小船にて上陸す○スエスよりアレキサンデリヤまで地続百二十里計蒸気車にて一日に通越べしカイロといふ城下は其途中にあり古き土地にて名所旧跡多しマホメット宗の寺あり洪大なる構なり又カイロより三里計の処にピラミドとて目を驚すほど大なる石塔二あり高さ四十丈巾十丈石垣のよふに築立たるものなり

西洋旅案内. 上 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
西の支配なりしが七十年前より英吉利の領分となり土地柄はよろしからず岩山計なれども地中海要害の場所なるゆへ英吉利より大造に台場を築き用心堅固当時マルタの台場とては世界中に名高き程なり○この辺の産物には...

西洋旅案内. 上 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
様子なりジブラルタルも英吉利の領分なり地中海の入口にて台場の堅固なるは世界中第一番ともいふべき構なり海岸の岩山を切て砲門を開き大砲千挺余も据付あり英吉利人の地中海にて威光を燿かす訳は此台場とマルタ島の台場とにて要害の地を占たるに由てのことにて諸国の人々これを恐ざるものなし○ジブラルタルの瀬戸の南岸は亜非利加の地方にて北岸は即ち右の台場なり両方の間狭き所にて七里計なり此瀬戸に不思儀な

西洋旅案内. 上 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...大勢人の出入する宿屋には盗賊も多し油断すべからず宿屋の部屋には一々番附あり大きな宿屋には部屋の数の五百もあり部屋に居て宿の者へ用事あるときは部屋より勝手へ通たる針金の糸を引き鈴を鳴らして人を呼ぶべし...


eBOOK : 「西洋旅案内. 下

西洋旅案内. 下 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一番大なる港にて入口の巾一里に足ず内は入海となり長さ三四十里巾七里半月の形ちに広まりて幾千艘の船入津するとも差支なし其入口をゴヲルデンゲイトといひ右手の陸地に「ホルトポイント」「ブラッキポイント」と...

西洋旅案内. 下 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人数増して遂には金山渡世の者計も十四五万人の数となり金銀を掘出すことも亦夥しく毎年五千万ドルラルの高を諸国へ積出して世界中金銀の相場を動かせしほどのことにて土地の繁昌一方ならず此節にても一七日の間に...

西洋旅案内. 下 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...火災ありしかども火事の度毎に新に普請して家並は以前よりもよくなれり其一二を挙ていはんに運上所を建るに十万両を費し金座の普請に二十二万両海軍の養生所を建るときも三十万両を費せり又メトロポリタンといふ芝...

西洋旅案内. 下 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
渡し東西千百里余この間に蒸気車の道を造り過半出来てこの後三年の内には不残成就すべしとの様子なり然る上は日本より亜米利加へ行くに船路二十日にてサンフランシスコへ着しそれより蒸気車に乗て千百里の陸路を...

西洋旅案内. 下 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
余あり途中は不残山にてパナマより五里計の所殊更に高し海に較れば其高さ二十丈ありゆへにパナマより次第上りに道を附け坂に急なる所は一里に付十二丈余の勾配ありて登坂には蒸気車も遅し夫より又段々に進めば下坂...

西洋旅案内. 下 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に広き川口にも竿一本横たふべき透間なし陸には数十万の人家五階階に建ならび間口数十間の大店に端物をかざりたる呉服屋もあり手狭き店に金銀造の小道具又は袖時計などならべたる小間物屋もあり一町内皆大家にて表...

西洋旅案内. 下 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
利なることは人に翼を附たるが如し実に世間知らずの田舎者へこの有様を見せなば人間世界とは思はざるべし○斯くニウヨルクの繁華は「ロンドン」「パリス」にもおとらぬほどにて市中の混雑一方ならず時々間違のことゞもあるに付町々の取締厳重なれども土地の繁昌するに従ひ自然に悪党も多く夜盗押込すりかたり火附人殺も間々あることなれば初ての旅人は別して用心すべし且合衆国は五年前より南北の合戦に莫大の金子を費したるに付近来は諸運上の高を増し通用金

西洋旅案内. 下 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の代に紙札を用るなどにて諸色高直何品によらず七年前の直段に較れば二倍三倍となり下々の者の難渋は勿論他国より来て買物をするにも不都合なり合衆国の合戦のことを記すはこの冊子の趣意にあらざれども此節彼国へ...

西洋旅案内. 下 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...なき所へ遊に行く者もなし何れ学問の執行か又は商売のためならん学問執行の人なればよき世話人を頼て一年に七百両の入用を掛け自分の稽古一式にて外に心配はなけれども今外国へ行て交易商売をせんには略彼国の商法...

西洋旅案内. 下 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ロスと雇船のことに付双方左の通り取極たり但し右船は百四十トン積にて当時ロンドンの川口にあり(一トンは石余に当るゆへに此船は八九百石積なり)一此船は大丈夫に渡海すべきものなるに付此度カヂスへ赴き羊毛...

西洋旅案内. 下 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ルラル半より五ドルラル蒸気船なればドルラル英吉利のロンドンへ綿茶を送るには一トンに付三ポントより三ポント半(一ポント)(は三両一歩二朱余)絹糸は一トンに付四ポントより四ポント半亜米利加のサンフランシ...

西洋旅案内. 下 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...よりリイウルポウル(英吉利の港の名)の町人スミスの組合へ送る荷物の送状一壱万四千四十ドルラル 綿二百十俵代目方九万三千百斤但し一斤に付十五セント久一壱万二千九十ドルラル 同二百四十俵代目方八万...

西洋旅案内. 下 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十二ドルラル半 品物買出し仲買の口銭一俵に付十二セント半一四十ドルラル 荷車賃一俵に付八セント一三ドルラル半 雑用〆二万千二百四十二ドルラル一千四十九ドルラル十八セント 荷物并に為替取組之世話...

西洋旅案内. 下 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
船頭スミス乗組のバンクス(船の名)より送たる麦酒百十八箱を請取りロンドンの商人ジヤミソンのためにこれを売捌きし勘定書一七十二ポント 麦酒四十八箱代徳利百四十四組入一組に付代十シルリング(一組は徳利十...

西洋旅案内. 下 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十組入一組に付代シルリング八ペンス一四ポント 同五箱代同十五組入一組に付代五シルリング四ペンス一ポント 同八箱代同二十四組入一組に付代五シルリング〆百十八箱徳利五百四組入代金百九十三ポント十...

西洋旅案内. 下 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...酒を入札にて売払ひしとき其代金百二十一ポント十二シルリングえ入札の運上一分五厘の割合を以て一ポント十シルリング四ペンスを払ひ外に雑用十五シルリングを加へ前書の高となる一十九ポント七シルリング四ペンス...

西洋旅案内. 下 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...其組合の者一艘の船に付一人にて三四百ポントより多くの金高を請合ふ者なしされども組合を集れば一艘の船に十三万ポントの高を請合ひしことあり組合の多くして商売の大なることも推して知るべし○海上請合の賃銀も...

西洋旅案内. 下 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
り以下なれば請合の金高百ポントに付運上一シリングペンス一同断にて請合の賃銀一分より以上なれば同百ポントに付運上二シルリングペンス一外国へ渡海する船にて請合の賃銀七厘五毛より以下なれば同百ポントに付...


eBOOK : 「條約十一國記

條約十一國記 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ちばん金銀の多く出る場所なり此国はもと英吉利の領分なりしが今より八十二年前彼国の千七百七十年(彼国には年号なし宗旨の改りし年を紀元一年とし順々に計て今茲慶應三卯年は彼国の千八百十七年に当る)即ち日...

條約十一國記 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れを撰び四年の間大統領の職を勤れば又入札にて其交代の人を撰ぶ其外諸役人を引揚るにも大抵入札にて四年か年の間役を勤れば又新規の人を用る風俗なり和蘭(又荷蘭又和蘭陀又ホルランド又子イドルランド)和蘭は旧...

條約十一國記 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三大州に跨り国の広きこと凡そ世界中をに分て其一分は魯西亜の領分なりされども地面の割合にしては人の数少く千四百万人に足らず魯西亜は他の欧羅巴諸国と違ひ国の開け遅くして千百年の末(元禄年中)までは田...

條約十一國記 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...国より攻寄るに甚だ不都合なり既に千八百十二年即ち我文化九年の頃仏蘭西の君ナポレオンボナパルテといふ人十万人の大軍を帥て魯西亜に攻入りモスコウといふ都まで押寄たれども魯西亜人はこれに取合ず自分から其都...

條約十一國記 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
てもこの台場を攻落すことは難かるべし一体魯西亜は寒気強く冬分は河にも海にも氷張詰て厚さ五尺になりペイトルスボルフよりコロンスタツトまで七八里の間氷の上を騎馬にて往来すべし右の次第に付冬の間は敵船の襲...

條約十一國記 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...英吉利亜米利加などの如く出交易を専とせず一体国の産物にて国を富し唯地面を広めんとて心掛る様子なり既に七年前は支那満州の地を取りしこともあり然るに今茲の夏は亜米利加にある魯西亜の領分を七百二十五万ドル...

條約十一國記 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...行年五十八歳皇妃は不相応に若し評判の美人なり太子一人あり年十一才仏蘭西の陸軍は古より大造なるものにて十年計以前ナポレオンボナパルテのときは欧羅巴中を切従へし程のことなり当時も魯西亜の陸軍に引続く程の...

條約十一國記 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
羅巴州中の第一にて即ち世界第一の都といふべし市中の家は階七階に立並び夜分は往来に万灯を照らして昼夜の差別なく其繁昌華美なること譬んかたなし但し人の数は百万人余にて都の広さも英吉利のロンドンよりは狭し...

條約十一國記 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
易も少し且彼国の千七百五十五年即ち我宝暦五年の頃大地震のために市中の建物不残潰れ今日に至るまで旧の如く普請も出来ずして家並宜しからず此地震のときリスボンの死人三万人なりしといふ孛漏生(又普魯士又プロイス又プロシヤ)孛漏生は東の方魯西亜に界し西の方仏蘭西、白耳義、和蘭に界し領分の内東西二に分て其間に他国あり国中の人別千百万人英吉利仏蘭西

條約十一國記 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
西の領分二の間にありし国をも攻取て今は一円の大国となれり当時欧羅巴にて孛漏生といへば実に日の出の勢にてこれを恐れざるものなし今茲の夏も仏蘭西と仲違してやがて両国の大合戦ともなるべき様子なりしがよき仲人ありて無事に和睦したり仏蘭西ほどの大国にても孛漏生は手強き相手なり孛漏生にはもと海軍なかりしかども十七年前より軍艦を造て当時は海軍も相応に盛なる

條約十一國記 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
伊太里人は彫刻書画音楽を上手にし一体の性質気軽にして物事によく感心する風俗なり又家作を立派にする風にて普請も上手なり家柄の人などは国王の宮殿にも劣らぬ程の構内に住居する者あり伊太里の都をフロレンスといふ伊太里国中に一番家並のよき市中なり又ゼノワといふ所は外国交易の繁昌する港なり即ち此所は今より三百七十年前初て亜米利加州を見出したるコ

條約十一國記 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に盛なり去年の夏も澳地利と大合戦をして船師には敗北したれども陸軍の方はさまで負もせざりしよし軍艦の数七十艘もあり且此国の人は元来海に馴し風俗なるゆへ行々は海軍盛にして英吉利に続くほどの勢にもなるべし...


eBOOK : 「西洋衣食住

西洋衣食住 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...は必此首巻を欠へからず西洋にて首巻なき物を日本にて譬へば半襟のなき襦袢を着るが如し誠に不都合なり[第 チヨツキ ウェストコート][第七 首巻 コラル][同巻たる形 襟締] 子ッキタイ 襟締を結びたる...

西洋衣食住 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
寝床は巾三尺長さ尺余二人寝なれば巾四尺余もあり敷蒲団は一番下に藁其次に棉其次に毛の蒲団と順々に三枚も敷き上に晒の白布を覆ひ其厚さ三枚にて一尺五寸もあるべし上に掛る夜具は甚だ薄し晒の布二枚に「ブランケ...

西洋衣食住 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...日本ノ九ツ半時第二時 日本ノ八ツ時第三時 日本ノ八ツ半時第四時 日本ノ七ツ時第五時 日本ノ七ツ半時第時 日本ノツ時第七時 日本ノツ半時第八時 日本ノ五ツ時第九時 日本ノ五ツ半時第十時 日本ノ四ツ...

西洋衣食住 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
時計は衣食住より外のことなれども西洋にては時を測るに寺の鐘などを当にせず上下貴賤とも銘々時計を所持する風俗にて近来は亦日本にも追々舶来の時計流行せり然るに不案内の人は時計を所持して其見様を知らざるものも少なからず故に今此巻末衣食住の序に時計の見様を記すこと左の如し西洋にては一昼夜を二十四時に分つゆへ彼の一時は日本の半時なり其一時を十に分

西洋衣食住 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
てこれを一分時(ミニユート)と云ふ亦この一分時を十に分て一秒時(セカンド)と云ふ一秒時は大抵脉の一動に同し扨時計の盤面を十二時に分ち短針は一昼夜に二度づゝ廻り長針は二十四度づゝ廻る仕掛にせり先づ正午...

西洋衣食住 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...これより亦次第に進み短針の第一時と第二時との間に来るときは長針も盤面を半分廻りて三十分時を過ぎ丁度第時の所に来れり故に時計を見て時を知るには先づ短針の指す所を見て次に長針の居所を見るべし譬へば短針の...

西洋衣食住 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...二十分時とは長針の第十二時の所に至る迄二十分時あると云ことにて何れも長針は第十二時を本にし盤面にある十の点を計へて何時何分時と云ふことを知るべし此図は第九時過ぎ二十二分時の処なり「セカンド」の針は一...


eBOOK : 「兵士懐中便覧

兵士懐中便覧 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
兵士懐中便覧凡例一、此書は千八百十四年開版亜米利加の監軍「スコツト」氏所著の兵学韻府并に同国の「カピタンレンヂ」氏の用兵論を抄訳したるものなり一、書中尺度量目時刻を本邦の制に直したるは兵士の便覧に供...

兵士懐中便覧 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...小に準じて同じからず其割合大凡左の如くにしてよく敵の弾丸を防ぐ可し 敵兵の砲類 土堤の厚さ小銃 五尺斤砲 尺九斤砲 九尺十二斤砲 一丈二尺十八斤砲 一丈八尺二十四斤以上の大砲 二丈より二丈四尺右の...

兵士懐中便覧 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ある可し平地なれば七尺五寸を以て常式とすれども敵の地面低くして味方の地面高ければ土堤の高さを四尺乃至尺となす可し又これに反して味方の地低く敵の地面高ければ土堤の高さを倍して八尺乃至一丈、一丈二尺とな...

兵士懐中便覧 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...築造す可きなれども時宜に依り止を得ざるときは先づこれを略し置き追て修覆を加ふ可し譬へば本式なれば高さ尺の土堤を築く可き筈なれどもこれを略して深さ三尺の溝を掘り其土を掻揚て三尺の土堤となせば則ち尺の...

兵士懐中便覧 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
可し上に記せる図は深さ二尺五寸の溝を掘り其土を掻揚て二尺の土堤となし味方の兵士は溝の内に伏して敵の弾丸を避くるものなり(第図)右の砦は七分五厘の時刻に築終る可し然れども惣高さ僅かに

兵士懐中便覧 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四尺五寸なれば溝内にある兵士は立つ可らず○下に記せるものは其高さ尺にして防禦の法稍便利なりこの砦は一時半にて成就す可し(第七図)

兵士懐中便覧 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
左の砦は十分に整ひしものにて惣高さ尺且溝の幅も広くして兵卒を二列に立たしむ可し但しこれを築くには二時半を費す(第八図)

兵士懐中便覧 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
左の図は溝の内に居て土堤の外を防ぐ法なり其土堤若し尺よりも高くばこれを切落とす可し都て自然の土堤を砦となすには土堤の頂の中を削りて一尺五寸斗に為す可し溝の内より放発するには其底を平になし若し甚だ深け...

兵士懐中便覧 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
渋することあり氷の上を渡る事 氷の厚さ一寸分なれば歩兵を渡たす可し三寸二分なれば騎兵及び軽き大砲を渡たす可し四寸八分なれば重き大砲を渡たす可し寸四分なれば二十四斤の大砲を橇に載せて渡たす可し但し...

兵士懐中便覧 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...者第四戦争のときに持前の職分を怠りたる者 第五士官又は兵卒に勧めて其持前の職分を怠たらしめたる者 第番兵の眠たる者或は当番の交代を待たずして番所を去たる者 第七謂なく鉄砲を放ち或は剣を抜き或は太鼓を...


eBOOK : 「訓蒙窮理圖解. 上

訓蒙窮理圖解. 上 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
如し。一 英版「チャンバー」窮理書千八百十五年一 米版「クワッケンボス」窮理書千八百年一 英版「チャンバー」博物書千八百十一年一 米版「スウヰフト」窮理初歩千八百十七年一 米版「コルネル」...


eBOOK : 「訓蒙窮理圖解. 中

訓蒙窮理圖解. 中 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を焚は世帯の不倹約というも、火を焚とき薪の水気立騰りて竈の温気を奪去るゆえ、鍋の尻に火のこたえざるなり。雨雪の降る前は却て暖にして、雪の解るときは甚だ寒し。その故は雲凝て雨となり、雨結りて雪となるゆえ、その温気を空中に吹出して温度を増し、雪解て水となるゆえ、空中の温気を吸込で温度を減ずるなり。第章 雹雪露霜氷の事露凝て霜となり雨化して雪となる

訓蒙窮理圖解. 中 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
く又綿の如くに見ゆれども、よき目鏡にて写し見ればかならず葉の状を成せること上の図の如し。古人も花を五出といい、雪を出といいしはこのことなるべし。又雲凝て一度雨となり、上より降る途中にて寒気に逢えば...


eBOOK : 「訓蒙窮理圖解. 下

訓蒙窮理圖解. 下 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
書ありて、之に委しければ態とこゝに略したるなり。第八章 昼夜の事日輪常に静にして光明の変なし世界自から転びて昼夜の分あり 古来和漢の説に、天は円くして動き、地は方にして静なりといい、今に至るまでその説を信仰するものあり。西洋にても往昔はこれと同説なりしが、彼国の千年、即ち我慶長十一年、伊太里

訓蒙窮理圖解. 下 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
界を一廻りすれば、丁度一昼夜の差となるべし。たとえば江戸にて朝時なれば、西方支那の北京にては、半時余も後れて暁七半前なり。又これより遥に西の方、英国のロンドンに至れば未だ夜半にもならず、宵の五時半頃...

訓蒙窮理圖解. 下 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...その南北を渡りて自から廻ることなれども、斯く自から廻りながら、又日輪を中心にして大廻に之を廻り、三百十五日と二時半余にて本の処に帰る。これ即ち一年なり。これを地球の公転という。たとえば独楽の舞ながら...

訓蒙窮理圖解. 下 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...陽大陰抔と同格のように唱うれども、その実は莫大の相違なり。日輪の大なること譬えん方なし。その中径三十万里余の火の玉にて、月の中径はわずか八百八十五里計の球なり。さればその大小数百倍の相違ありて、世界...


eBOOK : 「洋兵明鑑. 一

洋兵明鑑. 一 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
凡例一此書の原本は千八百十三年亜米利加が開版イ ミル・スカーク氏が著述せる「ソムマリ・オフ・ゼ・ア―ト・オフ・ウォークと云う書にて兵衛の大道を論 じ傍ら古今の戦例を掲げ曽て武冕を業とせざる ものにも...

洋兵明鑑. 一 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
マスセナがリムマット河越しの事引揚並に追撃の事海軍侵掠並に征伐の事用兵篇千八百年ゼナの近傍に進軍運用の事千八百五年ウルムの近傍に進軍運用の事巻之五 附録進軍論囲城論城守論

洋兵明鑑. 一 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...)より(乙)に進で(丙)の敵を追ひ其応援を絶て(ロ)の一隅に迫まるときは一戦を以て敵を降す可し千八百年ゼナに於てナポレオンの大兵普魯士の軍を敗りしは此一例なり(ゼナの戦は用兵篇に詳なり)但し軍謀を以...

洋兵明鑑. 一 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
宜しく常に短路に従ふ可し防戦には聚路を取り攻戦には分路を取る可し〔防戦の例〕 第図に於て(イ)(ハ)の兵を以て(ロ)(ニ)の兵を攻んとし(イ)の兵は(ロ)より多く(ハ)の兵は(ニ)より多し然れども(...

洋兵明鑑. 一 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
る処は其中段なり味方の全兵を以て敵の中を絶ち先づ其一方の翼を破て一方に向ふ可し千七百九十年ナポレオンの兵澳地利の将軍ボーリウと相対せしときボーリウの兵はゼノアよりシワに至るまで陣を布て其間甚だ長し是...

洋兵明鑑. 一 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百年普魯士の兵仏蘭西のために応援の路を絶たれ止を得ずして兵を返さんとしゼナとオウルスタットとに於て仏兵と戦て敗れ其残兵も北方の沿海に布在せる仏兵の為めに帰路を遮られて遂にナポレオンに降参せりこの...

洋兵明鑑. 一 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...陣路を一に立てゝ敵の間に出て我全軍の力を以て先つ其一方に近きものを伐ち次て又一方を破る可し千七百九十年ナポレオンの兵マントウ(澳地利所領伊太里の地)を囲みしとき澳地利の将軍ウルムセルがチロルより進み...

洋兵明鑑. 一 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
侵入の兵陣路を二に取り其路甚だ相距るときは味方も亦陣路を二と為し聚路に従て兵を引くこと第図の如くす可し既に(ホ)(ヘ)の処に来り数日の間に両陣互に相合す可きときは一分隊の兵を残して一方の敵に当らしめ...

洋兵明鑑. 一 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に至り又これを破り乃ち一隊の兵を残して敵の残兵を追はしめ急に兵を返してムーローの軍に向ひ其帰路を絶てりムーローは澳将の謀を知らずチャーレスがレシ河より北方へ向ひしとのことを聞たるときはジヨルダン敗走の後なれば大に失望して兵を引んとしたれども既に其路を失ひ止を得ずして澳軍と戦ひエムメンヂンゼン及びシリンゼンの両処にて大敗を取りレイン河を渡て仏蘭西に遁逃せり千七百五十八年より千七百十二年に至るまで

洋兵明鑑. 一 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...八十乃至百「ヤールド」(一「ヤールド」は我三尺に当る)を達す可し又これを近路の襲撃に用ひば同時間に百十乃至二百「ヤールド」を過る可し斯く諸般の用に適するより当時兵事を論するもの専ら歩兵を以て兵隊の主...

洋兵明鑑. 一 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れば用ひ難し且其疾駆歩兵に倍するの間、久にあらず故に当今欧羅巴諸邦の兵制にては騎兵の額数、歩兵の額数分一或は五分一なるも後日戦争あるの日に至らは必ず其数を減ず可し○砲兵を論ず(アルチレリー)騎兵と歩...

洋兵明鑑. 一 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るが其弾径の如きは斤(斤と訳するものは英国の一「ポント」にして我百二十匁強に当る以下皆これに傚へ)乃至十二斤の実弾を放つ可く空弾なれば二十四斤を限とす元来砲兵の用は専ら遠戦に利あるものなれば命中精細...

洋兵明鑑. 一 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
きなれども世人未だ其功能を知る者少きが故に今此三兵論に於ては特に砲兵の論を詳にせざる可らず砲術の史記を案ずるに昔時大砲を発明せし当日より現在の今日に至るまで砲術家の志願皆同一轍に出で砲の力は猛烈を欲し其用法は軽便を願ふより外ならず故に昔時は二十四斤或は三十二斤砲の重大なるものを粗大なる車に載せ別に二斤或は三斤砲を人夫に引かしめ以て戦に従事したるもの一変して稍や軽便なる二十四斤砲と一馬の能く動す可き斤砲とを合用するに至れ

洋兵明鑑. 一 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...と疾速なるを欲せば自から軽便の大砲を用ひざるを得ず故に二十四斤砲廃して十二斤及び十八斤砲其用に代はり斤砲及び四斤砲の如きも更に一層の軽便を加へり近年の景況を見るに独り大砲の前車後車のみならず砲兵の諸...

洋兵明鑑. 一 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
工夫を積で軽重の大砲稍や似類するに至りたれども二三年以前までは諸国とも四種或は五種の大砲を用ひ従て砲兵制式も区分ありしものなり斯く数種の大砲を用ゆるは大軍を行るに不便なるより仏蘭帝ナポレオン三世初てこれを改革し旧来の大砲を一掃しこれに代ゆるに実弾空弾とも放射す可き十二斤砲を以てし遂に猛力と軽便との両目を一器に合せ得たり火力は稍や重大なる十二斤砲に下れども軽便遙に其右に出で又軽便稍や斤砲に劣れども火力猛烈なること遠く其上に超へり元

洋兵明鑑. 一 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...砲を鋳造するに至て氷解せりと云ふ可しアームストロン氏砲ホアィトオース氏砲及数種の旋条砲は善美なれども斤の滑膅砲(スムースポールド)より秤量重ければ野戦砲として用ひ難し此種の大砲は皆猛力あれども軽便な...

洋兵明鑑. 一 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...啻其隊の数を計へて兵士の数を問はず然ども此三隊兵馬の数各国の兵制に従て衆寡一ならず欧羅巴諸国に於ては百乃至一千三百人を一大隊(バタイロン)とし八十乃至二百騎を一騎隊(スクワードロン)とし四門乃至十二...

洋兵明鑑. 一 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
乃至百五十騎一砲隊は門乃至八門を具ふるものを尋常兵制とす歩兵一押隊(レジメント)は二大隊乃至四大隊騎兵一押隊は四騎隊乃至十騎隊砲兵一押隊は四砲隊乃至十二砲隊を云ふものなり又大隊を小一師(プリゲード...

洋兵明鑑. 一 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...隊砲兵二隊騎兵四隊を以てし戦隊三小師は各々歩兵四大隊雷銃兵一大隊を以てし又後拒一小師は歩兵四大隊騎兵隊砲兵隊を以てす可し兵隊の制式は整ふに従ひ号令伝はり易し軍前命を伝へて未だ時を移さゝるに全軍既に...


eBOOK : 「洋兵明鑑. 二

洋兵明鑑. 二 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一「ヤールド」に付兵士の数二人乃至五人なるを最も少なしとし人乃至八人なるを中等とし八人以上なるを最も多しとす抑も此平均の数は戦隊の巾一「ヤールド」に付仮令八人以上たりとも其隊を厚しと云ふ可からず隊列...

洋兵明鑑. 二 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四大隊、騎兵四隊、砲兵二隊を合はしたる先鋒の一小師(ブリゲート)なり先鋒隊の用は常に敵の大兵に逢ひ暫時の間敵兵の勢を挫いて其運動を支ふ可きものなれば火器放発の勢力を劇しくせざる可からず故に雷銃狙撃兵二大隊を小戦の兵となし常式の歩兵四大隊を各々半大隊となしてこれを配置すること図の如くし予備兵を近く置いて前軍の急を援くるに備ふ図中(一)(二)の符号は雷銃狙撃隊なり(三)(三)、(四)(四)、(五)(五)、()()は常式の歩兵四大隊なり

洋兵明鑑. 二 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て小戦を挑むものなり(二)(三)(四)(五)は常式の歩兵隊なり(甲)(乙)(丙)(丁)(戊)(己)は隊の騎兵なり砲兵の前列に在るものは僅に四隊にして自余五隊は預備に在り○本戦分戦小戦の事戦に本戦、分...

洋兵明鑑. 二 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五条 敵兵の地位を以ては我応援を妨ぐ可きや我帰路を絶つ可きや我左右翼を侵す可きや我後陣を害すべきや第条 戦地三段の内、地理を量て何れが最も攻むるに便なるや何れが最も守るに便なるや第七条 地形に応じて...

洋兵明鑑. 二 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...時を費すべきや第十五条 前条の如く敵の預備隊より援兵を送ることあらば何の術を以てこれを妨ぐ可きや第十条 我兵既に一勝利を得たる後に敵の事を成すを妨ぐるには其方法如何すべきや前条々の疑問を案ずれば其回...

洋兵明鑑. 二 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右の条々に記す所の議論は左の図を見て尚ほ其詳なるを知る可し第十図に於て(イ)(ロ)を敵の陣列とし我兵隊(ハ)を以て其中心に向ひ実撃を施し別に(ホ)(ヘ)の小兵を以て其両翼を侵すこと第四条の法の如くす...

洋兵明鑑. 二 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右の条々に記す所の議論は左の図を見て尚ほ其詳なるを知る可し第十図に於て(イ)(ロ)を敵の陣列とし我兵隊(ハ)を以て其中心に向ひ実撃を施し別に(ホ)(ヘ)の小兵を以て其両翼を侵すこと第四条の法の如くす...

洋兵明鑑. 二 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...如きもの其種類左の如し甲、攻撃の地唯一処あるのみ第二十五図の如し第二十五図乙、攻撃の地二処あり第二十図の如し第二十図第四 戦列の状直線なれども其一翼曲りて鉤の如くなるもの第二十七図の如し第二十七図...

洋兵明鑑. 二 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の兵と魯西亜の兵とアルマ河の畔にて戦争に及びし時の景況左の如し同盟国の兵土 ソリマン、パシヤの兵隊 千仏 ゼ子ラル、ボスケットの兵隊 千七百五十同 ゼ子ラル、カンロベルトの兵隊 千七百五十同 プ...

洋兵明鑑. 二 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同 ゼ子ラル、フォーレーの兵隊 千七百五十英 シル、ラシ、イワンスの兵隊 五千二百五十同 ブラオンの兵隊 五千二百五十同 リチヤルトの兵隊 五千二百五十同 親兵隊 五千二百五十同 カスカルトの兵隊 ...

洋兵明鑑. 二 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
歩兵 三万騎兵 三千砲兵 二千共計三万五千大砲九十挺この内の一部は軽砲なり第九月十九日同盟の兵陣を布くこと左の如し右 翼 ゼ子ラル、ボスケット及ソリマン、パシヤの兵中 陣 ゼ子ラル、カンロベルト及び...

洋兵明鑑. 二 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を渡て河の左岸の山に登り魯軍の左翼を追ひ尚進でこれを撃たんとするに決せり第二 左翼は英の兵隊にて朝第時進発して魯軍の右翼を払はんとするに決せり第三 中軍はカンロベルトプリンス、ナポレオン及フオーレー...

洋兵明鑑. 二 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...同)(盟)(盟)の如く陣を布きたり右の如く魯軍は後に退きたれども其陣列整斉にして毫も狼狽の色なし英仏万一千の大兵を以て三万五千の魯軍に対し僅に之を退くるのみにて其陣列を乱すことをも能せざるは何ぞや魯...

洋兵明鑑. 二 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...兵隊(三)「グロスフォルスト、ミッチヱル」の兵隊(四)「ウラヂミル」の兵隊(五)「ボロヂノ」の兵隊()「ウオルニン」の兵隊(七)「ミススキ」の兵隊(八)「ビンタイストック」の兵隊(九)「ブレス」の兵...

洋兵明鑑. 二 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
前面より魯軍の中陣及左翼に向て戦を始めしむ可し第二 ソリマンパシヤの兵隊千を朝第五時三十分に海浜よりアルマ河を渡り魯軍の左翼に向て進ましめ彼をして顧て此方向に兵を分たしむ可し第三 ボスケットの兵隊...

洋兵明鑑. 二 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...一千に帰路を断たるれどもこれに向はしむ可き兵とては一人もなく前には英仏三万三千の兵を受け左には土耳格千の兵ありて同時に諸方の敵に迫られ応援の路全く断へなばこれを降服せしむること難きに非ず然るときはセ...

洋兵明鑑. 二 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
○中軍及一翼に兵を足したる戦の例千八百九年第七月日ワグラム戦争の景況左の如しナポレオンの兵隊に十五万の戦士あり澳地利の将軍アルチヂューク、チャーレスの兵隊に十二万の戦士あり第七月四日及五日の両夜に仏...

洋兵明鑑. 二 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百九年第七月日ワグラム戦争の図澳の都城ウインナ

洋兵明鑑. 二 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ブ、ベヴルン普魯士王フレデリッキ第二世の兵を指揮して澳地利の将軍フィールド、マルシヤル、タオンが八万千の兵とブレスローの辺に戦ひ敗北せり王はロスバッチの戦に於て大功を奏したるの後此敗北を聞き急き一万...

洋兵明鑑. 二 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
兵これを攻んとするには唯四条の狭路あるのみ万有余の普魯士兵は(ハ)に陣を布き澳地利の兵は右翼を庇はんが為め鉤状の陣を作れり(イ)(イ)(イ)の如し普将カオント、スキウリン沼を渡て(ニ)に進み騎兵を以...

洋兵明鑑. 二 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...列は本隊より若干の距離あるにあらざれば弾撃の中心と為り敗れ易きの理を知るべし此戦に於て澳兵の死傷一万千に至り大砲二百門を失へり普兵は殆ど一万三千を死傷せり○攻て従て防ぎたる戦の例千八百九年第七月二十...


eBOOK : 「洋兵明鑑. 三

洋兵明鑑. 三 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三版第九図は密戦隊にて騎隊を列ね戦隊と為したるものなり毎列の距離は「ヤールド」乃至十二「ヤールド」と為し一騎隊(スクヮードロン)の兵員を一列或は二列と為す可し密隊は散隊より距離密接すれども戦地の広...

洋兵明鑑. 三 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るが故に進退を以て要目とし縦隊を以て陣列を作るの主法と為す攻撃に従事する小師(ブリゲード)は第三版第図の如く配列す可し若しや攻撃を始む可き場所一小師の前面より大なるときは他の一小師を鱗次大隊(アルテ...

洋兵明鑑. 三 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
進むあり斯く配列の法数様ありと雖どもこれを実地に施すに至ては第図に示す所の陣列に及ぶものなしこの陣列は当時兵家の常用するものなり聯隊縦隊にての攻撃は一大隊を過るもの或は二大隊の兵員を以つて為す可きも...

洋兵明鑑. 三 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...大にして且有害無益なり砲兵は曾て独立の戦なきものなり必ず騎歩二兵の内其一と伴はざるはなし滑膅砲は一千百「ヤールド」乃至一千七百「ヤールド」に達するものにて此距離を射るには実弾を以てす可し一千一百「ヤ...

洋兵明鑑. 三 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
榴弾を放つ可く百「ヤールド」以下なれば霰弾を放つ可し戦隊に向ては柘榴弾及び霰弾を以て最利あるものとし縦隊に向ては拓榴弾及び実弾を以て最利あるものとす施條砲は滑膅砲に先んして放発を開く可し弾丸の種類は...

洋兵明鑑. 三 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...とするの勢あり然れども戒慎して疎暴に失すること勿れ図中(ハ)(ニ)の間は初合の勝を得べき場所なるとき十乃至七十門の後拒砲隊をこゝに向はしめ小距離を隔てゝ戦隊に排列し弾丸を其中心に集めしむ可し又此の時...

洋兵明鑑. 三 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の国名)の如き弱兵と戦ふには序破二節の間深く注意を要することなく只勇悍に戦はゞ従て利多しと云ふ千八百十年ヴォルタルノ(ナプル国の海浜に於ける都邑の名)戦争の談話を聞くに英国の一軍艦偶ま其浜海に泊し一...

洋兵明鑑. 三 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の砲兵を合し劇烈なる攻撃を行ふには先づ彼の砲兵と戦ひ発射すること能はざらしめ次で歩兵に向ふ可きこと第 近距離にて砲兵を用ゆるときは明かに敵兵の敗走を見るに非らざれば其放発を絶つ可らず第七 散兵の強大...

洋兵明鑑. 三 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...速に戦ひこれを駭し先づ一方の敵を敗り次で他方に向はんとし非常の急速を以て兵をチャールロイの辺に集め第月十日ブルーチェルが陣所に至れりブルーチェルはフレウルス及びリニーの近傍に八万人を聚めレイン河畔...

洋兵明鑑. 三 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、ブレスの傍に兵を集めりナポレオンは将軍子ーをして四万の戦士を帥てクヮートル、ブレスを襲はしめ自から万五千の大兵を以てブルーチェルを攻めんとす然れども子ーの進行甚だ遅緩しクヮートル、ブレスに至るのと...

洋兵明鑑. 三 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るものをして命を(コピーになし)棄て道をブリイに取らしめしが迷て道を失ひたれば招てこれを返せり仏の第大師(アルミーコルプス)は終日進行してリニー及びクヮートル、ブレスの戦に及ばず」ナポレオンは普兵既...

洋兵明鑑. 三 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
戦に与らず且十日の戦争に及べる八万の兵卒より精兵四万五千を集め得たりグロキーは十七日普兵を追てゼムブローに至り普兵の後拒に及びたれども誤認て全軍尚ほこゝに留駐するものとし憚かりてこれを追はずワヴルは...

洋兵明鑑. 三 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ルリントンの兵隊左の如し○ 「ヱングロ、ハノーヴル」の兵隊 大隊七十四 騎隊八十一 砲隊二十一 人員万一千三百二十五人○ 「子ーゼルランド」の兵隊 大隊三十八 騎隊二十八 砲隊八 人員二万八千八百...

洋兵明鑑. 三 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
共計大隊百二十三、騎隊百十四、砲隊三十一、兵員九万九千七百四十八人此兵員中よりウェルリントンは一万九千人を分てヘールに至らしめ以て同所よりブルュツセルに至るの途上右翼の蔽遮たらしめり且つクヮートル、ブレスにて死亡するものゝ外小分隊を派送せし故戦に従事す可きもの減じて七万余人となれりナポレオンの兵隊左の如し○ 衛兵 大隊二十四 騎隊三十二 大砲九十門 人員一万八千四百人

洋兵明鑑. 三 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
○ 第一大師「カオント、ヱルロン」の兵隊 大隊三十二 騎隊二十二 大砲四十門人員二万五百十四人○ 第二大師「カオント、レール」の兵隊 大隊四十 騎隊十五 大砲四十門 人員二万人○ 第大師「カオ...

洋兵明鑑. 三 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
門、人員八万三千八百二十二人右八万三千八百二十二人の内よりワートルローの戦に与るもの万八千乃至七万人に出てず自余はリニー及びクヮートル、ブレスの戦に死亡するものと将軍グロキーが兵隊に従へる「ジラール...

洋兵明鑑. 三 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 大隊三十四 騎隊三十二 砲隊十二 人員三万三百八十一人○ 第二ゼ子ラル、ピトルスキが兵隊 大隊三十 ○ 騎隊三十 砲隊十 人員三万一千七百五十八人○ 第三ゼ子ラル、ジールマンが兵隊 大隊三十 騎...

洋兵明鑑. 三 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
○ 第四ゼ子ラル、ブーローが兵隊 大隊三十 騎隊四十三 砲隊十一 人員三万三百二十八人共計大隊百三十、騎隊百四十五、砲隊三十九、人員十一万千四百四十七人右四大師の内十日リニーの戦に与らざるもの...

洋兵明鑑. 三 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
〔一 月十五日ナポレオンの陣所二 リニーにて月十日ナポレオンの陣所三 クヮートル、ブレスにて同日子ーの陣所四 ゼムブローにて十七日グロキーの陣所五 シント、ゼーン山にて十日十七日ナポレオンの陣...

洋兵明鑑. 三 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
陣所十 クヮートル、ブレスにて十日ウェルリントンの陣所十一 シント、ゼーン山にて十七日ウェルリントンの陣所十二 十七日ウェルリントン分隊の陣所〕○戦場ウェルリントンが撰びたる戦場にてシント、ゼーン山...

洋兵明鑑. 三 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、ヘー、シント」「パペロット」及び「スモーヘン」を陥てこれに拠れり又ナポレオンは将軍モートンに命じ第大師を帥て前往の兵を助け英軍を撃破せしめんとするときドーモンドが兵隊普兵の為め襲撃され拒逆すること...

洋兵明鑑. 三 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百十五年第月十八日「ワートルロー」戦争の図

洋兵明鑑. 三 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
普英仏村村口フリーチェルモンパペロドスモーヘンミレボートプランキノイスラヘーシントホーゴモントブレインメルブスブレインラルロードワートルローシントゼー山第二師団第師団兵衛

洋兵明鑑. 三 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
陣列左の如し此時に至るまでナポレオンは唯第一大師及び第二大師を戦はしめ第大師及び衛兵の如きは未だ一戦を試みず且騎兵の如きも過半後拒に備へ戦に及ばざるものあり英軍はこれに反して殆ど其全数を戦はしめ其後...

洋兵明鑑. 三 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...師及び第二大師の戦争に其全力を費耗せり第二時の頃より子ーは其騎兵三千人をゼ子ラル、ドーモンドに分ち第大師の来て応援するを待つに当り第大師は普兵の為め拘留され第四時の頃には却て普兵に攻撃されしが漸く...

洋兵明鑑. 三 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ウェルリントン中軍の傍に左右翼の散兵を集めり此時英軍の死傷一万八千に至り逋逃及び傷卒を搬送するもの亦合せて九千に及べり子ーは疲労せる兵卒を以て劇しく英軍を攻撃し既にこれを破らんとするに当て英軍第二列の全数を悉し第一列の兵に代へ且「チェース」及び「ベルジ」の二隊来てこれに応援せり普魯士王ピルスキ第一世が兵隊来て戦を始め「パペロット」の傍にて仏兵の右翼を敗りたるは第時の頃なり

洋兵明鑑. 三 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...隊陣列〕(コピーと場所が異なる)移して第二列に備へ「チェース」の一中師を以て後拒と為し第四小師及び第小師の騎兵を左翼より取りて中軍に加へり仏軍兵を挙て進前し四砲隊を以て衛兵の進撃を保護せり英の砲隊唯...

洋兵明鑑. 三 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
「ブルュンスウ井キ」の大隊先づ進で仏の衛兵と戦ひ敗れて退けりウェルリントンは後拒大隊の兵を進め烈火を注て衛兵の進前を迎へり衛兵これが為め一時逡巡せしが復た進て英陣を敗り其一砲台を陥れり仏兵進て英の第...

洋兵明鑑. 三 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の五十五大隊と戦ひ普軍は其四十二大隊と戦へり然れども此四十二大隊はナポレオンが精兵にて即ち衛兵及び第大師の兵員なればリニー及びクヮートル、ブレスの戦を経ざるものなり英軍死傷するもの二万一千、普軍は稍...


eBOOK : 「洋兵明鑑. 四

洋兵明鑑. 四 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...り敵の発見を蔽ふ可し第五 砲兵を以て歩兵を保護せんには第三十図の如く曲江あるの地を撰ぶ可し第三十図第 兵卒及び輜重の進行を易からしめんと欲せば渡場の辺に良路なきを得ず渡江の兵を護るには各処に番兵を配...

洋兵明鑑. 四 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...敗れて兵を退けたり河越の兵を拒むには又一個の方略あり即ち敵兵河を渡ると同時に我亦進でこれを渡る可し千百七十四年日耳曼の将軍モントクヽリと仏将チューレンとの戦にモントクヽリはレイン河を渡て仏の国境に入...

洋兵明鑑. 四 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
〔魯西亜兵隊仏蘭西兵隊〕デドンは嘗てレウス河架橋の為め小舟十艘及び其附属品を備へ又兵卒二十人乃至四十五人を戴す可き(コピーになく原本にある)運送船をルン子ルンに設たれば陸上若干の距離を経てこれを輸さ...

洋兵明鑑. 四 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右翼の将軍ドラソフは歩兵八大隊騎兵十隊共計千の兵に将としてエッチンゼンウーレンロスの両所に陣しマルコーフは歩兵三大隊精騎四百共計二千四百の兵を帥て仏将マスセーナが渡らんとする場所の傍に陣を布けり騎兵...

洋兵明鑑. 四 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ンとサイベルとの間リムマットの左岸に陣せりクロッテンの近傍に三千人を置き又シウリッチ湖の上辺に五千の兵を送て仏将スルトに当らしむ又リムマット河岸に沿て処々に番兵を置き百「ヤールド」毎に哨兵を布けり仏軍の陣列左の如し将軍モルタイルの兵隊千は魯将ゴルチャコフに向へり第五番隊の将ロルジスは一万二千を帥てスクラインとベーデンの間に陣せり

洋兵明鑑. 四 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
番隊の将メナルドは八千人を帥てベーデンより下流に陣せりグレインは後拒の兵を帥てフリヂットハールに陣せり河越の次第左の如し第一 ロルジスの全軍はメナルドが分隊と合し共計一万千人を以てダイチコンより...

洋兵明鑑. 四 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...絶たんとす第三 メナルトは自から残兵を帥ひベーデンより偽て河を渡るの勢を示し魯軍の右翼ドラソーフが兵千をこゝに向はしめ虚に乗じてダイチコンより実に河を渡らんとす第四 仏兵既に河を渡るとき魯軍の右翼ゴ...

洋兵明鑑. 四 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...兵一万八千(クローデルに陣する三千人は戦地と隔絶するが故に算入せず)と戦ふの割合なり然ども魯軍の右翼千人はメナルトが為め欺れてベーデンに向ひ又ゴルチャコフが兵五千百はモルタイルが為め襲撃され進退自...

洋兵明鑑. 四 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
○河越の景況二十四日の夜将軍ロルジス自から一万千を帥て窃にダイチコン近傍に屯集せり土工兵の長デドンは附属の兵三中隊半の内より二中隊半を分て舟をリムマット河に搬らしめ又従てこれに乗組む可き命を下し自余...

洋兵明鑑. 四 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人多して纜を解き難し是に於て若干の人員を促して上陸せしめ一場の擾乱を生ずるの間纔に物声を発したれば忽ち魯兵に発覚され一処の哨兵放発を始め各処にこれを応砲しベーデンよりシウリッチに至るの間一として報を聞かざるなく僅かに二三分時を出でずして魯備全く厳備せしと云ふ仏兵時を過らず諸舟を浮べ急に兵を送りたる故魯の硝兵始めて号砲を放ちし時より未だ三分時を出でざるに百の兵卒既にグランゼンボルフに上陸し且左岸の砲台より劇しく弾丸を飛したれ

洋兵明鑑. 四 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
するに余あれば遂に兵を進め第時(我朝時)の頃これを抜けり朝第五時に架橋を始め第七時の頃これを成工し次て一隊の鍬兵を送り騎兵砲兵の為め予めグランゼンボルフの林間に新道を開かしめ第七時半仏将ロルジス残...

洋兵明鑑. 四 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に国境を踰えて内地に退く可し又は国境に並で兵を退く可し兵を退くる所以の理亦一様ならず譬へば千七百九十年ジョルダンが退兵の如く又千八百十三年ナポレオンがボヘミヤの国境よりレイン河を渡りて遁るゝときの如...

洋兵明鑑. 四 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を渡るとき魯兵既に河岸に至り危急常時に十倍せりと云ふ軍畧の為め退兵し寡兵の尾撃に逢ふときは千七百九十年モロー(仏の名将)が退兵の如く追兵を迎へて撃破の勢を示し以て後拒の急を救ふ可し此戦に澳将ラトー僅...

洋兵明鑑. 四 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三条 砲兵長と土工兵長とは互に謀て兵糧弾薬等の貯蔵を保護するの法を立つ可し第四条 斥候を諸方に遣り敵の動静を探索せしむ可し第五条 総督の命を以て諸隊の進退を一にする制度を立て進撃の先後を定め以て全軍一体の働を為さしむ可し斯の如くして兵を進むるに危険なく兵を止舎するに定時あらしむ可し第条 陣営の前後に守兵及び分隊を置きこれが為め必要の諸器を供給す可し

洋兵明鑑. 四 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...む可し第十五条 諸兵隊より本陣に至り或は本陣より諸兵隊に赴く所の散卒を中隊或は大隊の内へ合す可し第十条 囲城の節は兵卒湟際の働を節度し其勇怯を監察す可し第十七条 退陣の節は隊伍を乱らざるの処置を為し...

洋兵明鑑. 四 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...り一里半の距離にあらざる可らず先鋒の兵員は本軍の五分一を以てすること兵の常なり此先鋒亦本軍に傚ひ部卒分一を分て番兵となし自家戦隊を作るの暇あらんが為め遠く軍前に進ましむ又此番兵より左右及び前面に哨兵...

洋兵明鑑. 四 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...も専ら軍謀の目的あるを云ふ其実は軍謀上の分道進軍と云ふに異ならず今爰に千八百五年ウルム戦争及び千八百年ゼナ戦争のときナポレオンが隊列配置の概を掲げ進行運用の例を示さんとす図中示す所の兵隊は各々三大師...

洋兵明鑑. 四 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...隊の兵力を大にして近傍の兵隊来て応援するに至るまで独り敵兵に当て挫衂することなからしむ可し○ 千八百年ゼナの近傍にナポレオンが進軍運用の事ゼナの近傍にて戦の景況左の如し此戦に普魯士は十二万の兵を分て...

洋兵明鑑. 四 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
翌日即ち千八百年十月十二日仏軍過半ゼラに着し十三日の夕には諸兵隊の陣列左の如しゼ子ラル、オーゼロはゼナより十里を隔てカーラに陣し子ーはゼナより九里を隔てローダに居り両陣の間七里を隔てりラン子スはゼナ...

洋兵明鑑. 四 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百年ゼナの近傍にナポレオンが進軍運用の図

洋兵明鑑. 四 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
〔仏軍陣列の図解一 ソールが兵隊二 子ーが兵隊三 バヴァリヤの兵隊四 ダヴォストが兵隊五 ベルナドットが兵隊 ムラットが後拒騎兵七 ラン子スが兵隊八 オーゼローが兵隊九 親軍

洋兵明鑑. 四 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
〔一 子ーが兵隊二 ソールが兵隊三 ムラットが兵隊四 ラン子スが兵隊五 ダヴォストが兵隊 マルモントが兵隊七 ベルナドットが兵隊〕軍の枢軸たる子ーを伐んとすれば右にソールが兵を受けソールを攻んとすれ...


eBOOK : 「洋兵明鑑. 五

洋兵明鑑. 五 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
て進行するもの休息を合算し二時間に五里を進み騎兵は常足馳足を合算し毎一時里を行くと定め通過す可き全距離を(距)とし休息を合算し毎一時間縦隊経過の距離を「距」とし縦隊の長さを「長」とし障碍の為め行軍遅...

洋兵明鑑. 五 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...自から急行せざるを得ず或は駅車若くは蒸気車に藉て進行するものあり尋常の急行は常程に倍し非常の時は二十時間に十二里を進む可し駅車を雇て兵を輸るには二百五十輛にて二千乃至二千三百を荷載す可し車を用るの...

洋兵明鑑. 五 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...右翼と相隔るの距離より少く長からざるを得ず左に掲示する所の図は軽騎兵一小師歩兵八大隊鍬兵一大隊騎砲兵門歩砲兵十二門を備る先鋒にして本軍三縦隊其後へに従ふものなり地勢に由て何様些少の変易を為すも地図を...

洋兵明鑑. 五 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...分の二、一里第二押隊の内一中隊半第二押隊の内二中隊半一理半乃至二里二里乃至四里第一押隊の内八中隊大砲門歩兵第二番隊三分の二、一里大砲門歩兵第一番隊鍬兵一大隊大砲門第一押隊の内一中隊半軽軸重第一押...

洋兵明鑑. 五 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...可し此遮蔽は土堤と濠とを以て城の外面を周繞するものにて其名を第一平行濠と云ふ此濠は城の外郭を距ること百乃至七百「ヤールド」なるを以て常典となれども輓近セバストポール囲城のときは其距離一千二百「ヤール...

洋兵明鑑. 五 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
行路を塞くには或は柵を植うるあり或は運転す可き柵を設るあり或は濠を掘り胸壁を築き前面に倒木を横ふるものあり或は独り倒木を横ふるものあり第一図は一路を存して街道を塞くものなり第二図は樽、車、箱等に土芥を充ち急に胸壁を築て行路を塞くものなり第三図は苞物及び砂糖樽を積て進入を遮るものなり或は土俵を用ふるものあり柵は直径七寸の角材にして上端一尺を削て

洋兵明鑑. 五 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四図第五図第図第七図(コピーと位置が異なる)

洋兵明鑑. 五 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
九尺或は一丈と為し直径七寸のものを用ふ可し若し又適宜の材を得ざれば閾、戸扉、梯子及び板等のものを代用す可し其弱きを恐れば柵の上端に横材を釘して折裂倒墜の患を防ぐ可し又材を積むこと厚きに過て敵の遮蔽と...

洋兵明鑑. 五 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を安ず可し否らざれば欝敗せる空気を吸ふの患あり十人を容る可き幕内へは歩兵十二人或は十三人騎兵八人或は十人以上を容る可らず天幕の種類数多あれども土耳格風の尖りたるものを最良とす病卒を運輸するには大形の...

洋兵明鑑. 五 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百「ミルタリ、パース」(一ミルタリ、パースは我二尺三寸強)あらんことを要す又陣所に達するときは直に見廻見張等に使用す可き人物を撰出し各々其居所を命し配食の場所を標し内外の軍令其他総て陣中の諸務を施行す可し「テント、デーブリ」(天幕の一種上文に出づ)を仏蘭西にて採用せしは千八百三十七年コーヒーン(仏の)(一地名)の戦を以て始めとす此幕は護謨の塗りたる布にして雨水を防くの功能あるものなり出陣のとき兵卒各々同社人の布片と連合せんが為め四方に扣鈕を付したる方

洋兵明鑑. 五 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...可らず其大さは強て尋常のものより小きを要せず椅子なきときは書に臨み図を製し計算を為すに至て不便多し第図の椅子は良器にて此を造るに革、帆布若くは細切の革を用ゆ可し椅子欠乏せば地に宍し或は溝を穿ち一方に...

洋兵明鑑. 五 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...以て基と為し上層軽粗の雪を採て室を築く可きの理を了解し其後地を撰て環形を印し次て刀を下して雪を裁ち幅「インチュ」長さ三「フート」厚さ一二「フート」(積雪の深浅に従て一ならず)の片と為し粗ぼ円形に裁し...

洋兵明鑑. 五 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三十図五十歩 百五十歩 十 三十八 二十 二十 二十 二十 百兵番虜兵卒の厠 銃を組み旗を立るの線士官見習局酒食肆 陣中取締方 士官見習局中隊の士官医官 鼓手長 押隊助...

洋兵明鑑. 五 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...隊毎に一列の幕を占め其戸を陣営の左方に向て街道に面す馬亦一列の幕を領して街道に面し兵士の幕外三歩乃至歩の地に杙を植てこれを繋ぐ可し幕列の距離は一押隊の騎兵分れて中隊の縦陣を立て馬を繋ぐ可き程の地ある...

洋兵明鑑. 五 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...防守に合力す可し弾薬庫の番兵は砲兵の内より出すの法なれども時宜により他兵を用ゆるも不可なる所なし大砲門の隊卒は毎小隊(二門を小隊とす)一列の幕を占め各十五歩の距離を隔て陣前に面す又幕左十歩の地に毎小...


eBOOK : 「掌中萬國一覧

掌中萬國一覧 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一里四方の地を一坪と為すなり一此書抄訳に係ると雖ども書中毫も私意を交へず皆千八百七年以来開版の原本に就て萃を抜したるものなり其引書は我慶應義塾の蔵書を用ひ部冊頗る多し今其大概を記すこと左の如し千...

掌中萬國一覧 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百年英版「マックロルロック」地理韻府同年英版「ブランド」学術韻府同年亜版「ミッチェル」地理書千八百十七年亜版「コル子ル」地理書右の外雑書数部

掌中萬國一覧 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、亜非利加大洋諸島(オウスタラリヤ洲もこの内にあり)是なり或は北亜米利加と南亜米利加とを二に分て世界大洲と唱ることもあり又或はこの世界を三大地に分つことあり即ち亜細亜欧羅巴、亜非利加の三大洲は地続な...

掌中萬國一覧 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
又或は亜細亜、欧羅巴、亜非利加を旧世界とし南北亜米利加を新世界と唱ることもあり其故は千四百九十二年閣龍が亜米利加を発見せしまでは世人未だこの大洲あるを知らず由てこれを新世界と名けたるなり右大洲の等級を土地の広さに従て定れば左の如し第一亜細亜洲 一千五百五十五万二千坪

掌中萬國一覧 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二亜非利加洲 一千二百九十四万坪第三北亜米利加洲 八百万坪第四南亜米利加洲 百五十万坪第五大洋諸島 四百五十万坪第欧羅巴洲 三百七十万坪但し英国の里法にて一里四方を一坪とす

掌中萬國一覧 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
又此大洲の人口の多寡に従て其等級を定れば左の如し第一亜細亜洲 人口億第二欧羅巴洲 人口二億千二百万第三亜非利加洲 人口千一百万第四北亜米利加洲 人口四千万第五大洋諸島

掌中萬國一覧 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人口二千一百万第南亜米利加洲 人口一千七百万○大洋の深浅大山の高低世界中の海を分て五大洋と為す第一太平洋第二亜多剌洋第三印度洋第四北極洋第五南極洋是なり海底に凸凹あるは猶陸地に山壑あるが如し是即ち海...

掌中萬國一覧 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
余支那の崑崙山は一万八千尺日本の富士山は一万四千百七十七尺箱根の湖水は千二百五十尺なりと云ふ○世界中の人口世界中の人口大凡十億に近かしこれを五種に分つ白哲人種即ち欧羅巴人種 四億二千万人黄色人種即ち...

掌中萬國一覧 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
種一千万人黒色人種即ち亜非利加人種 七千万人茶色人種即ち諸島人種 四千万人右大凡十億の人員を各信ずる所の宗旨に従て区別すれば其割合左の如し古宗ジュー 四百万人耶蘇宗 二億四千万人雑宗 億五千万人回々宗 一億人

掌中萬國一覧 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
○各国の言語世界中の人民各国各処にて其言語相異なりこれを総計して八百十種とすこの内最も盛なるものは英語なり其行はるゝ処は英の本国を始とし其海外所領の地より亜米利加合衆国に至るまでも尽く英語を用ひ其他...

掌中萬國一覧 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人口 三百八十万首府 「ストックホルム」国王 第十五世「チャーレス」千八百二十年第五月三日誕生千八百五十九年第七月八日即位太子 「オスカル、フレデリッキ」千八百二十九年第一月二十日誕生貨幣 「リキ...

掌中萬國一覧 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四西班牙土地 十九万五千九百二十七坪人口 一千百万首府 「マドリッド」女王 第二世「マリヤ、イサベラ」千八百三十年第十月十日誕生千八百三十三年第九月二十九日即位王子 「アルフヲンソ」千八百五十七年第...

掌中萬國一覧 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
貨幣 「ヱスコード」は英の二「シルリング」二「ペンス」に当るこれを十に分て「リールス」と云ふ五「シヽリー」(伊太里の内)土地 一万五百三十坪人口 二百三十九万一千八百首府 「パレルモ」此国は輓近撒丁に并せられて方今は国王なるものなし

掌中萬國一覧 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
掫丁土地 二万九千七十五坪人口 四百九十一万千八十四首府 「チューリン」此国は近来漸く強盛の勢を成し全く伊太里国を押領して方今は撒丁の名を廃し伊太里と称せり其国の大畧左の如し伊太里(「サルヂニヤ」...

掌中萬國一覧 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
土地 十一万五千坪人口 二千三百万首府 「フロレンス」国王 「フヒクトル、ヱマヌヱル」千八百二十年第三月十四日誕生千八百四十九年第三月二十三日即位太子 「ホムベルト」千八百四十四年第三月十四日誕生貨幣 「ライル」一名「フランク」は英の九「ペンス」分強

掌中萬國一覧 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に当るこれを百に分て「センテシミ」と云ふ七葡萄牙土地 三万七千九百十五坪人口 四百三万五千三百三十首府 「リスボン」国王 「ドン、ロイス」千八百三十八年第十月三十一日誕生千八百十一年第十一月十二日...

掌中萬國一覧 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...英の四「シルリング」半に当るこれを千に分て「レイス」と云ふ八「バワリヤ」(日耳曼の内)土地 二万九千百二十八坪人口 四百七十万首府 「ムニシ」国王 「ロイス」千八百四十五年第八月二十五日誕生千八百...

掌中萬國一覧 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
日即位太子実は王弟 「オート」千八百四十八年第四月二十七日誕生貨幣 「フロリン」は英の一「シルリング」八「ペンス」半に当るこれを十に分て「クレウゼル」と云ふ九嗹国土地 一万四千七百九十七坪人口 百十万零零五百

掌中萬國一覧 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
五十首府 「コペンハーヘン」国王 第九世「キリスチヤン」千八百十八年第四月八日誕生千八百十三年第十一月二十四日即位太子 「フレデリッキ」千八百四十三年第月三日誕生貨幣 「リキスダーレル」は英の二「...

掌中萬國一覧 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十和蘭土地 一万二千百三十七坪人口 三百四十一万千百四十首府 「ハーゲ」国王 第三世「井ルレム」千八百十七年第二月十九日誕生千八百四十九年第三月十七日即位太子 「井ルレム」千八百四十年第九月四日...

掌中萬國一覧 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
貨幣 「フロリン」一名「ギュルデン」は英の一「シルリング」八「ペンス」に当るこれを百に分て「セント」と云ふ十一白耳義土地 一万一千四百坪人口 四百七十二万八千首府 「ブロッスルス」国王 第二世「レオボルト」千八百三十五年第四月九日誕生千八百十五年第十二月十七日即位

掌中萬國一覧 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
太子 「ヘルヂナント」千八百五十九年第月十二日誕生貨幣 「フランク」は英の九「ペンス」分強に当るこれを百に分て「サンチイム」と云ふ十二希臘土地 一万九千百四十八坪人口 百九万千八百十首府 「アテ...

掌中萬國一覧 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
国王 第一世「ジョージ、井ルレム」千八百四十五年第十二月二十日誕生千八百十三年第日即位貨幣 「ダラクム」は英の八「ペンス」半に当るこれを百に分て「レプタ」と云ふ十三阿諾威土地 一万四千八百三十...

掌中萬國一覧 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
「ハノウフル」は千八百年の戦に普魯士に并せられ目今は既に亡国なり十四「ウルテンボルフ」(日耳曼の内)土地 七千五百三十坪人口 百八十万首府 「スチュツトガールト」国王 第一世「井ルレム、フレデリ...

掌中萬國一覧 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
太子 「チャーレス、フレデリッキ」千八百二十三年第三月日誕生貨幣 「ギュルデン」一名「フロリン」は英の一「シルリング」八「ペンス」半に当るこれを十に分て「クロウゼル」と云ふ十五「サクソニー」(日耳...

掌中萬國一覧 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三舎を譲る可し(一)英吉利土地 十二万二千五百四十坪人口 二千九百三万一千百十四首府 「ロンドン」人口二百八十万世界第一の大都会と称す女王 「フヒクトリヤ」千八百十九年第五月二十四日誕生千八百三十...

掌中萬國一覧 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二十日即位太子 「アルベルト、エドウルト」千八百四十一年第十一月九日誕生貨幣(凡例に詳なり)貿易 英国の貿易は千五百年代女王「エリサベット」のときより漸く繁盛して内外交易の商船次第に増加し千八百十三年に至ては其数二万零八百七十七艘積高の頓数(一「トン」は石七斗七舛余)

掌中萬國一覧 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
合して四百七十九万五千二百七十九「トン」この船に乗て航海する水夫の数十八万四千七百二十七人千八百十三年輸入品の価二億四千八百九十八万零九百四十二「ポント」此内日本より輸入せる品物の価百二十八万三千...

掌中萬國一覧 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
軍艦 千八百十五年の記に拠るに大小の軍艦合して九百七十五艘この内装鉄船三十四艘此海軍を備る一歳の入費一千零十一万八千三百八十「ポント」なりと云ふ陸兵 同上の記に拠るに陸兵の数十四万千七百人こ...

掌中萬國一覧 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
付一歳百「ポント」の割合なり(二)仏蘭西土地 二十万九千三百五十二坪人口 三千七百四十七万二千七百三十二首府 「パリス」人口 百万七千八百四十一府中人口の数は「ロンドン」に一等を譲ると雖ども市街家屋の壮麗なると学校等

掌中萬國一覧 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の洪大なるは世界第一と云ふ可し国帝 第三世「ロイス、ナポレオン」千八百八十年第四月二十日誕生千八百五十五年第十二月二日即位太子 「オウゼンナポレオン」千八百五十年第三月十日誕生貨幣 「フランク」は英の九「ペンス」分二厘に当るこれを百に分て「サンチーム」

掌中萬國一覧 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
と云ふ貿易 仏蘭西の貿易は千八百十年改て英国と貿易の条約を結び其商法を寛にせしより以来俄に繁盛の勢を成せり千八百十三年に至ては一歳輸入品の価二十四億八千万「フランク」輸出品の価二十九億三千九百万「...

掌中萬國一覧 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...至るまでは仏の軍艦僅に二百七十三艘なりしが同年国帝の命に由り大に海軍を開てより軍艦の数漸く増し千八百十五年に至ては大小の戦艦合して四百艘を備へ此内装鉄船三十四艘あり陸兵 千八百十五年の記に拠れば平...

掌中萬國一覧 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
兵馬の数八万千三百十八疋を備へ戦争のときは此数を増して兵士七十五万七千七百二十七人兵馬十四万三千二百三十八疋を備ふと云ふ(三)澳地利土地 二十三万七千三百三十四坪人口 三千百七十九万五千首府 「...

掌中萬國一覧 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
貿易 澳地利は其地位海岸に遠きが故に貿易も自から繁盛ならざりしかども近来に至り其商法を寛にせしより輸入輸出ともに其高を増し千八百五十一年の輸入一億五千八百七十万「フロリン」輸出一億三千百五十二万「フロリン」なりしもの千八百十二年に至ては其輸入二億一千五百万「フロリン」輸出三

掌中萬國一覧 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
億三千三百九十万「フロリン」の高に上れり軍艦 千八百十四年澳地利の軍艦五十九艘この内三十九艘は蒸気船なり陸兵 平時の常備兵二十万九千百三人戦争のときはこの数を増して歩兵四十四万二千、騎兵五万七千七...

掌中萬國一覧 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
(四)普魯士土地 十万八千五百十九坪但し千八百年前に算する所なり同年澳地利と戦てこれに克ち日耳曼北方の諸国を滅して其土地を領し大に国境を開きたり人口 千九百万首府 「ベルリン」人口四十四万二千国...

掌中萬國一覧 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
七百九十七年第三月二十日誕生千八百十一年第一月二日即位太子 「フレデリッキ、井ルレム」千八百三十一年第十月十八日誕生貨幣 「ターレル」は英の三「シルリング」に当るこれを三十に分て「シルブルグロセン」...

掌中萬國一覧 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
からず千八百十三年の所記に国中の商船千七百八十三艘其積高合して四十一万五千三百七十「トン」なりと云ふ然れども十年以来其「トン」数を平均するに毎年次第に二割五分を増加せり普魯士貿易の漸く繁盛なることこ...

掌中萬國一覧 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を始とす今を去ること僅に二十年なりと雖ども一時に強盛の勢を成し千八百十三年に至ては軍艦の数大小合して三十七艘と為れり陸兵 普魯士の陸軍の盛なると欧羅巴諸国に冠たるものと云ふ可し凡国中の男子は貧富の差...

掌中萬國一覧 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人戦争のときはこの数を増して十万余と為す可く尚不足すれば郷兵を募り郷兵足らざれは国中の男子皆兵を携て軍に従ふ可し(五)魯西亜土地 八百三十三万二千坪即ち地球面を分して其一を有せり世界第一の大国なり...

掌中萬國一覧 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...魯西亜は其国禁厳なるに由て貿易繁盛せざりしなれども輓近漸く此弊風を除き国民自在の貿易を為すを得千八百十二年に至ては自国の商船千五百艘の数と為り外国船の渡来も多く一歳輸入品の価二千四百二十万「ポント」...

掌中萬國一覧 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
軍艦 魯西亜の海軍は近来に至て益々盛大と為り千八百十三年の記載に拠るに大小の軍艦百五十艘余装鉄船二艘あり陸兵 魯西亜の陸軍は其数甚だ多しと雖ども隊の制式常に変革するが故に其確説を得難し大凡常備兵十...

掌中萬國一覧 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
土地 三百三十万千八百三十四坪人口 三千一百十九万一千八百七十首府 「ワシントン」人口万二千「ワシントン」は首府なれども人口少し合衆国中第一の大都会は「ニウヨルク」にて其人口八十万千大統領「ア...

掌中萬國一覧 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
国の第七月四日なり貨幣 「ドルラル」は英の四「シルリング」二「ペンス」に当るこれを百に分て「セント」と云ふ貿易 合衆国の法律は極て寛大にして往を咎めず来を防がざるの趣旨なるが故に人口益々増し貿易日に盛なり一歳の間に商船の入津すること二万艘に近し千八百十四年輸入品

掌中萬國一覧 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の価三億二千八百五十万「ドルラル」輸出品の価三億四千万「ドルラル」余軍艦 千八百十一年までは合衆国の軍艦僅に四十一艘なりしが同年内乱の起りしより俄に其数を増し千八百十四年の記載左の如し装鉄船 七十...

掌中萬國一覧 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人なり実に古来未曾有の大戦と云ふ可し千八百十五年内乱平治の後は兵を解き常備の兵万人を養へり○西洋各国鉄道の長さ鉄道とは蒸気車の走る道なり千八百二十五年英国にて始てこれを工夫し其後西洋の文明諸国皆こ...

掌中萬國一覧 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の長さ左の如し墺利地 千五百八十里白耳義 四百四十五里仏蘭西 二千九百十三里英吉利 九千十九里和蘭 百十三里普魯士 二千五百三里西班牙 百三十里瑞西 二百三里合衆国 一万七千五百里右は千八百五十八...

掌中萬國一覧 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
北亜米利加にては英領の「カナダ」に金を産すれども甚だ少し其最も夥しきは合衆国なり合衆国に黄金を産するの地二処あり一は「アパランシヤ」一は「カリホルニヤ」是なり「カリホルニヤ」は有名の金地にて南北五百里東西十里の間は満地皆金礦毎年此地より黄金を出すこと五千万「ドルラル」に近し南亜米利加に於ては「アンデ

掌中萬國一覧 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
北緯五十二度四十五分東経十三度二十三分「井ンナ」(澳地利の都府)北緯 四十八度十二分東経 十度二十三分「アムストダム」(和蘭の都府)北緯 五十二度二十二分東経 四度五十三分「ペートルス、ボルフ」(魯...


eBOOK : 「英國議事院談. 一

英國議事院談. 一 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
こともありしと云ふ紀元千一百四十年仏蘭西王シントロイス神征の師を出せしとき(神征の師とは欧羅巴人宗旨の為めパレスタインを伐ちし役を云ふ)諸方の名代人を集めて衆議せしことあり之を議事院の権輿とし「パル...

英國議事院談. 一 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の名代人を出席せしめしこともありし昔し英国に於て「ノルマン」及び「プランテージ子ット」の世には(千零年後を「ノルマン」の世と称し千百五)(十四年後を「プランテージ子ット」の世と称す事は西洋事情初...

英國議事院談. 一 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
行より一般に之を召すを例とせり是れ即ち英国の貴族合議に上下の別を生ぜし所の起原なり其後名代の員を会するの風に至るまで屡々変革ありしことなれども其由来を詳にし難しジヨン王即位十五年偶々事故ありて各州の奉行に命じ一州より武士四人づゝを召したることあり之を名代人の始めとす(武士とは封建の世に当り帯刀の免許を得て軍役を勤むる者)(なり英語之れを「ナイト」と云ふ方今にては全く古風を改め古の所謂武士なる者なしと雖ども其名称は尚ほ存せり)又下て第三世ヘヌリ(千二)(百十年即位)王の即位四十九年諸州に命を下して武士四人宛を選挙し下等貴族の名代

英國議事院談. 一 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...此法一度び定まりてより会議の敗るゝことなく政躰の変ずることなく以て今日に至れり只其中絶と称す可きは千百四十九年より千十年に至るまでコロムヱル執権の時のみ(西洋事情初編第三巻第十九葉を見るべし)...

英國議事院談. 一 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...古は土地の奉行を「ワイス・カオント」或は「ワイス・イール」と唱へしと云ふ伯爵(イールドム)の名は一千年「ノルマン」一統の前より英国に通用せり古は土地の総奉行を「イール」と唱へ世官に非ざりしが一統...

英國議事院談. 一 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...救ふときは其爵位を旧に復することもありなり蘇格蘭を合并せしより以来同国の貴族中にて会議の度毎に人物十名を選挙し衆貴族の代任として英の議事院へ出席せしむ蘇格蘭の貴族は下院に出席するを許さず且此貴族蘇格...

英國議事院談. 一 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の僧官も皆院を退きたり(事は西洋事情初編の第三巻第十四葉に詳なり)○方今上院に出席する英国の僧官二十名なれども其二人は其名のみにて其人なし○僧官教化師と雖ども其名のみにて実は議事に関係すること尋常の...

英國議事院談. 一 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
なし商人にて下院の議員と為りたる者其在職中分散することあれば他人の損耗を償はざるの内は議員の列に加るとも事を議するを許るさず若し一年の内に於て之を償はざれは其議官を免す下院の衆議にて一人の選挙を拒むべきや否の議論に就ては今日に至るまで未だ一定せず○議員を選挙すべき人物の事蘇格蘭阿爾蘭を合并して議事院の改革を為し方今下院の議員百五十八名皆国民の選挙する者

英國議事院談. 一 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
なり其割合左の如し英の本国及びヲールスの諸州より百十二人を選挙す同各都府より三百三十四人を選挙す同大学校二所より四人を選挙す蘇格蘭の諸州より三十人を選挙す同各都府より二十三人を選挙す阿爾蘭の諸州より...

英國議事院談. 一 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
共計百五十八人婦人、小児、外国人、悪事を為し賄賂を行ひしに由て罪を得たる者、及び国内の貴族を除くの外は国人皆議員を選挙するの権あり又或は一時の故障に由て此権なき者あり譬へば議員選挙の事に付き一種の職...

英國議事院談. 一 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ざるも一歳の価十「ポント」の地面家産を生涯所持し或は他の地面家産にても一歳の価十「ポント」なるものを十年以上の約束にて引受たる者、或は一歳の価五十「ポント」の地面家産を二十年以上の約束にて引受たる者...

英國議事院談. 一 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...或は他人より貰ひし者には之を許さず又地面家産を所持して議員を選挙するに永代の地面なれば第七月晦日より月前に其主人と為り借地等なれば第七月晦日より十二月前に其主人と為るにあらざれば其年の議員を選挙する...

英國議事院談. 一 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
より以前月の内其土地に居り七里外に出でざる者に限る又城邑に於て地面家産を所持し之が為め其城邑の選挙人たりし者は兼て又諸州の選挙人たるを許さずヲールス及び蘇格蘭に於ては諸府諸邑を一に合し一般の法に従て...

英國議事院談. 一 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
者は其次第を書面に認め監察使又は書記官へ訴出つべし又他人の選挙人たるを拒むには其本人も既に選挙人の列に加はりたる者にあらざれば異論を述るを許さず名籍を点検して選挙掛の吏人へ渡すの法は諸州の法に異なるなし蘇格蘭にて諸州の選挙人を定むるの法は旧典に由て必ず選挙人と為るべき権を具る者あり或は一歳の価「十ポント」の地面家産を所持する者は第七月晦日より月前に其主人と為れば選挙人の列に加るべし或は同価の地面家産を生涯又は五

英國議事院談. 一 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十七年の間之を引受け或は一歳の価五十「ポント」の地面家産を十九年の間借用し或は人の地面家産を借り其借賃として一時に三百「ポント」の金を払ひし者は選挙人と為るべし蘇格蘭の城邑に於ては一歳の価十「ポント」の家に住居する者は選挙人と為るべし阿爾蘭の諸州に於ては一歳の価十「ポント」の地面家産を永代所持し或は他の所有にても十年の期限にて之を引受け或は十四年の期限にて人の地面家産を借り其借賃一年に二十「ポント」を払ふ

英國議事院談. 一 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...とす(入札の類を云ふ諸州諸府の選挙は言語を以て)(可否を決するなり)○選挙吟味の事第一世ゼームス(千百三年即位)王の時に当り初会の議事院を開きしとき全権の者を命じ議員選挙の事に付き愁訴する者の情実を...

英國議事院談. 一 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
代舌と称すべし一歳の給料千「ポント」役宅に住居す且其職掌を終れば勤功を賞するが為め貴族の列に加るを例とす○下院の議長は議員の数四十人に満るを待て初めて其席に付くべし既に其席に付けば只他人の論議を聞く...

英國議事院談. 一 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
なりしが近来に至ては蒸気土工等の作業年々に行はれ私法の事務極めて繁盛なることに付きては其評議をば特選の議員一手に於て処置するときは時日を失ひ雑費を掛ること大なるに付き更に吟味の下役を命じて其職を分ちたり方今の形勢を以て之を按ずるに此下役の者を命ずること年月を逐て益々多かる可しと云ふ○下院条目の事下院一局内の規式及び公法私法を評議することに付き昔し千百八十五年(第二世ゼ)(ームス即位の年なり)より方今


eBOOK : 「英國議事院談. 二

英國議事院談. 二 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
議事院談巻之二慶應義塾同社 福澤諭吉訳述○上院下院奉職の規則第一下院○千百四十年来の例に従へば下院の議員四十名集会して始めて事を議すべし若し此数より小きときは議長も其席に就く可らず(議長其席に就かざ...

英國議事院談. 二 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ばすの法なりしが方今乃ち之を改め午後第四時より議事を始むるを例とす但し水曜日は昼第十二時より始めて第時に終り土曜日は大抵休日なり又議員の身分に関係せる事を議するときは其本人は議席に列するを許さず又議...

英國議事院談. 二 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れば其心服せざる所の理を述べて之を院の日誌に載記すべし之を上議員の「プロテスト」と名けり乃ち此例は千百四十一年ロルド、カラレンドンより始りしと云ふ下院の特権も一様ならず其最も重大と云ふべきものは銭貨...

英國議事院談. 二 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ても稍々銭穀の事に関係せしなれども千百九十年よりして其風を一変し下院にて一次貢税の法を定むれば何等の事故あるも上院の議論を以て之を変易すること能はず方今にて此特権を制するものは只左の如きのみ即ち国用...

英國議事院談. 二 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ば上院も其評議に参与して或は其議を改むることありと雖ども下院に於て既に定たる運上の多寡及び其取立の仕方を改変すること能はず右の外都て議事院の評議に由て直に銭貨出納の事に係はらずと雖ども其評議を施行すれば従て国民より金を出さしむるの勢と為るべき箇条は皆下院の任ずる所にして其議を変易するを許さず又或は過料欠所の評議も上院にて改変することなし千十七年の決議にて国民より租税を収るの評議は必ず先づ全院の衆議に由てこれを点検

英國議事院談. 二 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...く議事院を閉づるは常に休会の間にあり第二、国王嗣位登祚の時に当り院を閉づ然れども第三世井ルレム王(千百八十八年即位)の時に於て定たる法令に従へば国王嗣位のとき議事の集会を存すれば其時より後月の内は...

英國議事院談. 二 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...権あり但し此権はパリスの議事院に限りしものにて他の議事院より異議を建るは甚だ稀なり第十四世ロイス(千百四十三年即位)王の時に当り命を下して国王の上諭に対し異議を建るものは其説を採用して更に又異論なき...

英國議事院談. 二 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
て金を以て此官を売買するの弊風を生じ又後世に至りては人物に拘はらずして官を子孫に伝ふるの習ひと為れり是即ち仏国にて議官の跋扈せし所以なり○竜動府議事院の所見竜動は英国の首府にして全世界中最第一の大都会なり都府の中央に大河あり其名をテイムスと云ふ府の地位は海門を溯ること四十五里(英の一里は我十四丁四十三間に当る以下同じ)の処に在り然るに河水深くして大船にても遠く上流に達し二千「トン」の船(一「トン」は我)(石七

英國議事院談. 二 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を一見して既に厭ふべし豈之を英人独立の家に比較す可んやと千八百五十一年の記に拠れば竜動の人口二百三十万二千二百三十人此人員にて一歳費す所の諸物料を計るに小麦百十万「クヮルトル」(二百五十四万二千...

英國議事院談. 二 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ポルトル」酒及び麦酒四千三百二十万「ガルロン」(百七万七千石余)焼酎二百万「ガルロン」(四万九千八百十石余)葡萄酒万五千「パイプ」(二十)(万四千石余)乳汁を取て食料に供するが為め牛羊一万三千頭を...

英國議事院談. 二 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...十八「ガルロン」(一百十万石余)の水を分配す下水の渠より汚穢悪水を灌ぎ出すこと九百五十万二千七百二十方尺、都人の日用に供し製造局の所用と為る石炭は毎年一千艘の大船を以て輸入し之に加ふるに鉄道より府内...

英國議事院談. 二 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
距ること三十二里なるリーヂングに於て測量したるなり(ドクトル、ヘルセル)(は千七百八十一年「ユヲニス」星を発明したる人なり)二万三千五百二十人の仕立屋は都人の衣を製し、二万八千八百人の靴司は男女の靴を造り、四万人の小間物屋は婦人の服飾を売り、十七万の奉公人は都人の家事に役す○右枚挙する所の大概を見て竜動府繁昌の景況を察知すべし其人口増加するも亦日々に興旺せり左の表は千八百一年より千八百十一年まで都下人口の多寡を示すものなり年 紀 人 口

英國議事院談. 二 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百一年 九十五万八千八百十三千八百十一年 百十三万八千八百十五千八百二十一年 百三十七万八千九百四十七千八百三十一年 百十五万四千九百九十四千八百四十一年 百九十四万八千三百十九千八百五十一...

英國議事院談. 二 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...り西に馳せ其往来甚だ困難にして且危し老幼婦女路を横ぎるとき或は不意の災に罹りて死傷するものあり千八百十四年第三月十二日より翌年第四月一日に至るまで竜動の市街中にて不意の死を為せしもの二百三十三人あり...

英國議事院談. 二 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...日の七大橋と為りたり下流より計れば其順序左の如し第一竜動橋長さ九百二十八尺巾五十四尺千八百二十五年第月十五日工を始め千八百三十一年第八月一日落成せり御影石を以て造営し其費大凡二百万「ポント」に近し此...

英國議事院談. 二 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
して晩第八時までの間に車馬の数一万五千余、徒歩の者一万三千人余、一昼夜通行の人数車馬徒歩とも合して五万人に下らずと云ふ第二「サウスワルク」橋長さ七百零八尺石柱に架したる鉄橋なり橋を支持するために用る所の鉄の全量五千七百八十「トン」あり千八百十五年第四月二十三日工を始め千八百十九年第四月落成し其費八十万「ポント」の金高なり此橋を渡る者は一人に付き一「ペンス」の運上を払ふ第三「ブラッキフリアス」橋千七百十年第十月晦日

英國議事院談. 二 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
工を起し千十九年第十一月十九日落成せり橋の長さ九百九十五尺巾四十二尺此石橋を架するに十五万二千四百八十「ポント」を費せり此費は落成の後十九年の間通行の運上を取て償ひしと云ふ近来漸く破損せしに付き...

英國議事院談. 二 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...毎に半「ペンス」(二百四十「ペンス」を以て一「ポント」とす)の運上を取て之を償ふ千八百五十年に於ては月の間に此運上の高四千百七十「ポント」十七「シルリング」十一「ペンス」なりしと云ふ乃ち二百廿四...

英國議事院談. 二 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
「ヱストミンストル」橋是は元と千七百卅九年に架したるものにて長さ千二百二十三尺巾四十二尺の石橋なりしが多年の間に漸く破損し千八百十一年に至り之を毀て再建を企て千八百十三年新橋始て落成せり造営の...

英國議事院談. 二 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
尺の鉄橋なり千八百十一年第五月九日工を始め千八百十年第月四日落成せり此橋も都人会社の私に架したるものにて造営の費は通行の者一人に付き半「ペンス」の運上を取て之を償ふと云ふ竜動橋の下流二里の処に「テ...

英國議事院談. 二 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
絶し千八百三十五年第一月より又再興を謀り前後年を歴ること十五年金を費すこと十一万四千「ポント」(政府より二十四万七千「ポント」を貸たりと云ふ)落成の後通行の者一人に付き一「ペンス」の運上を取れども此...

英國議事院談. 二 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ンストル」橋の上流に在り其壮麗なること世界第一等の宮殿と称すべし旧時の議事院は千八百三十四年第十月十日の火災に罹り其後千八百四十年第四月二十七日より再建の工を起し二百万「ポント」の金を費し多年の時日...

英國議事院談. 二 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
井の高さ十五尺石を以て組立て彫刻甚だ美なり其下には古来諸賢人の像を飾り又現今女王の肖像を安し其左右に仁恵と正義とを表するの偶像二個を置て女王の像を支持せり○中塔の高さ三百尺中径十尺宮殿の中心に突起...

英國議事院談. 二 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...王の臨御を謝するの礼を行ふは第五時の頃なり○女王入御の前二時の間上院の榻下を捜索するの例あり此例は千年第一世ゼームス王のとき地雷火を設たる反逆の有りしより始りしものにて今日に至るまで告朔の餼羊と...

英國議事院談. 二 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ゼームス王之を覚り間者を用ひて窖蔵を捜索せしめ悪徒ガイフハークスなる者を捕へて蔵内に埋めたる火薬三十樽を発出せり此に於て右の悪徒を糺問し党類八十人を捕へて尽く死刑に処したり下院の長さ十二尺巾四十五...

英國議事院談. 二 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
最も佳なりとす水曜日は午時より席を催して晩第時に畢るが故に夜会なし議事院談巻之二終


eBOOK : 「清英交際始末. 上

清英交際始末. 上 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
附録升目一一粒粟を一粟と為し粟を一圭と為し十圭を一撮と為し十撮を一抄と為し十抄を一勺と為し五勺を一龠と為し両龠を一合と為し十合を一升と為し十升を一斗と為し十斗を一斛と為し両斛を一石と為す寸尺一一粒を...

清英交際始末. 上 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
為す里法一半寸を一厘と為し五寸を一分と為し五尺を一歩と為し三百十歩を一里と為し二百五十里を一度と為す量目一一粒黍を一黍と為し十黍を一累と為し十累を一銖と為し二十四銖を一両と為し十両を一斤と為し二斤...

清英交際始末. 上 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
石と為す田地一五尺を一歩と為し二十四歩を一分と為し十歩を一角と為し四角を一畝と為し百畝を一頃と為す右附録は千八百十四年香港にて出版の支那文典より撮抄せるものなり

清英交際始末. 上 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...国和戦の紀事英人の支那に於るや既に前明の代よりして往来せり継で今の清の世に至り広東に於て通商せしが千百年代の末より千七百二十七年即ち康煕の末より雍正丁未の頃までは広東にある清国吏人の取扱方、殊に宜し...

清英交際始末. 上 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を広東の総曹に訴へ旧例輸出品は百の内にて十を取りし事を裁減し且つ英船に至り食物を售るには必ず先づ賄賂を官局に納めし事を廃止し及び英船の出入に於て税銀を納むるの外に礼物と名け多少の金を出せし事を停止せ...

清英交際始末. 上 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
年即ち乾隆丙辰(我寛保元年)に於て英船寗波に往きしに此地の吏人院勢を以て脅かし英船の進入には必ず先づ器械を渡し若し之を渡さゞれば港に入るを許さゞりし又同じ年に於て広東にて以前増加したる所の十の一の...

清英交際始末. 上 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
乃ち整ひたり其後千八百五十年即ち咸豊丙辰(我安政三年)に当り又広東の変あり其根由を尋るに先きに取替せたる条約面に於て若し不法の支那人あり罪を犯して香港に逃去り或は英船に潜匿するあらば英の官員見附次第...

清英交際始末. 上 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を移して虎門の砲台を攻め横档南北の砲台を毀ち亜西娘の二砲台を毀ち大角頭の砲台を毀ちたり時に洋人の広東に在るもの其商品荷物を携て遠所に徒り只兵卒の徘徊するあるのみ偶ま米利堅合衆国の船、砲台の前を過ぎしが砲台より之れに向て発砲せり因て合衆国の官員より総督へ書を送りて其誤撃を責めたり是より英船は広東にて最も堅固なる砲台を攻め之れに勝ちしが忽ち所同時に火を発し此地に在る英人の家は残らず焼失せり是より提督は外曲輪を打ち毀ち士官を率ひ

清英交際始末. 上 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
て総督の府に至りしに総督逃げ去りて面晤相叶はず因て総督の府並吏員の宅を焼払ひ又々掛合たれども不相当の返答に付き是非なく広東処々を焼払ひ憐むべし繁盛の区変じて蕭条の域となりたり此に於て清国政府より和を乞ひ英国の軍費二百万両英国商人の損失二百万両合して四百万両を償ふの約を為し天津に於て改めて条約を結び乃ち清英の不和先づ解けたり斯て此後千八百五十九年即ち咸豊已末(我安政年)の年に当り英国の使臣は北京に到り改正したる所の条約を取り

清英交際始末. 上 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
民海盗の入り来らんを恐れ防禦の手立を為せるのみにて貴国に拘はるに非ず且つ貴国と我国と和議既に成る尚ほ何の疑ひかあらんと云ひ更に又江口一道全く一砲の設けなく一兵の守りなし貴国の船隻数日相待たば江中の杭を抜き去り船の出入の路を開かんと云へり此に於て軍艦は引続進み来り提督より清国官員に書を送りて使臣北京に至り条約を取替せ畢りて帰り来るの時まで軍艦は此地に碇泊し並に此地にて食物を買弁すべしと云へり然るに日を歴れども返答なく江

清英交際始末. 上 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
欲し遂に仏と力を併せ同じく清国に攻入りたり実に千八百十年即ち咸豊庚申(我万延元年)の事なり斯くて英船は進で天津港口の北に泊し仏船は進で天津港口の南に泊し此にて両国会議し共に北塘に攻入るを約せり此地太...

清英交際始末. 上 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
なり然るに満兵は白旗をも顧りみず其人を捕へり斯くて英仏の第一隊兵既に通州に着せり抑々此通州は北京を離るゝこと遠からざるの地なりしが満兵来りて英仏の兵を囲み打掛けたり此に於て英仏の兵は大砲を用ひ之れと戦ひ弾丸忽ち満兵の陣に落ちて破裂し満兵大に乱れり英仏の兵は猛力を奮ひ之れを打ち且つ騎馬の兵も又従て進み打てり此時満兵死する者凡そ二千人傷つく者は其数を計らず英兵の傷つく者僅かに十七人死する者一人もなく仏兵の死傷は更に少なく満兵の


eBOOK : 「清英交際始末. 下

清英交際始末. 下 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の大臣へ対しては接待の礼を厚するに付き清国にても亦同様に厚礼を行ふべし第五清国皇帝は特に内閣大学士尚書中の一人を任じ英国の全権大臣と書状を往復し又は会議すべし則ち其接待は至当の儀式に従ふべし第此度約定する所の接待の各式は他日清国の大臣英国へ来ることあらば又同じく此接待を受くべし

清英交際始末. 下 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を仕置すべし第十五英国支配の人民に属する事件は人物と荷物とを論ぜず総して英国官員引受け取捌くべし第十英国人民罪を犯すものは総して英国にて仕置すべし清国人民若し英民を虐害せば其地の清国官員の手にて仕置...

清英交際始末. 下 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
其員数は税則面に従ふべし決して他国に於ても彼は出さず此は出す等の差別あるを得ず総して公平の旨を表し偏頗の扱を為さゞるを要す第二十五税銀を納むるの時限は輸入の荷物は荷物陸揚けの時に於てし輸出の荷物は荷物積込の時に於てし各々取調へて相納むべし第二十江寗にて定むる所の条約第十条の内に於て輸入輸出の税銀は品物の定価を以て準と為し其銀高

清英交際始末. 下 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...は後日両国の間に於て之を改正せんと欲せば則ち十箇年を以て其改正の期限と為すべし尤も期限の年に及ばゞ其ケ月以前に双方互に商議酌量して之を改正すべし若し其期限に及でも両国の間にて改正の事を出言することな...

清英交際始末. 下 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...進入の時は水先案内を雇ふことを許す且税銀を納めたる後港を出るにも亦水先案内を雇ふことを許すべし第三十英国船隻港口に至らは税館の官員より番人を遣はし番守せしむへし尤も或は英国の船に在り或は自国の船に在...

清英交際始末. 下 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
見付たる時は其品物は取り上ぐべし或は又其品物を以て外国へ運送せんと欲するものあらば是亦同様に税館の吏員に云ひ立て取調へを為さしめ書付を請取るべし即ち他日輸入輸出の品物を論ぜず均しく既に税銀を納めたるの証拠と為すなり○英船にて外国産の穀物を載せ港へ輸入し未だ陸揚を為さゞる内之を他所へ運送せんと欲せば少しも禁阻することなかるべし第四十各開港場に於て税銀掛りの官員は素より密売を

清英交際始末. 下 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...所の入費を補ふの為め別段約定書の箇条を設け条約内の条々と同じく固く守り変ずべからざるものとせり第五十本条約取定めの後清国皇帝と英国君主と自筆にて其准許の証を書し一年を以て期となし其期の内に双方より大...

清英交際始末. 下 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
清国咸豊戊午年五月十日英国一千八百五十八年月二十日○別段の約定書先に広東の総督取扱の善ならざるより英国人民損害を受けたるに付き英国君主は兵威を用ひ償補を取り此後善く約定を守るべき旨を述べり則ち商...

清英交際始末. 下 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を以てなり将又此度定むる所の償金八百万両の内にて二百万両は即ち広東在住の英商人の損失を償ふの高と為し百万両は軍用の入費を償ふの高と為すなり抑も此の如く明文に載せたる上は後日混雑の事は無るべし第四此続...

清英交際始末. 下 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を計り条例を定め前文職業を営むものを保護するの意を表すべし第両広の総督労崇光より広東の内九竜の部なる一区の地を以て英国に渡し支配せしめ英法の総局に充てり但し此地は最前領事官に貸したる所なりしが即ち此...

清英交際始末. 下 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
清国咸豊十年九月十一日英国千八百十年十月二十四日附○以前禁制の品の売買規則鴉片、銭貨、穀類、豆類、硫黄、硝石、亜鉛は以前売買禁制の品なれども以後左の条例に従て此禁を弛るむべし鴉片

清英交際始末. 下 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...高と其往くべき港とを通知し且運送すべき港にて二人の証人を立て或は他の代物を税館へ出し置き出帆の日より箇月の内に立戻るべきを請合ひ又其往く所の港にても輸入したる上は其港の税館より証書を受取持帰るべし万...


eBOOK : 「世界国盡. 一

世界国盡. 一 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
凡 例一 この書は世間にある飜訳書の風に異なれども、その実は皆、英吉利、亜米利加にて開版したる地理書、歴史類を取集め、その内より肝要の処だけ通俗に訳したるものにて、私の作意は毫も交えず。一 西洋には年号なし。その国の宗旨の改りたる年を元年と定め、明治二年は彼千八百十九年に当る。

世界国盡. 一 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...千、万、十万、百万、千万、一億、十億、百億と十倍ずつの位にて次第に計え上るなり。一 英の一里は千七百十「やあるど」にて、一「やあるど」は日本の三尺少し余なり。故にその一里は日本の十四丁四十間余に当る...

世界国盡. 一 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同頭書図入の巻 地理学の総論 天文の地学 自然の地学 人間の地学目録終

世界国盡. 一 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『欧羅巴の人種は色白し。その数四億二千万人。亜細亜の人種は色少しく黄なり。その数四億千万人。亜米利加の山に住える人種は色赤し。その数一千万人。阿非利加の人種は』名称なり。土地の風俗人情も処変ればしな...

世界国盡. 一 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に住える島人は茶色なり。その数四千万人。亜細亜洲の事 亜細亜の土地の広さは千五百五十五万坪、人の数億人。五大洲の中にて一』学びて得べきことなれば文字に遊そぶ童子へ庭の訓の事始、まず筆とりて大略をし...

世界国盡. 一 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『丈、谷に跨り山を越え、百里の長さに及べり。当時は固より修覆もなく崩れ次第なれども、珍しき古跡とて、西洋の人は折々見物するよし。この長城は二千年前、秦の始皇帝が胡を防ぐために築』じて人情厚き風なりと...

世界国盡. 一 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『て下々の取扱よろしからざるゆえ、国の力、次第に衰え、当時に至ては文武ともに引立ず、千八百十三年(文化十年)、千八百二十八年(文政十一年)、魯西亜と戦い、両度とも敗北して大に土地を失えり。近来は』世にも所謂古国なり。紀元以前百年、「白洲王」といえる君、隣の国をほろぼして武威を「亜細亜」に轟か


eBOOK : 「世界国盡. 二

世界国盡. 二 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
世界国尽 巻二阿非利加の事 『阿非利加洲の広さは千二百九十四万坪、人の数千一百万、北の方には欧羅巴人の種もあり、その余は大抵黒奴にて風俗甚だ陋し。国々に王といい帝と唱へて支配の君もあ』

世界国盡. 二 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『にて、名所旧跡沢山なり。宮寺などの跡も大〔層〕造なるもの多し。比羅三井天の数も、七十あり。その最も大なるものは本文にもいえる通り高さ四百八十尺、世の言伝に三千年以前国王の墓碑に建』支那」の万里の長...

世界国盡. 二 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『と和蘭の領分なりしが、十年以前より英吉利の支配となれり。故に当時も和蘭人の種多し。喜望峰の港の名を「けいぷたをん」という。商売繁昌し産物も多し。南の方、発天戸池屋の辺に住居す』旅行の鬱をもなぐさめ...

世界国盡. 二 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『軍艦これがために阿留世里屋を攻て万「どるらる」の償を取しことあり。「阿るぜりやの景」』の名も絶えて仏より遣りし総奉行「わいすろい」とて威も猛く兵士軍艦数おおく二百余


eBOOK : 「世界国盡. 三

世界国盡. 三 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
世界国尽 巻三『欧羅巴洲の事 欧羅巴の人別は二億千二百万人、その内十分の九は白人の種なり。南の方には黒白相混じたる人種もあり、又北の方魯西亜の領分には蒙古人の種も残りて顔色白から』欧羅巴洲 「欧羅巴...

世界国盡. 三 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...亜のはてまでも英吉利の領分あらざる処なし。これを集れば、英の一里四方にして八百万坪、大抵世界の広さの分一なり。その広大、魯西亜にも劣らず。この広き領分に住う人の数一』れし島の国、「蘇格蘭」「阿爾蘭」...

世界国盡. 三 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『気を引き、油、蝋燭の代に用るものなり。但し此等の仕掛は英吉利のみならず西洋諸国皆同様にて人の便利を達し、夜行するに提灯を持たず、荷物運ぶに馬の背を用いず、急用の文通するとて』を成し、夜は三十万の瓦斯の灯火耀きて晦日の暗も人知らず。昼夜絶なき馬車の声、

世界国盡. 三 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『問所にて、大先生方の集る処なり。ふらんすのみやこ「ぱりす」の景』「仏蘭西国」、西の界は「西班牙」、東は「白耳義」「瑞西」、東西二百十里、南北凡二百余里、南の方に「地中

世界国盡. 三 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『隊長となれり。生来智勇兼備の英雄にて、年廿歳の時伊太里を攻取り、翌年は墺地利に勝ち、向う所天下に敵なし。千八百四年、即ち我文化元年仏蘭西帝の位に即き、威名を欧羅巴洲中に轟』別は唯「論頓」に及ばねど...

世界国盡. 三 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『盛なる国にて専ら航海を勤めり。千四百九十七年、即ち我明応年、欧羅巴より喜望峰を廻て印度へ渡る道筋を見出せしも、葡萄牙の人「わすこでがま」という航海者なり。日本へ外国人の来り』とに較べなば遥数等の下...

世界国盡. 三 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『その紐を持つが如し。「じぶらるたるの」景 地中海には「じぶら」き「治部良留多留」の瀬戸の口、南北僅、七里、南のかたは阿非利加洲、北に対する「欧羅巴」、二大洲の国堺、「治

世界国盡. 三 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『一味の小国「はのうふる」を始め、七箇国を滅してその地を併せ、元来一千八百万の人口、増して二千二百万余の数に上れり。斯る大戦争に日を費したるは僅に五十日ばかりなり。当時西洋にて民の教の行届き貴賤男女...

世界国盡. 三 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『〇和蘭の人別は僅に三百十万なれども、諸方へ飛地の領分多し。国の人皆学芸を勉め、殊に海軍はこの国の得意なり。都を「はあげ」という。市中奇麗なれども繁花ならず。国中一の交易場は「あむ」れど一様に文字の...

世界国盡. 三 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...百年以前までは魯西亜も小国にて且北方の田舎国なれば、学問も開けず人気暴くして殺伐なる風俗なりしが、千百年代の末(元禄年中の頃)平土留帝といえる英明の君 出て一時に国を改革』の気候寒くして開けし土地は...

世界国盡. 三 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『へ新に都を開き、これを平土留保留府と名けり。奈和という河の畔にありて、当時は欧羅巴洲中にも数少なき大都会になれり。但し寒気は甚はだしく、冬の間は河に氷はりて、海までも氷の上』余里、南北凡一千里、世界の土地をにわけ一を有てる一政府。生殺与奪の権柄を握るは皇帝一人の手、千余

世界国盡. 三 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『巴諸国と違い、立君独裁という政事の立方にて、国帝一人の思い通り勝手に事を捌く風なり。故に下々の情合、上に通ぜずして、国中に不平を抱く者多し。されどもその国柄北方に偏りて、外国の』懈たらず。兵士の数は十万、国の諸方に設けたる八千九百の学校に九十五万の稽古人。学て習う芸

世界国盡. 三 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れども、その後また普請して却て以前よりも奇麗なり。市中に寺院多く、名代の鐘あり。高さ二丈一尺、重さ千百「とん」、即ち我四十三万三千百貫目、米にすれば一万』鮮国の堺まで勢せまる双頭の鷲の旗影颺きてそ...


eBOOK : 「世界国盡. 四

世界国盡. 四 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『界ともいう。「ころんぶす」西班牙を出帆す○魯西亜領の亜米利加は唯土地の広』支配の土地は広けれど人民僅五、万、寒気厳しく土地瘠て人の稼は漁猟のみ。東の方へ離れたる

世界国盡. 四 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『かに述べければ、「げいじ」もその気象に感心し、流石亜米利加の自由の風に浴したる小児等、勇ましき心かな。以後不埒なる歩兵あらば必ず仕置すべしとて、その挙動を誉て返せしとの話あり。』漸くひらく国堺、東西一千三百里、北と南に七百里、十三洲の本領も今はその数三倍し三十洲並び

世界国盡. 四 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『○女喜志古はもと西班牙の領分なりしが、千八百二十一年独立して合衆政府を建てり。千八百十四年仏蘭西に攻滅され、仏の差図にて「まきしみりやん」という人を立て国帝となせしが、僅」海の海岸にひとり繁華を誇...

世界国盡. 四 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...嶋の数、凡そ一千あり。気候冬はあたゝかなれども夏は熱し。地味肥て産物多し。人口合せて四百万人。この内分の一は欧羅巴の人種にて、その余は黒人なり。又黒白相混じたるもあり。拝』て人に告げたる由来こそ西の...


eBOOK : 「世界国盡. 五

世界国盡. 五 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『つぶれたることあり。都て南亜米利加は地震の甚はだしき地なり。「かるかす」の景』国に異ならず。又もひがしの「五井梁」は南北凡七十里、東西二百十里、土地の広袤を三に分け、「蘭」「仏」

世界国盡. 五 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『て来りし者も既に万人あり。都の名を「りをじやねいろ」という。大都会なり。武良尻の都「りをじやねいろ」の景』立の「武良尻」は人口七百七十万、「亜米利加洲」の南方に比類少き一帝国、土地のひろさに較れば...

世界国盡. 五 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『ざるの地なれば、その景色如何にもものすごし。山静にして太古の如しとはこの辺の有様を咏じたるものならん。又暖帯の地には大なる蝮蛇ありて折々人を害すという。恐るべきことなり。』月は彼の冬、彼の炎暑は我の冬、寒暑の順は戻れども四時正しくおこなわれ、百物成て豊なる国

世界国盡. 五 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ふすたるあじや」という。「あふすたる」とは南ということにて、亜細亜洲の南にあるゆえ斯く名けしなり。千百五年、即ち我慶長十年の頃、和蘭の人、始てこれを見出し、新』名もあらたまり「英吉利領」の「澳大利亜...

世界国盡. 五 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『和蘭と名けたり。されども和蘭の本国より手を入れてその領分となせしにもあらず。千七百十九年、即ち我明和年、英吉利の航海者「かぴたんこっく」なる者、世界中を航海してこの地に至り、や』き内地の有様をさ...

世界国盡. 五 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...英吉利より罪人を流し、次第に人の種も増て、遂に英吉利の領分となれり。その土地の広大なること欧羅巴洲をに分てその五分に当れり。故に近来はこれを嶋と唱え』なき「雁保留仁屋」の右に出で年に積出す黄金は幾千...


eBOOK : 「世界国盡. 六

世界国盡. 六 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
船に乗て大洋より陸を眿るに、始は山の頂のみを見付け、次第に陸へ近づくに従い麓の低き処も見るべし。又地球の影の月に映ずるときは月食を起す。その影かならず円し。影円ければその物も円きこと知るべし。 地球の周囲は一万三百五十五里余あり。南北を軸にして西より東へ転び、十二時の間に一廻を終る。これを一昼夜とす。即ち地球の自転なり。斯く自から転びながら、三百十五日二分五厘の間

世界国盡. 六 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『子午線平行線』円くして輪の如し。この円き輪を三百十に分て、これを一度と名け、東西に刻みたるを経度といい、南北に刻みたるを緯度という。平行線を以て南北の緯度を計るには、真中の赤道を本にして勘定を始む...

世界国盡. 六 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
文台より東の方百四十度に当るということにて、丁度日本国の処なり。「新じいらんど」は東経百七十七度南緯四十七度三十分に当れり。故に本篇にも「新じいらんど」の人と英吉利の人とは足のうらを向合せにして昼夜相反するとのことを記せり。 地球の周囲は英の里法にて二万五千里あり。日本の里数にすれば一万三百五十里余なり。故にこれを三百十に割たる一度は二十八里七合

世界国盡. 六 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
勺四分余に当る。但しこれは赤道の処にて測りしものにて、南北の方に近よれば次第に短くなり、その極に至れば何もなくなる理なり。 赤道より北と南へ二十三度半ずつの処に線を引き、これを二至線と名け、この間は...

世界国盡. 六 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...』即ち英吉利の里法にて五里余の高さなり。されどもこれを世界の大いさに較れば見るに足らず。地球の中径千百分の一なり。譬えばさし渡し一丈尺の玉に五分ばかりの贅あるが如し。地球の大いなること思い知るべし...

世界国盡. 六 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『ないやがらの滝』となり、次第に集りて河となり、又合して大河となり、遂に海に入るなり。南亜米利加の「あまぞん」は世界第一の大河にして、北亜米利加の「みすしっぴい」は世界第一の長河なり。河の流るゝ路にて俄に低き処へ落るものを滝という。合衆国の「にうよるく」州に「ないやがら」という滝あり。高さ百十尺。世界中の名所なり。

世界国盡. 六 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『亜米利加合衆国議事院の図』四年交代、一年の給金二万五千「どるらる」なり。評議の役人は上席と下席と両様にあり。上席の者は年交代、下席の者は二年交代なり。 世界国尽 附録 終


eBOOK : 「啓蒙手習の文. 上

啓蒙手習の文. 上 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...十七文字より国尽を始とし、傍ら西洋諸書を意訳して通俗の文章を作り上梓して習字の手本に供せり。願くは五歳の童児其字を習ふの傍に文の義を解し、諸学入門の道を易くすることあらば此冊子も亦手習師匠の一助にし...

啓蒙手習の文. 上 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四 五 七 八 九

啓蒙手習の文. 上 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ケ国紀伊淡

啓蒙手習の文. 上 - 97 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
夜の円月に

啓蒙手習の文. 上 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
せて三百

啓蒙手習の文. 上 - 105 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千日人生僅


eBOOK : 「啓蒙手習の文. 下

啓蒙手習の文. 下 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
異ならす。七月の炎天に空気大に熱して薄く相成、上に昇り候処へ、他の寒き地方より濃き空気一時に来り、薄きと濃きと

啓蒙手習の文. 下 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
私忰当年十三歳に相成候処此後教導の法如何可致哉先つ五年の間は和漢の書を為読追て自身の志も立候上にて洋学執行可為致哉に奉存候右の段御相談申上候間無御伏臓御示諭奉願候草々頓首拝○同返事華墨拝誦益御安寧恐...

啓蒙手習の文. 下 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
者近来洋学流行にて飜訳書類御熟覧且外国人の話等も御聞合洋学の必用たる義には御着眼に候得共和漢の学を後にし専ら洋学に従事候ては緩急先後を錯り不都合なるべしとの御見込付ては御令息様御事も今五年和漢学御研究の上にて洋学御入門可被成哉の思召に候得共尚愚存可申

啓蒙手習の文. 下 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
と申文字に縦横の差別はあれと元と紙に記したる字を読み其義を解す迄の業にて格別箇敷事にもあらす限なき人類の知識にて僅に日本支那英仏等二三箇国の語を学ふとさまてをそるゝにも足らす兎角勉強第一の事なれは何...

啓蒙手習の文. 下 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
は則ち耳なきに若かす故に万国の歴史を読さる者は聾者に劣る第経済学人間衣食住の需用を論し之を製し之を易へ之を集め之を散し人の智識礼義を進めて需用の物を饒にする所以を説き之を大にすれは一国政府の出納之を...


eBOOK : 「學問ノスヽメ. 五編

學問ノスヽメ. 五編 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...これがため、もと民間の読本たるべき学問のすゝめの趣意を失いしは、初学の輩に対して甚だ気の毒なれども、編より後は又もとの体裁に復り、専ら解し易きを主として初学の便利に供し、更に難文を用ることなかるべき...


eBOOK : 「學問ノスヽメ. 六編

學問ノスヽメ. 六編 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
学問のすゝめ 編福澤諭吉 著国法の貴きを論ず 政府は国民の名代にて、国民の思う所に従い事を為すものなり。その職分は罪ある者を取押えて、罪なき者を保護するより外ならず。即是れ国民の思う所にして、この趣...

學問ノスヽメ. 六編 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
らんと再三商議したれども、結局の処この度の教師を得ずして、社中生徒の学業或は退歩することあるも、官を欺くは士君子の恥ずべき所なれば、謹で法を守り、国民たるの分を誤らざるの方、上策なるべしとて、遂にこの始末に及びしことなり。固より一私塾の処置にて、その事些末に似たれども、議論の趣意は世教にも関るべきことゝ思い、序ながらこれを巻末に記すのみ。 学問のすゝめ 編終


eBOOK : 「學問ノスヽメ. 七編

學問ノスヽメ. 七編 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
学問のすゝめ 七編福澤諭吉 著国民の職分を論ず 第編に国法の貴きを論じ、国民たる者は一人にて二人前の役目を勤るものなりと云えり。今又この役目職分の事に就き、尚その詳なるを説て、編の補遺と為すこと左...


eBOOK : 「學問ノスヽメ. 九編

學問ノスヽメ. 九編 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
も、今年の陳腐に属す。西洋諸国日新の勢を見るに、電信、蒸気、百般の器械、随て出れば〔随て〕面目を改め、日に月に新奇ならざるはなし。啻に有形の器械のみ新奇なるに非ず、人智愈開れば交際愈広く、交際愈広ければ人情愈和らぎ、万国公法の説に権を得て、戦争を起すこと軽〔率〕卒ならず、経済の議論盛にして政治商売の風を一変し、学校の制度、著書の体裁、政府の商議、議院の政談、愈改れば愈高く、その至る所の極を期すべからず。試に西洋文明の歴史を読み、開闢の時より紀元千百年代に至て巻を閉し、二百年の間を超て、頓に千八百年代の巻を開てこれを見


eBOOK : 「學問ノスヽメ. 十四編

學問ノスヽメ. 十四編 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
潰して得意の色を為し、今日に至て事実に困る者は、舶来の小銃あるを知らずして刀剣を仕入れ、一時の利を得て残品に後悔するが如し。和漢の古書のみを研究して西洋日新の学を顧みず、古を信じて疑わざりし者は、過ぎたる夏の景気を忘れずして、冬の差入りに蚊帷を買込むが如し。青年の書生、未だ学問も熟せずして遽に小官を求め、一生の間、等外に徘徊するは、半ば仕立たる衣服を質に入れて流すが如し。地理、歴史の初歩をも知らず、日用の手紙を書くこともむずかしくして、妄に高尚の書を読まんとし、開巻五、


eBOOK : 「學問ノスヽメ. 十六編

學問ノスヽメ. 十六編 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
学問のすゝめ 十編福澤諭吉 著手近く独立を守る事 不覊独立の語は近来世間の話にも聞く所なれども、世の中の話には随分間違もあるものゆえ、銘々にてよくその趣意を弁えざるべからず。 独立に二様〔の別〕あり...

學問ノスヽメ. 十六編 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の全く相異なるものあらば、よくその働の難易軽重を計り、異類の仕事にても、唯働と働とを以て自他の比較を為さば、大なる謬なかるべし。 学問のすゝめ 十編 終


eBOOK : 「學問ノスヽメ. 十七編

學問ノスヽメ. 十七編 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の著書は益流行して、商売にも著述にも甚だ都合よきことあり。人望を得るの大切なること以て知るべし。 十貫目の力量ある者へ十貫目の物を負わせ、千円の身代ある者へ千円の金を貸すべしと云うときは、人望も栄...


eBOOK : 「童蒙をしへ草. 初編. 一

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
(ロ)麦畑の雲雀の事寓言(ハ)貴族ロベルトの事(ニ)行けと来れとの事第章 狼狽ざる事(イ)火事の時に二人の婦人心得方の異なる事(ロ)麦刈る百姓怪我せし事(ハ)黒き種物の事巻之二第七章 物事に心を留め...

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第十五章 怒の心を程能くし物事に堪忍し人の罪を免す事(イ)ソクラテスの事(ロ)気前よき人の奇談の事(ハ)堪忍を以て集りたる家族の事(ニ)徳を以て怨に報る事(ホ)海上の企の事(ヘ)ウベルトの事(ト)ツビと蠅の事第十章 柔和なる事

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の事第二十五章 益なき悪事を為さゞるやう誠を尽す事(イ)蜜蜂と黄蜂の事寓言(ロ)象と仕立屋の事第二十章 信実を守る事(イ)羊飼ふ子供、狼と呼びし事(ロ)ロベルトとフランクの事(ハ)アメリヤ、ボルホル...

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
(ホ)葡萄牙の兄弟死を争ふ事今を去ること三百五十年の頃には葡萄牙の勢ひ盛んにして、世界中の処々に飛地の領分を支配し、中にも東印度のゴフと云ふ処は商売繁昌の場所なり。或る時葡萄牙の都リスボンより数艘の...

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...云ひければ、船将は容易に聞入れず稍暫く押合ひたれども遂に大勢の説に従て鬮を外れ、全く鬮を取る可き者十人、其内に死すべき者四人の割合となれり。扨約束の如く十人の者は死出の鬮を取りて、これに当りし四人...

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...にあるカスパシャンの山には狼多く、殊に寒気甚だしき時は其勢猛くして人を害することあり。頃は千七百七十年の冬ポドスキと云へる貴族、其奥方と共に墺地利の都ウ井ンナよりカラコウへ行くとき、ザトフルの近辺に...

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...のバスチイルと云へる獄屋に七年の間押込められし者あり。朝夕為すべき用事なければ退屈の余に、所持せる五本の針を部屋の内に蒔散らし又これを拾ふて様々の状に並べ、又掻集めては又散らしなどして七年の月日を送...

童蒙をしへ草. 初編. 一 - 113 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
章 狼狽ざる事人は危に近づく可らず、自から求て危に近づく者は愚人なり。されども若し危き事に出逢ふことあらば気力を張り心を慥にして静に覚悟を為すべし。何程用心するとも生涯の間危き事に出逢ふまじとの言...


eBOOK : 「童蒙をしへ草. 初編. 二

童蒙をしへ草. 初編. 二 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
仏蘭西の水夫人を乗込ませて本国の港に此船を乗廻はすべしと命じたり。分捕の船には乗組八人にて仏蘭西船に別れし後ホルスと云ふ河口にて大風に逢ひしかば、人の仏蘭西人は固より英吉利の老人も此辺の海の模様を...

童蒙をしへ草. 初編. 二 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
近付き大音にて仏蘭西人を生捕たりと呼ぶ声に応じて軍艦より兵士来り、彼人の仏蘭西人を捕へて小船は再び英吉利人の手に返りたり。第八章 謙退する事何人にても自分を誉め、自分の事を大造に云ひ、自負高慢すると...

童蒙をしへ草. 初編. 二 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...たる衣服は片時も身に着く可らず。寒き隙間風の吹通す家の内には片時も止る可らず。一昼一夜二十四時の内に時乃至八時の間眠に就く可し(時は西洋の時にて其一時は日本の半時なり)甚はだしく心配せざるやう心を用...

童蒙をしへ草. 初編. 二 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...したる病人この医師の家に至り療治を乞ひしに、医師は其脉をも察ず何事をも差図せずして『病気とあらば毎日文ばかり儲ける仕事して、文ばかりの物を飲み食ひせらるべし』と云へり。此口上は奇なるに似たれども実...

童蒙をしへ草. 初編. 二 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
芋のよく出来る土地にては二俵の価半両なり。八十斤入り俵なれば二俵合せて百十斤の芋あり。之を洗ひ之を煮るときに棄たるところもあるべけれども荒斤二斤半にて、一人一日の食物には十分なり。此割合にすれば半両...

童蒙をしへ草. 初編. 二 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
文の「パン」を一個づゝ与へなば難有これを受け、其子供等の為には大造なる馳走とて之を悦ぶべし。されば今半両の金あれば一七日毎に五軒の難渋者へ幸福を戴かしむべし(十文を以て一両と定む)田舎にて大勢の家...

童蒙をしへ草. 初編. 二 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の金を払へば読み書き算用の教を受け、世間並の人物にはなるべし。故に一七日に半両の金あれば三箇月の間、人の子供を教て其上に書物をも調へ与ふべきなり。右は一七日の間に半両の金を以て他人の為に大なる功徳を...


eBOOK : 「童蒙をしへ草. 初編. 三

童蒙をしへ草. 初編. 三 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
武兼備の人物なり千。五百八十年英吉利の軍勢、和蘭を援けて西班と戦ふとき、シドニーは騎兵の牙隊長と為りて出陣し敵の鉄砲に中りて二度馬を失ひ、又他の馬に乗替んとするとき自身の股を打貫れて出血甚だしく気絶...

童蒙をしへ草. 初編. 三 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...於ても巧みなる仕方なり。アルホンソは千四百四十二年シヽリイ、子イプルスの王位に即き、位に在ること二十年にして死したり。其時代に伊太里諸国の内にては最も盛なる君にて歴史には寛仁大度のアルホンソとて別段...

童蒙をしへ草. 初編. 三 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...は敵対し難しとや思ひけん、一先づこゝを飛去りて事の次第を朋輩の燕に語りしと見へ、暫くありて同類の燕五羽と共に巣の外に来り雀に理解して巣を去らしめんとする様子なれども、大胆不敵の雀は中々これを明け渡す...

童蒙をしへ草. 初編. 三 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...処に攻入たるに由り、ロスチヤイルドは預りの金子重宝を庭の地に埋め置き、却て自分の金子は隠さずして其高千ポントを敵のために分捕せられたり。この時に於て主人もし敵を欺き貯への金子は一銭もあらずなどゝて自...


eBOOK : 「童蒙をしへ草. 二編. 四

童蒙をしへ草. 二編. 四 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...付きて「スレイヴ」の商売を悪むの情を起せり。クラルクソンは此社中の書記役となりて諸事一人にて引受け、年の間職分を勤て艱苦を憚ることなし。遂に之がために身体もつゞかざりしにや耳もとほく、声もかれ、記憶...

童蒙をしへ草. 二編. 四 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...箇村の組合にて、其内より入札を以て一人を挙る仕来なり。昔日は村にて入札する者は其村の役人にて一村に十人乃至十八人はかりのものなり。入札の組合四箇村にて二村は此人を挙んとし、二村は彼人を挙けんとして其...

童蒙をしへ草. 二編. 四 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
彼の別荘に至りて坐鋪より西班牙人を出し、名馬を貸してこれに乗らしめ別を告て云て云く『如何に耶蘇の人(西班牙人を指して云ふなり)今朝君の手に掛て殺したる相手の者は我子なり、君その罪を遁るべき道なしと雖ども余も共に物を食ふたれば余は約束の言葉を守らざるべからず。夜の間に疾く走り給ふべし暁に至らば最早気遣もあるまじ、君は我子の血流流して罪を得たりと雖ども余は君に対して斯る罪を犯すことなく、信を守りて失はざるは天の余を恵み給ふ所なり』と(ロ)仏蘭西王ジヨンの事紀元千三百五十年仏蘭西王ジヨン、英吉利の将軍ブラツ

童蒙をしへ草. 二編. 四 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ブ濡となりて近処の人に笑はれたりと云ふ。第二十章 信実を守る事人間万事、信実を守りて偽を行はず、虚言を言はざるは最も大切なることなり。」譬へばこゝに旅人ありて終日の歩行に疲れ、或る村にて子供に逢ひ次...

童蒙をしへ草. 二編. 四 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...と仲間を組み再び商売にも取掛るべしとて大に楽み居たり。ボルホルドに一人の娘あり名をアメリヤと云ふ年十歳、幼少のときより祖母の手に育てられ我儘に成長して少しも教を受けしことなければ、其家の貧乏なるを不...


eBOOK : 「童蒙をしへ草. 二編. 五

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
べし』と又或とき一人の家来君を謗りたるに由り之を追放し給ふべしと勧る者ありしに、君の云く先づ急ぐべからず、或は我より彼の者を促がして斯る粗言を吐かしめしやも知れずとて色々と詮索せしに、案の如く此家来は甞て君の為めに功を成して褒美を得ざりし者なりければ君は大に後悔し、彼れの罪にあらず余が罪なりとて即刻これに褒美を賜はりたりとぞ。(ロ)ウ井ルレムとゴドルヒンの事紀元千百年の時代英吉利に内乱ありて其国王なる第二

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
何時にても然るべしと思ふときに事の条理を取糺さんとする覚悟あればなり。(ヘ)ハワナの奉行の事両国戦争に及ぶときは互に力を尽して双方の害を為し或は軍勢を出して敵の国を荒らし、人を殺し物を分捕し或は軍艦を出して敵の船を打砕くなど乱妨狼藉至らざる所なし。斯く双方の人気荒立ち悪事を犯す其中に敵に対して正しく事を行ひ之に深切を施さんとする者は実に大量なる人物といふべきなり。頃は紀元千七百四十年英吉利と西班牙との間に戦争起

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の武勇なかりせば九人の者も空しく海に沈みし筈なるは疑ふべきにあらず、唯一筋なる真心にて人の死するを傍より観るに忍びず身を殺しても同類の人を救はんとするの働に由て功徳を成したるなり。之よりして娘の評判、天下に響き渡り世の人口を開けば之を誉めざる者なし画工写真師はわざ〱灯明台の家に来りて娘の写真を取り似顔を画き或は其難船を救ひしときの有様を画に写す者あり国中歴々の人は手紙を認めて此の娘に贈り其手柄を誉る者もあり或は諸人相談の上、百「ポント」余の金を出合せて之に贈りし者もあり其面目

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の怒ること一方ならず、兎角する間に城中に兵粮竭きてせんかたなく降参の儀を申入れしかば英吉利王は容易にこれを聞入れずして云く「愈以て余が差図のまゝに従ひなば降参も許すべけれども若し左もなくば城内の人を尽く殺し其物を尽く分捕すべし」とありければ、旗本に列る大将分の人も之を聞き「そはあまり慈悲なき仕方なり」とて様々に宥だめしに付、王は又勘弁して「左らば一段の用捨を以て左の如く申渡すべし」との命あり即ち其箇条は城内、頭分の者人、足は徒跣にて頭には冠りものを着けず襦絆一枚にて首に縄を附け城門の鍵を以て王の前に出づべし。然

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
る上は王の心次第に此の人の者を取扱ひ之を生かすも之を殺すも唯王の心に在るのみ。兎に角に此の命の如く為さば許し難き場合なれども城内に残る者共へは其降参を許して命を助くべしとのことなり。この申渡しの書面...

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人の義士は襦袢一枚、徒跣にて冠りものをもかぶらず首に縄を附けて英吉利王の前に引出され、一命を差出して城内の者の赦免を願ひければ王は之れを見るより眼を怒らし声を暴らだて「汝等が強情に籠城せしがために...

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の側に在り。この皇妃は国王出陣の留主中に国の内乱を平げ蘇格蘭の君をも生捕にせしほどの武功もあり且このときに若君をも生みたれば王の最も親しみ愛する所の者なりしが、最前より王の怒れる有様を見て迚も自分にあらざれば彼の助命は叶ふまじと思ひ、乃ち王の前に伏して之に寄りすがり涙を流して「この度遙々海を越へ危きを犯してこの陣中に来りしも唯君を思ふて君に仕へ奉らんがためなり左れば今一つの恵を願ふも亦無理にはあらざるべし。何卒天を敬ひ我等を愛して彼の人の者を赦し給はるべし」と云ひければ王も暫時思案の体なりしが黙止し兼たりと

童蒙をしへ草. 二編. 五 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
見へ皇妃に向て云く「余実は今日君がこゝに在らざるを願ふなり左れども今君の願とあれば之を聞かざるを得ず。この囚人は君に任する者なれば勝手に取計ひ給ふべし」と皇妃は助命の恵を願取りて其の悦なゝめならず取敢へず、新らしき衣服を調へて人の者の支度を改めさせ英吉利の陣所を送り出して城内へ返したりとぞ。童蒙教草巻之五大尾


eBOOK : 「改暦辧

改暦辧 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
改暦弁福澤諭吉 著大陽暦と大陰暦との弁別此度大陰暦を止て大陽暦となし、明治五年十二月三日を明治年一月一日と定めたるは一年俄に二十七日の相違にて世間にこれを怪む者も多からんと思ひ、西洋の書を調て彼の国...

改暦辧 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を一廻まはりて本の場所へ帰る間に、春夏秋冬の時候を変じ、一年を為すなり。扨日輪の周囲に地球の廻る道は億の里数あり。この億里の道程を三百十五日と時(実は五時四十八「ミニウト」四十八「セカンド」な...

改暦辧 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
億里の道を走ることなり。大陽暦はこの勘定を本にして日輪の周囲に地球の一廻する間を一年と定めたるものなり。然るに此一廻の間、丁度三百十五日ならば千年も万年も同じ暦にて差支なき筈なれども、十五日の...

改暦辧 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...陰暦は毎月十五日の夜に円き月を見る趣向なれども、右の二十九日と十三時を十二合せて十二箇月としては三百十五日に足らず、即ち月は既に十二度地球の周囲を廻りたれども、地球はいまだ日輪の周囲を一廻せざるなり...

改暦辧 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...其時に至り閏月を置き十三ヶ月を一年となし、地球の進で本の処に行付を待なり。又これを譬へばあらまし三百十五文払ふべき借金を、毎月二十九五分づゝの済口にて十二箇月払へば一年に凡十一文づゝの不足あり。十一...

改暦辧 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
地球の舞ながら日輪の周囲を廻る図、此道程イギリスの里法にて億里あり地球の周囲の月の廻る図、「い」印より始りち印に至る此廻る道にて月の盈虚を為す

改暦辧 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一年は十二に分ち十二箇月とす其名と日の数左の如し。月の名 日の数ジヤニユアリー 一月 三十一日ヘブリユアリー 二月 二十八日マーチ 三月 三十一日エプリル 四月 三十日メイ 五月 三十一日ジユン 月 三十日

改暦辧 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ジユライ 七月 三十一日アウグスト 八月 三十一日セプテンバー 九月 三十日ヲクトヲバー 十月 三十一日ノベンバー 十一月 三十日ヂセンバー 十二月 三十一日右の如くし三月四月五月を春とし、月七月八月を夏とし、九月十月十一月を秋とし、十二月一月二月を冬とするなり。

改暦辧 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
時計の見様西洋にては一昼夜を二十四時に分つゆえ、彼の一時は日本の旧半時なり。其半時を十に分て、これを一分時(ミニウト)といふ。亦この一分時を十に分て一「セカンド」と云ふ。一「セカンド」は大抵脉の一...

改暦辧 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
合て十二時の所を指す。これより段々に右の方へ廻り短針の一時を指すときは、長針は盤面を一周して十分時を過ぎ、又十二時の処に戻り、これより亦次第に進み短針の一時と二時との間に来るときは、長針も盤面を半分...

改暦辧 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
処なれば九時過ぎ十分時なりと云ふことなり。又此短針九時と十時との間を半過ぎて十時の方に近寄り、長針も進で八時の所に来ればこれを十時前二十分時と云ふ。即ち其二十分時とは長針の十二時の所に至る迄二十分時あると云ふことにて、何れも長針は十二時を本にし盤面にある十の点を計へて何時何分時と云ふことを知るべし。左に示す時計の図は九時過ぎ二十三分時の処なり。


eBOOK : 「帳合之法. 初編. 一

帳合之法. 初編. 一 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るも商売なり、武家奉公も商売なり、先づ十万石の大名の家を一商社とすれば一年の利潤正米四万石なり、一石三両の相場にすれば代金十二万両、此内四分の一即ち三万両は社頭たる殿様の用に供し、残て正味の利潤九万両とす。この商売を為すに上家老より下足軽小者に至るまで、凡千二百人の働なかる可らず。九万両を平均して千二百軒の家に分てば一年七十五両なり。よき武家には奉公人を召使ふ者も多きゆへ一家の人数上下平均人とすれば、一人前一年十二両五貫文、一月一両と四百十文、一日三百四十七文なり。廃藩以前諸藩

帳合之法. 初編. 一 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を製造し、物を売買し、物を運送するの商売を始めなば其利潤必ず以前に倍す可し。一身の利得ならずや。家内人の内、三人を老幼病人とし、三人を達者なる男女として、三人各百九十四文の稼をなせば尚依然たる旧藩...

帳合之法. 初編. 一 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
石より二十石、多きも三十石に出でず。此利潤を人の家内に配分せば人力車の利に及ばざること遠し。加之今の士族には既に軍役の勤もあらず、労せずして報を得んとするは男子の耻つ可き所なり。然るを尚も此の米に粘...

帳合之法. 初編. 一 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...学に不適当のやうなれども決して然らず。訳者も最初は自から紛らはしく思ひ、折節位を誤ることもありしが五枚翻訳する内に直に之に慣れ、日本流に金の高を記すよりも遙に便利なるを覚へたることなれば、誰にても四...

帳合之法. 初編. 一 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
し、ドウブル、エンタリを本式と訳したれども此訳字よく原意に叶ふものに非ず。シングル、エンタリとは一重に記すと云ふ義、ドウブル、エンタリとは二重に記すと云ふ義なり。追刻第二編の総論にも云へる如くドウブル、エンタリは同じ高の借貸を大帳へ二重にも三重にも扣て、互に平均する趣向なるゆへ斯く名けたるなり。故に此両式を一重扣の式、二重扣の式などゝ翻訳せば原書の意に当らんかなれども、句調悪しくして朝夕の唱に不便なるを恐れ、無理ながらも略式本式と訳したるなり。明治年二月十日訳者記

帳合之法. 初編. 一 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
帳合之法巻之一福澤輸吉訳第一編 略式総論何等(一)の学問にても其本趣意の価を知らんとするには学問の由来を尋ね、其開けたる順序手続を心得べきなり。此(二)一義帳合の学問に於て最も然り。抑も帳合の学は数学の一箇条なれば学者先生も之を軽蔑す可き理なし。然れども其由来を見るに古より学校に於て兎角此学問を重んぜずして他のつかしき学問と同様に取扱ひしことな

帳合之法. 初編. 一 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人生()の不自由を満足せしめんにはよく心を用て怠らざれば、此地球の産物を資て余ある可し。是れ天地の大なる仕掛なり。且人の事を企て術を施すにも其道際限あることなし。人の(七)不足不自由を計れば其数挙て...

帳合之法. 初編. 一 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
と思ふ可し。右の(十)如く記すときは事の次第明白にして八兵衛にも自分所持の物を他人の手に貸渡したりとのことに付き十分の証拠ある可し若しこの類の約束何れも皆この通りにて入組みしことなくば別に簡略なる扣...

帳合之法. 初編. 一 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
したるが故に(二十)、双方の高を差引して過不足を見れば其過不足は我方より山城屋へ貸したるものか、山城屋より我方へ貸したるものか、両様の外ならず。即ち山城屋が我に借ること我山城屋に借たるより多ければ其...

帳合之法. 初編. 一 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右(二十八)の次第に付き双方の間に物を交易して一方は其物を直に渡さずして時を延引するときは其事柄を書留めて扣を作らざる可らず。帳合(二十九)の法とは即ちこの扣の書留を元にして用を便ずることなり。前に記したる趣に由て之を見れば明に左の箇条を知る可し。即ち勘定書(三十)は上下二段に分ち、上(三十一)を借と名け下を貸と名く。借(三十二)の方へは其名前の人の我方へ借りたる高を記し、貸(三十三)の方へは其人に対して我方の借を記せり。借(三十四)の方多ければ其多きだけの差は我貸したる高なり。貸(三十五)の方多ければ其多きだけの差は我借りたる高なり。故(三十)に借の方

帳合之法. 初編. 一 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...時に随て記し置くの風となれり。今こゝに日記帳、並に大帳の書法を示さんため一例を挙ること左の如し。明治年日記帳 東京三田一月三十日 福澤屋諭吉一月 三十日 大和屋 借大巾羅紗 五尺 円四、〇〇セ文 二...

帳合之法. 初編. 一 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...請取口手形番 手形請取ノ月日 差図人又請取人 引受人又仕出方 月日 日限 渡シ日 金高 月日始末明治 明治五 明治 円 セン 明治一 一ノ一 山城屋 大和屋 十二ノ一 十日 二ノ二 五〇〇 二...

帳合之法. 初編. 一 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
払口手形番 手形渡ノ月日 差図人又請取人 引受人又仕出方 月日 日限 渡シ日 金高 月日始末明治 円 セン 明治一 一ノ十二 尾張屋 此方 一ノ十二 十五日 一ノ三十 一五〇 一ノ三十 払スミ二 ...

帳合之法. 初編. 一 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
如何して人生の不自由を満足せしむ可きや七 人の不足不自由を満足せしむるため何等の仕方世に起るや八 人の種類身分の二三を挙け、其互に依頼する模様は如何九 商法の基と為りて其法を励ますものは何ものなる...

帳合之法. 初編. 一 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るや十三 八兵衛と山城屋との間に穀物と織物とを同時に交易せり、是等の交易に控を用ること実に必用なるや十四 織物の渡方延引すれば何故に紙に書きたる扣を用るや十五 上に示したる例に於て八兵衛の方にて扣を作るに其当然の書方は如何十 この扣は明白なるや十七 今一段行届きて手数を省く可き法を求るは

帳合之法. 初編. 一 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二十四 この勘定書には何を記したるや二十五 勘定書の上下の段には何を記すや二十 勘定書の双方の高を差引したる過不足は何ものなるや二十七 山城屋との勘定書にある事柄を解き明らかにすれば何事なるや二十八...

帳合之法. 初編. 一 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...方へは何を記すや三十三 貸の方へは何を記すや三十四 借の方多ければ如何三十五 貸の方多ければ如何三十 借の方に余りたる高は何物なるや三十七 貸の方に余りたる高は何物なるや三十八 往古を按ずるに其勘定...

帳合之法. 初編. 一 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に用る大帳は商売に取引する人々との関係を示すものなれば、唯他人を相手にしたる勘定のみを記すなり。故()に日記帳にある事は尽く大帳へ写し、日記帳にも唯他人との取引を記すのみ。略式(七)に用る日記帳は簡...

帳合之法. 初編. 一 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第一式 明治年日記帳 東京三田七月一日 福澤屋諭吉一丁 山城屋 借上茶喜撰 拾斤 一二セ文 一 二〇同 玉露 壱斤 一白砂糖 弐拾五斤 一二セ 三 五 二〇――一日――一丁 大和屋 借干葡萄 壱箱二...

帳合之法. 初編. 一 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 借麦粉 壱俵 八――同――三丁 伊賀屋 借上酢 五升 七五セ文 三 七五芋 三俵 円一、〇〇 三 七五――五日――三丁 伊勢屋 借たらし砂糖 升 七五セ文 四 五〇白砂糖 五拾斤 一二セ コ...

帳合之法. 初編. 一 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――日――三丁 志摩屋 借塩漬豚肉 壱樽 一一白砂糖 三箱各五百斤入 セ文 九〇 一〇一――七日――四丁 尾張屋 貸品物代送状ノ通リ 三〇〇――借――志摩屋渡リノ差図ヘ 一〇一――同――三丁 志摩...

帳合之法. 初編. 一 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――八日――四丁 三河屋 借棒砂糖 百斤 九セ文 九同粉 五拾斤 八セ 四たらし砂糖 三樽 円二〇、 〇 七三――十日――四丁 遠州屋 借米 千八百斤 三セ文 五四

帳合之法. 初編. 一 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 伊賀屋 貸七月 三日 諸品 三丁 七五借 伊勢屋 貸七月 五日 諸品 三丁 一一 八二借 志摩屋 貸七月 日 諸品 四丁 一〇一 七月 七日 尾張屋ノ差図ニテ 四丁 一〇一借 尾張屋 貸

帳合之法. 初編. 一 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...定左の如し。此帳面の主人を福澤屋と為し、志摩屋は福澤屋より豚肉一樽を十一円、白砂糖三箱千五百斤を一斤銭がへにて買ひ、此代金九十円、豚肉代と合して百零一円の高、福澤屋に借なり。尾張屋は代金三百円の品物...

帳合之法. 初編. 一 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...す可し。覚一月一日山城屋へ麦粉一石拾円替にて五石売渡し、代金差引大和屋へ「コツヒイ」一斤十一銭替にて斤、上茶一斤七十五銭替にて五斤売渡し差引金二円受取たり。」同二日河内屋より蜜柑一箱五十銭替にて五十...

帳合之法. 初編. 一 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...日伊賀屋より芋一俵二円五十銭替にて十俵買入れ代金差引。」同八日伊勢屋へ芋一俵三円替にて五俵、蜜柑一箱十八銭替にて十箱売渡し代金差引。」同十日河内屋へ正金五十円を払たり。」同十一日志摩屋へ大巾羅紗一尺...

帳合之法. 初編. 一 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四 第一式にて全く此趣意を達す可きや五 略式に用る大帳には何を記すや 日記帳には何を記すや七 略式に用る日記帳に書留る体裁は如何八 この書留たる事を何へ写すや九 これを写して何事を明にするや十 この...

帳合之法. 初編. 一 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...みにては或は不相当の事に金を費し、或は金の紛失することあるも之を糺して証拠を求む可き術なし。故に今()金の出入を正しく記して其出入の差と現に手元にある有金の高と付合ふときは金の取扱に付き間違なき証拠...

帳合之法. 初編. 一 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
て、例に示す出入帳には日毎に終れり。彼の国にては一七日のことを一「井イク」と唱へ、一「井イク」に一日の休日あり。即ち「サンデイ」なり。此日には商売なきゆえ一七日と云ふも其実は日の仕事なり。

帳合之法. 初編. 一 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二式 明治年日記帳四月一日一丁 甲州屋社中 貸品物代目録ノ通 四、〇〇〇――一日――一丁 伊豆屋 借金巾 壱丈 一二セ文 一 二〇打ひも 五尺 二〇セ 一ふとん地木綿 二丈 一〇セ 二大巾羅紗 五...

帳合之法. 初編. 一 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...糸織 弐丈 円一、二五セ 二五 四〇――四日――武蔵屋 借裏地絹 壱丈 円五文 五〇装束飾類 一〇 〇――五日――三丁 安房屋 借フラ子ル 尺 五〇セ文 三絹ごろ 壱丈弐尺 円一、五〇セ 一八 二...

帳合之法. 初編. 一 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――五日――三丁 上総屋 借紋縮緬 壱丈弐尺 円一、五〇セ文 一八極上大巾羅紗 尺 円四、〇〇 二四 四二――日――一丁 伊豆屋 貸差引金ニテ 一〇――八日――三丁 下総屋 借木綿ふとん地 弐丈五...

帳合之法. 初編. 一 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十日――四丁 常州屋 借博多帯地 弐丈五尺 円二、〇〇文 五〇紋ごろ 五丈 一五セ 七 五〇 五七 五〇――二十日――三丁 下総屋 貸差引金ニテ 一五――同日――四丁 近江屋(内室用) 借麻手拭 拾弐 紋金巾 壱丈 二五セ文 二 五〇海気 壱丈四尺 円一、五〇 二一 二九 五〇

帳合之法. 初編. 一 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 一更紗 壱丈弐尺 一五セ文 一 八〇ぼたん 三組 二五セ 七五糸 八玉 四セ 三二 三 八七――十日――四丁 美濃屋 借地黒紗 壱尺 二装束飾 一 五 三 五〇――十七日――四丁 常州屋 貸飛弾屋...

帳合之法. 初編. 一 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十七日――五丁 飛弾屋 借常州屋渡リノ差図ニテ 五七 五〇――十九日――四丁 近江屋 借太地木綿 弐丈 五〇セ文 一〇毛織羽織地 三丈 三〇 九男物足袋 壱組十二足 三 二二――二十日――五丁 飛弾屋 借フランス羅紗 壱丈 円四、〇〇文 四〇花色秩父 五丈 一三セ 五〇太織つむぎ 弐丈 一二セ 二 四〇

帳合之法. 初編. 一 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
綿びろうど 一丈五尺 二五セ 三 七五綾絹 三丈 三三セ 九 九〇革手袋 対 七五セ 四 五〇 七 〇五――貸――正金ニテ 五〇――廿五日――五丁 信濃屋 借形付紗 壱丈 七五セ文 七 五〇緋ごろ...

帳合之法. 初編. 一 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿七日――丁 野州屋 借黒繻子 尺 円二、〇〇文 一二麻手拭 一組十二 五〇セ 男ものくつ足袋 足 二五セ 一 五〇 一九 五〇――三十日――四丁 近江屋 貸差引金ニテ 二〇――同日――二...

帳合之法. 初編. 一 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――同日――三丁 上総屋 借金糸織 壱丈四尺 円一、二五セ文 一七 五〇革手袋 壱対 一 一八 五〇――五月一日――一丁 伊豆屋 借黒八丈 壱丈弐尺 二五セ文 三黒大形どんす 三丈五尺 円一、五〇セ 五二 五〇 五五 五〇――二日――二丁 武蔵屋 借黒繻子 壱丈 円一、三セ文 一 三〇木綿ふとん地 弐丈五尺 一二セ 三紺縮緬 弐丈 二〇セ 四 二三 三〇

帳合之法. 初編. 一 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――五日――一丁 甲州屋社中 借差引金大坂ヘ為替ニテ 二、〇〇〇――日――五丁 飛弾屋 借小巾縮緬無地 壱丈五尺 二〇セ文 三同形付 壱丈 三〇セ 三絹手袋 対 七五セ 四 五〇 一〇 五〇――七...

帳合之法. 初編. 一 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...尺 二装束飾 五 五九――同日――四丁 常州屋 借しま縮緬 壱丈四尺 円二、〇〇文 二八――九日――丁 岩城屋 借フラ子ル 壱丈 五〇セ文 五麻手拭 三八セ 二 二八太織ふとん地 弐丈 一二セ ...

帳合之法. 初編. 一 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十二日――二丁 武蔵屋 借男ものくつ足袋 足 二五セ文 一 五〇づぼんつり 一 一革手袋 七五 三 二五――十五日――一丁 伊豆屋大巾羅紗 壱丈 円四、〇〇文 四〇繻子 尺 二、〇〇 一二 五...

帳合之法. 初編. 一 - 97 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――二十日――五丁 信濃屋 借しま羅紗 四尺 円三、〇〇文 一二絞錦 一尺 四ぼたん飾 八 二四――廿一日――三丁 下総屋 貸差引金済切ニテ 一一 五五――廿五日――二丁 武蔵屋 貸差引金済切ニテ 一 五五

帳合之法. 初編. 一 - 98 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿七日――五丁 信濃屋 貸薪 二車 円五、〇〇文 一〇バタ 五拾斤 一セ 八 一八――同日――四丁 美濃屋 借花色絹 壱丈三尺 二五セ文 三 二五形付縮緬 壱丈四尺 一、五〇 二一装束かざり 一...

帳合之法. 初編. 一 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――三十日――丁 野州屋 借太織ふとん地 五丈 一二セ文 形付フラン子ル 壱丈 七五セ 七 五 一三 五〇――貸――差引金済切ニテ 三三

帳合之法. 初編. 一 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二式大帳ノ見出シ イ岩城屋 丁伊豆屋 一丁ロハニホヘトチリヌルヲワカ上総屋 三丁甲州屋 一丁ヨタレソツ子ナラム武蔵屋 二丁ウ井ノオクヤ野州屋 丁マケフコエテア安房屋 二丁近江屋 四丁サ相模屋 二...

帳合之法. 初編. 一 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二式 大帳借 甲州屋社中 貸五月 五日 正金 十丁 二、〇〇〇 四月 一日 品物ニテ 一丁 四、〇〇〇四、〇〇〇内 二、〇〇〇歹 二、〇〇〇借 伊豆屋 貸四月 一日 一丁 一九 二〇 四月 日 正金 三丁 一〇同 十五 五丁 三 八七

帳合之法. 初編. 一 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 貸四月 三日 品物 二丁 四〇 四月 三十 正金 八丁 四〇借 武蔵屋 貸四月 四日 品物 二丁 〇 五月 十五 正金 十二丁 二五五月 二日 同 九丁 二三 三〇 同 廿五 同 十三丁 一 五...

帳合之法. 初編. 一 - 103 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...貸四月 五日 品物 二丁 二一五月 七日 同 八〇、〇〇 十丁 五九借 上総屋 貸四月 五日 品物 〇、五〇 三丁 四二 五月 十日 正金 十一丁 三〇同 三十 同 内 三〇、〇〇 九丁 一八 五〇...

帳合之法. 初編. 一 - 104 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...十二 品物 五一、五〇 四丁 二九 五〇 四月 三十 正金 八丁 二〇同 十九 同 内 二〇、〇〇 丁 二二歹 三一、五〇借 美濃屋 貸四月 十 品物 五丁 三・五〇五月 廿七 同 十四丁 三四・...

帳合之法. 初編. 一 - 105 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 飛弾屋 貸四月 十七 常州屋渡リ差図 丁 五七・五〇 四月 二十 正金 丁 五〇同 二十 品物 七・〇五五月 日 同 十丁 一〇・五〇一三五、〇五内 五〇、〇〇歹 八五、〇五借 信濃...

帳合之法. 初編. 一 - 106 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 野州屋 貸四月 廿七 品物 八丁 一九・五〇 五月 三十 正金 十五丁 三三五月 三十 同 十五丁 一三・五〇三三 三三借 岩城屋 貸五月 九日 品物 十丁 九・八同 廿八 同 十四丁 九、

帳合之法. 初編. 一 - 109 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
日 入 伊豆屋ヨリ差引金請取 一〇出 帳面方給金渡 一五入 店小売代 一〇〇手元残金 二、一九九・八五二、二八一・二三 二、二八一・二三四月 八日 送高 二・一九九・八五出 ふたこ糸拾弐玉代 一・二...

帳合之法. 初編. 一 - 110 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
九日 出 小間物入箱代 二〇入 店小売代 七十日 出 金箱代 二五〇出 帳場掛リヘ渡 一〇出 小雑用 一・二八入 店小売代 一一〇十一 出 五月三十一日迄家賃払 二〇〇出 家用諸道具代 二五入 店小...

帳合之法. 初編. 一 - 111 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
入 店小売代 八四十三 同 九八・七五手元残金 二、三五・八七二、八七五・三五 二、八七五・三五十五 送高 二、三五・八七出 陸運賃銭払 一・五〇出 郵便切手代 一出 店修覆ニ付大工払 五・八三...

帳合之法. 初編. 一 - 112 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十五 入 店小売代 九五十 同 八八・七五十七 同 一二・三一十八 出 車力代四円船賃七円五拾セ 一一・五〇入 店小売代 一七五十九 同 二一〇・五〇二十 入 飛弾屋ヨリ差引金請取 五〇入 店小売...

帳合之法. 初編. 一 - 113 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四月 廿二 送高 三、一四四・四一出 石炭二トン代一トン五円文 一〇出 家用諸道具代金残払 五三入 店小売代 一〇三・二〇廿三 同 一二九廿四 同 一八〇・五八廿五 出 帳面方ヘ差引金渡 一五入 店小売代 九八廿 同 一三・七五廿七 出 車力賃 一〇

帳合之法. 初編. 一 - 114 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
廿七 出 人足賃 入 店小売代 一七三・八一手元残金 三、八九八・七五三、九九二・七五 三、九九二・七五四月 廿九 送高 三、八九八・七五出 荷物陸運賃銭払椙島ヨリ 一・五〇出 荷物船賃 二四・七五...

帳合之法. 初編. 一 - 115 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...入 近江屋ヨリ差引金請取 二〇入 相模屋ヨリ同断済切 四〇入 店小売代 一二五手元残金 四、一三一・〇四、一五七・八五 四、一五七・八五五月 一日 送高 四、一三一・〇出 醤油十樽代 一〇二日 出...

帳合之法. 初編. 一 - 117 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...リ差引金請取済切 一一・五五入 一七日ノ間店売品代 七二三・八五廿五 入 武蔵屋ヨリ差引金請取済切 一・五五廿 出 郵便切手代 三出 筆紙墨代 五廿八 入 一七日ノ間店売品代 五七三・二四三十 入...

帳合之法. 初編. 一 - 118 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
月 一日 送高 二、九〇八・二

帳合之法. 初編. 一 - 121 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
常州屋 二八近江屋 三一・五〇美濃屋 三七・七五飛弾屋 八五・〇五信濃屋 一・五〇岩城屋 九・八第二 金銀出入帳ヨリ即チ(十五)手元ニアル残金 二、九〇八・二第三 仕入帳ヨリ即チ(十)手元有...

帳合之法. 初編. 一 - 122 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
払口大帳(十七)ノ勘定ヨリ甲州屋ヘ払フベキ差引金 二、〇〇〇現在ノ身代 二、四八三・二此勘定を見れば現在我身代は二千四百八十三円二十銭なり、此内より最初の元金千五百円を引けば残九百八十三円二十銭...

帳合之法. 初編. 一 - 125 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...千円、手形千五百円、有品代金に積り三千五百円、地面家作等同一万円、他人へ差引貸金一万二千五百円あり。箇月の後に至てこの会社の元手と払口との高左の如し。即ち手元にある正金千五百円、バンクへ預け金四千円...

帳合之法. 初編. 一 - 127 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十円替にて箱買入れ代金差引。筆紙墨買入代並に雑費五十円払。店小売代金十五円入。同二日、能登屋へ麦粉一俵九円二十五銭替にて十俵、石鹸一箱四円二十五銭替にて四箱売渡し代金差引。車力賃二円払。店小売代五十...

帳合之法. 初編. 一 - 128 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...後屋へ麦粉一俵九円替にて五俵売渡し代金差引。越中屋より差引金五十円入。店小売代百五十円七十五銭入。同日、筆紙墨代五円五十銭払。店小売代百十円七十五銭入。同八日、丹波屋より白砂糖一斤銭五厘替にて千斤...

帳合之法. 初編. 一 - 129 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...役雇賃五十円払。店小売代五十円入。同十日、店小売代八十三円三十銭入。同十一日、越中屋へタラシ砂糖一升十銭替にて一斗、白砂糖一斤七銭替にて五十斤、麦粉九円替にて一俵売渡し代金差引。店小売代十八円五十...

帳合之法. 初編. 一 - 130 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
バタ一斤銭替にて十二箱三百十斤、パン一釜十銭替にて四十釜買取り代金差引。人足賃三円払。店修覆費五円払。店小売代百二十三円七十五銭入。同十日、店修覆に付大工八五郎へ二十五円払。但馬屋へ五円替にて新...

帳合之法. 初編. 一 - 131 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...。同二十日、店小売代百十七円九十五銭入。同二十二日、越中屋より差引金十五円入。但馬屋へタラシ砂糖一升銭替にて三斗、上茶一箱二円五十銭替にて二箱売渡し代金差引。店小売代八十四円二十八銭入。同二十三日、...

帳合之法. 初編. 一 - 132 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
樽七斗五升売渡し代金差引。店小売代十五円七十五銭入。同二十五日但馬屋より差引済切にて四十九円三十銭入。店小売代七十八円二十五銭入。同二十日店小売代四十八円九十五銭入。同二十七日書役給料五十円払。佐...

帳合之法. 初編. 一 - 133 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
本文の問題一 第二式に於て更に詳なる始末は何事なるや二 金銀出入帳の貴き功用は何事なるや三 商売諸帳の内何れの帳面を大切とするや四 金銀出入帳を用ひざれば如何して有金の高を知る可きや五 金の数を計ふるのみにては何等の証拠を得ざるや 金の出入を正しく記せば何等の利益あるや七 金銀出入帳をよく用れば何時にても何等の

帳合之法. 初編. 一 - 135 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て知る可きや十四 大帳より集る元手とは何様の金なるや十五 金銀出入帳より集る元手とは何様の金なるや十 仕入帳より集る元手とは何様の金なるや十七 払口の高を知る法は如何十八 現在の身代を知るための定則...


eBOOK : 「帳合之法. 初編. 二

帳合之法. 初編. 二 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三式 明治年日記帳七月一日一丁 作州屋 貸商売元入ノ高左ノ如シ品物ノ高仕入帳ノ通リ 四、七五〇手形ノ高手形帳ノ通リ 一、五〇〇正金ノ高金銀出入帳ノ通リ 一、二〇〇他人ヘ差引貸金ノ高左ノ如シ備中屋ヘ...

帳合之法. 初編. 二 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...――四丁 讚岐屋 借品物代売帳ノ通リ 一八〇――十五日――三丁 長門屋社中(ろ)註 借差引済切ノタメ十日限ノ手形ヘ 五七五――同日――一丁 作州屋(は)註 借私用借金 七五――十日――二丁 備後屋...

帳合之法. 初編. 二 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿日――丁 筑後屋 借品物代売帳ノ通リ 二一 五〇――同日――三丁 紀伊国屋社中 借差引済切正金ニテ 四五七――廿九日――二丁 備中屋 貸差引済切正金ニテ 二五〇――卅一日――丁 豊前屋 ...

帳合之法. 初編. 二 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
(い)註 此商売の社中より品川屋へ払ふ可き借金あり品川屋は備前屋より受取る可き貸あり故に品川屋の差図に従ひ品川屋渡りの手形を備前屋にて引受け社中に対しては備前屋の私の借と為り惣勘定の処に至りて此高を備前屋の元入金の内より引落せり(ろ)註 長門屋社中よりこの作州屋備前屋社中へ品物代金五百七十五円の貸あり此高を作備社中にて手形に記し十日限に渡す可しと約束したるゆへ長門屋社中は未だ正金をば受取らざれども手形のため

帳合之法. 初編. 二 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三式大帳ノ見出シイ伊予屋 五丁ロハ防州屋 三丁ニホヘト土佐屋 五丁チ筑前屋 丁筑後屋 五丁リヌルヲワカヨタレソツ子ナ長門屋 三丁ラムウ井ノオクヤマケフ豊前屋 丁コエテア阿波屋 四丁淡路屋 四丁サ...

帳合之法. 初編. 二 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...三丁 二五〇廿九 同 七丁 二五〇五〇〇借 備後屋 貸七月 一日 作州屋ヘ差引 二丁 七五〇七月 十 正金 五丁 三五〇借 広島屋 貸七月 一日 作州屋ヘ差引 三丁 三七五七月 七日 正金 四丁 三...

帳合之法. 初編. 二 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 防州屋 貸七月 三日 品物代 三丁 一九二借 長門屋社中 貸七月 十五 十日限手形ニテ 五丁 五七五七月 五日 品物代 三丁 五七五借 紀伊国屋社中 貸七月 十日 正金 四丁 三〇〇廿 同 七...

帳合之法. 初編. 二 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 淡路屋 貸七月 七日 品物代 四丁 四二 四五七月 廿四 正金 丁 四二 四五借 阿波屋 貸七月 十日 品物代 四丁 二三 四一借 讃岐屋 貸七月 十三 品物代 五丁 一八〇七月 廿一 正金 ...

帳合之法. 初編. 二 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 伊予屋 貸七月 二十 品物代 五丁 八二 八八七月 二十 正金 丁 三〇借 土佐屋 貸七月 廿三 品物代 丁 一三二 二四借 筑前屋 貸七月 廿五 品物代 丁 三七 五五

帳合之法. 初編. 二 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 筑後屋 貸七月 廿 品物代 七丁 二一 五〇借 豊前屋 貸七月 卅一 品物代 七丁 一八二 四〇七月 卅一 正金 七丁 七五

帳合之法. 初編. 二 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三式 明治年売帳七月一日金帳 豊後屋 現金紫更紗 拾壱丈 一一セ久 一二 一〇茶同 七丈五尺 一〇セ 七 五〇黄同 拾弐丈 九セ半 一一 四〇緋同 八丈 一〇セ 八 三九

帳合之法. 初編. 二 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――三日――日帳 防州屋 掛男もの靴 二箱弐拾四足 円二久 四八女もの同 三箱三拾足 三久 一〇八子供もの同 一箱拾二足 三久 三 一九二――四日――手帳 肥前屋 十日限手形白もめん 百二拾丈 ...

帳合之法. 初編. 二 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――七日――日帳 淡路屋 掛綾織もめん 弐反八丈 一二セ久 九 〇ゆかたもめん 三反九丈五尺 九セ 八 五五同紺かすり 二反九丈 一一セ 九 九〇浮織もめん 四反拾弐丈 一二セ 一四 四〇 四二 四...

帳合之法. 初編. 二 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十日――日帳 阿波屋 掛紙布 反七丈弐尺 八セ久 五 七綿どんす 三丈尺 四〇 一四 四〇帆木綿 弐丈五尺 一三 三 二五 二三 四三――十二日――手帳 日向屋 九十日限手形さらし麻布 拾弐...

帳合之法. 初編. 二 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十三日――日帳 讃岐屋 掛粗製靴 三箱七拾弐足 円一、五〇セ久 一〇八同女物 弐箱百弐拾足 〇セ 七二 一八〇――十八日――金帳 大隅屋 現金遊歩靴 弐箱百弐拾足 円一、〇〇セ久 一二〇同女物 ...

帳合之法. 初編. 二 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――二十日――日帳 伊予屋 掛女物頭巾 壱組十二 八八セ久 一〇 五〇イギリス糸織 四巻三丈尺 円一、一二セ 四〇 三二太地毛織 弐巻八丈 四〇セ 三二 八二 八八――二十日――手帳 薩州屋 ケ月...

帳合之法. 初編. 二 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿三日――日帳 土佐屋 掛羅紗靴 三箱三拾足 円一、三〇セ久 四 八〇同女物 四箱四拾八足 一、一二 五三 七同小供物 二箱九拾足 三三 三一 八 一三二 二四――同日――金帳 長崎屋 ...

帳合之法. 初編. 二 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 現金紺厚羅紗 弐丈 円一、二五セ久 二五唐綫 九丈 一〇セ 九フラ子ル 拾八丈 四〇セ 七二 一〇――廿五日――日帳 筑前屋 掛薄絹 弐拾五丈 一〇セ久 二五帆木綿 三丈 一二半 三 七五ふとん地...

帳合之法. 初編. 二 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――同日――金帳 奥州屋 現金子供もゝ引 四箱九十 七〇セ久 七 二〇金物付長靴 二箱四十八 円一、二五セ 〇男物もゝ引 一箱二十四 円一、五〇セ 三三 二〇――廿日――日帳 筑後屋 ...

帳合之法. 初編. 二 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿七日――金帳 松嶋屋 現金女物羽織 一組十二 円二、〇〇久 二四同上着 三組三十 円二、二五セ 八一頭巾 二組二十四 八八セ 二一 一二男物手拭 三組三十 三五セ 一二 〇 一三八 七二―...

帳合之法. 初編. 二 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――卅一日――日帳 豊前屋 掛子供長靴 四箱九十足 円一、〇〇セ久 九女物長靴 二箱二十四足 円二、〇〇 四八子供半靴 二箱四十八足 八〇セ 三八 四〇 一八二 四〇

帳合之法. 初編. 二 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十日 江戸屋ヨリ手形金入 五〇〇 十五 作州屋ヘ私用金渡ス 七五 三三 二五十二 店小売代入 三三 五〇 手元残金 五、四〇三 五七十 備後屋ヨリ差引金入 三五〇 十八 大隅屋ヨリ品代入売帳 二五...

帳合之法. 初編. 二 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
廿四 箱舘屋ヨリ同断売帳 一〇 同 人足賃并に郵便切手 八 同 淡路屋ヨリ差引金入 四二 四五 廿五 書役雇賃 二五廿五 奥州屋ヨリ品代入売帳 一三 二〇 同 備前屋引受手形払 七五廿七 松島屋ヨ...

帳合之法. 初編. 二 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 手形受取ノ月日 請取タル訳 差図人又請取人 引受人又仕出方 月日 日限 渡シ日 金高 月日始末明治 明治 明治 明治一 七ノ一 作州屋元入 川崎屋 江戸屋 ノ七 三十日 七ノ十 五〇〇 七...

帳合之法. 初編. 二 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...塚屋 日向屋 七ノ十二 九十日 十ノ十三 一七三明治七五 七ノ廿二 品代 大磯屋 薩州屋 七ノ廿二 ケ月 一ノ廿五 三三九払口手形番号 手形渡ノ月日 仕出シタル訳 差図人又受取人 引受人又仕出方 月...

帳合之法. 初編. 二 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
土佐屋 一三二 二四 一三二 二四筑前屋 三七 五五 三七 五五筑後屋 二一 五〇 二一 五〇豊前屋 一八二 四〇 七五 一〇七 四〇二 金銀出入帳ヨリ但シ手元有金ナリ 五、八八一 九四三 手形帳...

帳合之法. 初編. 二 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
日向屋同断十月十三日渡 一七三薩州屋同断一月廿五日渡 三三九 一、二〇 二〇四 仕入帳ヨリ有品 三、〇〇〇地面家作 五、〇〇〇一、七九四 一二払口手形帳ヨリ長門屋社中払手形 五七五現在ノ身代 一...

帳合之法. 初編. 二 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
此商売に付正味の損亡と社中両人の現在の身代とを知るには左の如くするなり作州屋元入金ノ高 九、〇七五同人入用引 七五正味元入ノ高 九、〇〇〇備前屋元入金ノ高 八、〇〇〇同人入用引 七五正味元入ノ高 七、九二五惣元入正味ノ高合シテ 一、九二五現在身代ノ高引 一、二一九 一二

帳合之法. 初編. 二 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...味損亡ノ高 七〇五 八八作州屋正味元入ノ高 九、〇〇〇損亡の半高引 三五二 九四同人現在ノ身代 八、四七 〇備前屋正味元入ノ高 七、九二五損亡ノ半高引 三五二 九四同人現在ノ身代 七、五七二 〇...

帳合之法. 初編. 二 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...預け金七千円、他人へ貸金五千七百八十三円七十五銭、此内八百七十五円は見捨ものなり手形にて受取る可き金千七百五十円、有品二千七百円、地面建物五千円、バンクの株切手を所持すること三千五百円○他人へ借金一...

帳合之法. 初編. 二 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五十円、貸二千七百円、河内屋の借千八百五十九円三十八銭、貸二百十二円五十銭○正金受取高十二万五千三百十八円二十九銭、同払高十二万二千四百八十円二十三銭○手形受取高千九百円、同引替たる高千二百円○有品...

帳合之法. 初編. 二 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...円、品物千七百五十円、手形の高は左の如し即ち手形一枚五百円証印の名前長崎屋、裏書の名前津軽屋、日附は月一日にて十日限、同一枚七百円、是は松前屋の差図を相良屋にて引受たる高なり日附は五月一日、手形披...

帳合之法. 初編. 二 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...金差引○入間屋より差引済切にて五百円受取○筆紙墨帳面代三十円払同三日 足柄屋へ小供靴一足五十銭替にて十足、小供メリヤス股引一つ十三銭替にて九十足、イギリス糸織一尺一円替にて二丈七尺売渡し代金は十...

帳合之法. 初編. 二 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
取同四日 木更津へ男物靴一足一円五十銭替にて九十足、男帯一筋一円七十五銭替にて二十四筋売渡し代金差引○印旛屋へ縞天鵞絨一尺五円替にて一丈、紙布一尺八銭替にて七丈二尺、リヨン木綿一尺十一銭替にて三十丈...

帳合之法. 初編. 二 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
残二千五百円は箇月限手形渡す同日 群馬屋より差引金五百円受取○栃木屋へ女物靴一足七十五銭替にて十足、男物靴一足一円七十五銭替にて二十四足売渡し代現金受取○店小売代二十五円五十銭入同七日 宇都宮へ...

帳合之法. 初編. 二 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...一尺五十銭替にて四丈、綿紗一尺十四銭替にて九丈売渡し代金差引同十四日 愛知屋へ麻布一尺二円替にて三丈尺、極上更紗一尺二十銭替にて二十丈、絹呉絽一尺七十五銭替にて三十丈売渡し代現金受取○店修覆入用七十...

帳合之法. 初編. 二 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...取○浜松屋へ男物長靴一足一円二十五銭替にて四十八足、同二重裏一足一円五十銭替にて二十四足売渡し代金は十日限の手形受取同二十日 静岡屋へ女物遊歩靴一足五十銭替にて百二十足、同長靴一足一円十五銭替にて二...

帳合之法. 初編. 二 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を左の惣勘定に符合せしむ可し元手他人へ差引貸 三一五 五四受取口手形 一、四五七 一八正金 五、二八 四九有品代 四、五〇〇払口払口手形 二、五〇〇江戸屋正味元入 九、〇二五大坂屋同断 五、四...

帳合之法. 初編. 二 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
地面建物 五、〇〇〇正味ノ損亡 三五 七九一、九二五

帳合之法. 初編. 二 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...徳を分たんとするには以前の商売にて得たる利徳の高を前の両人の貸と定めざる可らず右の次第を以て日記帳の丁に其勘定を為し両人の正味の利徳を其時より貸と定めり斯の如くして大帳の面に両人の差引を締切り其残金...

帳合之法. 初編. 二 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四式 明治年日記帳四月一日福澤屋ト丸屋ト家用諸道具ノ商売ヲ始メ今日ヨリ社ヲ結テコレヲ福丸商社ト名ケリ福澤屋ハ従来ノ商売元手ト払口トヲ出タシ丸屋ハ右同様ノ高ヲ正金ニテ出タシテ商社ノ元入ト為シ其取極ハ...

帳合之法. 初編. 二 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――一日――一丁 福澤屋 貸元入ノ高左ノ如シ出来品仕入帳ノ通リ 三、〇〇〇木品材料並ニ仕掛リノ品 二、五〇〇細工道具 三〇〇手形ノ高手形帳ノ通リ 一、三七五中村屋ヘ差引貸 二三〇山口屋ヘ同断 五七 三〇林屋ヘ同断 一七五 七、三七 三〇

帳合之法. 初編. 二 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――一日――一丁 福澤屋 借社中ヨリ払フ可キ借同人引請左ノ如シ熊谷屋ヘ払フ可キ手形四月二十日渡 五〇〇新宮屋ヘ同断九月十日渡 二五〇松山屋ヘ差引借 一七五小幡屋ヘ同断 二三〇 一、一五五――同日――二丁 丸屋 貸正金 、四八二 三〇――問日――三丁 中村屋 借福澤屋ヘ差引借 二三〇

帳合之法. 初編. 二 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――四日――五丁 秋田屋 貸差引正金 五〇――十五日――三丁 山口屋 貸差引済切正金 五七 三〇――十八日――四丁 松山屋 借差引済切正金 一七五――二十日――丁 博多屋 貸差引正金 三〇――廿五日――七丁 柳川屋 貸差引済切正金 四三 五〇

帳合之法. 初編. 二 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿七日――丁 博多屋 貸残金差引ノタメ三十日限手形ニテ 三七――新社中――――五月一日――福澤屋丸屋ノ両人今日島屋ヲ其組合ニ加入セシメ島屋ハ前ノ両人ト同様ノ高ヲ元入シテ損徳ヲ共ニス可キ旨ヲ約条セ...

帳合之法. 初編. 二 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...唱フ可キナリ左ノ勘定書ハ福丸商社ノ元ノ有様ヲ示シタルモノナリ――元手――他人ヘ差引貸大帳ノ通リ 四一有金高金銀出入帳ノ通リ 、三七四 三八手形有高手形帳ノ通リ 一、〇一 五〇出来品仕入帳ノ通リ ...

帳合之法. 初編. 二 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
仕掛リノ品仕入帳ノ通リ 一、八七五細工通具 五〇〇 一三、八一 八八――払口――他人ヘ差引借差引大帳ノ通リ 一七五現在ノ身代 一三、五〇福澤屋ノ元入 、四八二 三〇丸屋同断 、四八二 三〇 一...

帳合之法. 初編. 二 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...四――同日――二丁 丸屋 貸正味ノ利潤惣勘定ノ通リ 二七一 一四――同日――八丁 島屋 貸元入正金 、七五三 四四――同日――八丁 三井 借正金預リ 一二、〇〇〇――五日――七丁 金沢屋 貸差引済切...

帳合之法. 初編. 二 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四式 明治年売帳四月二日五丁 熊本屋 東京楠大テイブル 一 〇槻寝台 一 二〇槻椅子 二五マアブル版テイブル 一 一五 一二〇代金差引

帳合之法. 初編. 二 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――二日――金帳 奥州屋 東京桐重子箪子 一 二二同小箪子 一 一五円テイブル 一 二四 一代現金――三日――五丁 秋田屋 横浜籐坐椅子 一五黒塗テイブル 一 二五楠丸テイブル 一 一四同小形 ...

帳合之法. 初編. 二 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――五日――四丁 小幡屋 横浜ふとん坐椅子 二 一〇桐箪子 一 一五勝手用椅子 三〇 五五代金差引――日――金帳 三島屋 東京鏡台 一 八針箱 一 四 一二代現金――七日――丁 博多屋 京都

帳合之法. 初編. 二 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
脊綿入椅子 一 一五楠寝台 一 一二槻寝台 一 二〇勝手用椅子 四 一置棚 一 四 七代金差引――同日――金帳 沼津屋 名古屋書物台 一 三五戸棚 一 一〇 四五代現金

帳合之法. 初編. 二 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――八日――金帳 吉原屋 四日市食堂テイブル 一 一四台所用椅子 三書物箱 一 四〇坐鋪置物台 一 一五 七二代現金――十日――金帳 吉田屋 伏見小箪子 二 五長形テイブル 一 一一大形椅子 一 ...

帳合之法. 初編. 二 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
籐坐椅子 二 五〇 三四 五〇代現金――十二日――金帳 大津屋 東京食堂椅子 十二 一八同テイブル 一 一五 三三代現金――十五日――七丁 柳川屋 長崎女椅子 一 一〇同縫物椅子 一 七 五〇小形...

帳合之法. 初編. 二 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
箪子 一 二〇 四三 五〇代金差引――十八日――金帳 草津屋 東京並寝台 一 田舎椅子 一〇 五〇小形テイブル 一 五 二一 五〇代現金――二十日――七丁 金沢屋 東京文庫机一揃 一 五代金差...

帳合之法. 初編. 二 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿五日――手帳 水口屋 福島長椅子 一 四五勝手用椅子 三〇 七五十日限手形――廿八日――金帳 山田屋 神戸屏風 一双 四〇舟底椅子 一 二五取置棚 一 四 五 九 五〇代現金

帳合之法. 初編. 二 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――三日――五丁 熊本屋 東京ふとん付椅子 二 三〇洗手道具 一揃 七五 一〇五代金差引――五日――七丁 松口屋 三田檜洗手台 二 一二小机 一 五食事テイブル 一 一四手箱 一 五 三代金差引

帳合之法. 初編. 二 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――日――四丁 小幡屋 横浜円テイブル 一 二五開キ箪子 一 二四 五〇針箱 一 四 五〇 五〇代金差引――十日――丁 博多屋 京都舟底椅子 一 一二 五〇大形書棚 一 四〇腰掛 二 四 五〇 五...

帳合之法. 初編. 二 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十五日――金帳 福岡屋 大坂洗手道具 一揃 七五鏡付箪子 一 三〇紫檀長椅子 一 〇 一五代現金――十八日――金帳 山崎屋 岡崎槻書物棚 一 七五代現金

帳合之法. 初編. 二 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――二十日――金帳 八幡屋 若山並洗手台 二 四フランス寝台 一 二五並寝台 一 一〇食事椅子 九勝手用椅子 三 一三 五〇 一 五〇代現金――同日――八丁 橋本屋 京都鏡付箪子 二一〇紅木...

帳合之法. 初編. 二 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...三 七五紅木円テイブル 一 五〇 四五五代金差引――廿五日――五丁 熊本屋 東京学校用椅子 百五十 〇〇代金差引――廿八日――金帳 中津屋 大津洗手台 二 一四勝手用椅子 五〇 三〇 五〇...

帳合之法. 初編. 二 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――三十日――金帳 油屋 兵庫楠長椅子 一 三〇箪子 一 二五食事テイブル 二 二 八一代現金――同日――金帳 鳴海屋 名古屋腰掛 一 一〇取置棚 一 五紅木大形椅子 三 四五 〇代現金

帳合之法. 初編. 二 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四式 大帳借 福澤屋 貸四月 一日 諸口借 三丁 一一五五 四月 一日 元入 二丁 七三七 三〇五月 一日 残高 七五三 四四 五月 一日 正味利潤 八丁 二七一 一四七九〇八 四四 七九〇八 ...

帳合之法. 初編. 二 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
月 一日 残高 九四一 一七借 丸屋 貸五月 一日 残高 七五三 四四 四月 一日 元入 三丁 四八二 三〇五月 一日 正味利潤 八丁 二七一 一四七五三 四四 七五三 四四五月 卅一 残...

帳合之法. 初編. 二 - 98 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 松山屋 貸四月 十八 正金 五丁 一七五 四月 一日 福澤屋ヘ貸 四丁 一七五借 小幡屋四月 五日 諸品 売帳 四丁 五五 四月 一日 福澤屋ヘ貸 四丁 二三〇三十 残金高 一七五二三〇 二三〇五月 日 諸品 売帳 十二丁 五四 五月 一日 残金高 一七五九日 正金 十丁 一二一一七五 一七五

帳合之法. 初編. 二 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 一丁 一二〇 五月 卅一 出入ノ差 八二五五月 三日 同 十一丁 一〇五廿五 椅子百五十 十五丁 〇〇八二五五月 卅一 出入ノ差 八二五借 秋田屋 貸四月 三日 諸品 売帳 二丁 一 四月 四日...

帳合之法. 初編. 二 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四月 三十 諸品 売帳 十丁 四五 四月 三十 出入ノ差 五一〇 一〇五月 一日 出入ノ差 五借 博多屋 貸四月 七日 諸品 売帳 五丁 七 四月 二十 正金 五丁 三〇廿七 手形 丁 三...

帳合之法. 初編. 二 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 柳川屋 貸四月 十五 諸品 売帳 七丁 四三 五〇 四月 廿五 正金 五丁 四三 五〇借 金沢屋 貸四月 二十 諸品 売帳 八丁 五 五月 五日 正金 九丁 五借 松口屋 貸五月 五日 諸品 売帳 十一丁 三

帳合之法. 初編. 二 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 島屋 貸五月 卅一 出入ノ差 、九四一 一八 五月 一日 正金元入 九丁 、七五三 四四卅一 正味ノ利潤 十丁 一八七 七四、九四一 一八 、九四一 一八月 一日 出入残高 、九四一 ...

帳合之法. 初編. 二 - 103 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四式 金銀出入帳借 貸四月 一日 丸屋元入ノ高 、四八二 三〇 四月 一日 紙筆郵便切手代 八二日 奥州屋ヨリ入 売帳 一 二日 万屋ヘ材木代 七五同 中村屋ヨリ差引済切 二三〇 同 石見屋ヘ漆...

帳合之法. 初編. 二 - 104 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...〇 廿七 職人手間 手間帳 一二一 一、三八一 七二廿五 柳川屋ヨリ差引済切 四三 五〇 出入残高 、三七四 三八廿八 山田屋ヨリ入 売帳 九 五〇 一、二七三 八〇七、七五 一〇 七、七五 ...

帳合之法. 初編. 二 - 105 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
出入残高送リ 、三七四 三八 五月 一日 三井ヘ預ケ 一二、〇〇〇五月 一日 島屋元入ノ高 、七五三 四四 三日 雑用 雑用帳 一八 七五同 神田屋ヨリ入 売帳 四三 四日 御影屋ヘ大理石代 一一...

帳合之法. 初編. 二 - 106 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
五月 三十 鳴海屋ヨリ入 売帳 〇 七、五〇九 四四 五月 廿八 雑用 雑用帳 一九 二五 一二、八八〇 八〇出入残高 一、〇〇三 〇一一三、八八三 八二 一三、八八三 八二出入残高送リ 一、〇〇三...

帳合之法. 初編. 二 - 107 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四月七日 手間帳明治酉四月 一七日ノ手間 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜人名 一日 二...

帳合之法. 初編. 二 - 112 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
元手一 大帳より、差引貸の高熊本屋 八二五秋田屋 五博多屋 五七松口屋 三三井 一二、〇〇〇橋本屋 四五五二 金銀出入帳より、差引手元有金 一、〇〇三 〇二

帳合之法. 初編. 二 - 113 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三 手形帳より、手形の高 一、〇一 五〇四 仕入帳より、有品の高出来品 四、〇〇〇仕掛りの品 八七五道具類 五〇〇 二〇、八二三 五二払口福澤屋元入 七五三 四四同人正味の利潤 一八七 七三

帳合之法. 初編. 二 - 114 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同人現在の身代 、九四一 一七丸屋元入 、七五三 四四同人正味の利潤 一八七 七三同人現在の身代 、九四一 一七鳥屋元入 、七五三 四四同人正味の利潤 一八七 七四同人現在の身代 、九四一 ...

帳合之法. 初編. 二 - 116 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...円、貸二千五百円、清治の貸四千円、借三千円、茂次郎の貸二千円、借千五百円○有品七千五百円○所持の手形千円、払口の手形二千五百円○有金二千円○右の通りにて商売の間に損亡ありしや利潤ありしや其終に於て両...

帳合之法. 初編. 二 - 117 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一年の間に友五郎は二千円を引去り勇五郎は千五百円を引去り年の終に諸帳面の有様左の如し有金三千円、他人へ貸千五百円、有品一万円、手形千七百五十円この高元手なり又他人へ差引借並に払口手形の高合して五千円あり○右の通りにて商売の損徳如何商売の終に於て両人の元手何程なるや第三例 山口と中村と組合にて普請受負の商売を始め両人正味の元入に一年七分の利足を取り其余の利潤は同様に分つ可き約束にて山口の元入は品物道具類五千円、仕掛りの普請千七百五十円、手形四千八百円、他人へ

帳合之法. 初編. 二 - 118 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
差引貸一万円、此外に借の高一千円あり此一千円は組合にて払ふ可き約束なり中村の元入は正金一万円、手形一万五千円○右の通りにて其年の末に諸帳面の有様左の如し差引手元有金一万五千円、手形五千七百円、同利足五百円、品物道具類一万八千円、他人へ差引貸九千四百円あり此商売の損徳如何、商売の末に於て社中両人の正味の元手は何程なるや稽古人の試業第四番月一日 江戸屋と大坂屋と社を結て商売を始め江戸屋の元入左の如し商売品四千七百五十円、道具類七百五

帳合之法. 初編. 二 - 119 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十円、手形千五百円、品川屋へ差引貸五百円、川崎屋へ同七百円○大坂屋は正金八千二百円を元入せり同日 金川屋へ七十五円にて洗手道具一揃、毛入蒲団一枚十二円替にて二枚、十五円にて紫檀椅子一脚売渡し代金差引二日 筆紙墨代二十円払○戸塚屋へ二十円にて食事椅子十二脚、八円にて取置棚一つ十二円にて槻寝台一つ売渡し代現金○材木代二十五円払○藤沢屋へ円にて子供寝台一つ、二十五円にて紫檀文庫一つ、三十円にて紅木簟子一つ売渡し代金は三十日限手形受取

帳合之法. 初編. 二 - 120 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三日 川崎屋より差引金三百円入○平塚屋へ円にて取置棚一つ、五円にて洗手台一脚、七円にて同一脚、台所用椅子一脚七十五銭替にて十二脚売渡し代金差引○大磯屋へ十五円にてフランス寝台一つ売渡し代現金五日 職...

帳合之法. 初編. 二 - 121 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...にて長椅子一脚、七円にて腰掛一脚、勝手用椅子一脚四円替にて八脚、十五円にて長テイブル一脚売渡し代金は十日限手形受取○吉原屋より九百円にて黒柿百束買取り代金差引七日 小田原屋へ十五円にて丸テイブル一脚...

帳合之法. 初編. 二 - 122 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
屋へ五十円にて長椅子一脚、売渡し代金差引九日 吉田屋へ円にて角テイブル一脚、勝手用椅子一脚五円替にて脚、五十円にて洗手道具一揃売渡し代現金入十日 ガス灯の代十四円三十銭払○小田原屋より差引済切――...

帳合之法. 初編. 二 - 123 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
にて十二脚、五円にて茶棚一つ売渡し代金差引十三日 鞠子屋へ軍用椅子一脚五十銭替にて八組九十脚、二十五円にて書台一つ売渡し代金差引○金川屋より差引金七十五円入十五日 川崎屋へ槻椅子一脚五円替にて脚、...

帳合之法. 初編. 二 - 126 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二十日 荒井屋へ勝手用椅子一脚五円替にて脚、五十円にて紅木丸テイブル一脚、十円にて腰掛一脚売渡し代金差引○人足方へ差引金五十円渡す二十七日 見付屋へ帳場用椅子一脚二円五十銭替にて脚売渡し代現金○...

帳合之法. 初編. 二 - 127 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
新社中七月一日 江戸屋大坂屋今日長崎屋を社中に加入せしめ長崎屋は前社両人と同様の高を元入して三人同様に損徳を分つ可き約束なり前社中の有品代金に積り五千五百円、道具類七百五十円、其他の元手払口の高は諸帳面を見て知る可し○長崎屋の元入金―――円入○赤坂屋より材木買入代現金三千五百円払○職人へ手間代百七十五円払三日 荒井屋へ円にて寝台一つ十円にて同一つ、洗手台一脚二円五十銭替にて三脚、台所用椅子一脚一円五十

帳合之法. 初編. 二 - 128 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
銭替にて脚、十五円にて戸棚一つ、二十五円にて文庫一つ、十八円にて書台一脚売渡し代金差引五日 藤川屋へ十円にて黒柿書物箱一つ売渡し代現金○鳴海屋へ学校用書台一脚五円替にて脚、二十五円にて大形書台一...

帳合之法. 初編. 二 - 129 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て三脚蒲団付椅子一脚七円替にて二十四脚売渡し代金差引十一日 浜松屋より差引済切にて金――円入○関屋へ十円にて黒柿書物箱一つ、三十円にて箪子一つ売渡し代現金○土山屋より槻材買入代金五千七百円払十五日 ...

帳合之法. 初編. 二 - 130 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
日 水口屋へ学校用書台一脚九円替にて五十脚売渡し代現金○荒井屋より差引金九十円入十七日 石部屋へ七十五円にて書棚一つ売渡し代金差引○鞠子屋より差引済切にて金――円入二十日 荒井屋へ勝手用椅子一脚五...

帳合之法. 初編. 二 - 131 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
惣勘定七月三十一日商売の有様を示す――元手――有品仕入帳の通り 一五、〇〇〇有金 九、八二 〇九手形 二二双川屋へ差引貸 九五荒井屋へ同断 一五〇 五〇掛川屋へ同断 七龜山屋へ同断 四〇八

帳合之法. 初編. 二 - 132 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
石部屋へ同断 七五道具類代金に積り 七五〇 二、五九七 五五――払口――江戸屋七月一日正味元入 八、三七 三五同人 利潤三分の一 二二八 五〇 八、八五 八五大坂屋七月一日正...


eBOOK : 「帳合之法. 二編. 三

帳合之法. 二編. 三 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...も記したる同じ金高を貸の方へも二重にも三重にも記すときはつまり其借貸は互に平均するの理なるゆえ此法()に由て明に帳合の正否を糺す可きなり同じ高の借貸を以て互に相平均するの法は本式の大趣意にて勘定に巧...

帳合之法. 二編. 三 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...すものは大帳の勘定なり本式(十五)に主として用る所の帳面を三様に分つ日記帳、清書帳、大帳是なり時(十)としては日記帳と清書帳とを一帳に合して両用を兼ることもあり日記帳の事(原本に有。コピーでは省略さ...

帳合之法. 二編. 三 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
明治年日記帳一月一日 東京レ 山城屋ヨリ買代掛け麦粉 五百俵 円一〇、久 五、〇〇〇――二日――レ 大和屋ヘ売代現金麦粉 百俵 円一〇、五〇 久 一、〇五〇写取リノ相印 日附 円ノ位 銭ノ位

帳合之法. 二編. 三 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
明治年清書帳一月一日 借 貸一丁 品物 借 五、〇〇〇二丁 山城屋ヘ 五、〇〇〇――二日――三丁 正金 借 一、〇五〇一丁 品物ヘ 一、〇五〇大帳ノ丁数 大帳ノ面ニ借トナリ貸トナルナリ 円ノ位 銭ノ...

帳合之法. 二編. 三 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...す本式に用る大帳は何れの取引をも記して洩らすことなく何時にても商売の有様を明に示すものなり大帳(二十)にある口々勘定の箇条は其箇条毎に出入の事実を記し或は元手或は払口或は利益或は損亡この四者の内の一...

帳合之法. 二編. 三 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 元代ナリ 品物 売上ケ代ナリ 貸一月 一日 正金ヘ 二、五〇〇 一月十五 正金ニテ 一、五〇〇十日 同断 一、二〇〇 三十 同断 五、〇〇〇十四 伊賀屋ヘ 一、五〇〇〆円五、二〇〇 〆円、五〇〇売上ケ代合テ 円、五〇〇仕入元代合テ 五、二〇〇売徳即チ利益(二十九) 一、三〇〇

帳合之法. 二編. 三 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
元手 有金 円七、〇〇〇払口 伊賀屋ヨリ借 一、〇〇〇正味元手即チ現在ノ身代 、〇〇〇利益 品物ニテ 円一、三〇〇損亡 雑費ニテ 二〇〇正味ノ利益 一、〇〇〇初ノ元入ノ高 五、〇〇〇現在ノ身代 、...

帳合之法. 二編. 三 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...見れば其損益は正しく身代の増減に符合するゆえ此増減に由て損益の多少を知る可きなり借と貸との事借(三十)と貸の字をよく解して其字の義を明に定るは勘定学の一大難事にてこれがためには勘定の学者先生も常に困...

帳合之法. 二編. 三 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
請取口手形(四十一)の勘定は他人の手形、他人引受の証文、其外都て金子引替の約条書を此方へ請取たるときに其書面の高を以て借と為しこれを引替る歟又は他に用るときは其高を貸と為すなり第五則 払口手形払口手形(四十二)の勘定は此方の手形、此方引請の証文其外都て金子引替の約条書を出したるときに其書面の高を以て貸と為しこれを引替たるときは借と為すなり第則 他人バンク(四十三)其外都て此方と取引する他人の勘定は其当人が

帳合之法. 二編. 三 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
吟味の問題総論の文一 本式の帳合は略式よりも格別にしてこれを明に学問と名くるは何故二 両式の相異なる所は何等の箇条に在るや三 其相違を明に見んとするには如何す可きや四 本式とは何故に名を下だしたるや五 大帳の面に記す趣は如何 大帳の面に平均すれば何等の便利あるや七 貸借を平均する法に就き世の人の説如何

帳合之法. 二編. 三 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の事を記すや十五 本式に主として用る三帳の名は如何十 時として三帳の内の二帳を一に合することあれば何帳と何帳とを合するや十七 日記帳には何を記すや十八 日記帳の書方は如何す可きや十九 清書帳は他の帳...

帳合之法. 二編. 三 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を記すや二十四 大帳に記すことを何と名くるや勘定の学問の文二十五 勘定学の主とする所は何事なるや二十 大帳の口々の勘定は何ものなるや二十七 其始末を明にするの法は如何二十八 正金の勘定に借の方多けれ...

帳合之法. 二編. 三 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三十 他人の勘定に貸の方多ければ其差は何ものなるや三十一 雑費の勘定に借の方多ければ其差は何ものなるや三十二 勘定とは何事なるや三十三 勘定書の体裁は如何三十四 勘定書は何様に分つや之を分て何事を示すや三十五 勘定書の箇条にて見る可き正味の損益は何ものと符合して尚其明なるを知る可きや三十 勘定学の一大難事は何事なるや

帳合之法. 二編. 三 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
丸屋善八様 福澤諭吉差引明治七月 一日 帳合之法初編 二十四部 五セ 久 一五 〇同 同 同二編 十二部 五セ 七 八〇同 十二 西洋事情初編 五十部 七五セ 三七 五〇同 十五 同二編 十五...

帳合之法. 二編. 三 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同 十五 素本世界国つくし 十部 五〇セ 三〇同 廿日 窮理図解 十部 二五セ 一五同 同 童蒙教草初編 十四部 七五セ 四八同 三十 同二編 百部 三七セ五 三七 五〇同 同 啓蒙手習之文 三...

帳合之法. 二編. 三 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...城屋に対して借と為り麦粉は其元代を以て主人へこの借の高を引負はせたるなり乃ち規則に就てこれを見れば第則に他人の勘定は此方が其人へ対して引負と為るとき貸なりとあり又第三則に品物は其元代を以て借と為すと...

帳合之法. 二編. 三 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第一式 明治年日記帳 東京三田一月一日 福澤諭吉ク 山城屋ヨリ買代掛麦粉 千俵 円、〇〇セ 久 、〇〇〇――二日――ク 大和屋ヘ売代現金麦粉 三百俵 円、五〇セ 久 一、九五〇――五日――ク ...

帳合之法. 二編. 三 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 和泉屋ヘ売代三十日限同人手形請取麦粉 百五十俵 円七 久 一、〇五〇――十日――ク 大坂屋ヨリ買代十日限此方手形渡ス小麦 五百俵 円一 久 五〇〇――十二日――ク 伊賀屋ヘ売代現金小麦 百俵 円一...

帳合之法. 二編. 三 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十七日――ク 志摩屋ヘ売代現金麦粉 百俵 円〇〇――十八日――ク 尾張屋ヨリ買代掛大麦 千俵 七五セ 久 七五〇――二十日――ク 三河屋ヘ売代五日限同人手形請取大麦 五百俵 八〇セ 久 ...

帳合之法. 二編. 三 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ヨリ買代掛麦粉 千五百俵 円五、五〇セ 久 八、二五〇――廿七日――ク 甲州屋ヘ売代掛麦粉 千俵 円、〇〇セ 久 、〇〇〇――廿八日――ク 三河屋ノ手形引替正金請取 五一五――廿九日――ク 伊豆屋...

帳合之法. 二編. 三 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第一式 明治年清書帳一月一日 借 貸一丁 麦粉 借 、〇〇〇二丁 山城屋ヘ 、〇〇〇麦粉元代千円第三則ニ従テ借ナリ此方ハ山城屋ヘ借ナルユエ山城屋ハ第則ニ従テ貸ナリ――二日――正金 借 一、九...

帳合之法. 二編. 三 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...リ――五日――四丁 河内屋 借 一、七五〇一丁 麦粉ヘ 一、七五〇河内屋ハ此方ヘ引負ト為リタルユエ第則ニ従テ借ナリ麦粉ハ第三則ニ従ヒ売上代ヲ以テ貸ナリ――七日――四丁 請取口手形 借 一、〇五〇一丁...

帳合之法. 二編. 三 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
請取口手形ハ四則ニ従テ借、麦粉ハ三則ニ従テ貸――十日――五丁 小麦 借 五〇〇丁 払口手形ヘ 五〇〇小麦ハ三則ニ従テ借、払口手形ハ五則ニ従テ貸――十二日――三丁 正金 借 八〇〇五丁 小麦ヘ 一二五...

帳合之法. 二編. 三 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十四日――丁 雑費 借 五〇三丁 正金ヘ 五〇雑費ハ七則ニ従テ借、正金ハ二則ニ従テ貸――十五日――一丁 麦粉 借 一、五〇〇三丁 正金ヘ 一、五〇〇麦粉ハ三則ニ従テ借、正金ハ二則ニ従テ貸――十七...

帳合之法. 二編. 三 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ハ三則ニ従テ貸――十八日――七丁 大麦 借 七五〇七丁 尾張屋ヘ 七五〇大麦ハ三則ニ従テ借、尾張屋ハ則ニ従テ貸――二十日――四丁 請取口手形 借 五一五七丁 大麦ヘ 四〇〇五丁 小麦ヘ 一一五請取口...

帳合之法. 二編. 三 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿二日――三丁 正金 借 二、七三〇二丁 麦粉ヘ 二、四〇〇五丁 小麦ヘ 三三〇正金ハ二則ニ従テ借、麦粉ト小麦ハ三則ニ従テ貸――廿五日――一丁 麦粉 借 八、二五〇八丁 駿河屋ヘ 八、二五〇麦粉ハ三則ニ従テ借、駿河屋ハ則ニ従テ貸――廿七日――八丁 甲州屋 借 、〇〇〇

帳合之法. 二編. 三 - 61 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二丁 麦粉ヘ 、〇〇〇甲州屋ハ則ニ従テ借、麦粉ハ三則ニ従テ貸――廿八日――三丁 正金 借 五一五四丁 請取口手形ヘ 五一五正金ハ二則ニ従テ借、請取口手形ハ四則ニ従テ貸――廿九日――三丁 正金 借 ...

帳合之法. 二編. 三 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
正金ハ二則ニ従テ借、麦粉ト大麦ハ三則ニ従テ貸――三十日――丁 雑費 借 一〇〇三丁 正金ヘ 一〇〇雑費ハ七則ニ従テ借、正金ハ二則ニ従テ貸三、三八五 三、三八五

帳合之法. 二編. 三 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第一式 大帳借 元代 麦粉 売上代 貸明治 明治一月 一日 山城屋ヘ 一丁 、〇〇〇 一月 二日 正金ニテ 一丁 一、九五〇同 十五 正金ヘ 四丁 一、五〇〇 同 五日 河内屋ニテ 二丁 一、七...

帳合之法. 二編. 三 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同 十七 同 四丁 〇〇同 廿二 同 丁 二、四〇〇売上代一七、三〇〇 同 廿七 甲州屋ニテ 、〇〇〇元代 一五、七五〇 同 廿九 正金ニテ 七丁 二、八七五売徳 一、五五〇 一七、三〇〇...

帳合之法. 二編. 三 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 請取入金 正金 遣払出金 貸明治 明治一月 二日 麦粉ヘ 一丁 一、九五〇 一月 十四 雑費ニテ 四丁 五〇同 十二 小麦并ニ麦粉ヘ 三丁 八〇〇 同 十五 麦粉ニテ 四丁 一、五〇〇同 十七...

帳合之法. 二編. 三 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 河内屋ヘ向テ此方ノ勘定 河内屋 此方ヘ向テ河内屋ノ勘定 貸明治一月 五日 麦粉并ニ大麦ヘ 二丁 一、七五〇 此方ヘ河内屋ノ借 一、七五〇借 他ノ手形請取高 請取口手形 他ノ手形引替高 貸明治 ...

帳合之法. 二編. 三 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 元代 小麦 売上代 貸明治 明治一月 十日 払口手形ヘ 三丁 五〇〇 一月 十二 正金ニテ 三丁 一二五同 二十 請取口手形ニテ 五丁 一一五同 廿二 正金ニテ 丁 三三〇売上代 五七〇元代...

帳合之法. 二編. 三 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 此方ノ手形引替高 払口手形 此方ノ手形仕出高 貸払残ノ手形五〇〇 明治一月 十日 小麦ニテ 三丁 五〇〇借 雑費払高 雑費 貸明治一月 十四 正金ヘ 四丁 五〇 雑費払高 一五〇同 三十 同 ...

帳合之法. 二編. 三 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 元代 大麦 売上代 貸明治 明治一月 十八 尾張屋ヘ 五丁 七五〇 一月 二十 請取口手形ニテ 五丁 四〇〇売上代 八五〇 同 廿九 正金ニテ 七丁 四五〇元代 七五〇売徳 一〇〇 八五〇借 ...

帳合之法. 二編. 三 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 駿河屋ヘ向テ此方ノ勘定 駿河屋 此方ヘ向テ駿河屋ノ勘定 貸駿河屋ヘ此方ノ借 明治八、二五〇 一月 廿五 麦粉ニテ 丁 八、二五〇借 甲州屋ヘ向テ此方ノ勘定 甲州屋 此方ヘ向テ甲州屋ノ勘定 貸明...

帳合之法. 二編. 三 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五、七五〇 元代 麦粉 売上代 一七、三〇〇山城屋ヘ向テ此方ノ勘定 山城屋 此方ヘ向テ山城屋ノ勘定 、〇〇〇九九、二〇 請取入金 正金 遣払出金 一、五〇一、七五〇 河内屋ヘ向テ此方ノ勘定 河内屋...

帳合之法. 二編. 三 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一五五 他ノ手形請取高 請取口手形、他ノ手形引替高 五一五五〇〇 元代 小麦 売上代 五七〇此方ノ手形引替高 払口手形 此方ノ手形仕出高 五〇〇一五〇 雑費払高 雑費七五〇 元代 大麦 売上代 八五...

帳合之法. 二編. 三 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...均之改 借貸ノ差ヲ示ス借 貸一 麦粉 正味ノ売徳 利益 一、五五〇二 山城屋 同人ヘ此方ノ借 払口 、〇〇〇三 正金 有金 元手 八、二七〇四 河内屋 此方ヘ同人ノ借 元手 一、七五〇五 請取口手形...

帳合之法. 二編. 三 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ノ借 払口 七五〇十一 駿河屋 同人ヘ此方ノ借 払口 八、二五〇十二 甲州屋 此方ヘ同人ノ借 元手 、〇〇〇平等付合 一七、二二〇 一七、二二〇此平均改の書付に於ても借と貸との平均を示すこと前例の書...

帳合之法. 二編. 三 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
実即ち是なり左に又惣勘定の書付を二様に示すが故に学者は宜く丁寧にこれを稽古す可し元手ト払口――元手――三 正金 有金 八、二七〇 〇〇四 河内屋 此方ヘ同人ノ借 一、七五〇 〇〇五 請取口手形 有高 一、〇五〇 〇〇十二 甲州屋 此方ヘ同人ノ借 、〇〇〇 〇〇 一七、〇七〇

帳合之法. 二編. 三 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――払口――二 山城屋 同人ヘ此方ノ借 、〇〇〇 〇〇七 払口手形 引替未済此方ノ手形 五〇〇 〇〇十 尾張屋 同人ヘ此方ノ借 七五〇 〇〇十一 駿河屋 同人ヘ此方ノ借 八、二五〇 〇〇 一五、五〇...

帳合之法. 二編. 三 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
利益ト損亡――利益――一 麦粉 正味ノ売徳 一、五五〇 〇〇 小麦 同 七〇 〇〇九 大麦 正味ノ売徳 一〇〇 〇〇 一、七二〇――損亡――八 雑費 雑費払高 一五〇正味ノ利益 一、五七〇

帳合之法. 二編. 三 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...味の利益は何程なるや商売の終に於て元手は何程なるや答曰正味の利益五千零七十五円商売の終に於て元手一万千八百七十五円第二例 二助なる者正金三千七百九十五円八十三銭の元入を以て商売を始め一年の終に至て其...

帳合之法. 二編. 三 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...示す平均の改なり此平均の改に従へば商売の利益と損亡と元手と払口との区別如何借 貸正金 一〇、三九七 、七九二 八四品物 五、〇〇〇 五、二〇地面建物 一〇、〇〇〇 一二、〇〇〇大坂屋 四、〇〇〇 ...

帳合之法. 二編. 三 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...雑費 一、二〇〇請取口手形 七、〇〇〇 五、〇〇〇払口手形 一、五〇〇伊勢屋 五〇〇 三、四三四 一志摩屋 一、五〇〇 一、〇〇〇四七、五九七 四七、五九七右の問題並にこの次に示す所の試業に答ふるに...

帳合之法. 二編. 三 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四足、フラ子ル一尺五十銭替にて二丈五尺売渡し代金は十日限同人の手形受取○大坂屋へ十円にてメリヤス一箱、形付更紗一尺十銭替にて七丈五尺売渡し代現金同五日 山城屋へ差引金五十円払同七日 伊賀屋へ三千七百...

帳合之法. 二編. 三 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...物長靴一足二円替にて十二足、同半靴一足一円二十五銭替にて一箱二十四足、男物長靴一足四円替にて三箱三十足売渡し代現金同十四日 書役給料五十円払○尾張屋へ襦袢一枚二円替にて一組十二枚、絹呉絽一尺二十銭替...

帳合之法. 二編. 三 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
にて二丈五尺売渡し代現金同十日 山城屋へ差引金二千円払○駿河屋へ裏木綿一尺十五銭替にて十五丈大巾羅紗一尺四円替にて五丈売渡し代金差引同十八日 伊勢屋より差引済切にて金――円受取○甲州屋へ女物ゴム付襦...

帳合之法. 二編. 三 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五丈売渡し代現金同二十一日 相摸屋へ女物靴一足二円替にて二箱四十八足、子供靴一足一円五十銭替にて五箱十足売渡し代金差引同二十二日 小雑用十五円五十銭払同二十五日 伊賀屋より差引金三百五十円受取○山城...

帳合之法. 二編. 三 - 98 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...〇〇 三五〇伊勢屋 一二五 一二五払口手形 二、五〇〇駿河屋 二二二 五〇相摸屋 一八武蔵屋 二九三 七五二三、三七 四五 二三、三七 四五(訳者註) 覚書七日の取引に送...


eBOOK : 「帳合之法. 二編. 四

帳合之法. 二編. 四 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
明治年日記帳二月一日 東京三田今日左ノ元手ト払口トヲ以テ商売ヲ始メタリ即チ前式ノ大帳ヨリ集メタル高ナリ(四十二丁ヲ見ルヘシ)――元手――◎レ 有金 八、二七〇手形 一、〇五〇河内屋ノ勘定 一、七五〇...

帳合之法. 二編. 四 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
甲州屋ノ勘定 、〇〇〇 一七、〇七〇――払口――◎レ 払口手形 五〇〇山城屋ノ勘定 、〇〇〇尾張屋同断 七五〇駿河屋同断 八、二五〇 一五、五〇〇――一日――◎レ 相摸屋ヨリ買入代現金たらし砂糖 ...

帳合之法. 二編. 四 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
コッヒー 千五百七十五斤 一セ 二五二城州茶 千八十斤 五〇セ 五四〇安南米 五千斤 四セ半 二二五 一、七三二――二日――◎レ 武蔵屋ヘ売渡代掛たらし砂糖 三升 五〇セ久 一、五〇白砂糖 二百斤 ...

帳合之法. 二編. 四 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
白砂糖 二千百斤 セ久 一二城州茶 五百四十斤 五五セ 二九七 四二三――三日――◎レ 尾張屋ヘ差引済切正金払 七五〇――四日――◎レ 上総屋ヘ売渡代掛たらし砂糖 一石二斗 四五セ久 五四――五日...

帳合之法. 二編. 四 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
... 二五〇――同――◎レ 野州屋ヘ売渡代現金豚肉 四百斤 一〇セ半久 四二安南米 五百斤 五セ 二五 七――日――◎レ 岩城屋ヘ売渡代掛安南米 千斤 五セ半久 五五コツヒイ 百五十斤 一八セ 二七 ...

帳合之法. 二編. 四 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――同――◎レ 岩代屋ヨリ買取代現金芋 十俵 円三、〇〇 三〇バタ 千斤 一八セ 一八〇 二一〇――七日――◎レ 奥州屋ヘ売渡代現金コツヒイ 十斤 一八セ久 一、八〇石鹸 二百十斤 八セ 一、八〇 一八 〇――八日――◎レ 仙台屋ヨリ買取代現金白砂糖 一万千斤 五セ久 五五〇

帳合之法. 二編. 四 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...千七百斤 五セ半 二〇三、五〇 七五三 五〇――九日――◎レ 南部屋ヘ売渡代掛白砂糖 千九百七十斤 セ久 一一八 二〇――十日――◎レ 駿河屋ヘ差引正金渡 四、〇〇〇――十二日――◎レ 駿河屋ヘ売渡...

帳合之法. 二編. 四 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
白砂糖 九百斤 セ 五四 九五 八〇――十三日――◎レ 津軽屋ヘ売渡代掛バタ 百斤 二五セ久 二五芋 一俵 四 二九――十四日――◎レ 南部屋ヘ売渡代掛コツヒイ 十斤 一八セ久 一、八〇バタ 五十斤...

帳合之法. 二編. 四 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――十五日――家賃正金払 一〇〇――同――◎レ 秋田屋ヘ売渡代現金バタ 百五十斤 二五セ久 三七 五〇――十七日――◎レ 上総屋ヨリ差引済切正金請取 五四――十八日――◎レ 武蔵屋ヘ売渡代掛上茶 二十五斤 五セ久 一四油 五十斤 一五セ 七、五〇

帳合之法. 二編. 四 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
白米 二十斤 五セ 一 二二 五〇――二十日――◎レ 河内屋ヘ売渡代掛豚肉 四百斤 一一セ久 四四――廿二日――◎レ 会津屋ヘ売渡代掛上茶 五十四斤 〇セ久 三二 四〇――廿三日――◎レ 甲州屋ヨリ差引済切請取正金 三、〇〇〇

帳合之法. 二編. 四 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
九十日限手形 三、〇〇〇 、〇〇〇――廿五日――◎レ 山城屋ヘ差引正金渡 三、〇〇〇――同――◎レ 尾張屋ヘ売渡代掛たらし砂糖 一石二斗 四四 二/三セ久(註四十四銭三分ノ二ト云フ印) 五三 〇―...

帳合之法. 二編. 四 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五〇セ 五白米 五十斤 七セ 三、五〇 一〇 四〇――廿七日――◎レ 長岡屋ヘ売渡代現金米 五百斤 セ久 三〇芋 二俵 円三、〇〇セ ――廿八日――◎レ 書役給料正金払 一〇〇五一、一九八 ...

帳合之法. 二編. 四 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二式 明治年清書帳二月一日 東京三田◎一丁 諸口 借 元入ヘ 一七、〇七〇◎四丁 正金 八、二七〇◎二丁 請取口手形 一、〇五〇◎三丁 河内屋 一、七五〇◎三丁 甲州屋 、〇〇〇――一日――◎一...

帳合之法. 二編. 四 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
◎八丁 払口手形ヘ 五〇〇◎八丁 山城屋ヘ 、〇〇〇◎九丁 尾張屋ヘ 七五〇◎十丁 駿河屋ヘ 八、二五〇――一日――◎五丁 品物 借 一、七三二◎四丁 正金ヘ 一、七三二――二日――◎十一 武蔵屋 ...

帳合之法. 二編. 四 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――三日――◎二丁 請取口手形 借 四二三◎五丁 品物ヘ 四二三――同――◎九丁 尾張屋 借 七五〇◎四丁 正金ヘ 七五〇――四日――◎十一 上総屋 借 五四◎丁 品物ヘ 五四――五日――◎五丁 品物 借 二五〇

帳合之法. 二編. 四 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
◎八丁 払口手形ヘ 二五〇◎四丁 正金 借 七◎丁 品物ヘ 七――日――◎十四 岩城屋 借 八二◎丁 品物ヘ 八二――同――◎丁 品物 借 二一〇◎四丁 正金ヘ 二一〇

帳合之法. 二編. 四 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――七日――◎四丁 正金 借 一八 〇◎丁 品物ヘ 一八 〇――八日――◎丁 品物 借 七五三 五〇◎四丁 正金ヘ 七五三 五〇――九日――◎十二 南部屋 借 一一八 二〇◎丁 品物ヘ 一一...

帳合之法. 二編. 四 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
◎四丁 正金ヘ 四、〇〇〇――十二日――◎十丁 駿河屋 借 九五 八〇◎丁 品物ヘ 九五 八〇――十三日――◎十二 津軽屋 借 二九◎丁 品物ヘ 二九――十四日――◎十二 南部屋 借 一七 〇五◎...

帳合之法. 二編. 四 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...――十五日――◎十三 雑費 借 一〇〇◎四丁 正金ヘ 一〇〇――同――◎四丁 正金 借 三七 五〇◎丁 品物ヘ 三七 五〇――十七日――◎四丁 正金 借 五四◎十一 上総屋ヘ 五四――十八日――◎十...

帳合之法. 二編. 四 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
丁 品物ヘ 二二 五〇――二十日――◎三丁 河内屋 借 四四◎七丁 品物ヘ 四四――廿二日――◎十三 会津屋 借 三二 四〇◎七丁 品物ヘ 三二 四〇――廿三日――◎三丁 諸口 借 甲州屋ヘ 、...

帳合之法. 二編. 四 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
◎二丁 請取口手形 三、〇〇〇――廿五日――◎八丁 山城屋 借 三、〇〇〇◎四丁 正金ヘ 三、〇〇〇――同――◎九丁 尾張屋 借 五三 〇◎七丁 品物ヘ 五三 〇――廿日――◎八丁 払口手形 借 五〇〇◎五丁 正金ヘ 五〇〇

帳合之法. 二編. 四 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
――廿日――◎四丁 正金 借 一〇 四〇◎七丁 品物ヘ 一〇 四〇――廿七日――◎五丁 正金 借 三◎七丁 品物ヘ 三――廿八日――◎十三 雑費 借 一〇〇◎五丁 正金ヘ 一〇〇五一、一九八 〇...

帳合之法. 二編. 四 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二式 大帳借 元入 貸明治 明治二月 一日 諸口ヘ 一丁 一五、五〇〇 二月 一日 諸口ニテ 一丁 一七、〇七〇◎同 ◎廿八 ◎平均ヘ ◎二、一〇三 〇五 損益ニテ 大十四 五三三 〇五一七、...

帳合之法. 二編. 四 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 請取口手形 貸明治 明治二月 一日 元入ヘ 一丁 一、〇五〇 ◎二月 ◎廿八 ◎平均ニテ ◎四、四七三同 三日 品物ヘ 三丁 四二三同 廿三 甲州屋ヘ 九丁 三、〇〇〇四、四七三 四、四七三

帳合之法. 二編. 四 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 河内屋 貸明治 明治二月 一日 元入ヘ 一丁 一、七五〇 ◎二月 ◎廿八 ◎平均ニテ ◎一、七九四同 廿日 品物ヘ 八丁 四四一、七九四 一、七九四借 甲州屋 貸明治 明治二月 一日 元入...

帳合之法. 二編. 四 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 正金 貸明治 明治二月 一日 元入ヘ 一丁 八、二七〇 二月 一日 品物ニテ 二丁 一、七三二同 五日 品物ヘ 四丁 七 同 三日 尾張屋ニテ 三丁 七五〇同 七日 同 五丁 一八 〇 同...

帳合之法. 二編. 四 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同 廿七 同 十丁 三 同 廿 払口手形ニテ 九丁 五〇〇同 廿八 雑費ニテ 十丁 一〇〇◎同 ◎同 ◎平均ニテ ◎三四八一一、四九三 五〇 一一、四九三 五〇借 品物 貸明治 明治二月 一日...

帳合之法. 二編. 四 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二月 日 正金ヘ 四丁 二一〇 同 四日 上総屋ニテ 同 五四同 八日 同 五丁 七五三 五〇 同 五日 正金ニテ 四丁 七◎同 ◎廿八 ◎損益ヘ ◎七三三 〇五 同 日 岩城屋ニテ 同 八二同...

帳合之法. 二編. 四 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...同 二十 河内屋ニテ 同 四四同 廿二 会津屋ニテ 同 三二 四〇同 廿五 尾張屋ニテ 九丁 五三 〇同 廿 正金ニテ 十丁 一〇 四〇同 廿七 同 同 三◎同 ◎廿八 ◎平均ニテ(残品) ◎二...

帳合之法. 二編. 四 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 払口手形 貸明治 明治二月 廿 正金ヘ 九丁 五〇〇 二月 一日 元入ニテ 二丁 五〇〇◎同 ◎廿八 ◎平均ヘ ◎二五〇 同 五日 品物ニテ 四丁 二五〇七五〇 七五〇借 山城屋 貸明治 ...

帳合之法. 二編. 四 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
◎同 ◎廿八 ◎平均ヘ ◎三、〇〇〇、〇〇〇 、〇〇〇借 尾張屋 貸明治 明治二月 三日 正金ヘ 二丁 七五〇 二月 一日 元入ニテ 二丁 七五〇二月 廿五 品物ヘ 九丁 五三 〇 ◎二月 ...

帳合之法. 二編. 四 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 駿河屋 貸明治 明治二月 十日 正金ヘ 五丁 四、〇〇〇 二月 一日 元入ニテ 二丁 八、二五〇同 十二 品物ヘ 丁 九五 八〇◎同 ◎廿八 ◎平均ヘ ◎四、一五四 二〇八、二五〇 八、二五...

帳合之法. 二編. 四 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 武蔵屋 貸明治 明治二月 二日 品物ヘ 一丁 三七 五〇 ◎二月 ◎廿八 ◎平均ニテ ◎〇同 十八 同 七丁 二二〇借 上総屋 貸明治 明治二月 四日 品物ヘ 三丁 五四 二月 ...

帳合之法. 二編. 四 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
借 南部屋 貸明治 明治二月 九日 品物ヘ 五丁 一一八 二〇 ◎二月 ◎廿八 ◎平均ニテ ◎一三五 二五同 十四 同 丁 一七 〇五一三五 二五 一三五 二五借 津軽屋 貸明治 明治二月 ...

帳合之法. 二編. 四 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...置変更?今までは「借 ○○ 貸」だったが、ここから「○○」改行「借 貸」となっている)雑費借 貸明治 明治二月 十五 正金ヘ 七丁 一〇〇 ◎二月 廿八 ◎損益ニテ ◎二〇〇同 廿八 同 十丁 一...

帳合之法. 二編. 四 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
岩城屋借 貸明治 明治二月 日 品物ヘ 四丁 八二 ◎二月 ◎廿八 ◎平均ニテ ◎八二損益借 貸明治 明治二月 廿八 雑費ヘ 大十三 二〇〇 二月 廿八 品物ニテ 大丁 七三三 〇五◎元入...

帳合之法. 二編. 四 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
平均借 元手 払口 貸明治 明治二月 廿八 品物ヘ 大七丁 二、五〇〇 二月 廿八 払口手形ニテ 大八丁 二五〇同 同 請取口手形ヘ 大二丁 四、四七三 同 同 山城屋ニテ 大九丁 三、〇〇〇同 ...

帳合之法. 二編. 四 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
左上バッカルド氏所用ノ平均表明治年二月二十八日ノ算 大帳ノ丁 平均ノ改 仕入残品 名目 元入 事実借 貸 損亡 利益 借 貸 元手 払口元入 一 一五、五〇〇 一、七〇七〇 一、五七〇請取口手形 二...

帳合之法. 二編. 四 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れ難きことなれば都合よき期限まで差置くも妨なしとす此期限は世間一般の商家にて一年に一度を通例とす或は箇月毎に改るものもあり此期限を改れば商売を一新して大帳の面には唯元手と払口との高あるのみ左に示す所...

帳合之法. 二編. 四 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
定には借と貸と平等の高を記したる筈なれども今又この事を明に知らしめんがため左に平均改の表を示すなり平均之改借 貸差 大帳ノ面 大帳ノ面 差一五、五〇〇 元入 一七、〇七〇 一、五七〇四、四七三 四、四七三 請取口手形一、七九四 一、七九四 河内屋、〇〇〇 甲州屋 、〇〇〇三四八 一一、四九三 五〇 正金 一一、一四五 五〇

帳合之法. 二編. 四 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一、七 九五 二、九四五 品物 一、一七八 五五五〇〇 払口手形 七五〇 二五〇三、〇〇〇 山城屋 、〇〇〇 三、〇〇〇五三 〇 八〇三 〇 尾張屋 七五〇四、〇九五 八〇 駿河屋 八、二五...

帳合之法. 二編. 四 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
元入の勘定を平均の勘定口へ移して其口の出入を平等にす可し斯の如くすれば平均の勘定口に於ては一方に悉皆の元手を示し一方に悉皆の払口を示し其体裁最も簡約にして正しく商売の有様を見る可し平均表商家の言...

帳合之法. 二編. 四 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
名号と金高の数字と釣合よきやうに為す可し」第五 右の如く場所を定るには仮に先づペンシルを用ひ置き其位置既に定るときは右の方より始めて上下に朱の線を引き事実と元入との二箇条の筋を引き下だして左右のペンシルの線の最も下なるものに達す可し組合の商売なれば別に又二筋を引くなり又一人の商売なれば損益の箇条に二筋を引き組合なればこの箇条にも別に一筋を増す可し第 右の如く上下左右の線を引き下に又留の線を引て其系線の内に勘定を書き記す可きなり

帳合之法. 二編. 四 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
覧せば其法の善美にして学者の以て手本と為す可き価あるを知る可し都て勘定家の人物を評するには其勘定の仕組とこれを施し行ふの精密なると否とを見て其人の才不才を定む可きものなり若しも此趣意を誤るときは仮令ひ其人に如何なる功能あるも見るに足らざるなり又紙に系の線を引く術も或は容易なることのやうに思はるれども決して然らず是亦一の執行なればこれを軽蔑す可らず学者執行のためとして出入差引の二例を左に示すが故に第二十丁平均表の体裁に傚ひこの出入差引を集て

帳合之法. 二編. 四 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...貸元入 八八一 五、〇〇〇請取口手形 一、五〇〇 一、〇〇〇朝吹屋 三〇〇 一七五正金 五、七九四 七 四、八〇〇品物(残品ノ高千二百円) 三、五〇〇 二、七五九 五〇桜井屋 四、〇〇〇 一、五〇〇...

帳合之法. 二編. 四 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
当世屋 四、〇〇〇 四、五九八崎水屋 七〇〇 八七四頓田屋 五〇羽根多屋 九〇〇 一五〇古論田屋 七五喜恵多屋 五〇〇二九、三四〇 九 二九、三四〇 九

帳合之法. 二編. 四 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...手形の高百七十一円五十銭、伊賀屋の勘定三百五十円、駿河屋の勘定二百二十二円五十銭、相摸屋の勘定百八十円、武蔵屋の勘定二百九十三円七十五銭なり払口の高は三河屋へ渡す可き此方の手形の高二千五百円なり同日...

帳合之法. 二編. 四 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百七十斤、米一斤四銭替にて七千五百斤、砂糖一斤五銭替にて十五樽一万四千斤買取り代金差引二日 草津屋よりたらし砂糖一升四十銭替にて十二樽七石二斗、石鹸一斤八銭替にて二十箱千四百五十斤、豚肉一斤十銭替に...

帳合之法. 二編. 四 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...バタ一斤十八銭替にて二百五十斤買取り代現金○大和屋へ石鹸一斤十銭替にて五箱三百五十斤、コツヒイ一斤十銭替にて俵四百八十五斤売渡し代金は三十日限り同人の手形請取日 山城屋より上茶一斤三十五銭替にて...

帳合之法. 二編. 四 - 82 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...五十斤たらし砂糖一升五十銭替にて三斗売渡し代現金十日 福岡屋へたらし砂糖一升五十銭替にて三斗、米一斤銭替にて十斤、石鹸一斤十銭替にて一箱七十五斤売渡し代現金十二日 書記役の給料十五円払○肥後屋より粉...

帳合之法. 二編. 四 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...渡し代金差引○駿河屋へたらし砂糖一升五十銭替にて二斗、石鹸一斤十銭替にて三箱二百十斤売渡し代金差引十日 相摸屋より差引済切にて金――円請取○長崎屋へ粉砂糖一斤十一銭替にて二俵三百三十斤売渡し代現金十...

帳合之法. 二編. 四 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
今日引替の期限に当るものなり(この手形日付にて十日限なれども三日の猶予は通法なり)二十日 嶋原屋へ粉砂糖一斤十一銭替にて百斤売渡し代現金○駿河屋より差引済切にて金百五十三円五十銭請取二十二日 肥後屋...

帳合之法. 二編. 四 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
替にて十五斤、石鹸一斤十銭替にて二箱百四十斤売渡し代金差引二十五日 石部屋へ砂糖一斤銭替にて二樽千八百五十斤売渡し代金差引○富士屋の手形済切にて金百七十一円五十銭請取る但し此手形は先月三日附にて三月...

帳合之法. 二編. 四 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、五〇〇 三、〇四五 九五請取口手形 二八四 一〇 一七一 五〇正金 三、二四二 五〇 一、九二〇 〇武蔵屋 二九三 七五石部屋 一三七 〇五品物(残品ノ高二千五百円) 三、〇三 一〇 九一 四...

帳合之法. 二編. 四 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
水口屋 三三 五〇雑費 一三五肥前屋 一八八一〇、七四 〇 一〇、七四 〇平均之勘定 元手 払口品物 二、五〇〇請取口手形 一一二 〇正金 一、三二一 九〇武蔵屋 二九三 七五

帳合之法. 二編. 四 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
石部屋 一三七 〇五払口手形 二、五〇〇大津屋 一、二五〇 五〇水口屋 三三 五〇肥前屋 一八八元入(現在ノ身代) 八三 三〇四、五八 八〇 四、五八 八〇

帳合之法. 二編. 四 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
事を記すや五 元入を以て貸と為すは何れの勘定口なるや 元入の勘定口とは何ものなるや七 諸口の文字を帳合に用るときは其意味如何八 此文字を清書帳又は大帳に用るは何故なるや第二十九丁大帳を〆切る順序と趣...

帳合之法. 二編. 四 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
見る可きや十三 本式の帳合に於ては勘定の種類を幾様と為すや十四 其区別は如何十五 其名目は如何十 事実の勘定とは何ものなるや十七 名目の勘定とは何ものなるや十八 大帳を〆切るの趣意は如何十九 商売に...

帳合之法. 二編. 四 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二十五 商売の今の有様は如何して見る可きや二十 元手は如何して大帳の面に見はるゝや二十七 払口は如何二十八 損亡は如何二十九 利益は如何三十 是等の始末を見んがために設る所の二様の勘定は何ものなるや...

帳合之法. 二編. 四 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...何せん三十五 仕入残品の高を調べてこれを品物の勘定口の貸と為すときは此勘定口を見て何を知る可きや三十 勘定を〆切るの法は如何三十七 勘定を〆切て其差を移すときに高の少なき方へ記すは何故なるや三十八 ...

帳合之法. 二編. 四 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
差の高、正しく元手と払口とを記して平均の勘定口に見はれたる差の高に付合ふは何故なるや四十一 大帳を〆切るために平均の勘定口を設るは実に必用なるや四十二 他にも亦其法あるや四十三 大帳を〆切る第一の手数は如何四十四 第二は如何四十五 第三は如何四十 第四は如何

帳合之法. 二編. 四 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
四十七 第五は如何四十八 第は如何帳合之法巻之四終


eBOOK : 「日本地圖草紙

日本地圖草紙 - 1 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...地図随て出れば随て細微を極め方尺の紙八十餘州、山川郡邑名所古跡て記し尽し肉眼以て見る能わざりものあり七歳の児童初ていろはを習い初て東西南北て知り正に八十余の国名を暗誦して未だ東京の東に在て京都の西に...


eBOOK : 「文字之教 : 第一文字之教

文字之教 : 第一文字之教 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
教ノ日ニハ第一教ヨリ二教マデノ題字ヲ用ヒ、第三教ノ日ニハ三教マデノ字ヲ用ルノミニテ、決シテ他ノ字ヲ用ユ可ラズ。若シ止ムヲ得ズシテ用ルトキハ、コレヲ別段ノ題字トシテ、其日其席ノ黒板ニ記ス可シ。 一 右ノ法ニ従テ次第ニ進ムトキハ、漢籍ノ難文ニ窘メラルヽコトモナク、所謂四書五経ノ素読ヲモ止メニシテ、別ニ読書作文ノ手掛リヲ得ベシ。著者ノ深ク願フ所ナリ。明治年八月、著者記ス。

文字之教 : 第一文字之教 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
教余 君 今日 明日 国 村 止ル 去ル国ヲ去ル〇家ヲ去ル〇村ニ止ル〇家ニ止ル〇君ハ今日コノ国ヲ去テ止ラズ〇余ハ明日モコノ村ニ止テ去ラズ

文字之教 : 第一文字之教 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第十四教一人 一本 手 足 分ツ 合ス 引ク 残ル人ニ二ノ手アリ〇十ノ玉ヲ五人ニ分ツ〇一人ノ手ト足トヲ合スレバ四本アリ〇百ノ内ヨリ十引テ四十残ル

文字之教 : 第一文字之教 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第十教風 雨 雪 大木 大石 吹ク 増ス 倒ス風吹ク〇雨降ル〇雪降ル〇大木家ヨリ高シ〇大石山ノ如シ〇春ノ雨河ノ水ヲ増ス〇秋ノ風山ノ大木ヲ倒ス

文字之教 : 第一文字之教 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第二十教米 麦 田 畑 穀物 農業 百姓 者米ハ田ニ生ジ麦ハ畑ニ生ズ〇米モ麦モ穀物ナリ〇田畑ニ穀物ヲ作ルヲ農業トイフ〇農業ヲスル者ハ百姓ナリ

文字之教 : 第一文字之教 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三十教前 後 右 左 馬車 二匹 人力車 人足車ノ前ニ馬アリ馬ノ後ニ車アリ〇馬車ノ前ニハ右ト左ニ二疋ノ馬アリ〇馬ハ馬車ヲ引キ人足ハ人力車ヲ引ク

文字之教 : 第一文字之教 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第四十教月日去テ流ルヽガ如シ。子供モ一人ノ男トナリ、娘モ一人ノ女トナラン。少年ノ間、勉強スベキナリ。第一文字之教四十教、言葉ヲ知ルコト三百、コレヲ読ミコレヲ書キ、コレヲ試テ忘ルヽコトナクバ、第二文字之教ヲ取テ読ムベシ。 第一文字之教終


eBOOK : 「文字之教 : 第二文字之教

文字之教 : 第二文字之教 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
セカンド 平均 一箇月 一年一昼一夜ヲ一日ト云フ。一日ヲ二十四ニ分テコレヲ一時ト云フ。一時ヲ十ニ分テコレヲ一分時ト云フ。一分時ヲ十ニ分テコレヲ一セカンドト云フ。〇月ニ大小アレドモ、平均シテ凡ソ三十...

文字之教 : 第二文字之教 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人ノ留主ノ間ニ、其朝、婆ノネリタル糊ヲ、残ラズナメタルニ由テ大ニ怒リ、雀ノ舌ヲ切テ放タリ。 第教或人 書生 天下 大言 支配ス 明ニ 亦 信ズ

文字之教 : 第二文字之教 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
働クガ故ニ、コレヲ身分重キ人ト云フ可シ。 第十教虎 鷹 鯨 血 類 集ル 交ル 温ナリ猫ハ虎ノ類ナリ。〇鷹ハ鷲ノ類ナリ。

文字之教 : 第二文字之教 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
一歩 地面 数 何程畳ノ長サハ尺、巾ハ三尺ナリ。畳二枚ノ広サヲ一坪ト云フ。故ニ一坪ハ尺四方ノ広サナリ。百姓ノ言葉ニ、地面ノ広サ三百坪ヲ一反ト云フ。一反ヲ十ニ分テ一畝ト云フ。一畝ヲ三十ニ分テ一歩ト云...

文字之教 : 第二文字之教 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ハ子ヲ助ク。〇老人ヲ助ケテ往来スルハ年若キ者ノ務ナリ。〇芸ハ身ヲ助クトハ、人ニ学ビ得タル芸アレバ其身ノタメニ為ルト云フコトナリ。〇学バザル子ニハ芸ナカル可シ。 第二十教竈 桶 皿 火鉢


eBOOK : 「文字之教附録 : 手紙之文

文字之教附録 : 手紙之文 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
文字之教附録 福澤諭吉 著端書第一第二文字之教ヲ習ヒ、既ニ其文字ヲ読ミ書キスルニ差支ナキニ至レバ、手紙ノ文言ヲ稽古ス可シ。譬ヘバ一段ノ文言ニ、右之段御尋申上候トアリ。コノ文言ヲ読ム法、先ヅ右ノ字ハ第一文字之教ノ第三十教ニアルユヘ、コレヲ記憶スル筈ナリ。之ノ字ハ表題ノ文字之教ノ之ノ字ニ

文字之教附録 : 手紙之文 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
同ジ。段ノ字ハ一段ノ段ノ字ニ同ジ。御ノ字ハ御手紙ノ御ノ字ニ同ジ。尋ノ字ハ第二文字之教ノ第二十九教ニアリ。申上候ハコノ一段ノ題字ニ出シタレバ、文言ノ内、一字トシテコレマデ習ハザルモノナシ。唯文字ノ真ト草トヲ見分ルコトムヅカシキノミ。文字ノ真草ハ節用字引ヲ用ヒテ知ル可シ。明治年八月二十九日、著者記ス。

文字之教附録 : 手紙之文 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
態々御出被下恐入候。〇天気ハ宜しく候得共、差支有之、参り難く候。〇今日の御出を待候得共、御差支の由、致方無之候。 段毎度 世話 此度 相替 相成 間敷 無事 何れ

文字之教附録 : 手紙之文 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
金子御入用の由ニ候得共、唯今用意無之ニ付、御気の毒ながら御断申上候。〇金子御入用の旨被仰下、承知いたし候。則御使へ百円相渡し候間、御請取可被下候。〇先日拝借の金子百円御返し申候間、御請取可被下候。 十段親類 周旋 先生 入塾

文字之教附録 : 手紙之文 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
バ、御心配の段も御尤ニ候得共、円き月を御覧不相成とて御家業の御妨ニは相成間敷、旧暦新暦の義ニ付御不審も候ハゞ、改暦弁と申書御覧可被成候。 二十段 前段の続き旧知事 時勢 占ひ 判断自分 失物 稼ぎ 針金


eBOOK : 「會議辯

會議辯 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
御相談いたし度、就而は当九月日午後七時木村一平宅へ御集会被下度御案内申上候也。月日 発起人何の誰何の誰高瀬村中連名様若し其村に新聞紙の出版あれば、これにも右同様の文言を布告す可し。又この案内状を出す...

會議辯 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ぶ可し)此度は深井仁右衛門を会頭、広沢才助を書役に撰びしに、両人共発起人頼談の趣を承諾したり。扨九月日の夕刻となり村中の面々木村一平の宅へ集りたれども七時半までは何事も始ることなく、思ひ思ひの座席に...

會議辯 - 19 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ときは其趣を会頭に告け、会頭承諾の上ならでは立つを許さず」席の広さを積るに会員の列座するには凡一坪に人なれば、あまり窮屈にも非ざれども会頭、役人の席は広くしてテイブルもあり列席の左右に往来の道もあり...

會議辯 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...請の入用一坪に付五銭の積にては不足でござりましよう。若し普請出来の上、残金あれば割戻すといたして先づ七銭の見込で取立てゝは如何でござりましよう。又銀行へ一時借用すれば利足が付きますから出金の期限を早...

會議辯 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
御同意、御不同意の方は不同意と御発声下だされい此口上にて一同皆椅子より立て同意の声多ければ会頭又云く議案は改正に決しました、掛りの衆御再議くだされいと云て其書面を書役の手より掛りの者へ渡すなり。或は又この道普請に付ては勘定方も入用なり日雇方も入用なり又仮の役所も入用のことなれば、是等の事を評議するには迚も一席にて決す可らず。議事は様々ありて時刻は最早十一時を過たるに付き小杉常太郎立て云く会頭衆今晩の集会は退散しまして来る十日午後七時より再会を催ふしては如何でござります

會議辯 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右の発言に次ぐ者あれば会頭は之を衆評に掛けて可否を決し、乃ち列座に向ひ来る十日午後七時再会の発言が可議に決しましたに付ては同日は其刻限に此席へ御集会くださりませい此集会にて書役の用は甚だ少なし。都て...

會議辯 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
明治七年九月日午後七時高瀬村木村一平宅にて同村道普請の事に付き村中の人民集会を催し深井仁右衛門を会頭広沢才助を書役に撰挙したり森下岩吉の発言にて掛りの者三人を撰び集会の趣意に従ひ決議の案文を認めたり...

會議辯 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
(此処に福澤の口上を記す)改正の発言決定して書面は又掛りの者へ渡したり発言者ありて九月十日午後七時の再会を期して日の集会は午後十一時半に退散せり都て会頭以下役人の職掌は仕事を取りまとめ順序を乱たら...

會議辯 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
条 幹事五名は満期退職の節、在職中のことを巨細に認め之を会員の前に出して之を読む可し第四章 役人選挙之法第一条 会頭及び記事官一名、応接官一名は月十二月(当分毎月末の集会)の月末集会に。記事官一...

會議辯 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
之を決すべし第五章 会員之事第一条 総て会員の列に居るものは集会の席に就て人を此会に薦むるの権あり。たゞし其本人の姓名住居生業を詳にすべし。然るときは会員、幹事より報を待ち四分三の衆員を以て其容拒を決すべし第二条 何人にても会員中一人も不同意なきときは此会の客員たるを許すべし。客員たるものは役人となる可らず、票を投ず可らず、又月金入社金を出すに及ばず、但し他の権義は尋常の会員に異なることなし第章 会例等増補改正之事

會議辯 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...とす。但し十月より二月迄は午後第七時半より十時半迄、三月より九月迄は午後八時より十時半迄第二条 出席名以上に至らざれば会を成さず第三条 定日の外たりとも会員名の所望あれば会頭臨時集会を促すべし。臨...

會議辯 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
廃す可し第四条 会員は何人たりとも或は暴言漫語し或は会頭の制詞を用ひざるときは此章第一条に照し罰金を課す可し。若し尚其罪を重ぬるときは三分二の衆票を以て其籍を除く可し第五条 期日を過ぎて二週日間、月金、罰金を納めざるものあるときは出納官よりこれを催促す可し。尚ほ怠てこれを納めざるときは二週日の間其出席を禁ず尚未だこれを改めざるときはこれを社外の人と見做す可し第章 控告の事会員に列なるもの若し会頭の判決に不服の者あるときは之を衆議に控

會議辯 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三 会務に付き議す可きことあれば毎会の初め必ず先づこれを議決し、然る後に他の弁論雑会の事に及ぶ可し第四 会務については存意発言者を除くの他は其存意に就て一度弁論を為すの後ちは、他の弁論者一通り之を論じ終るの後にあらざれば再度の弁論を許さず第五 二人以上立て弁論を開かんとするときは、会頭其立つこと早きと見認るもの一名をして先づこれを弁論せしめ、暫く他の一名を待たしむ可し第 弁論中、会頭若しくば他の会員これを制するときは直に其

會議辯 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を主張するに非ず。唯弁論の法を研究するのみ。第一宿題の趣に就き各員銘々の見込を以て可否の二組に分れこれを論ずることなり。この時には席の順に拘はらず云はんと欲する者は直に立て云ふ可し。たゞし其席を立ち議を終り又これに答ふる等の順席時刻は一切会頭の差図に従ふ可し。第三宿題の趣意必ずしも可否を決するに非ざるものは会員の組を分たずして一団に席に就かしめ、銘々の見込に従ひ其利害得失の証を枚挙せしむることある可し。たゞし其これを害とし利とするの理は既に明なれども其奥蘊を発せんとするの趣意なり第十 議論の言葉は都て明白を主とす。横文を読む者と雖ども漫に


eBOOK : 「文明論之概略. 巻之一

文明論之概略. 巻之一 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に政統の変革は戦争に由て成るもの多し。支那にて秦の始皇が周末の封建を殪して郡県と為し、欧羅巴にて羅馬の衰微するに従い北方の野蛮これを蹂躙して後遂に封建の勢を成したるもこの例なり。然りと雖ども人文漸く進て学者の議論に権威を増し、兼て又その国の事情に都合よきことあれば、必ずしも兵力を用いずして無事の際に変革することあり。譬えば英国にて今日の政治を以て千七百年代の初に比較せば、その趣雲壌懸隔して殆ど他国の政の如くなるべしと雖ども、同国にて政権の事に付き内乱に及びたるは千

文明論之概略. 巻之一 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百年の央より末に至るまでのことにて、千百八十八年、第三世「ヰルレム」が位に即きしより後は、この事に付き絶て干戈を邦内に動かしたることなし。故に英の政統は百、七十年の間に大に変革したれども、その間に...

文明論之概略. 巻之一 - 113 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...とあり。この国初代の王を「プラザマ・ラジヤ」と云い、聖徳の君なり。この君即位の時その齢二百万歳、在位百三十万年にして位を王子に譲り、尚十万の残年を経て世を去りたりと。又云く、同国に「メヌウ」と云う典...

文明論之概略. 巻之一 - 114 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に堪忍すべし、怒に逢わば怒を以て怒に報る勿れ、云々。又耶蘇教の「サルミスト」の文と「メヌウ」の文と字々相似たるものあり。「サルミスト」の文に云く、愚人は自からその心に告て「ゴツド」なしと云うと。「メヌウ」の文に云く、悪人は自からその心に告て誰も己を見ずと云うと雖ども、神は明に之を見分け且胸中の精神も之を知るべしと。その符合すること斯の如し。以上 「ブランド」氏の韻府より抄訳。この典籍の人間世界に授かりたるは今を去ること凡二十億年のことなりと。頗る古物と云うべし。印度の人はこの貴き典籍を守りこの旧き国風を存して高枕安眠のその間に、政権をば既に西洋人に奪われて、神霊なる一大国も英吉利の庖厨と為り、「プラザマ・ラジヤ」の子孫も英人の奴隷と為れり。且その百万年と云い二十億年と唱え、天地

文明論之概略. 巻之一 - 115 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の典籍の由来もその実は三千年より久しからざるものなれども、姑くその慢に任じて之を語らしめ、爰に印度の百万年に対して阿非利加に七百万年のものありと云い、その二十億に対して我は三十億と云う者あらば、印度...

文明論之概略. 巻之一 - 147 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に拘泥すべからず。余輩は古来和漢の人心に認る所の君臣を君臣と云うなり。譬えば昔我国にて主人を殺す者は磔、家来は手打にするも不苦と云う。この主人この家来は即ち君臣なり。封建の時に大名と藩士との間柄などは明なる君臣と云うべし。 前の論に従えば、立君の政治は之を変革して可なり。然ば則ち之を変革して合衆政治を取り、この政治を以て至善の止まる所とするか。云く、決して然らず。亜米利加の北方に一族の人民あり。今を去ること二百五十年、その種族の先人なる者「ピルグリム・フハアザス」を云う。その人員百一人にて、英国を去りしは千百二十年のことなり。英国に於て苛政に苦み、君臣の義を厭尽して自から本国を辞し、去て北亜米利加の地

文明論之概略. 巻之一 - 149 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...祚を全うせんがためのみ。その趣旨は当時独立の檄文を読て知るべし。況やその初め、かの一百一名の先人が千百二十年十二月二十二日、風雪の中に上陸して海岸の石上に足を止めしその時には、豈一点の私心あらんや。...

文明論之概略. 巻之一 - 154 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、乃ち兵力に依頼して遂に大に禍を招くことあり。合衆政治に限りて兵乱少なしと云うべからず。近くは千八百十一年、売奴の議論よりして合衆国の南北に党類を分ち、百万の市民忽ち兇器を取て古来未曾有の大戦争を開...


eBOOK : 「文明論之概略. 巻之二

文明論之概略. 巻之二 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
じからず。今日の君子は明日の小人と為るべし、今年の敵は明年の朋友と為るべし。その機変愈出れば愈奇なり。幻の如く魔の如く、思議すべからず測量すべからず。他人の心を忖度すべからざるは固より論を俟たず、夫婦親子の間と雖ども互にその心機の変を測るべからず。啻に夫婦親子のみならず、自己の心を以て自からよくその心の変化を制するに足らず。所謂今吾は古吾に非ずとは即是れなり。その情状恰も晴雨の測るべからざるが如し。昔木下藤吉主人の金両を攘て出奔し、この両の金を武家奉公の資と為して始て織田信長に仕

文明論之概略. 巻之二 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て全国の政権を一手に握り、今日に至るまでもその功業の盛なるを称せざるものなし。然りと雖ども初め藤吉が両の金を攘て出奔するとき、豈日本国中を押領するの素志あらんや。既に信長に仕えし後も僅に丹羽、柴田の...

文明論之概略. 巻之二 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を経て遂に日本国中を押領せしは羽柴秀吉の身に於て望の外のことなり。今この人が太閤の地位に居て顧て前年両の金を攘みし時の有様を回想せば、生涯の事業、一として偶然に成らざるものなく、正に是れ夢中又夢に入...

文明論之概略. 巻之二 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ゆべからず、正に一心の決する所に出るものなれば、その数に規則あらんとは思うべからず、然るに千八百四十年より五十年に至るまで、毎年竜動に於て自殺する者の数、多きは二百人、少なきは二百十三人にして...

文明論之概略. 巻之二 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...その百人の内より屈強なる者二十人を撰で一組と為し、他の八十人を一組と為して之を試みなば、二十人の組は十貫目を挙げ、八十人の組は僅に四十貫目を挙ぐべし。今この有様に就て計算するに、人の数を以て見れば二...


eBOOK : 「文明論之概略. 巻之三

文明論之概略. 巻之三 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
文明論之概略 巻之三福澤諭吉 著第章 智徳の弁 前章までの議論には、智徳の二字を熟語に用い、文明の進歩は世人一般の智徳の発生に関するものなりとの次第を述たれども、今この一章に於ては智と徳とを区別して...

文明論之概略. 巻之三 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るなり。第、七章に記す所の徳の字は悉皆この趣意に従て用いたるものなれば、その議論の際、智恵と徳義とを比較して、智の働は重くして広く、徳の働は軽くして狭く、或は偏執なるが如くなれども、学者若し爰に記す...

文明論之概略. 巻之三 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ざることもあるべし。奈何ぞこの大事業を企て欧羅巴全州の悪風俗を除くを得んや。故に云く、私徳の功能は狭く智恵の働は広し。徳義は智恵の働に従てその領分を弘めその光を発するものなり。 徳義の事は古より定て動かず。耶蘇の教の十誡なるものを挙れば、第一「ゴット」の外に神ありと思う勿れ、第二偶像の前に膝を屈する勿れ、第三「ゴット」の名を空うする勿れ、第四礼拝の日を穢す勿れ、第五汝の父母を敬せよ、第人を殺す勿れ、第七穢れたる言行思想を避けよ、第八貧賤なりと雖ども盗む勿れ、第九故さらに

文明論之概略. 巻之三 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、唯この大綱領に就き註解を施すのみにて別に一箇条をも増加することなし。宋儒盛なりと雖ども五倫を変じて倫と為すを得ず。徳義の箇条の少なくして変革すべからざるの明証なり。古の聖人はこの箇条を悉く身に行う...

文明論之概略. 巻之三 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
らざるものなし。譬えば爰に数学の教師あらん。十二を等分してを得るの術を生徒に教えて、そのこれを実地に施し得るや否を試るには、十二個の玉を与えてこれを二に分たしめ、明にその術を得ると得ざるとを証すべし...

文明論之概略. 巻之三 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の一向宗の輩は自から認めて凡夫と称し、他力に依頼して極楽往生を求め、一心一向に弥陀を念じて字の名号を唱るの外、更に工夫あることなし。漢儒者が孔孟の道に心酔して経書を復読するの外に工夫なく、和学者が神...

文明論之概略. 巻之三 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...し。誰か大八車を以て蒸気車に比し、日本刀を以て小銃に比する者あらん。我に陰陽五行の説を唱れば、彼には十元素の発明あり。我は天文を以て吉凶を卜したるに、彼は既に彗星の暦を作り〔太〕大陽〔太〕大陰の実質...


eBOOK : 「文明論之概略. 巻之四

文明論之概略. 巻之四 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るは往古の時代なり。和漢に於ては近世に至るまでもこの君を造らんとして常に之を誤り、西洋諸国に於ては千、七百年の頃より仁君漸く少なくして、千八百年代に至ては仁君なきのみならず智君もなきに至れり。こは国...

文明論之概略. 巻之四 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の心と、その時代に行わるゝ人の気風と、この二者、即是なり。君臣の初め人数少なくして、譬えば北条早雲が人の家来と共に剣を杖ついて東に来りしときの如きは、その交情必ず厚くして親子兄弟よりも親しきことなら...

文明論之概略. 巻之四 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ば一家に唯一人の主人にても之を処するに非常の道を以てすることあり。之を情合の厚きものと云うべからず。又かの戦場に討死し落城のときに割腹する者とても、多くはその時代の気風にて、一命を棄てざれば武士の面目立たずとて一身の名誉のためにする者か、又は遁逃しても命の助かるべき見込なきが故に命を致すものなり。太平記に鎌倉の北条滅亡のとき、元弘三年五月二十二日、東勝寺に於て高時と一所に自殺したる将士八百七十余人、この外門葉恩顧の輩これを聞き伝えて従死する者鎌倉中に千余人なりとあ

文明論之概略. 巻之四 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
り。北条高時、何ほどの仁君なればこの千八百人の臣下に交てその交情親子兄弟の如くするを得たるや。決してあるべからざることなり。この様子を見れば討死割腹等の多少に由てその君徳の厚薄を卜すべからず。暴君の...

文明論之概略. 巻之四 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
学者之を誤るべからず。譬えば家族の事を整理するために、家内の者朝は時に起て夜は十時に房に入るべしと規則を立ることあらんと雖ども、家内の悪念を防ぐために非ず。この規則を犯せばとて罪人と云うべからず。唯...

文明論之概略. 巻之四 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...漸く終て周流横行の人民もその居を定め、是に於てか封建割拠の勢に移りたり。この勢は九百年代に始り千五、百年の時に至て廃滅したるものなり。この時代を「フヒユーダル・システム」の世と称す。封建の時代には、...

文明論之概略. 巻之四 - 88 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...建るの時節に至らずして、人民の争う所、各局処に止まり、未だ全体なるものを知らざるなり。 紀元千零九十年、十字軍の事あり。この軍は欧羅巴の人民、宗教のために力を合して小亜細亜の地を征伐し、全欧羅巴洲を...

文明論之概略. 巻之四 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
民をして各国あるを知らしめたるものと云うべし。この軍は千九十年より始り、随て止み随て起り、前後の征伐八度にして、その全く終たるは千二百七十年のことなり。 十字軍の事は元と宗教の熱心より起たることなれ...

文明論之概略. 巻之四 - 97 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...位を高上に引揚げ、或は政府より許して故さらに人民へ権力を附与したることもあり。この成行に沿い、千五、百年の際に至ては、封建の貴族も次第に跡を絶ち、宗旨の争論も未だ平治せずと雖ども稍やその方向を定め、...

文明論之概略. 巻之四 - 98 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
盛大ならざるに非ずと雖ども、人民も亦商売工業を勉めて家産を積み、或は貴族の土地を買て地主たるものも少なからず。既に家財地面を有して業を勉め、内外の商売を専にして国用の主人たれば、又坐して王室の専制を傍観すること能わず。昔年は羅馬に敵して宗旨の改革あり。今日は王室に敵して政治の改革あらんとするの勢に至り、その事柄は教と俗との別あれども、自主自由の気風を外に洩して文明の徴候たるは同一なり。蓋し往古に行われたる「フリー・シチ」の元素も爰に至て漸く発生したるものならん。千百二十五

文明論之概略. 巻之四 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...」の位に即きし後は、民権の説に兼て又宗教 の争も喧しく、或は議院を開き或は之を閉じ、物論蜂起、遂に千百四十九年に至て国王の位を廃し、一時共和政の体をなしたれども永続すること能わず、爾後様々の国乱を経...

文明論之概略. 巻之四 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百四十三年、第十四世「ロイス」が王位を継たるときは、年甫て五歳にして未だ国事を知らず、加之内外多事の時なれども国力を落すに至らず、王の年長ずるに及で天資英邁、よく祖先の遺業を承て国内を威服したるの...

文明論之概略. 巻之四 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ども、又一方より国の文明如何を尋れば、政治廃壊のこの際に当て、文物の盛なること前代無比と称すべし。千百年の間にも学者の議論に自由の思想なきに非ざれども、その所見或は狭隘なるを免かれざりしもの、七百年...

文明論之概略. 巻之四 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...代の末に仏蘭西の大騒乱は、この激動の事実に見われたるものなり。但しその事の破裂するや、英吉利にては千百年代の央に於てし、仏蘭西にては千七百年の末に於てし、前後百余年の差あれども、事の源因とその結果と...


eBOOK : 「文明論之概略. 巻之五

文明論之概略. 巻之五 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...強に進み、治者と被治者との分界益判然として、権力の偏重は益甚しからざるを得ず。諸書を案ずるに、頼朝が十余州の総追捕使と為りて、毎国に守護を置き、荘園に地頭を補し、以て従前の国司荘司の権を殺ぎしより以...

文明論之概略. 巻之五 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...らざるものなし。その他歴代の天子自から仏に帰し、或は親王の僧たる者も甚だ多し。白河天皇に八男ありて、人は僧たりしと云う。是亦宗教に権を得たる一の源因なり。独り一向宗は自立に近きものなれども尚この弊を...

文明論之概略. 巻之五 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
問の盛衰は世の治乱と歩を共にして、独立の地位を占ることなく、数十百年干戈騒乱の間、全く之を僧侶の手に任したるは、学問の不面目と云わざるを得ず。この一事を見ても儒は仏に及ばざること以て知るべし。然りと雖ども、兵乱の際に学問の衰微するは独り我日本のみに非ず、世界万国皆然らざるはなし。欧羅巴に於ても中古暗黒の時より封建の代に至るまでは、文字の権、全く僧侶に帰して、世間に漸く学問の開けたるは実に千百年代以降のことなり。又東西の学風その趣を異にして、西洋諸国は実験の説を主とし、我日本は

文明論之概略. 巻之五 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
今世の人を諭さんとするも尤のことなれども、儒学に至ては宗教に異なり、専ら人間交際の理を論じ、礼楽芸の事をも説き、半は之を政治上に関する学問と云うべし。今この学問にして変通改進の旨を知らざるは遺憾のこ...

文明論之概略. 巻之五 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、決して然らず。他人の姓名を冒して心に慊しと思わざるの人情は、古今皆同じ。その証拠には足利の時、永享年、鎌倉の公方持氏の子、元服して名を義久と命じたりしに、管領上杉憲実は例の如く室町の諱を願わるべし...

文明論之概略. 巻之五 - 109 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
苛刻を厭い、租税三分の一を弛め四公民の法 を云う民の倒懸の急を解き、云々。 右沿革考の説に拠れば、古来我国の租税は甚だ苛刻なりしこと疑なし。徳川の初に至て少しく弛めたるも、年月を経るに従いいつとなく...

文明論之概略. 巻之五 - 110 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...増加するや亦必ず際限あるものなり。この際限は農の利と工商の利と互に平均するに至て止むべし。譬えば四公民の税地を耕すは、その利、固より饒なるに非ずと雖ども、平年なれば尚妻子を養うて饑を免かるべし。工商...

文明論之概略. 巻之五 - 114 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
世界普通の弊害にして、如何ともすべからざるものなれば深く咎るに足らず。且又士族以上、治者流の人を不生財又費散の種族と名くと雖ども、政府にて文武の事を施行して世の事物の順序を整斉ならしむるは、経済を助るの大本なれば、政府の歳出を以て一概に之を無益の費と云うべからず。唯我国の経済に於て、特に不都合にして特に他の文明国に異なる所は、この同一様の事なる国財の蓄積と費散とを処置するに、同一様の心を以てせざるの一事に在り。古来我国の通法に於て、人民は常に財を蓄積し、譬えば四公民の

文明論之概略. 巻之五 - 115 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
税法とすれば、その分を以て僅に父母妻子を養い、残余の四分は之を政府に納め、一度び己が手を離ればその行く処を知らず、その何の用に供するを知らず、余るを知らず、足らざるを知らず。概して云えば之を蓄積する...

文明論之概略. 巻之五 - 117 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ざるなり。足利義政が大乱の最中に銀閣寺を興し、花御所の甍珠玉に金銀を飾りて十万緡、高倉御所の腰障子一間に二万銭を費す程の奢侈にて、諸国の人民へ段銭、棟別を譴責して、政府に一銭の余財もなきは、上下共に...


eBOOK : 「文明論之概略. 巻之六

文明論之概略. 巻之六 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
文明論之概略 巻之福澤諭吉 著第十章 自国の独立を論ず 前の第八章第九章に於て、西洋諸国と日本との文明の由来を論じ、その全体の有様を察して之を比較すれば、日本の文明は西洋の文明よりも後れたるものと云...

文明論之概略. 巻之六 - 107 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ものと為り、得意は転じて心配と為り、楽国は変じて苦界と為り、怨敵も朋友と為り、他人も兄弟と為り、喜怒を共にし、憂楽を同うし、以て同一の目的に向うべきか。余輩の所見にて今の日本の人心を維持するには唯この一法あるのみ。 文明論之概略 巻之大尾


eBOOK : 「學者安心論

學者安心論 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
見れば、学校教授の事あり、読書著述の事あり、新聞紙の事あり、弁論演説の事あり。是等の諸件よく功を奏して一般の繁盛を致せば、之を名けて文明の進歩と称す。一国の文明は、政府の政と人民の政と両ながらその宜を得て互に相助るに非ざれば、進むべからざるものなり。就中人民の政は思の外に有力なるものにして、動もすれば政府の政を以て之を制すること能わざるもの多し。譬えば今の人力車の如し。その創業僅に五、年に過ぎざれども、既にその通用の政体を成せば、仮令い政府の力を以て前の四ツ手駕籠に復古せんとす


eBOOK : 「分権論

分権論 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の致す所とは雖ども、内国の往来通報の便利と著書、新聞紙の出版も亦与て大に力ありと云わざるを得ず。 第 田舎の風は質朴にして都会の風は華美なり。道徳は質朴の中に存して淫風は華美に伴うこと固より必然の勢...

分権論 - 120 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...輩の悦ぶのみならず、社会一般の大幸と云うべし。国財分集吟味の趣向一、 徳川政府の時代、天保二年、日本十八国及び琉球国、総計一、 税額三千〇五十五万八千九百十七石余。但禁裏仙洞御所 四万〇二百四十七石...

分権論 - 122 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...何等の功用を為したるや、都会の町人の間に行われし手形なるものはその性質如何ん。一、方今政府の歳入凡そ千八百万円の内、諸県庁の入費及び営繕、堤防、士族の家禄、その外の用として、各地方に費す高何程、諸官...

分権論 - 124 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...幣流通の高凡九千四百万円余、これに金額銅貨現在の高を合して何程なるや、この内より政府の権内に在る租税千八百万円を引き、人民の手に在るもの何程なるや。一、 外国貿易は地方の産業に何等の差響を起すや、製...

分権論 - 128 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
円計りの不動産を買わば、少なくも一年三百十円の歳入あらん。亦以て日に一円を費すべし。然りと雖ども父の遺物に依頼して生を保つ者は、肉体の生を有して社会の生を有せざる者なり。社会の幸福を目的として論ずる...


eBOOK : 「民間経済録. 初編

民間経済録. 初編 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
民間経済録序 拙著学問の勧十七編、明治五年二月より本年十月までその発売の数、合して五十九万八百四十部、その内初編の流行は最も広くして十八万二千八百九十四部の多きに居る。天下の人心に多少の差響あること...

民間経済録. 初編 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
子供の為にし兼て又父兄の耳を驚かすことなからんとするの趣意なるが故に、書中の字も易く文章も俗なり。知字の先生、漫に之を笑う勿れ。明治十年十一月十九日福澤諭吉 記 書中目録第一章 物の価の事第二章 賃銭の事第三章 倹約の事第四章 正直の事第五章 勉強の事第章 通用貨幣の事

民間経済録. 初編 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
天然に多きものに価ありや 七 水に価あるは何故」天然の価あれども売買の価なきが故に、銭に交易すべからず。 ()天然に沢山なるものにても売買の価あることあり。東京の深川、本所の辺は水に不自由にし...

民間経済録. 初編 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
「四 力役心労と難易如何 五 心労を学ぶには如何 力役の種類其例は如何 七 芸妓娼妓は何の類か 八 遊芸を学て芸妓と為りては如何」る仕事は易くしてその人多し。(五)又心の仕事を学ぶにはその執行に月...

民間経済録. 初編 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『十五 記者は知者に左袓する文盲に左袓するか十 如何して天下太平なるべきかや』きに非ず。(十三)第一、力役の人は身代なくして人の世話になること多きが故なり。譬えば金を借用して仮令い約束通りに之を返す...

民間経済録. 初編 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...1 力役者の軽蔑生らるゝは何故 二 力役者が金を余すは甚だ難者にのみ左袒すべからざる場合もあり。(十)故に今後智者は漸く実地の事に心掛けて力役者に依頼せず、力役者は次第に身代を作り又学問に志して智者...

民間経済録. 初編 - 17 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
きか」「三 倹約の極意は如何 四 世人の勘弁なき有様は如何 五 その証拠は如何 斯る心得違は出稼の者のみか」われぬ所に在るものなり。一椀の冷飯、一筋の灯心、決して粗略にすべからず。四 世人の勘弁な...

民間経済録. 初編 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を見ること河の水の如く山の木の如く思うの罪なり。油断大敵、田舎への土産には唯悪疾を携えて帰るのみ。()斯る心得違は出稼の者のみに非ず、学問執行の書生にも甚だ多し。気の毒なることなり。(七)されば質素...

民間経済録. 初編 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『るべくや十四最も憂うべき禍は如何十五譬えば火難水難と細々費すの禍とは何事に等しきや十焼け太とりとは如何』らず。世の中には火難、水難、様々の災難あれども、その力は思の外に些少なるものなり。(十四)人...

民間経済録. 初編 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を用れば、疵口の平癒するのみならず、却て身体の健康を増すことあり。所謂禍を転じて福と為すものなり。十 焼け太とりとは如何(十)世の諺に、類焼の後に却て家の繁昌するものを焼け太とりと云う。家を焼て家...

民間経済録. 初編 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『四貧者は富者の救助を当てにすべきや五貧乏人が経済と道徳と二様の旨をやぶるとは如何貧乏人は富人』恰も間違の世界と云うべき程の様なるが、その本を尋れば大抵皆人の違約、不正直に由らざるものなし。正直の経...

民間経済録. 初編 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...さゞる者なきに非ず。借倒しの最も甚しき者にして、経済と道徳と二様の旨を破りたる罪人と云うべし。蓋し()貧人は富人の富を見て之を塵芥の如くに思い、この富の千に十を減じ百に一を欠くも身代の差響と為るべか...

民間経済録. 初編 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『十 正直厳重を旨とすれば その弊如何、 願わしき事か十七 智愚強弱 の関係は如何、 これを譬えば 如何十八一銭の金愛しむべきや十九人間の快楽は何を以て最上』求るに汲々たるべし。 (十)経済の上に...

民間経済録. 初編 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『廿新らしき智恵に進歩なくして旧き信心を失いその腹中は如何廿七信心の変革は如何決定すべきや』先祖の位牌を水火に投じたる者あり、西洋の教法少しく流行するを聞き、一冊の洋書も読まず一文字の横文も知らずし...

民間経済録. 初編 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『双紙の版を彫刻する法は如何五斯く業を分てば何等の便利あるや分業の事実は何人の発明七一家の経済に於て分業の法便利なるか』挽といい、鑿と槌ばかりを以て渡世する者を穴大工(東京にあり)と云うが如し。尚細...

民間経済録. 初編 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を勉て婦人内を治るは分業の旨に叶うか九斯の如くして』成らざるは是れが為なり。之を分業の功能と云う。()英国の経済学者「アダム・スミス」なる者始て此事を発明して之を論じてより以来世界中に於て経済の通論...

民間経済録. 初編 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『どの家は如何その業を分つの有様は如何十西洋の女教師が如何したるや十七西洋の婦人が之を耻ぢざるは何故十八我国も西洋の風に俲うて差支なきや』れたるものにて、御祐筆あり、御針あり、御庭の掛りあり、御湯殿...

民間経済録. 初編 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『は尽きたるか廿此書を以て経済論の奥義を知るべきか』の始末もすべし、町使の用も弁ずべし、家業の手伝も務むべし。(廿四)成長の後に迂闊なりとて世の嘲を取り兼てその身に不自由するは、幼年の中に家事を知ら...

民間経済録. 初編 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『第章問題1米と木綿と交易するに差支ありや譬えば如何』二金銀銅の地金を何の為に用るかこれを何と名るか』第章 通用貨幣の事 (一)百姓が米を作り機屋が木綿を織りて、その品と品とを交易せんには様々の差...

民間経済録. 初編 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『るか何故五不作の時に相場の高きは何故田舎に米の安くして都会に高きは何故七都会にて高き米を喰う第一何の代を払う第二何の賃を払うや』手間の掛りたるものなればなり。譬えば、今一円銀の目方を八匁とし米の相...

民間経済録. 初編 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...費すこと多ければなり。多く手間の掛りたる米なれば、之を銀に交易するときも銀の目方を多くする筈なり。()又田舎の地に米の相場安くして都会に高きは、田舎より都会まで運送の骨折あればなり。故に(七)都会の...

民間経済録. 初編 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...らず、必ずその時にはその時の事情もありしことならん、記者も敢て之を推量せざるに非ず。明治の今日に在て百年前の青砥左衛門殿を相手に取り之に論鋒を差向るには非ざれども、(十二)歴史の文面のみに拠て今の経...

民間経済録. 初編 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『に地金を切りて用るも差支なきか十四政府に造幣局を設るは何の為にするや十五貨幣の貴き由縁は如何十極印は何の目印しか十七今の貨幣は如何徳川の貨幣』勝手次第に地金を鋏切りて之を用るも妨なき訳けなれども、...

民間経済録. 初編 - 61 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『五其例は如何横浜にて蚕卵紙の悶着は何故七米麦野菜のみに非ず人も亦然りとは如何八東京の人力車は諸旧藩の士族は近来の洋学者は九夏の蜜柑の高』年には米麦潤沢し、日和好ければ魚類潤沢し、春夏は野菜多く、秋...

民間経済録. 初編 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『のときには如何其他に例はなきや十人も亦然りとは如何其例は如何十七冷気に向て氷の下落するは何故其他にも下落するものあるか十八士族の価は如』魚類の価高直と為り、大火の後に材木の価を引上げ、夏の差入りに...

民間経済録. 初編 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『廿五今の世界に有用のもののみ繁栄するか然らざれば其例は如何廿角力見物の』の強弱と云う。(廿四)但し相場は博奕同様にして、何程に勝敗あるも之が為に一粒の米を生ずるに非ず。徒に人の損を以て己が得と為し...

民間経済録. 初編 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れば如何せん』て渡世にする者もあるその世の中に於て、有益の事のみ繁栄すると思うは大なる誤解なり。(廿)且又この角力なり見世物なり、之を見物して人の心を慰め鬱散の方便に用れば人生に全く無益のものに非ざ...

民間経済録. 初編 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...幣に対して云えば、諸色の高直に為りたるに非ず、貨幣の下直に為りたることなり。今日の米は高直にして一升銭なり。之を古の百に三升の米に比すれば二十倍なれども、古の人足は一日の賃銭百文を以て三升の米を買い...

民間経済録. 初編 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『五利足を取るは理に於て当然力金持に金ある由縁は如何利足を取て暮す人の有様は』百円に一割を加えて百十円と為す。之を金の利足と云う。(四)十円の利足は営業人の儲を減ずるようなれども、資本金あらざれば身...

民間経済録. 初編 - 78 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...永久せざるは何故結局誰れの便利となるか』日歩とて日割を以て利足を取立て、一年に積れば元金十円に付五、円の高利なるものあり。(八)若しこの高利をして事実に行われて間違なからしめなば、世の中に誰か商売営...

民間経済録. 初編 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れば、その利倍増長すること左の割合の如し。(十一)年々の元金百八十五万円十年目 二千七百三十四万九千百五十二円二十年目 八千百十五万〇五百三十八円五十年目 八億〇四百七十二万千〇七十円百年目 二百...

民間経済録. 初編 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『様は如何三尚悪のべき有様の如何明治七年統計の暗誦四人民損亡の統計暗誦(生徒の数多ければ此統計を一箇条ぞ暗誦せしむ可し)』ことなり。(二)金銀貸借の出入、地面境界の争論より、その些末なるに至ては夫婦親子の間にも悶着を起して自から之を治ること能わず、之がため公事訴訟の忙わしくしてその有様の見苦しきは、英亜諸国も支那も日本も正しく同一様にして優劣あることなし。(三)尚これよりも悪むべきは殺人、盗賊の沙汰なり。既に日本に於ても明治七年中の統計に拠れば、三府十県にて盗賊の害を蒙りたること左の如し。殺されし人 八十人疵付られし人 二百八十五人

民間経済録. 初編 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...人 四百八十二人押込に遇いし家 三千二百〇一戸窃盗に遇いし家 九万〇四百五十八戸附火にて焼かれし家 百十二戸 (四)右に付き人民の財を損したる数左の如し。押込、追剥、追落しに取られし{金 五万九千...

民間経済録. 初編 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『五政府の職分は如何又如何七又如何』窃盗に取られし穀 五千百七十四石八斗升衣服 三十万〇八千百四十四品雑品 三十五万九千七百八十品 (五)政府なくしてこの罪人の処置を如何すべきや。その罪の軽重に...

民間経済録. 初編 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...『十三此防禦は一家に限るか十四右の如く火難盗難に限るか其外にも処置すべき箇条は如何十五民会とは何事十民選議院とは何の為に』て斯の如し。然ば則ち向う三軒両隣申合せて火附、盗賊を防ぎ窃盗、押込を取押るも...

民間経済録. 初編 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『第十章問題』て民会と云う。(十)又右の如く地方は地方の人民にて地方の事務を取扱い、政府は政府にて司法、兵部、租税、外国交際等の事務を取扱い、その際に中央政府と地方との間に情実相通ぜずして行違いあら...

民間経済録. 初編 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『四其価の割合は如何何故に之を高しと云うざるや五徳川の末年江戸の有様は如何之を考れば如何税の苦情は尤なるか世上の流俗は如何七政府の歳入何』えて取返すべし。一国に政治あればなり。況や無頼の悪徒が党を結...

民間経済録. 初編 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て一国に政治の仕組を設け、幾千万の人民が日夜出入共に身の安心を買うは、価の高きものと云うべからず。()税の事に付ては動もすれば苦情多きものなれども、試に世上の流俗を見れば一擲千金、豪を闘わす者あり、...

民間経済録. 初編 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『十以上の意味を了解すれば何事か明なるや十七爰に怪しむ可きは何等んの話何故に怪しむ』なきに在り。(十五)税法屡変じ、名称屡改まり、之を収る場所に定めなく時節に常なき等様々の混雑あるときは、人民は一円...


eBOOK : 「民間経済録. 二編

民間経済録. 二編 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...当り、漸く歩を進めて所論稍や戸外公共の事に及びたるは、自から学問の順序に従うの意なり。三年以前十五、歳の児童にして第一編を学びたる者は、本年は十八、九歳の男女と為り将に社会の一人たらんとするの時なり...

民間経済録. 二編 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
書中目録 第一章 財物集散の事 第二章 保険の事 第三章 銀行の事 第四章 運輸交通の事 第五章 公共の事業の事 第章 国財の事

民間経済録. 二編 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『三又譬えば如何四富家国とは如何なるものぞ五何故に鴻の池を富と云う何故に英国を富と云う』作るの方便なり。(三)農民が春夏に種子と肥しを費して秋に収穫するも、工業者が器械に資本を卸して物を製造するも、...

民間経済録. 二編 - 11 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『十四馬と人と異なるか十五然らば如何十食物不足すれば如何十七身を思い国を』のみを与えたらば、その馬は一週日の中に脱力して用に適せざるべし。(十四)食を以て身を養うの一点に於ては、人と馬と毫も異なるの...

民間経済録. 二編 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『何を養うか廿四其方法如何廿五尚大造なるは如何廿費用大にして何の益ある廿七斯の如くして出入差引如何廿八人の生るるとき』を暮らし音楽に冬の夜を更かし、(廿五)尚これよりも大造なるは朋友相約し同行相伴い...

民間経済録. 二編 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『如何卅三親の情は如何卅四遽に改革す可きか卅五然らば云う可きことなきか卅前に何と云うるや三十七富者が財を集』苟も偶然の僥倖に逢うに非ざれば富を得ざるの勢なるが(三十三)故に、子を思う親の情として死後...

民間経済録. 二編 - 20 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『四十尚細に云えば如何』り。譬えば衣食住の物を求るに、果して身のため家のために便利ならんと思う所のものを撰て之を取るが如し。便利なれば之を取るべし。不便利なれば之を却くべし。(四十)尚 細に云えば...

民間経済録. 二編 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...騎馬の達人とも為ることなり。(五十三)若しも馬を飼う者が唯経済の一方に眼を着して実用のみを主と為し、十円の馬を買て五年の間これを使用し、老して乃ち之を十円に売り、一年の馬の代価正に十円なりと云うが如...

民間経済録. 二編 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...弟に至ては、之を教育するに工夫を尽し又随て財を費すは、論を俟たずして固より然るべき筈ならずや。(五十)抑も教育の工夫に至ては学者の最も難んずる所にして、是れこそ最上の良法なりと明言したる者はなしと雖...

民間経済録. 二編 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十此の流の人は教育を何と思う十一右の人々は唯』禁ずるとの意ならん。又貴族の家の改革とは平生の奢侈と不取締との末に費用の増加したるを見て俄に驚き、例の如く幾年の倹約を家内に公告したる事ならん。然る...

民間経済録. 二編 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『財のみを重んずるか又一方には如何なる考ある十二淳干髪の所謂とは如何』ち利を重んじて子弟を軽んじ、理に溺れて情に薄きが如くなれども、又一方より愛児後年の始末に就てその目的を尋れば、望む所甚だ少々なら...

民間経済録. 二編 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十三其心事は如何十四記者は何を祈る』求る所多しと云うべし。(十三)今その心事を察するに、子を愛せざるに非ず、又教育の大切なるを知らざるに非ず、又その教育の後日に至て一家の幸福たるべきをも知らざ...

民間経済録. 二編 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十五日本にて教育を重んずるは何者』事に就て様々の工夫もあらん、種々の試験もあらん。僅に家産の一部分を費してその無益なりと思う処に瞑目奮発するの勇気あらんことを望むのみ。永遠を思えば啻に富豪一家の利...

民間経済録. 二編 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
其就学の有様は如何十七教育を重んずる者は士族のみか』る者及び今正に学に就て後日に望ある者は、士族の中に最も多し、()その就学の有様を見るに、家に余計あるなく唯僅に少々の財産を所有し、父...

民間経済録. 二編 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十八士族書生に権力あるは何故十九都鄙の富豪は止る所なきか』苦学する者甚だ多しと雖も、今日に至るまで世上の実験を平均すれば、全国教育の大半は士族に在りと云わざるを得ず。(十八)その家産の貧富に拘...

民間経済録. 二編 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『五 西洋に行わるゝ保険とは如何なるもの 譬えば如何』増減あるに非ざれば、未だ方法の巧なるものと云うべからず。西洋諸国に行わるゝ保険とは、火災なり(五)水難なり凶作なり又は死亡なり、都て人間の慥に期...

民間経済録. 二編 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...。(十二)年齢二十五歳の者が毎年二円足らずの保険料を払えば、何時にても死亡のときに百円を受取るべし。十歳の者なれば毎年円余を払て百円を受取るべし。(十三)又二十五歳の者が一時に三十七円を払えば、毎...

民間経済録. 二編 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『十四 会社に医師を要するは何故十五 この事は何の書に詳なる十 海上保険は未だ立ざるか』少なければ保険料低く、年齢老する者は之に反す。又人々の体質丈夫なる者あり病身なる者ありて、随て保険料も一様なら...

民間経済録. 二編 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『廿 古今その例あるか廿七 学者の所見は如何廿八 今の官吏と昔の士族とを比較すれば如何』べきものなし。(廿)然りと雖も此は是れ正則の正論にして、世界古今如何なる政府にても幾千万の官吏が悉皆この正則...

民間経済録. 二編 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『四 商人工業者は大金を所有する者か五 世間に金を貸さんとする者あるか、何故に之を借用せざる 銀行とは如何』はなし。その有様は恰も稲を作るに用水の必用なるが如し。(四)而してこの資本金を当局の商人又...

民間経済録. 二編 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『十五 頭取支配人は株主に対して如何なる者ぞ十 銀行に禁ずる所は何事、投機とは何事十七 投機は確実なるものか、その最も甚しきもの』は実に容易ならず。或は(十五)之を総株主の後見人と云うも可ならん。才...

民間経済録. 二編 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『等の禍を出現するか、西洋にもその例あるか廿五 殊に日本に於ては之が為に何等の影響を及ぼすべきや廿 投機相場の利害如何』の滅亡はその余波を他の社にも及ぼして、俗に所謂象棋倒しの禍を出現すべし。西洋諸...

民間経済録. 二編 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『その本は如何四 運輸の便不便は何に在る五 田舎の有様は如何、その物産を出すの法は如何 記者は嘗て何』して容易に動かざるものを、人の工夫を以て容易に之を動かすの法を発明し、人力を以てよく天然を制する...

民間経済録. 二編 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『に帰するか十五 その本は何に在る十 今日我国に於て運輸交通の便は如何、陸路は如何十七 日本全国の直』加るに都会の米も自在に潤沢して幾分か価の下落を致す。国益大なりと云うべし。(十五)畢竟その本を尋...

民間経済録. 二編 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...街道の里程如何十九 郵便の到着如何、陸路に品物を送らば如何』の直経、東京より九州の西端に至る二百五、十里、北海道の北部に至るも亦これに同じく、全国の長さ直経五百余里にして幅は三十里乃至十里余に止ま...

民間経済録. 二編 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『如何廿 物を運輸するの外に何等の利ある廿七 北海道などゝ西南の国々とを比較すれば』に混同密接して、人間の労力を交易し天然の秘物を発出して、開闢以来成立の経済法は爰に一変するに至るや明なり。その影響...

民間経済録. 二編 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『卅五 兵備に付経済の主義は如何卅 日本の常備兵は如何、鉄道は無用なるか卅七 鉄道の設あらば如何に限り乗車を無代にするも可ならん。その細目の如きは本編の旨に非ざれば之を略す。又国を立るには兵備なかる...

民間経済録. 二編 - 83 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『四十五 家の産業と国の経済とは同一なるか四十 国財を以て鉄道を作るに譬えば如何四十七 この割合にして私の業を企べ』顧みる所あらざればなり。(四十五)一家の産業も一国の経済も正しく同一なるべきに似た...

民間経済録. 二編 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『五十四 鉄道非難者の所見は如何五十五 鉄道の働は如何なるものぞ、成功の上は如何五十 西洋諸国の実』も、之を間接に生ずる公利に比較すれば、誠に些々たる帳簿上の損亡にして論ずるに足らざるものなり。故に...

民間経済録. 二編 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『五十九 鉄道は装飾の物か、之を必要とせざるは何故十 日に十里を歩するは人類の本分に適当か』届かず、然るに俄に鉄道に着手するは順序を誤るが如くなれども、(五十九)元来鉄道の物たるや之を装飾の部類中に...

民間経済録. 二編 - 90 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十一 人力車の発明前は如何十二 人力車より汽車に移らざるは何故十三 雨中に傘を用いざる者あら』なり。(十一)人力車の発明前は東海道を十三、四泊にて通行し之を人間道中の約束と思いしものも、今は...

民間経済録. 二編 - 91 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『ば如何十四 日本の経済の有様は如何十五 一歩を退れば猶予すべき理由あるか、何故』もの有るを知りながら、雨天に手拭を冠りて雨を凌ぎ、傘を買うは我家の分限に非ずと云う者あらば、必ず人に笑わるゝことな...

民間経済録. 二編 - 92 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『に忍ぶべからざるか 西洋諸国の有様は如何、これを昔日に比すれば如何十七 我日本は何故猶予すべからざるか』世界中の形勢に於て忍ぶべからざるの事実あるを如何せん。()西洋諸国の人民は三十年...

民間経済録. 二編 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十八 之に疑を容るゝは何者ぞ第五章問題一 本章所論は経済学の主義か二 然ば則ち何故に之を論ずれ鉄道築造の今日に猶予すべからざる由縁にして、苟も(十八)国権の考あらん者はこの一事に付疑を容れざるこ...

民間経済録. 二編 - 95 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
政府如何なれば之に国事の大なるものを任ずべきや七 譬えば如何』何に拘らず兎に角に()人民一般の見る所にて此れなれば安心と認る政体を定めたる上は、国事の大なるものは之を人民個々の私に委るよりも、...

民間経済録. 二編 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『るは何故、その用法は如何十五 舶来品を見れば如何、鉄を評して之を何と云うべきや十 我国は鉄を用うること如何、その多』して之を人事の実際に施すこと日に益盛なるに従い、百工皆鉄を要するは必然の勢にして...

民間経済録. 二編 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...行わるゝや廿五 競争の主義を顧ざる者あらばその害は如何廿五 競争の主義を顧ざる者あらばその害は如何廿 政府の資本を以て尋常の事を行えば如何廿七 在昔の先例は如何』の極度と云うべし。(廿四)元来商工の...

民間経済録. 二編 - 106 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『卅五 西洋の経済論は如何第章問題一 巻首に云く如何』の顛末を表に作て之を一見したらば、目を驚かすべき奇観ならん。甲に貸して返さず、乙を助けて又之を失い、損して懲りず敗して恐れず、実に物の数を知らず...

民間経済録. 二編 - 108 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『るや、又如何、又如何、又如何 外国交際を開けば如何七 この費は結局何の為か』るに至ては海陸の兵備もなかるべからず、又境を定めて一国を立る上はその土地人民の秩序を保存するの仕組もなかるべからず、又是...

民間経済録. 二編 - 110 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『十一 斯る各国交際の中に在ては何を要する十二 西洋国々の会計表、英国は如何、仏国は如何、伊太里は、露国は』その一方に恐るべき兵力なくして取るべき利益あれば則ち伐て取るべし。天地間に之を妨ぐる者あることなし。(十一)斯る危き各国交際のその中に立て、我独立を保護して又随て他の独立を倒さんとするに、兵備の要用なる固より智者を俟たずして明なり。千八百七十八年、(十二)西洋二、三の国の会計表を見るに、 英国歳入 三億九千八百万円 海陸軍費 一億三千余万円 仏国歳入 五億五千八百万円 海陸軍費 一億四千百万円

民間経済録. 二編 - 111 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ものとす。(十四)伊太里はその割合少なきが如くなれども、同国には近来頻りに土木の工を起し、千八百七十年の表を見るに、一年間、工部に国財を費すこと二千五百五十万円とあり。その盛なる知るべし。(十五)伊...

民間経済録. 二編 - 112 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『有様は如何十 日本の有様は如何、十二年度』四十年、千八百三十九年、始て着手してその工甚だ遅々たりしが、千八百十一年に至て俄に面目を改て、その後年の間に一千八百英里の鉄道を作り、又その後年間に...

民間経済録. 二編 - 113 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...は何程十八 貿易の利を得ざるは何故、国権の立ざるは』明治十二年度の歳入出予算表に拠れば、歳入五千五百十五万円とあり、之を英国の歳入に比すれば七分の一、仏国に比すれば十分の一とす。(十七)この内より国...

民間経済録. 二編 - 117 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『廿四 府県会の精神は如何廿五 何故に然る廿 今後尚この精神に従うべきかるべからざるなり。(廿四)去年来、府県会の景況を見るに、その精神は専ら費用を減少するの点に在て、動もすれば府県庁と人民との間に...

民間経済録. 二編 - 119 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『三十 明治年の歳入は何程、民力の極度か』として、其以前に諸藩主が各その領民に年貢を課し又様々の名を以て人民を役し民財を費さしめたる総額と、其以後に全国の人民が一般に中心の一政府に租税を納め又民費と...

民間経済録. 二編 - 120 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
卅一 この米を金にすれば何程卅二 明治十二年度』得たる写本にして或は粗漏もあらんと思えども、金を米に算するも米を金にするもその高に大なる相違はなかるべし。本文は米の高を知ること要用なるが故に、報告書に拠らずして写本に取りしことなり。日本人民は同年この米金を国用に費し、よくその力に堪えて難渋を覚えざりき。(三十一)今この米を一千二百万石として今日の米価一石十円にすれば一億二千万円なり。或は今の金銀貨と紙幣との差を以て紙幣百円は金銀貨七十余円に当り、米価も之を以て計算して一石七円とするも尚八千四百万円あり、之に税金七百万円を加えて九千一百万円とす。然るに(三十二)明治十二年度の予算に歳入は五千五百

民間経済録. 二編 - 121 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『の歳入は何程、これを年に比すれば如何卅三 今後国の為に企望すべきは何事卅四 西洋の諸政府に国債あるか、』五万円、これを金銀貨にすれば三千九百万円に足らず。正しく明治年の歳入に比して半額に上らざる...

民間経済録. 二編 - 122 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
『英国は如何卅五 英国を除きその他は如何卅 我日本は如何』十万円にして、毎年その利子と諸雑費とを算すれば一億四千二百万円とあり。即ち負債の高は凡そ歳入の十倍にして、毎年払う処の利子は歳入三分の一なり...


eBOOK : 「福澤文集. 上

福澤文集. 上 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
福澤文集巻之一目録○世帯の事一 一丁○教育の事一 八丁○売薬論一 十八丁○故大槻磐水先生五十回追遠之文 二十一丁○ちんわん之説 二十四丁○姓名の事 二十七丁○学問を勧む 三十一丁○品行の事 三十三丁○滔々たる天下横着者の遁辞 三十

福澤文集. 上 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
○教育の事二 三十九丁○交際の心得 四十四丁○明治十年一月一日の文 四十八丁○富民教育の文 五十三丁巻之二目録○教育説三 五十五丁○貧民教育の文 十四丁○釣合の話 丁○学者の三世想 十七丁○世帯の事二 七十丁

福澤文集. 上 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
余なきもの歟、或は千円の歳入を百円に減じ質素に家を支へて兼て余暇を取り子を教るの機会はなきや、此機会を得んとして甞て試みたることありや甚だ疑ふ可し又口実に云く家に余財なきに非ず身に余暇なきに非ざれど...

福澤文集. 上 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
へば爰に学者先生が男子を生み預め其才徳を表して名を命ずるに英明非凡太郎の字を以てして後に至て果して暗愚凡々たる豚犬たらば甚だ以て不都合ならん、或は二人の娘を花と玉とに擬らへて梅枝、玉藻と名けん歟梅枝...

福澤文集. 上 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
知らず其一町二反畝あるを知て三千七百八十坪なるをも知らずしては地理学に順序あるものと云ふ可らず固より地理を学ぶには地球の円きことを知るは甚だ緊要なりと雖ども此円きことに付き直に縁を求めて考へざる可ら...

福澤文集. 上 - 89 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...斑の子なり横町の白を噛み倒して町内に威張り其後河豚の胆を喰て死す今の白斑は即ち黒の子なりと又明治九年月の梅雨に向ふの小溝のこかげから蝦蟇が三疋飛出して又此方からも飛出して互に腹をふくらして組んづ結ん...

福澤文集. 上 - 94 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
号に於て之を論じたり今又この義を拡て考れば商売の心得は如何にも大切なるものにして此心得なくしては世間の人に附合することも叶ひ難きように思はるゝなり其次第を左に述べん人に交るに先方の人を安く買ては無...

福澤文集. 上 - 98 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の御附合料三百円、跡の四人が百五十円づゝにて百円合して九百円は御上通り奥向の入用なり、以下十人の食料と給金平均七十五円づゝにて七百五十円之を九百円に合して千百五十円これに三年を乗ずれば大数の出高五...

福澤文集. 上 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ンキを塗り庭に円く芝を植へて障子に硝子を嵌るなぞは余り銭も入らぬことなれども三十円の月給を取る役人が十円の時計を持ち四十円の授業料を取て親を養ふ教師が縮緬の着物を着て銀の烟管を持ち、人に学費を借用し...

福澤文集. 上 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の編輯局に呈す文字の俗なるを厭はるゝことなくば敢て出版を乞ふ明治十年一月一日に逢へば十年の子供は三千百日を生き、五十年の男は一万八千日を過ぎたり人の寿命も一年二年と計ふればウカウカ暮して気楽なれども...

福澤文集. 上 - 105 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...可き場所を用意して之に授るに非ざれば後日に至て少年の者は甚だ迷惑致す可きなり今年十歳の子供が更に三千百日を過れば二十歳と為り漸く父母の手を離れて一人前の男たる可きの時なり此時に当て其学問を以て政府の...

福澤文集. 上 - 106 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
過きずして此席を望む者は士族四十万の外に又人物も多かる可し仮に士族の老幼、役に立たぬ者を除き之を他の人物と差引して現に官途に志して他に職業なき者のみを四十万とするも志を得たる者は十分の一に足らず席は一にして之を望む者は十なり、其有様は娘独りに聟十人なるが如し故に仮令ひ運命強くして幸に官員の席に列ることを得るも恰も多勢を払て独り進み、九人を退けて独り聟たるの姿にして気に済まぬ次第ならん、然ば即ち学校の教師たらん歟、田舎に行て学校の教師たるも月給は三五円に過ぎず明治年文部省の年報には各府県生徒の数、百三十二万千百九十人、これに費し

福澤文集. 上 - 107 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、斯る貧乏人を教る教師なれば其給料の少きも当然のことなり、年報には教師の数二万千百名にして年中の給料十二万三千余とあり此割合にすれば教師一人に付一年の所得平均二十五円に足らず或は又東京の開成校工学寮...


eBOOK : 「福澤文集. 下

福澤文集. 下 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...には村に学ばざるの徒なくして家には却て食はざるの子供はあらずやと甚だ気遣はしく思ふなり翁と婆は七十と十、当主が四十に妻が三十、十歳の息子を惣領にして五人の子供、働く者は夫婦二人にして食ふ者は九人の家...

福澤文集. 下 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...此流行も永くして来年までこそ続く可きものなれば一年十二箇月の流行に二十円の馬鹿直を払ひ一月に付き一円銭の運上を納るの割合、然も此流行の源を尋れば猿若町の役者か柳橋の芸者より伝染したるものなりとの...


eBOOK : 「福澤文集. 二編. 巻一

福澤文集. 二編. 巻一 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
巻二売薬論薩摩の友人某に与るの書小学教育の事三国の装飾の事日光芝上野の事前論の続小学教育の事四報知新聞紙開業第周年の祝文外人日本の事情に暗きの説

福澤文集. 二編. 巻一 - 22 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...支の最も甚だしく最も広きものあり即ち他にあらず身代の貧乏是なり凡そ日本国中の人口三千四五百万、戸数五百万の内一年に子供の執行金五十円乃至百円を出して差支なき者は幾万人もあるべからず一段下りて本式の学...

福澤文集. 二編. 巻一 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ほどの難有仕合にてもなほ々々子供を手離すべからず八歳の男の子には草を刈らせ牛を逐はせ歳の妹には子守の用あり学校の教育願はしからざるに非ず百姓の子が学問して後に立身するは親の心に飽くまでも望む所なれど...

福澤文集. 二編. 巻一 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...らず即ち飢寒と教育と相対して此界をば決して踰ゆべからざるものなり故に今文部省より定めたる小学校の学齢歳より十四歳まで八年の間とあれども貧民は決して此八年の間学に就く者なし最初より学校に入らざる者は姑...

福澤文集. 二編. 巻一 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...京築地の海関より横浜の裁判所へ八里一町を架し同三年八月には神戸大阪の間に拾里を架し東京長崎の線は明治年に落成、箱館への通線は七年十月に落成、其前後東京大阪等の市中にも縦横に支線を張て創業以来明治八年...

福澤文集. 二編. 巻一 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
体を延大して千七百里の各地に跨からしめたりと云ふ可し況や海外諸国との通線あるに於てをや啻に日本のみならず全世界を縮少して之を掌の中に弄ぶと云ふも可ならん電信は国の神経にして中央の本局は脳の如く各処の分局は神経叢の如し日本国中新に此神経の系統を始造したるものなれば百般の人事に頴敏を増すは無論、神経の頴敏なるが為に形体も共に活溌力を得るに至れり其功の大なる瓦斯蒸気等に優るあるも譲る所ある可らざるなり又其費用如何を論ずるに創業より明治九年月三十

福澤文集. 二編. 巻一 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て収額四十一万五千円なり之を他の工業に比して費額決して多からず収額亦少なからず又明治八年一月より九年月に至る迄の間には新に線を架したることも少くして八年一月より箇月間の音信数を八年七月より九年月...

福澤文集. 二編. 巻一 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ことなれば今日披露の演説は特に諸君の意に適することならんと余輩の敢て信ずる所なり演説の発会は明治七年月二十七日なれども此会は元と余輩洋学者流の創意に出でしことなれば先づ我国に洋学の行はれたる起原と我...

福澤文集. 二編. 巻一 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て西洋諸国の事情に通せんことを熱心すれども世上一人の教師なく又一冊の英書なし一年を過ぎ二年を経て安政年の頃横浜に二三の外国商舘を開きたるに由り此外人より僅に英蘭対訳の会話書等を得て苦学する者ありき、...

福澤文集. 二編. 巻一 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...て衆人の来聴を自由にし同五月一日新集会所の開業、爾後毎月二度、席を開て以て今に至り今日は即ち明治七年月二十七日より計て第一百次の集会なり近日に至ては世上にも往々演説の会を設る者多く演る者も聴く者も共...

福澤文集. 二編. 巻一 - 85 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
年は織物の類を引取るに百反の内に染み又は損所あるもの五反を見出して其損所丈けの直引を掛合ふも中々以て聞入れず無理々々徃生して五の損を百の内に平均し詰り夫れ丈けの損亡たりしことなるが近来は決して然ら...

福澤文集. 二編. 巻一 - 97 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
実に於て行はる可らざるの場合あり前に云へる如く旧来日本国中に於て教育を受る者は士族のみにして其士族とても子弟のよく書を読み経を講じて教育の門に入る者は全国を挙て十万に下らず二十万に過ぎざりしことならん之を要するに日本国中僅に二十万の生徒ありしのみ二十万に足らざる生徒なれば之を教る教師の数も亦之に称ひ教師一名に平均五十名の生徒を教育するとして其数四千人を以て余ありとす然るに明治七年文部の年報に拠れば府県公私学校の生徒百七十三万百七十九名、教師の数三万七千七百三十


eBOOK : 「福澤文集. 二編. 巻二

福澤文集. 二編. 巻二 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...論売薬の流行は誠に驚く可き者なり本年三月初旬まで免許になりたる薬方の数三万〇九百九十一種あり其内九百十一種は本年一月より二月まで十日の間に願済みの者なりとのことなれば此後の流行も亦思ひ見るべし然る...

福澤文集. 二編. 巻二 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...置、宮之城、花岡、都之城、種子島以上五家の内万石以上の者三家 第三一所持 第四一所持格 第五寄合 第寄合格 第七小番 第八新番 第九小性組 第十郷士 第十一与力 第十二陪臣 右十二等の格式大藩にして...

福澤文集. 二編. 巻二 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の人望を得たるが為ならんとは雖ども兵器弾薬も十分ならず云はゞ即席に用意したる軍勢にしてよく艱難に堪へ七名の兵士を以て一方の台場を守り死に至る迄一歩を退かざるが如き非常の働きは到底他人の命令を以て能す...

福澤文集. 二編. 巻二 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...らず封建の旧習を脱して民治の新風に入るの難き以て知る可し然るに今薩の旧士族は其数旧城下に在りし者凡そ千にして百二都城の郷士凡そ万二千此一社会は古来仲間の約束を以て体を成し自から作たる約束を自から守...

福澤文集. 二編. 巻二 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
大個条たりし程のことにて迚も今の徳川の身代を以て企て及ぶ所に非ず聞く所に従へば徳川の禄券三十五万円にして其歳入の利子僅に二万余円加ふるに該家は他諸華族と違ひ旧臣の多きは無論他に又様々の関係ありて年々...

福澤文集. 二編. 巻二 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...んずることなくして勉て智学に志し智徳其平均を得て始て四書五経をも講論せしむ可きなり○報知新聞紙開業第周年の祝文明治十一年三月三日は報知新聞紙開業第周年に付拙文一篇を呈せんと欲すれども凡そ文章を作る...


eBOOK : 「通貨論

通貨論 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三百文の返済を待つ者に毫も異なることなし。人文開明の社会にあるべからざる事なり。 千八百三十年、仏蘭西の通貨、紙幣の類を除き、金銀貨のみにて二十八億千万「フランク」(一「フランク」は凡我二十銭に当...

通貨論 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...日本に於ても、明治十年の通貨一億五千四百八十一万七千三百二十二円なりと云う。之を金貨にすればその目方万八千百八十七貫八百目余、銀貨にすれば百十一万〇九百十九貫目余にして、四斗俵万九千四百三十五...

通貨論 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ば、明治元年、外国米の輸入二千〇九十七万七千二百十斤、代価四十三万五千九百五十五円、同二年、輸入一億千二百〇七万千三百二十三斤、代価四百四十三万千八百八十円、同三年、輸入五億三千七百七十一万〇七百...

通貨論 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...得たれば、その大略を摘て之を左に記す。貨幣の流通高は年々多少の増減あれども概算の平均左の如し。○慶長年より文化十四年まで二百十七年間平均金一億四千五百五十一万円 貨幣外金一億八千五百十二万円 海外...

通貨論 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...明治元年二年鋳造高金七百八万円 旧形貨幣金五十一万円 旧形銅貨四口合 金一億八千七百五十一万円 内金千五百三十五万円 旧貨幣 是は明治三年より八年月まで新貨幣交換改鋳即ち旧貨の消滅したるものなり金...

通貨論 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
是は明治三年より年まで海外輸出員数詳ならず。小以か〔計 〕金七千八百四十万円 外千二十箱残金一億九百十一万円 但この内文政元年より明治四年まで五十四年間貨幣輸出入の記録並に明治三年より年まで輸出貨...

通貨論 - 45 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...して地金同様のものと為り、爾後通用の金銀銅貨及び紙幣銀行札の高を算すれば左の如し。 明治三年より十年月まで新形の金銀銅貨鋳造の高七千七百四十九万千二百二十円の内、同年同月まで海外輸出の分二千五百...

通貨論 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
七千三百二十二円なり。之を明治十年月、日本国通用貨の惣高とす。 明治八年の戸籍表に拠れば、日本の人口三千三百九十九万七千四百四十九人とあり。故にこの通貨を人別に割付れば一人に付四円五十五銭三厘七毛九...

通貨論 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百七十三年、米の正金一億四千万円、紙幣七億八千四百二十二万八千二百四十円、合して九億二千四百二十二万八千二百四十円、人口三千八百五十五万八千三百七十一人、通貨を人別に割付け一人に付き二十三円九...

通貨論 - 48 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三円九十銭、英は二十九円十八銭なり。外国にてはこの割合にて宜しきを得たるものか、その議論は本編の主意に非ざれば姑く之を擱き、日本の今の人口と今の商売の有様に従て、一人に付き四円五十五銭の金は多きか...

通貨論 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
万円余とあれば、この札は金銀貨の外に通用したるものなり。都てこの時代には事物を秘するの風を成し、殊に通貨の一事は最も秘密にして、事情の詳なるを記したる者もあらざれば、迚も今日に在てはその精密なる数を知るべからず。況や文政・天保の時代と方今とは商売の趣も大に変化して、仮令いその実数を得るも今日の例に用ゆべからざるは明なり。 爰に日本国内の一小区に於て通貨と人口との割合を稍や明白に見るべきものあり。即ち他にあらず、余が旧藩中津藩札のことなり。前にも云える如く、従来中津にては殆ど金銀貨を通用せずして紙幣のみなりしが、旧藩会計役の人にその事情を聞けば、中津城附の領地万石、人口凡万五千、この藩地に札を発行して安政の初年その高十万両、札は一匁に付き銭

通貨論 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
十文の割合にして永年変化したることなし。この時十万両の高を少しく増して僅に三千両の余分を出さんとするも、決して実際に行われず。右より出せば左より引替に来り、遂に元の十万両に止まるを常とし、その穎敏な...

通貨論 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...比較すれば凡そ五倍以上の相違として可ならん。故に安政の初年に十万両の藩札は今日の五十万円にして、之を万五千の人口に割付れば一人に付き七円十九銭二厘三毛余に当る。 然りと雖も、昔の中津の一例を以て今...

通貨論 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...亦原因中の一箇条に加入せざるを得ず。徳川の初代に通用したる貨幣とその末年のものとを比較すれば凡そ五、倍の差あり。人民は改鋳の度び毎に識らず知らず有金の幾部分を政府に奪われて、二百五十年の間に五、分...

通貨論 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の身代を四分して一を損したるを知るべし。 貨幣の改鋳尚且斯の如し。況や紙幣の発行に於てをや。明治十年月、通貨の高凡そ一億五千万円、既に少しとせず。今後若し一方には租税の金納を改めて米納となし、一方に...


eBOOK : 「通俗民權論

通俗民權論 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
白を主とするのみ。即ち標題にも通俗の二字を冠する由縁なり。 民権の論あれば、又随て実際の仕事なかるべからず。その仕事の手始は人民会議より外ならず。会議の手続は先年、余輩の著したる会議弁一冊あり。就て見るべし。又頃日、社友小幡氏も議事必携一冊を訳述して印刷に附せんとせり。発兌の上は世人の便覧に適することならん。明治十一年月十八日福澤諭吉 記

通俗民權論 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
も一〔斑〕班を知るべし。駅逓局の表に拠れば、明治九年七月より十年月に至るまで、全国郵便物の総計三千八百三十二万一千九百七十一にして、この内東京の本局千五百十万三千、大阪局二百七十八万八千、京都局百四...

通俗民權論 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...聞くに暇あらず、無家無産の張子房が虎の如く嘯くも、その声甚だ低くして俗耳を驚かすに足らざるなりと。第章 品行を脩る事 前章に財産の大切なるを論じたれども、その大切なるは人品に拘わらずして大切なりと云...

通俗民權論 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るも貧の為ならざるはなし。加之その不養生の極度は、止むを得ずして食物の量を減し、三人に適宜なる食料を人に分ち喰うて、人共に寿命を縮る者あり。人事の適宜ならざる、以て知るべし。 人事の適宜ならざるこ...

通俗民權論 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の行状最も美なるものなれども、滔々たる社会の権柄は決して変人奇物の手に帰することなし。又腕力の一品に至ては最も頼母子からぬものなり。従来日本の社会にて士族を有力なりと云えども、その知徳の働に兼て腕力あればこそ有力なれども、若し腕の力一方を論ずれば相撲より強き者はなかるべし、然るに相撲に権なきを見れば腕力の頼むべからざること以て知るべし。 右の次第を以て、世の中に事を成さんとするには様々の力を兼備して、大概その中を得ざるべからず。之を諸力の平均と云う。今その不平均の一例を挙て示さん。明治十年月三十日の表に拠

通俗民權論 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...廿一円余に当る。之を人民の金力とす。同年、華族禄券の高三千万円、これを該族五百戸に割付れば一戸に付き万円、尚この余に華族一体の私有金を平均一戸に付き一万円とすれば、禄券に合して七万円なり。華族の金力...


eBOOK : 「通俗国権論

通俗国権論 - 7 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
通俗国権論緒言 本年月中、通俗民権論一冊を記して未だ印刷に附せず。蓋し内国に在て民権を主張するは、外国に対して国権を張らんが為なり。我国開闢以来、民権の議論を聞かず、加之その文字をも見たることなし。...

通俗国権論 - 21 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...開港の場所に於て貌利太尼亜臣民(英国人のことなり。以下略して英人と記す)遊歩の規定左の如し。神奈川 郷川筋を限としてその他は各方へ凡十里箱館 各方へ〔凡〕十里兵庫 京都を距ること十里の地へは英人立入...

通俗国権論 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...り。 右の如く、外国人は仮令い旅行規程十里の内にても日本の法律風俗に従うべき筈なるに、今を去ること十年、文久二年、薩摩の島津公東海道通行のとき、武州生麦に於て英国人の「リチヤルドソン」なる者、馬に乗...

通俗国権論 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
着を生ずることならん。又譬えば証文面に金千円を借用し、利足として毎暮十円ずつ之を払うべしと認れば、日本の風俗にては毎年の十二月末に十円払うことなれども、若しも外国人がこの証文を握りて、暮とは朝に対...

通俗国権論 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ては無証拠にして、質屋の勝利たるべし。又江戸最上の町と称する日本橋通りの地面は、尋常の奥行にして間口尺に付き今日の相場凡百円なるべし。一町両側にして地価一万二千円に過ぎず。この地面を次第に買入れ、三...

通俗国権論 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...は修史の引用に供する為に集たる国籍、写本九百三十三部、刻本四百十八部、青森県八戸の書籍縦覧所には刻本百九十五種、写本四百十五種、浅草文庫には刻本二万九千百四十九冊、写本二万千七百五十三冊とあり。...

通俗国権論 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...薔薇花を五円にて市に売買する者ありしと云う。顧て貧人の世界を見れば、居るに家なく喰うに糟糠なし、五、の家族、窓もなき一室に雑居して、夫婦区別あるべからず、況や長幼の序に於てをや。正に是れ渾沌たる穴蔵...

通俗国権論 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...何等の名法あるも、之を用る者は大抵彼の上等社会に限り、特に子を生んで咎めらるゝ者は無辜の貧民のみ。第章 国を富ます事 国権を主張し、内外の事情を詳にして、外国人の智徳共に恐るゝに足らざるものとするも...

通俗国権論 - 96 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...。この千屋敷に毎日開閉する門番所の数、凡千五百ならん。一所の門に交代する番人を平均四名とすれば、既に千の数あり。又この屋敷外にある辻番所の数も慥に知り難しと雖ども、寄合辻番を差引して仮に一千とすれば...


eBOOK : 「通俗国権論. 二編

通俗国権論. 二編 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
事は士民最上最後の目的と為り、我日本の声価を揚げて幾百倍ならしむるに至るべし。今にして国権を度外視するは国に不忠なる者と云て可なり。曩に通俗民権論及び国権論を発兌し、今又重て国権論の二編を綴るも、著者の微意蓋し此に在るものなれば、世間有志の士君子、幸にこの小冊子を読てその主義を分布することあらば、独り著者の満足のみに非ず、亦天下の幸福ならん。明治十一年十月日福澤諭吉 記

通俗国権論. 二編 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に臨み、又爰に数言を贅するの必要なるを見たり。その次第は、頃日一友人、余に告る者あり。国権論の初編第十四丁に、日本の士人は宗教の外に逍遥して幸福を全うし云々、又人文少しく進歩すれば今の所謂宗教の如き...


eBOOK : 「民情一新

民情一新 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...文明の徴なりとて之を称賛せざるものなし。又瓦葺の屋根も今日は甚だ普通なれども、武江年表を見るに、慶長年、江戸本町二丁目、滝山弥次兵衛なる者始て諸人に秀でゝ家を作らんと工み、其の屋根の表通り半分を瓦に...

民情一新 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...始まりて、その実際に用を為したるは未だ五十年に足らず。郵便の法も英国に於て稍やその体裁を成したるは千百年代に在りと雖ども、その法に大変革を加えて今の盛大を致したるは千八百四十年、同国「ローランド・ヒ...

民情一新 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...英国の「ニコルソン」及び「サクソニー」国の「コーニフ」両氏の創意に出でたることにて、今を去ること僅に十余年に過ぎず。 この大発明を以て世界の全面を一変したるは今更喋々の弁を俟たず。電信を以て商用の報...

民情一新 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
三千一百万、全国に発兌の新聞紙、雑誌の類千百九十二種、この内首府竜動にて出版のもの三百廿種、全数の内毎日出版のものゝみを計うれば全国百四十二種の内、竜動には十八種、発売の最も盛なるものは竜動の「デー...

民情一新 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ば大数一人に付二十五通の割合なり。盛なりと云うべし。千八百七十四年の記に拠れば、郵便物の数、書翰九億千七百万、端書七千九百万、書籍、新聞紙の類二億五千九百万にして、共計十三億零五百万個なりと云う。本...

民情一新 - 93 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...之に反対し文明を視ること敵の如くなるは何ぞや。蓋し偶然に非ず、保守進取の両義相衝撞したるものなり。千百年代の「ペイトル」大帝は人民を進取に導たる者にして、千八百年代の「ニコラス」帝は人民の進取に困却...

民情一新 - 99 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るが如くにして、有志者と称するものは皆他事を捨てゝ雑誌、新聞紙の発兌を試み、千八百五十八年より千八百十年に至るまで新に局を開て出版したるもの七十七種、この内五十は「ペイトルスボルフ」に、十五は「モス...

民情一新 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...説は殆ど一時の流行病の如くにしてその勢力次第に蔓延し、政府に於ても之を如何ともすべからず、遂に千八百十一年二月に至て奴隷の法を廃したれども、この一挙を以て人心を鎮静するに足らず。蓋し数百年来の旧慣を...

民情一新 - 102 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...説のみを悦び、得々政治を談じ国事を議し、或は各処に集会し或は政府に建議し、その喧に堪えず。依て千八百十一年五月、文部卿「プーチヤーチン」旧海軍将官にて、近頃日本より帰り文部卿に転任したる者の立案にて...

民情一新 - 104 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るもの漸くしてその論に服して、「コロコル」の名声も稍衰運に傾かんとするその際に、千八百年四月四日、「モスコー」の書生「カラコソフ」なる者、短銃を以て国帝を狙撃して成らず、直に捕縛して之を糺問すれ...

民情一新 - 104 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
るもの漸くしてその論に服して、「コロコル」の名声も稍衰運に傾かんとするその際に、千八百年四月四日、「モスコー」の書生「カラコソフ」なる者、短銃を以て国帝を狙撃して成らず、直に捕縛して之を糺問すれ...

民情一新 - 107 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右の如き事情なれば、政府は国中一切の自由党を擯斥して之を政敵と視做し、之を鎮静圧伏する為には保守専制の主義に力を尽さゞるを得ず。乃ち「シユワロフ」侯を以て警察長官と為し、兇徒「カラコソフ」及びその党類の吟味は「ムラビヨウ」侯に任じ、第一着に時の文部卿「ゴロフニン」を黜けて之に代るに警察長官の親友「ホルストイ」を以てす。蓋しその趣意は、前の文部卿在職の間に普通学及び物理学を奨励して学者の便利を増し以て社会党、虚無党の蔓延を致したりとの罪を以てなり。この他諸大臣の黜陟甚だ少なからずして、政府は全く保守主義の政府と為り、尚その翌月兇徒暴動の翌月、即ち千八百年五月なり国帝の詔を下だして、その大

民情一新 - 150 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...妨なき法なれども、事実に於ては決して然らず。左の表は千七百八十四年より千八百七十九年に至るまで、九十年の間、同国執権の新陳交代したる年月日とその在職の時限とを示すものなり。 就職の日 在職の時限 執...

民情一新 - 151 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百年二月十一日 一年十四日 グレンウヰル 千八百七年三月卅一日 三年百二日 ポルトランド千八百九年十二月二日 一年三百五十日 ペルセワル千八百十二年月九日 十四年三百七日 リイウルプール千八...

民情一新 - 152 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百三十五年四月十八日 年百三十八日 メルボルン千八百四十一年九月日 四年二百九十五日 ロベルト・ピー千八百四十年七月日 五年百七十三日 リュツセル千八百五十二年二月廿七日 二百九十三日 デ...

民情一新 - 153 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百十八年二月廿七日 二百三十五日 ヂスリエリ千八百十八年十二月九日 五年七日 グラットストーン千八百七十四年二月廿一日 今尚在職 ヂスリエリ 右九十年の間、執権の交代二十代、在職の時限短...

民情一新 - 157 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の在職年表を得たれば之を左に示す。 就職の年月 在職の時限 御老中御勝手方姓名宝暦十二午年十二月 十年七箇月 松平右近将監安永八亥年七月 二年二箇月 松平右京太夫天明元丑年九月 五年十箇月 水野出羽...

民情一新 - 158 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
享和三亥年十二月 二年四箇月 戸田采女正文化三寅年四月 十年箇月 牧野備前守文化十三子年十月 一年四箇月 土井大炊頭青山下野守文政元寅年二月 十年 青山下野守水野出羽守天保五午年二月 三年一箇月 ...

民情一新 - 159 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
天保十四卯年閏九月 十箇月 守土井大炊頭真田信濃守天保十五辰年七月 十年五箇月 阿部伊勢守堀大和守万延元申年十二月 以下慶応三年に至るま 安藤対馬守で七年の間は幕府の末 水野和泉守 期国事多端にして...

民情一新 - 160 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...御老中御勝手方の在職二十代、これを平均すれば一代の時限五年二分五厘なれども、万延元年、安藤対馬守以下名は之を除き、宝暦十二年十二月より万延元年十一月に至るまで九十八年間の有様を見るに、在職十四代の内...

民情一新 - 164 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ざるなり。その事実を証せんには、文政元年より慶応三年に至るまで五十年の間に、御勘定奉行の御勝手方三十名あり。二人勤なるが故に之を半折して在職の新陳交代十八代なり。之を平均すれば在職の一代二年七分七厘...

民情一新 - 169 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...時の文明を利用して以て今日の有様を致せり。この日本の為めを謀てこの日本の事を判断するに、今を去ること百五十余年の英国を持出し、彼国王「ジヨン」の時に有名なる「マグナカルタ」に調印し、次て百年を過ぎ三...


eBOOK : 「國會論

國會論 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、官民の権力、一伸一屈、互に相迫り互に相容れて、百年を永しとせず二百年を遠しとせず、三百、四百、竟に百五十余年の星霜を経て、始めて今日の立憲政体を成し得たるにあらずや。此れを是れ思わずして、我大日本...

國會論 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...離たるが如く、着弾の点定りて変ずべからず。何者の呆漢ぞ、その弾丸の中止を祈る、惑えるも亦甚し矣。第 論者曰く、事を緩慢にして機を誤るは会議の性質に於て免るべからず、故に国会を開くに至らば必ずこの弊...

國會論 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の所見に従い、国会を開て国事を議し、その事果して緩慢因循に赴くも、却て事物の急進を牽制するの具と為るべき耳。譬えば前年、神仏の混合を廃せんとして諸方の伽藍を破却したるが如きも、人民の議に附したらば或は因循説を唱えて之を保存し、この殺風景なる成果を見ざりしこともあらん。因循の字面悪むべきが如しと雖も、事柄に由りては之を鄭重の字に比して間髪を容れざるものあり。況んや今の急進世界に於て、心波情瀾の奔騰を制節するは最も緊要のことなれば、論者が過慮して憂る所は吾党の企望して喜ぶ所なり。第 七 吾党既に回の弁論(新聞紙上に於て回の弁論を終る迄凡そ十数日を閲せり)を重

國會論 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...竟本論の主意は唯政権分与の一点に在るが故に、政府二、三の手に握る所のものを以て二、三十人に分ち、五、人に関る所のものを散じて五、百人に平均せしめんとするに過ぎざるものなれば、議員撰挙の一段に至り、...


eBOOK : 「時事小言

時事小言 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...言一、本書は昨年来、時勢に感ずる所あれば随時窃に之を書記して筐底に収め置きたるものを集めて、遂に一書編に編纂したるものなり。蓋し時に居て時を語るは政事家の事にして学者の本分に非ず。余は政事家に非ず。...

時事小言 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...んと雖ども、今後十年を期し、その論者が心事を改めて今日の記者と主義を同うするの日を待つのみ。一、本書編は全く記者の不平より成りたるものにして、即ちその時事を語て人に少年視せられ、才子視せらるゝをも憚...

時事小言 - 18 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
目録第1編 内安外競之事第二編 政権之事 附国会論第三編 政権之事 前編之続第四編 国権之事第五編 財政之事第編 国民之気力を養う事

時事小言 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...と能わざるが如し。西洋諸国の学者は多年この原則を推究し、地球上の万物を砕て五十元素と為し、又発見して十と為し八十と為し、その性質を試験しその功用を説き、又この外には熱、光、越気等、無形力の作用を制御...

時事小言 - 46 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...にして、前後正しく別乾坤と云うも可なり。在昔、欧洲人が東印度の地に往来するとき、往くに四箇月、来るに箇月の諺りしものも、今日は欧洲と日本との往来僅に五、十日にして、正にその航路を三十分の一に短縮し...

時事小言 - 101 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...知らずして新を知る、今後黙止する者に非ざるなり。又弱冠を超て三十歳前後の輩にても、維新の時には僅に十、七の少年にして、固よりその事に参らざるのみならず、その事を目撃してその情を解すること能わざりし者...

時事小言 - 194 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
あらば、外交百般の関係は立どころに面目を改めて、条約改正の如き唯一朝の談判を以てその終局を見るべきのみ、安ぞ坐して区々の不如意を歎ずるを為んや。人民報国の栄誉にして、政府も亦この誉を共にすることならん。苟も国に報ずるの丹心あらん者はこの主義を忘るゝ無らんこと、我輩の切に希望する所なり。 兵備の事に付き、我日本と西洋二、三の国とその比例を示さんが為に、各国の人口、歳入、海陸軍及びその歳費の数を記すこと左の如し。この数は千八百八十年出版の原書に拠るものなり。仏蘭西人 口三千百九十万五千歳 入五億九千九百十三万円

時事小言 - 195 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
陸軍人五十万二千百九十七名陸軍費一億一千〇五十八万円軍 艦四百九十八艘海軍費四千二百二十万円日耳曼人 口四千二百七十二万七千歳 入 非常歳入を除く一億三千五百十九万円陸軍人四十一万九千〇十四名陸軍費...

時事小言 - 196 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
英吉利人 口三千百十二万八千歳 入四億一千五百五十七万円陸軍人十三万五千百二十五名陸軍費八千八百二十万円軍 艦二百三十艘海軍費五千九百八十一万円魯西亜人 口八千五百十八万五千歳 入四億千九百...

時事小言 - 197 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
陸軍費一億二千九百十九万円軍 艦二百二十三艘海軍費一千八百七十一万円伊太里人 口二千百八十万一千歳 入二億八千五百十一万円陸軍人十九万九千五百五十七名陸軍費四千五十八万円軍 艦八十艘海軍費八百...

時事小言 - 198 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
人 口三百五十七万九千歳 入四千八百二十万円陸軍人 海外所領の地四万の兵は之を除く万一千九百四十七名陸軍費七百八十万円軍 艦八十五艘海軍費五百四十七万円日 本人 口三千五百七十万八千 十二年調...

時事小言 - 203 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
進歩して、今後その国の益繁栄富実を致すべきは普く世人の期する所なり。然るにその財政の困難なる、二千百万の人口に二億八千万円の税を課す、その額少なしとせず。之に加るに近年は歳出入、常に相償わずして、年...

時事小言 - 224 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...西洋の事情を知らんことに熱心する者は、千を以て計るの数ありき。又亜国船の始めて日本に渡来したるは嘉永癸丑の年にて、日本人は開闢以来、始めて蒸気船なるものを目撃したることなり。之より二年を過ぎ、安政二...

時事小言 - 239 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...にも及ばざるは、畢竟我政府に於て財政の困難なるが故なり。加之維新以来政府は紙幣を発行して、明治十三年月の調にその流通の高、国立銀行札と合して一億四千三百余万円の多きに至り、近来はその価格下落して之が...

時事小言 - 248 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るべからざることなり。聞く所に依ればその費用四千余万円なりしと云う。左れば日本人民はこの年、一戸に付円余の臨時割前を出して相当なるに、促がす者あらざれば出す者もなく、恬として今日に至りしことなれども...

時事小言 - 249 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...政府なり、政府は最前一円の紙幣を発行して之を銀貨同様一円に通用せしめ、今日銀貨の一円は紙幣の一円五、十銭に当るが故に、今政府が銀貨を以て紙幣を買えば五、十銭の利益を得べし。最前紙幣を発行したるのみ...

時事小言 - 251 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...之を寛にせられたる者は利益なれども、家の資産を紙幣の姿にして所有する者は、最前一円にて受取りしものを、七十銭の割合にて手離すが故に、その成跡を見れば日本国民中の一部分に奪て一部分に与うるものなれば、...

時事小言 - 262 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...いこの年齢に達したる者にても、身幹小短にして虚弱なる者は之を除くの旨ならん。然るに教育令に於ては男女歳より十四歳までを学齢として、その体格検査の法なし。日本人の子にして生れて歳に達したる者は、その...

時事小言 - 268 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
くして、之を改革するときはその功能も亦大なるべし。近年、諸方にて新奇の植物を培養する者あり、器械を製作する者あり、「マツチ」を作り、石鹸を作り、硫酸を作り、「セメント」を作る等、枚挙に遑あらず。何れも皆学者流の事にして、よく物理の原則に従い、その働は西洋人に等しく、その物は舶来品に異ならず。誠に美にして随て又国益をも成すべしと雖ども、顧て全国殖産の旧世界を見れば、一切これを旧に任して曾て学者流の関する処に非ざるが如し。遺憾なりと云うべし。 前に記したる我輩の考案を説明せん為め、爰に一例を示す。尾州知多郡の酒造法は近年、大に進歩して、その酒の品格は上国灘、伊丹等の醸造を除て天下第一流と称すべし。その由来を聞くに、該郡に於ても五、十年以前までは純然たる田舎醸の流儀にして、その醸造の法式

時事小言 - 269 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...。第一期 酒の元を造る事 立冬の後、幾日にして、一夜、糀二斗、蒸米(コワイと云う、剛飯の義)五斗、水斗を混じて、之を七枚の半切桶に分つ。但し宵に混じて翌日これを摺潰し、爾後、適宜に擾攪すること七、八...

時事小言 - 271 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...蒸米の極めて冷なるもの一石ずつを入れ、二、三時間に擾攪す。 翌晩又この二本を四本に分ち、各糀三斗、水斗、蒸米の冷なるもの一石ずつを入る。 二日を隔てゝ第四日目に、右の四本を一に合して尺桶に移し、凡...

時事小言 - 272 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
日目より醸騰次第に進で、十五、日目に至り復た漸く退くを常とす。故にその頓冷を防ぐが為に、二十日目の頃より桶の蓋を覆う。 右の法式に従い凡三十四、五日にして、醪成る。第三期 酒を揚る事 醪既に成れば、...

時事小言 - 273 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...右の法式に従て清酒成り、その量凡九石五斗。 以上の法式を案ずるに、米十石の内二石四斗を糀と為し、七石斗を蒸米と為し、之に水を交ること前後五石五斗、清酒九石五斗を得るものなり。今を去ること凡十年、文...

時事小言 - 274 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...桶と囲桶と兼用したるものを区別する等、都て人力を増して米の量を減ずることを工風し、曩に米十石に付、水石五、斗なりしものを、大に増して八石乃至九石となし、大胆にも米九百石を潰して万一を僥倖したり。蓋...

時事小言 - 275 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
に比較すれば、桶の類、都て上品を用いて、その数三倍余の多きに至り、人力を費すことも百人に付き、七十人を増たりと云う。 右は尾張国知多郡三谷村、盛田久左衛門隠居、命稘翁の直話を記したるものにして、翁は...

時事小言 - 279 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
編 国民の気力を養う事 内既に安寧にして、又外に競争するの資力に乏しからず。尚足らざるものあり。即ち国民、国の為にするの気力、是なり。苟もこの気力あらざるときは、天下太平も祝するに足らず、国土富有...

時事小言 - 290 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、可謂通聖人之旨矣、不然安得能明此深義而為之説乎云々 と。誠に驚くに堪えたり。闇斎先生の門弟子は前後千余人なりと云う。何れも当時に在て社会上流の人物たるや明なり。百般の事物に就き是非利害を弁ずるの智...

時事小言 - 321 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...年、金禄に改めざる前なれば、現米にて二石余を受取るべし、故に今日は明治九年の額面百二十八円は半減して十四円に下りたりと云うも可なり、即ち一億四千万円の高にては七千万円の減額にして、その利子を七分とす...


eBOOK : 「時事大勢論

時事大勢論 - 3 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
時事大勢論緒言福澤先生立案中上川先生筆記時事大勢論通計篇頃日弊社出版時事新報の社説に登録したるが勿論論紙上の都合ありて一日に畢ること能わず又連日に文載することを得ず遂に十数日に跨りて暫くその稿を完す...

時事大勢論 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を謀り分載の篇を一冊に輯録し広く同好の士に領つと言う明治15年四月 編者 識

時事大勢論 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
明治年文部省より全国教育の学則を頒布し此より各地方小中学校の制も大に振起して就学の生徒日月に増加し今日に至ては小学の数三万に下らず生徒の数は二百万の以上に在り当初七八歳にして入学したるものは本年は十...

時事大勢論 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...のみを討論するに十五日を費したりと云う議員の日当は固より民費にして四十名に一円は日に四十円、十五日に百円なり百円の民費を費して三百円の民費を議す況んや十五日の日子も亦是れ銭なり金銭を費し精神を労し...


eBOOK : 「帝室論

帝室論 - 26 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るべし。耶蘇教に熱心なる欧亜諸国に於ては、その宗教を以て国事に利したるの例甚少なからず。英国に於て千百年代「コロンウェル」の乱に、国中の人心劇烈の極点に達して、当時議事院の如きは左右両党に相分れ相互...

帝室論 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...携え、毎戸に来て祝詞を唄うは、徳川家康公の万歳を祝するの遺礼なりと云う。又元和元年、大阪の落城は五月日なりしより、爾来徳川の政府にて最も端午の節句を重んじたるか、全国の風俗を成し、男児ある家には家の...

帝室論 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
その旗と人形を収るに、武家は五月五日の夕を限り、農商の家は翌日までに存するの風あり。蓋し大阪落城は日にて、武家はこの日に凱陣して、軍器は最早不用なるが故に、その前日に之を収るの式を表すれども、町人...

帝室論 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...前条々の事に着手せんとするに、第一の需要は資本、是なり。明治十四年度の予算に、帝室及皇族費は百十五万千円にして、宮内省の定額三十五万四千円とあり。この金額多きや少なきや。伊太利の帝室費は三百二十五万...


eBOOK : 「兵論

兵論 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
仏蘭西人口 三千百九十万五千歳入 五億九千九百十三万円陸軍人 五十万二千百九十七名陸軍費 一億一千〇五十八万円軍艦 四百九十八艘海軍費 四千二百二十万円日耳曼人口 四千二百七十二万七千歳入 非常歳...

兵論 - 13 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
歳入 四億一千五百五十七万円陸軍人 十三万五千百二十五名陸軍費 八千八百二十万円軍艦 二百三十艘海軍費 五千九百八十一万円魯西亜人口 八千五百十八万五千歳入 四億千九百二十万円陸軍人 七十...

兵論 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
陸軍費 四千五十八万円軍艦 八十艘海軍費 八百十七万円荷蘭人口 三百五十七万九千歳入 四千八百二十万円陸軍人(海外所領の地四万の兵は之を除く) 万一千九百四十七名陸軍費 七百八十万円軍艦 八...

兵論 - 30 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
名称 兵数八旗兵 三十一万〇九百三十三人緑旗兵 十一万八千百二十七人勇兵 五万一千三百人蒙古兵 十万〇〇七百八十二人合計 一百〇八万一千百四十二人八旗兵は清朝譜代の親兵にして域内の各地に駐防し緑...

兵論 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...新報の雑報中に清国の軍艦表を記したり此表は明治十三年の調査とて其前年の調査に比すれば既に五艦を増して十艘の数あり其進歩の実況亦以て見る可し以上所記に由て之を観るに清国にて近年海陸軍の改正を施したるは...

兵論 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...多しと雖ども明に其実証あるに非ず弘安蒙古の入寇に日本刀を以て十万の兵を鏖にしたりとの口碑を存すれども百年前の事を以て今を証するに足らず、明末に彼の海岸地方の者が日本人に窘められたりとの事もあれども其...

兵論 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の政略に由る等様々の事情に従て一概に定め難しと雖ども欧洲二三の国の比例を案するに主保者一人に付被保者七十人なるを最も手厚きものとして中等は百人より上て二百人以上なるは稀なり即ち仏の人口は大数三千七百...

兵論 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...本邦の兵員たる者は大概皆其平生に於て粗食に慣れたる者なりとは雖ども今の陸軍の成規に兵士一日の食料白米合と金銭の割合は如何にも手薄きものと思はる殊に今日の如き紙幣下落して物価騰貴したる時節に於て銭...

兵論 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
は鶏卵一個にても一銭五厘乃至二銭を費す可し一日銭を以て諸色を賄はんとするは到底行はる可きことに非ず之を平日にしては病者の数に差響き非常の時に当ては軍人の強弱勇怯に関す兵食の事決して等閑に附す可らざる...

兵論 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...期す可らず我輩の最も不案内なることなれども海軍人の言を聞くに目下軍艦十二艘を一艦隊と為し四艦隊合して十四艘あるも之に適する将校士官水夫に差支あることなし且この十四艦は実際の戦用に当る可き完全のもの...

兵論 - 60 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るを得ず欧洲諸国収税の多寡を以て日本に対照すれば近年の処にて人口一人に付大凡そ左の割合なり仏蘭西 十円二十四銭英国 十三円十四銭露国 四円八十九銭伊太里 十円十四銭荷蘭 十三円四十八銭日本 一円...

兵論 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...者なり、一国を一家の如く視做すの場合に至らざる者なり云々地租改正報告書に全国の耕宅地八十四万八千五百十七町余、雑種地七百四十七万五千三百九十八町余にして此税額明治十五年歳入出予算表に拠れば四千二百九...

兵論 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...引渡したるの情実もありて然るものならん今この千二百五十四万九千三百石を一石に付き銀貨五円とすれば代価千二百七十四万千五百円、これを紙幣にして一円銀貨相場一円五十銭とすれば九千四百十二万円と為る之を...

兵論 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
等を除き実際各地方より出したるもの一千百余万円の高あり是亦人民より国用に供したる金なれば昔年の年貢に異ならずと雖ども封建の時代には村役郡役あり宿駅助郷の勤あり其他池普請、川普請、道普請等の力役を今の...

兵論 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
し農民を叱咤して傍に銭を貪り或は農家にて少しく富豪の者が自家の宅地田園に二階屋など普請すれば鳥見の吏人は直に行て之を咎む如何となれば遠方より御鷹野の鳥を見るに妨げあればなりとて其これを咎るの内実は銭を求る者なり此他諸藩の士族が其藩地に徘徊して或は猪狩川狩と称して自由に農民を役し農家に止宿して必ず至当の価を払はず又幕吏が国中を往来するときの威光の如きは今時の少年に於て其想像を作るも難きことならん幕吏が公用にて各地方の旅館に止宿するとき之に山海の珍膳を供するは通常の事なれども所謂公儀の御法も亦厳重にして旅中婦人を近くるの一事は固く之を禁じて法を破るを得ず然るに或る吏人が九州地方通行のとき謀藩地に止宿して例の如く厚き饗応の其席に年の頃十七歳とも思ぼしき半髪の美少年両三名給事として客の左右に周旋し食事終て寝に就けば豈計らんや

兵論 - 72 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...進歩するもの歟と尋れば我輩は断じて進歩の中に在りと答へざるを得ず明治十一年慶應義塾出版の通俗国権論第章に云く(前畧)未来を明言するは固より能す可らずと雖ども事物を勉強して上達するの理は古今世界の実験...

兵論 - 75 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ば既に千の数あり又この屋敷外にある辻番所の数も慥に知り難しと雖ども寄合辻番を差引して仮に一千とすれば其番人四千より少からず合して一万の数あり今の巡査より多きこと三千なり此外幕府本城諸見付の番士番人、...

兵論 - 79 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に於てある可らざることなり、聞く所に依れば其費用四千余万円なりしと云ふ、左れば日本人民は此年一戸に付円余の臨時割前を出して相当なるに、促がす者あらざれば出す者もなく、恬として今日に至りしことなれども...


eBOOK : 「學問之獨立

學問之獨立 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
注意を惹き来りて目下正に世論実際の一問題となれり。依て今論者諸賢のため全篇通読の便利を計り、之を重刊して一冊子と成すと云う。 明治十年二月編 者 識

學問之獨立 - 8 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
たる由縁なれども、今や十年間の政事次第に整頓するの日に当て、内外の事情を照し合せ欧米文明国の事実を参考すれば、我日本国に於て政府が直に学校を開設して生徒を集め、行政の官省にて直に之を支配してその官省...

學問之獨立 - 42 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の道なきを如何せん。口を糊せんとすれば学を脩るの閑なし、学を脩めんとすれば口を糊するを得ず、一年三百十日脩学半日の閑を得ずして身を終るもの多し。道の為に遺憾なりと云うべし(我輩曾て謂らく、打候聴候は...


eBOOK : 「全國徴兵論

全國徴兵論 - 14 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...七百五十八万五千百三十八名とあり之を三十分して其割合は少者の方多かるべきが故に満二十年の者は大数二十万と仮定し此内十分の一即ち二万千は白痴風癲不具癈疾の者として残二十三万四千の数あり又此内より現役...

全國徴兵論 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...服役せずして兵役税を払ふ可き者の数なり二十年の者二十万なれば二十一年二十二年の者も各二十万にして合計十万の免役者をして兵役税を納めしむること各金五円と定るときは毎年三百万円の金を得べし此金を以て現役...

全國徴兵論 - 23 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...道に進む可きものと覚悟を定めたらば今より速に計画する所あらんこと祈望に堪へざるなり右は我輩が昨明治十年四月五日より同七日まで時事新報の紙上に分載して論じたることありしが時運の然らしむる処なるか我政府...

全國徴兵論 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
年十二月二十八日第四十号を以て大に徴兵令を改正して布告せられたり之を左に掲げんに改正徴兵令第一章 総則第一条 全国の男子年齢満十七歳より満四十歳迄の者は総て兵役に服す可きものとす第二条 兵役は陸軍海...

全國徴兵論 - 25 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
兵役及び後備兵役中に在らざる者之に服す第条 各兵役の期限已に満ると雖ども戦時或は事変に際するとき若くは臨時に演習或は観兵の挙あるとき若くは航海中或は外国駐剳中は其期を延すことある可し第七条 重罪の刑...

全國徴兵論 - 27 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...予備兵は戦時若くは事変に際し之を召集し常備隊を充実し又補充隊に編制す平常に在ては技芸復習の為毎年一度十日以内之を召集し又兵員実査の為め毎年一度点呼を為す但し海軍予備兵は技芸復習の為め召集することなし...

全國徴兵論 - 28 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...人第二項 現役中死没又は公務の為め負傷し若くは疾病に罹り免役したる者の兄或は弟一人第三項 戸主年齢満十歳以上の者の嗣子或は承祖の孫第四項 戸主癈疾又は不具等にして一家の生計を営むこと能はざる者の嗣子...

全國徴兵論 - 29 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...官立大学校及び之に準ずる官立学校本科生徒第四項 陸海軍生徒海軍工夫第五項 身幹未だ定尺に満たざる者第項 疾病中或は病後の故を以て未だ労役に堪へざる者第七項 学術修業の為め外国に寄留する者第八項 禁錮...

全國徴兵論 - 31 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...は重罪の刑に処せられたるに非ずして嗣子承祖の孫若くは相続人を罷め更に定めたる嗣子承祖の孫第三項 年齢十歳未満の戸主癈疾又は不具等にして一家の生計を営むこと能はざるに非ず或は重罪の刑に処せられたるに非...

全國徴兵論 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
項 第二項第三項第四項に当る嗣子或は承祖の孫にして戸主癈疾又は不具等にして一家の生計を営むこと能はざるに非ず或は重罪の刑に処せられたるに非ずして戸主を罷め其跡を続ぎたる戸主第七項 年齢十歳未満の...

全國徴兵論 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...(陸海軍生徒を除く)第十九条第二十一条に当る者と雖ども第三十五条に示したる徴兵各自届出期限即ち九月十日以後に係る者は徴集を猶予するの限に非ず第四章 徴兵区及び抽籤第二十四条 徴兵区は軍管師管及び府県...

全國徴兵論 - 34 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...他の諸兵は他の軍管徴兵区より之を補ふ海軍及近衛の諸兵は各軍管徴兵区に配当して全国より之を徴集す第二十条 抽籤は各府県徴兵区限り之を行ふものとす府県徴兵区に於ては其区壮丁の身躰検査終りたる後兵役に適す...

全國徴兵論 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...備徴員を終りたる者年齢満三十二歳迄は之を第二予備徴員とす但し第十七条に当る者第二予備徴員と為りたる後個年間に該条に掲ぐる資格を失ひたるときは現役に徴集す第三十三条 予備徴員は戦時若くは事変に際し兵員...

全國徴兵論 - 37 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...其事由を詳記し三日以内に本籍の戸長に届出可し但し二十歳未満にして現に服役する者は届出るに及ばず第三十条 第十七条に当る者其資格を失ひ第十八条第十九条第二十一条に当る者其事故止み及び第三十二条但し書に...

全國徴兵論 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三十八条 現役兵在営在艦中は定額の日給を与へ服食等を給す第三十九条 疾病或は犯罪等にて期限に際し入営し難き者は其事由を詳記し其疾病に罹る者は医師の診断書を添へ即日戸長に届出可し其事故止むとき亦同し第四十条 第三十九条に掲ぐるもの其年九月一日に至るも事故猶止まざるときは之を翌年廻しの者と為し翌年更に検査を遂げ他の徴員に先ち徴集す可し但し戦時若くは事変に際し兵員を要するときは翌年徴集の期を待たず徴集す第四十一条 兵役を免れんが為め身体を毀傷し疾病を作為し其他詐偽の所為を用ひ又は逃亡若くは潜匿したる者又は正当の故なく検査所に参会せず又は第三十五条第三十条の届出を怠りたる者は抽籤の法を用ひず直ちに現役に徴集し又は翌年検査を遂げ第四

全國徴兵論 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...亡したる者其刑期中の日数および逃亡中の日数は服役年期に算入せず第四十三条 第三十四条第三十五条第三十条第三十九条の届出を為さゞる者及び検査時日の指定を受け正当の故なく其場所に参会せざる者は三円以上三...

全國徴兵論 - 41 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...西筑摩郡上伊那郡 南安曇郡下伊那郡諏訪郡 三河 遠江 駿河 伊勢 志摩 紀伊の内 南牟婁郡北牟婁郡第 尾張の内 東春日井郡丹羽郡 西春日井郡 美濃 加賀 能登 越中 飛弾 越前第四 第七 摂津の内 ...

全國徴兵論 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...国の男子唯癈疾不具の者のみに限りて兵役を免除し其余は一切これを猶予するのみにして免かるゝを得ず戸主、十歳(旧令五十歳)以上の者の嗣子承祖の孫の如きも戦時若くは事変に際すれば之を徴集し、教正、官立大学...

全國徴兵論 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るに非ざれば無効の者と為る等此類の数を計へても少なからざることならんなれども就中毎家の嗣子にして其父十歳未満の者は悉く服役するの一項と都て免役料を廃したるの一項は甚しき影響にして此二箇条のみにても徴...

全國徴兵論 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...校本科生徒とあり又第十九条に官立府県立学校(小学校を除く)に於て修業一ケ年以上の規程を卒りたる生徒はケ年以内徴集を猶予すとあり以上は兵役を全国の男子に平等にするの法に拘はらず又一方に其法を以て全国の...

全國徴兵論 - 52 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...所のものなり或は云く世間の学生必ずしも悉皆徴兵に当る可き資格の者のみに非ず少年にして戸主あり父の年齢十歳以上の者亦少なからず此輩は私立学校に入るも安んじて業に就く可しとの言もあれども戸主とあれば少年...


eBOOK : 「通俗外交論

通俗外交論 - 6 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
て外国交際の次第を論じたるに、文章平易、論旨簡明、日本外交の現状一目にして会得するを得べく、民心を喚醒すには屈強のものなりとて、往々通篇の一読を望まるゝ者少なからず。依て更にこれを重刊して一冊子となし、読む人の便に供うという。 明治十七年月編者しるす


eBOOK : 「日本婦人論. 後編

日本婦人論. 後編 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ならば、婦人の憂愁不平は黒雲となりて日本全島の天に靆き、然かもその雲色の最も濃き処は中等以上の家の辺に在るべきなり。 男子が独り横柄にして婦人を苦しむれば、その苦しむ者の不幸のみならず、詰り男子の方に於ても片腕の力を失うものにして、国のためにもならず、家のためにもならず、唯いたずらに国中に憂愁と不平とを多くして自から弱くするまでのことなりとの次第は、前の一編にその大意を陳べたりしが、今また手近き事実の例を示して尚おこの意味を明にすべし。家の主人が威張るときはその押出しは甚だ美なり。主公の威張るを見ざれば何ぞ男子の尊きを知らんとでも云うべき景色にて、その威光の耀くほど尊く見ゆれども、男子の威を以てするも如何ともすべからざる者は寿命にして、殊に夫婦の年は大抵五、歳乃至十歳ばかりも違う習慣なれば、気の毒ながら夫は妻子を後にして先きに冥土へ赴かざるを


eBOOK : 「士人處世論

士人處世論 - 10 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...るに過きず仮にこの当籤者が月給百円を得るとせんか一年間一百人の現に費したる金を百円づゝとし又その三百十日の働き即ち時間の価を百円とし合せて此資本を一年間に空うして得る所は月に百円年に千二百円より多か...

士人處世論 - 16 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...以て一身の名利のためにし兼て又天下公共のためにすべきは当然のことなれども其以外無数の士人にして出身のケ敷きは世人の目にも其大概の事情を知り自分にも慥に請合難きほどの者ならば仮令へ何様の才智芸能ありと...

士人處世論 - 44 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...半日これに加ふるに暑中の休暇半休暇年始年末の休日等を以てして民間の繁劇に較れば官途の一年は僅に民間の箇月に足らずと云ふも可なり第二には月給に差等あり其少なきものは誠に少なしと雖ども日本人の才能に割合...

士人處世論 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ざるを得ず試に爰に額面一万円の公債証書あれば利子の歳入七百円あり之を十二箇月に割りて月給にすれば殆ど十円に当り属官の最上、或は奏任御用掛りの俸給にも耻ぢず田舎大人に一万円の公債証書を所有する者は甚だ...

士人處世論 - 57 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...町歩の田地ありて小作米二百俵八十石の価五円相場にして四百円、この田地と共に山林を併せて売却すれば凡そ七千円の資本を見るべし此資本を携へて東京に行き住宅に千円を費し残りの千円を一割二歩に運転すれば年...

士人處世論 - 58 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
成らざれば退て千円の資本に依頼するの両端にして甚だ大丈夫なるが如くなれども官途は例の如く空位少なくして故郷に在りし時に在京の友人より得たる手紙の趣と全く相違するのみならず去年自分が出京して何某殿に固...

士人處世論 - 62 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...舎の大人が祖先伝来の不動産を売却して官途を志願に都下に出でんと決心したるときには其価を時の相場にして千円と積り断然他人に譲りて遺憾なきが如くに思ふ可けれども是れは唯目に見るべき有形の資産を売りて代価...

士人處世論 - 70 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ても覚束なく、大阪への文通日限りの状賃は一封金二歩(保字小判の半分なり)にして川留あれば十日にも達せずと云ふが如き時勢ならば成るほど田舎の住居は蟄居にして容易に旅行も叶はず奥羽の人が肥後薩摩を見たる...

士人處世論 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
らず我輩今日武蔵国に住居する身を以て見ればむかしの日本十余州を武蔵の一国に縮小したりと云ふも可なり去れば地方の人物が所謂時勢に後るゝことを憂ひなば汽車汽船に乗り足らざれば馬車人力車を用ひて思ふ所に往...


eBOOK : 「品行論

品行論 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
妨げらるゝもありて之を平均すれば毎月の所得十円に上るを得ずして五円に居る者を多数とす僅に一身の衣食に足るのみにして酒さへ呑むを得ず妻を養はんなどは思ひも寄らぬ事にして若しも無理に妻帯して不幸にして子...


eBOOK : 「男女交際論

男女交際論 - 4 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の便を謀り、これを一部の小冊子と為して更に同好の人々に頒つ。若し一読の栄を賜わらば幸甚なり。明治十九年月四日、東京日本橋、時事新報社楼上に於て、中上川彦次郎記す。

男女交際論 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
き楽地なるが故に、鄙劣ながらも之を利用して情交の働を満足せしむる者なれば、強ち悪むべきに非ず、寧ろ憐むべき者にこそあれ。之を喩えば平生無理に禁酒を命ぜられたる者が、偶然酒楼に登るの機会を得て忽ち泥酔するに異ならず。その泥酔は厭うべしと雖どもその内情は亦憐むべし。故に今の男子の醜行を見れば実に驚くべきものも多しと雖ども、その平生男女の交際に曾て情交の優美なるに逢わず、終歳無情無味の虚飾に束縛せらるゝが故に、一旦その縄を脱するときは厳重の極度より不取締の極度に移るものにして、その趣は大礼服を脱して直ちに裸体の醜を露わす者に等し。実は礼服以下裸体以上に幾段の服飾あるべきや、千差万別、美衣の種類限りなし。則ち男女の交際にすれば無限の情交を逞うすべき処なれども、社会の圧制は則ち之を許さずして、一年三百十日、家に居ても外に出でゝも必ず大礼服と限るが故に、人生これに堪


eBOOK : 「日本男子論

日本男子論 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...権を全うして然る後、公権の談に及ぶべしとの次第は、曾て時事新報の紙上にも記したることなるが(去年十月日より同十二日までの時事新報私権論)、抑もこの私権の思想の発生する事情は種々様々あれども、最第一の...


eBOOK : 「尊王論

尊王論 - 5 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
緒 言 尊王論一篇は、去月廿日以来連日の時事新報に掲げて読者の高評を煩わしたるものなれども、片々連日の紙上に掲げたるものにては、之を卒読して全体を玩味するに便ならずとて、未だ之を紙上に掲載し終らざる...


eBOOK : 「国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 24 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...く才力あれば必ず老中に任ぜらるゝの例なり後世に至り或は他家にて老中たりし者もあれども必ず譜代の大名五万石乃至十万石内外を限り何等の場合にても大老の井伊酒井を除くの外、大禄の家にて執権を命ぜられたるこ...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...非らず又江戸市中の橋は大小合して実に夥しき数なれども政府の作事奉行小普請奉行の手に在るものは城辺二十橋と大川筋の三大橋に限り町奉行の支配百二十橋のみにして其余は都て市民の協議に成りしものなり又村中に...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...成御座恐悦之御儀奉存候陳ば天下の形勢余程進歩いたし是まで因循の藩々却て致奮励尾州を始め阿州因州等の五藩及建言大同小異は有之候得共御催促申上候位殊に中国辺より以東大抵郡県の体裁に傚ひ候模様に成立既に長...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 100 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...、何か役場の焼印押したる版を掛け、是れは何々の免許、夫れは々の章など称して、その多きは一戸の表に五、枚を見ることあり。又人力車の塗色、車夫の衣服を制限し、村の祭礼に異様の服装相成らずと禁じ、盆の躍に...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 189 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
川封建時代の民にして其時代より五反の田畑を所有して四公民乃至五公五民の重き年貢を納め尚ほ所有権を維持して明治年間に至り偶然に地租改正の僥倖に遭ふて大に田租を減しられながら今は却て以前よりも困窮するの...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 199 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に非ずして他に様々の原因ありて然るものなれば之を吟味せざる可らず旧幕府の時代に公領私領を平均して四公民乃至五公五民即ち四五割の年貢を納めたるものが今日の割合を見れば軽減もまた甚だし去年米作の統計に全...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 208 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
を免かるゝのみにして一年三百十日の間に快く酒を飲み魚肉を食ふことさへ稀にして農間の稼にてもあらざれば曾て口腹の慾を満足したることなきが故に苟も銭を得るの道あれば永遠の利害を思ふに遑あらず兎に角に其銭...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 226 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...ならず古来我国の農歩は決して遅々たるものに非ず歴史に拠るに日本耕地の反別は足利義政公の時代に九十四万千零十町二反なりし者が凡そ三百年を経て徳川政府享保延享の間には二百九十七万零七百八十町四反五畝十...

国會の前途・国會難局の由来・治安小言・地租論 - 227 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
五百五十町あり是れより凡そ百四十年を過ぎ維新の後、明治十三年には四百八十一万千七百九十町七反二畝に達したり又亨保年間に貨幣の制を改めたると同時に徳川政府の初年より頻りに耕地を開て穀物の収穫を増し之...


eBOOK : 「實業論

實業論 - 9 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
業論を草して十数日の社説に掲げたれども、新聞紙は一読直ちに廃紙に属して見る者なきの常なるが故に、今特に之を一小冊子に再印して便覧に供したるは、世間実業の友をして到来の時機を空うすることなからしめんとするの微意のみ。明治二十年四月、福澤諭吉記。

實業論 - 49 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...春海の如くなるは、輸出入の進歩する数とその品柄の増減する事実とを見て之を卜すべし。左に示す表は明治十年より二十五年に至るまでの輸出入なり。五年度 十年度 比較増 同増歩合外国貿易全計 一二、四二...

實業論 - 50 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
輸入重要品比較減じたるものは頭に×印を付す二十五年度 十年度 比較 同増歩合蝙蝠傘 七三〇円 一、一一円 × 四三一円 三割七歩余綿メリヤス肌衣 三七、九一 四四、四二二 × 、四一 一割四...

實業論 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
砂糖類 九、〇四、三五〇 四、四七、三四八 五、一二 八、〇〇二 二倍一分余鉄釘 九〇、四二二 二八、九〇四 三七、五一八 三倍三分余印刷料紙 二一七、三〇九 三八、一五八 一七九、一五一 ...

實業論 - 53 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
二十五年度 二十一年度 比較減 円 円 円紡績糸 七、一三一、九七九 一三、一一、八九八 、四七九、九一九セメント 二二、八九七 二四三、一三五 二二〇、二三八印刷料紙 二一七、三〇九 三八...

實業論 - 54 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
蚕糸及蚕綿類 三九、九一四、九五八 一八、五二、五七〇 二一、三五二、三八八 二倍一分余皮毛甲角類 二九四、〇三 一二七、七〇七 一、三五 二倍三分余製茶類 七、五二五、三一五 、一〇、...

實業論 - 55 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
屏風 三四、五五〇 二〇、七四五 三二五、八〇五 十倍七分余麦稈サナダ 一五五、一二 ―― 一五五、一二洋傘 三四、三〇九 九三、三四三 三百七十七倍余青銅器 二一三、五二一 九九...

實業論 - 56 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
右輸出の数も二倍半の増加は全体のことゝして姑く擱き、屏風の十倍七分より何百倍何千倍のものを挙れば、帽子、綿氈、羽二重、絹布類、洋傘、マッチ、地蓆類等にして、何れも皆日本人の手に成り器械に成りしものゝ...

實業論 - 63 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の滅亡を卜したりとの奇談さえあり。奇談奇にして唯一笑に附すべしと雖も、又以て事の一斑を知るに足るべし。左れば実業に秩序の大切なること斯の如くにして、我国民には恰も天賦特色の要素あり。我輩が之に望を属するも決して空想に非ず。印度その他東洋国人の夢にも思い到らざる所にして、彼等が今後如何に叱咤鞭撻せらるゝもこの特性を得るは到底望なきことゝ知るべし。即ち彼等は文明の実業に適せざる者なりと敢て爰に断言して争う者はなかるべし。 我国民が能く実業に適するの性質は、前記の如く之を事実に徴して違うことなし。又我民間の事はその発達甚だ遅々たりしかども、近来に至りては稍や見るものなきにあらず。亦以て日本人の技倆如何を明にするの証拠なれば一通りその事情を語らんに、方今(明治二十五年)全国の各処にある紡績会社三十七社にして錘数四十四万七千三百七十、綿を費

實業論 - 64 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
すこと七千八百四十四万三千斤余とす(この内凡そ七千三百万斤は外国産)。明治二十年には錘数僅に七万百余、綿の消費高七百九十一万五千斤なりしものが箇年の間にこの進歩は著しきものなり。その然る所以は...

實業論 - 65 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...諸国 北米合衆国 東印度 合計千八百八十三年 四二、〇〇〇、〇〇〇錘 二二、五〇〇、〇〇〇錘 一二、〇、〇〇〇錘 一、七〇〇、〇〇〇錘 七八、八〇、〇〇〇錘千八百八十四年 四三、〇〇〇、〇〇〇 ...

實業論 - 66 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
千八百八十九年 四三、五〇〇、〇〇〇 二四、八八五、〇〇〇 一四、一七五、〇〇〇 二、 七〇、〇〇〇 八五、三二〇、〇〇〇千八百九十年 四三、七五〇、〇〇〇 二五、四〇、〇〇〇 一四、五五〇、〇〇...

實業論 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
印度ノ部 千八百八十八年 千八百八十九年 千八百九十年 千八百九十一年日本 五二、九七俵 二、二二〇 三七、七二二 一〇、九三九支那 二三四、〇七一 二五四、九七 三二五、〇〇 三五、〇三八...

實業論 - 68 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
百九十年、孟買エドワード・サウンスミル考課状一 金九円五十銭 日本十番手綿糸四百封度一梱製造工費双方相対して正味の工費は日本の方低廉なること五円三十八銭厘なれども、この綿糸を製造する為めに孟買より...

實業論 - 69 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
又孟買糸を日本に輸入せんとするには、一 金三円八十銭三厘 運賃、保険料その他諸掛一 同三円五十銭 輸入税合計七円三十銭三厘、是れは前記の工費外に要するものにして、尚おこの他に日本着荷の上売捌手数料...

實業論 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
場に比して大なる相違なき上に、我国特有の利益は、工場の事業に昼夜を徹して器械の運転を中止することなきと、職工の指端機敏にして能く工事に適すると、之に加うるに賃銀の安きと、この三箇条は英国の日本に及ばざる所なり。彼国の工場にて作業時間は毎〔日〕十時間にして、夜は器械の運転を止め職工も十時間を働くのみ。日本は昼夜二十四時間打通しに器械を運転して、その間凡そ二時間を休み正味二十二時間を二分して職工の就業は十一時間なり。故に紡錘一本に付き一年の綿花消費高に大なる差を見るべし。即ち、 英斤 日本 二二〇英国 三五欧洲大陸諸国 八米国 八東印度 一三四

實業論 - 73 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
分最高賃銀左の如し。 志片 志辺コンネクチカツト 男 七四 、〇 デヰレウエー 女 三、〇 メーン 男 五一、〇紐育 男 七五、〇 北カロリナ 女 一一、五 南カロリナ 女 二八、五仏蘭西 男 四〇...

實業論 - 77 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
り。王政維新も冒険なれば、廃藩置県も冒険にして、今の立憲政体の実行は正に冒険の最中なり。虎穴に入らざれば虎子を得ず。政治上に非常の危険を冒して平気なる者が、実業上の運動を見て驚くの理由はなかるべし。兎に角に我製造国たり貿易国たるべきの事実を得てその空想ならざるを証する上は、国民運動の大方針は唯進むの一法あるのみと我輩の敢て断言して躊躇せざる所なり。扨斯くと断じて方針を定めたる処にて今後の実際を如何すべきやと云うに、我輩は先ず日本の無税港、即ち海関税全廃を主張する者なり。抑も我海関税は大凡そ五分を標準にしたるものなれども、実際は平均して三分に過ぎず。明治二十四年度の輸出入総額、一億四千二百四十五万四千余円にして、輸出入税及び諸収入を合して四百七十二万三千余円、二十五年度同、一億千二百四十二万八千余円にして、輸出入税及び諸収入、五百万九千余円、即ち凡そ三

實業論 - 80 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
らず。唯一種の税源として年々五、百万円の金を国庫に収るのみにして、酒税、烟草税、菓子税等に等しく、その業の禁止にもあらず奨励にもあらず、苦情なく税を課すべきが故に之を課して金を取立ると云うに過ぎず。...

實業論 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
しても一千百万円の利益あり。今の関税五、百万円は物の数に非ざるを知るべし。唯無税港と云い自由貿易と云えば耳新らしくして奇なるが如くなれども、我輩に於ては之を思うこと久し。日本が亜細亜の一方に位し、...

實業論 - 84 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
第三線 紐育、サンロツク岬間(南米ブラジルの海角)九、〇三三 サンロツク岬・角岬間三、四四 角岬、横浜間三、三四五 合 計 一五、八二四 右の内、第一、第二の両線は実地の航程を示したる者なれど...

實業論 - 86 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
パナマより横浜まで直航する者として弧三角の距離にすれば、〇〇一 故に紐育・横浜間直航線路七、八〇一 右の新線路全く開くる者とすれば、日本・米国間の交通線は俄にその数を増して四線と為ると与に、共に...

實業論 - 87 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
記の如く千一海里、リヴアプール・パナマ間の里程は三千八百三十四海里、合計尚お九千八百三十五海里に踰えず。之を地中海より中央亜細亜の屈曲極まりなき沿岸を航する一万二千海里の行程に較ぶるに、正に二千百...


eBOOK : 「福翁百話

福翁百話 - 32 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...済上に私利を争い、国際上に干戈を動かす云々の苦情も無理ならざるが如くなれども、開闢以来の歴史僅に五、千年の今日、人間の智徳の未熟幼稚なること、喩えば人寿を百年として今正に二、三歳の小児に異ならず。こ...

福翁百話 - 33 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...するの根本は過去の事実に在り。天道果して真にして人間果して進歩改良的の動物なりとするときは、過去五、千年の間に行われたる人事の進歩を以て未来幾千万年を想像するは決して無稽に非ざるべし。宇宙の永遠に比...

福翁百話 - 35 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...り、進歩改良の智識あり、この本来の素質を研くときは遂に円満の境遇に達すべきや万々疑を容れず。僅々五、千年来の経歴を見ても進歩の実は明なり、況んや幾千万年の未来に於てをや。或は強いて幾千万と云わず、既...

福翁百話 - 36 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
より後五、千年にして今日の歴史を見る者もあらんには、唯吾々の無智不徳、遅鈍乱暴を愍笑するのみにして、その状恰も今の吾々が往古の野蛮カニバル(人肉を啗う者)を憐むの情に等しかるべし。之を要するに今日の...

福翁百話 - 43 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...経営の功徳に報じ、後世子孫の為めには文明進歩の緒を開かんと欲するのみ。謝恩の一念発起すべきや否や () 宇宙天然の大機関は霊妙不可思議にして、この地球面の万物、上は人類より下は禽獣草木、土砂塵埃の微...

福翁百話 - 47 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
ず、怨まんとして怨むべからず。是れその広大なる所以にして、吾々人間の分として敢て之を拝謝せざるは怨望せざるが故なりと知るべし。又或は人間が人間の生を享けてこの世に生れたるは難有しなど云う者あれども、固より無稽の立言にして聴くに足らず。その人間とは暗に禽獣を比較に取り、賤しき禽獣ならずして貴き人間に生れしは仕合なりとの意味ならんなれども、之を仕合なりとすれば世界中何者か仕合ならざらん。魚に向て汝は虫ならざるが故に幸なりと云い、鳥に向て汝は魚ならざるが故に高運なりと云い、猫に向て鼠の不幸を説き、犬に向て猫の無力を憐み、猿に向て兎の愚を笑うが如くすれば、幸不幸の相違際限あるべからず。近くは人間相互の中にても、三十歳の男女に向て汝は四十歳にあらず前途尚お長くして幸なりと云い、四十歳の人に向ては五十歳を比較に取り、五十に十を云い、十に七十を云い、八十、九十、死に至るまで

福翁百話 - 51 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...てその生るゝ所以を知らず、死してその死する所以を知らず、由て来る所を知らず、去て往く所を知らず、五、尺の身体僅に百年の寿命も得難し、塵の如く埃の如く、溜水に浮沈する孑孑の如し。蜉蝣は朝に生れて夕に死...

福翁百話 - 67 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...には、最早不平はなかるべきやと云うに、決して然らず。汽車の速力一時間に二十哩は最も鈍くして、四十哩、十哩のものにても尚お満足すべからず。既に十哩なれば八十哩を思い、遂に百哩、百五十哩、いよ〱速くし...

福翁百話 - 74 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
士流学者亦淫惑を免かれず (十) 論者云く、日本の上流社会は士族の一類にあらざれば他種族の士化したる者にして、その心事の淡泊なること水の如く、三世の因縁を問わず死生幽冥の談を語らず、一切無頓着に附し...

福翁百話 - 106 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
子に対して多を求むる勿れ (二十) 子として親に孝行すべきは固より論を俟たず。母の胎内を出でしその時より、父母の心身をつくして養育を勉め、千辛万苦一点の私なきことなれば、その恩に報ゆるに孝養を以てす...

福翁百話 - 123 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
の為めには家風こそ無上の良教師なれ。特別の事情に妨げられざる限りは、精神の発生美にして活溌ならざらんと欲するも得べからざるなり。斯くて七、八歳を過ぎて漸く読書推理の初歩にも入らんとするときは、家に教師を聘するなり、又は学校に入るゝなり、家政の都合次第に任ずることなれども、兎に角に身体は人間第一の宝なりと心得、如何なる事情あるも精神を過労せしめて体育の妨を為すべからず。盲目は耳の感覚穎敏なりと云う。即ち目の働を耳に移すが故なり。左れば今身体と精神と二者相対し、精神に課すること過分にしてその感覚を穎敏ならしむれば、身体の養は留守になりて自然に衰弱せざるを得ず。分り切ったることなるに、世の中の父母のみならず、教育専門の人までも之に心付かずして、幼少の時より何かむずかしき事を教えて子供の心を労せしむるに憚らず、五、歳の小児に書を読ませて事物の道理を教え、色々の器

福翁百話 - 141 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
あれば之を買い、又無代価にて之を拾うことも甚だ易くして、之を得たる上は西洋諸国の如く必ずしも之を隠すに及ばず、公然世間に吹聴して、家に置くべし、子を産むべし。その産れたる子も亦尋常普通の子にして、他人と伍を為すべし。斯くも無造作に得らるべき婦人をして、男子と拮抗せしめんとするは抑も亦難しと云うべし。左れば女子の教育は尋常の男子に等しく決して怠るべからずと雖も、その教育一偏を以て女権を云々せんとするが如きは到底無益の沙汰なり。苟も世に多妻の醜風を禁ずるか、仮令い之を禁ずるに至らざるも之を醜視するの風を成して、男子専横の道を塞ぐにあらざれば、婦人社会は依然として旧時の如くなるべし。男尊女卑の弊は専ら外形に在る者多し (三十)

福翁百話 - 172 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
者先生に交際するか、何れの道にても唯肉慾以外に心を馳するの端緒を開きたらんには、漸く気品を高尚にして心身の安きを得るに至るべしと、余処ながら残念に思う所なり。畢竟人生の情慾は制止すべきものにあらざれば、要は唯その方向を転じて之を緩和するか、又は此れと彼れとを比較して害の少なき方に導くに在るのみ。独身の書生が品行厳粛と称しながら私に大酒の習慣を成し、結婚の後もその習慣を脱すること能わずして生涯の身を傷う者あり。実はその人の為めに謀れば、早く結婚を勧めて酒癖の未だ成らざるに救うたるこそ得策なれ。心身の不完全は社会の遺伝に存して強ちその人の罪に非ざれば、この辺の勘弁最も大切なる事なり。早婚必ずしも害あるに非ず (四十)

福翁百話 - 174 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
中に孤子ほど憐むべくして又不都合なる者はあるべからず。両親の年齢五十、十にして子供は五歳か十歳なりと云わば之を如何すべきや。親は次第に老却して子の生長は遅し。遂には父母に別れて孤子たるの不幸も計られ...

福翁百話 - 175 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...例甚だ乏しからず。近くは迂老の祖母は旧中津藩士の家に生れ、文化元年、年十五歳のとき一女を産み、翌年十歳又一女を産み、所謂毎年子なりしが、二女児共に壮健にして体格甚だ逞しく、共に七十歳の寿に達し、その...

福翁百話 - 181 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...その寡居を励ますの情あるが如し。是等の時に当り百事に喙を容るゝ者は多くは男子にして、その男子は五十、十の老境に妻を喪うも尚お且つ直に後妻を求めながら、他人の事とあれば種々の事情を口実にして暗にその妨...

福翁百話 - 210 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...賤丈夫の言行を容れざるの一段に至りては、我輩とても亦他と異なることなし。智恵は小出しにすべし (五十) とは古人の金言にして、大造な智恵を一時に現して一時に天下を驚かさんとするよりも、朝に夕に物に触...

福翁百話 - 220 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...智明なれば友なし。朋友を容るゝの度量は広くして聊か漠然たるを要す。智愚強弱の異なるは親愛の本なり (十) 同名相衝き異名相引くとは電気学の原則にして、積極と積極と接し消極と消極と接すれば相互に衝返す...

福翁百話 - 225 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...んぞ能くその境遇を平にするを得んや。学者の当さに用心すべき所のものなり。不行届も亦愛嬌の一端なり (十一) 人として自からその身を賤しむる者はあるべからず、如何なる愚人にても如何なる謙遜家にても、そ...

福翁百話 - 227 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...能を耀さんとして人に厭わるゝは、亦是れ一種の馬鹿者たるを発明するに足るべし。国は唯前進すべきのみ (十二) 文明進歩の程度を計るにその標準とすべきもの少なからざる中にも、言論の自由不自由は恰も人文の...

福翁百話 - 234 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
空想は実行の原素なり (十三) 思う所は言うべからず、言う所は行うべからず。学者が深夜独り孤灯の下に坐し、思を放て人間世界の事相を観察し来れば、之に満足すべからざるのみか、唯その妄漫狂愚を驚くの外な...

福翁百話 - 237 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を言い、言う所の万分一を行うべきのみ。学者の生活辛苦多しと云うべし。言論尚お自由ならざるものあり (十四) 言論の自由と文明の進歩と両々相伴うて違わざるの事実は、今人の親しく経験する所なり。三、四十...

福翁百話 - 241 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
富豪の経営は自から立国の必要なり (十五) 私有財産の所用如何と問う者あらば、衣食住を安くして心身の快楽を得せしむる為めのものなりと答うることならん。果して然るときは、人間の衣服、飲食、住居に精粗厚...

福翁百話 - 243 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...名を成すべし。富豪の経営非難すべからざるのみか、国の為めに姑く敬意を表すべきものなり。富豪の永続 () 世間の富豪なる者は新に家を興し又は父母祖先の遺業を承けて更らに大に家道を拡張したる人にして...

福翁百話 - 246 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
難きの意味あるべし。且又私製の家憲を以て主人を束縛せんとするは法律上にも不都合なるべければ、かた〱以て富豪の財産は代々の主人の独裁に一任し、その智愚に従て興廃するの外に妙案なきことならん。国の政事は君主専制より衆庶会議に移り、家の政事は番頭会議より主公独裁に変化せんとす、奇なりと云うべし。然りと雖も富豪の子孫必ずしも愚物のみにあらず、時に或は英才を生ずるときは、巨万の資産を自由自在に運転活用して大事業を企て、一挙手一投足以て天下の耳目を驚かすこと、専制の君主が遠征を事として群雄を圧倒するに等しきものあるべし。富家主人の親政亦憂るに足らざるなり。人間の三種三等 (十七) 人間の智愚強弱は様々にして、上智と下愚と至強と至弱とを比較すれ

福翁百話 - 250 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...地方人心の向背を視察して之を知るべし。社会は良師なりと云う。即ち是等の事実なるべし。富者安心の点 (十八) 人生孜々として独立の生計を営む、甚だ善し。既に一身一家の独立を成し、尚おその上にも勉強して...

福翁百話 - 255 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...習慣より自然に進むの道あるを知るべし。唯困却なるは無芸、無能、無信の有財餓鬼のみ。人心転変の機会 (十九) 一旦豁然として悟るとは仏者などの常に説く所にして、極悪非道の大賊が一座の法話を漏聞して忽ち...

福翁百話 - 276 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
半して唯空しく金を棄るのみの事実は浮世の常なり。左れば天下古今の殖産家が、頻りに貯蓄に熱心して殆んど底止する所を知らざるは、僅に貧苦を免かるゝの謀に非ず、資産の勢力に由りて威福を行い、一顰一笑以て他を喜憂せしめんとするの功名心にして、その経営の辛苦は学者の苦学、宗教家の布教、政治家の遠略に等しく、畢生足るを知らずして死する者と云うべし。唯貧乏人はこの情を解すること能わず、楽は苦の反対なりと信じて、貧苦と富楽と両々相対し、逆に比例して苦楽の度を測量せんとするは、畢竟貧界に居て富界の情を知らざるの罪なり。彼の清貧に安んずるが如きは愚者の事にして固より取るに足らざれども、苟も衣食既に不足なき以上は安心快楽の法必ずしも銭に在らず、士君子の自からその身の長所を省みて自から工風すべき所のものなり。国民の私産は即ち国財なり (七十)

福翁百話 - 297 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...すと云うも、其の衣食住は汚穢中の衣食住にして、金玉は唯是れ目に映ずる所の金玉のみ。一呼一吸間断なく四時中直接に身に関係して生命の泉源とも云うべき空気の性質如何を吟味して、化学上に医学上にその害毒を明...

福翁百話 - 316 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
日の要は先ず北海道内の馬を見当り次第殺し尽すに在りと建策したるよし。右は両様とも実行せられず、又せらるべき事柄にあらざりしかども、その実行の如何に拘わらず、発案者の規模は大なりと云うべし。又事は異なれども、過日米国発兌の新聞紙を見るに、三名の学友が窃に申合せて、その内君妊娠の時より妊娠中は勿論、出産後、生児の養育法に付き特に注意して、その子の天然におの〱画学、音楽、数学等の特性を造り得て、当初の目的を達したりとの事実談あり。この学者の如きは心事窮屈ならずして思想の幅広く、自から古を成して大事を試み、然かもその事柄は毫も凡俗社会の感情を害せずして文明進歩の材料を富ましたるものと云うべし。世は澆季ならず (八十)

福翁百話 - 327 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
、七十歳以上の老人、身体屈強にして起居不自由なき者あれば、世間の評に昔の人は一種特別なり、迚も今時の人の及ぶ所に非ずとて、恰も不思議のように言囃すの常なれども、是れは決して不思議に非ず、元来その老人...

福翁百話 - 338 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
い、天下を料理して民利国益を云々など絶叫して、独り自から得意を催おす等の狂なり。 第 盗心狂とは、不自由もなき身にてありながら人の所有を見れば金銭にても品物にても之を盗むの心自から禁ずること能わざる...

福翁百話 - 355 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...くんば一歩を進めて画像にするこそ淡泊なれ。画像も尚お形を存して面白からざるが故に、寧ろ南無阿弥陀仏の字のみにすれば更らに美なりとの意味にして、真実を云えばこの字の名号も無用なり、念仏もなく、寺もな...

福翁百話 - 363 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...れ凡俗を籠絡するの方便として視るべきものなり。今試に真宗の僧侶に向て何故に名号は尊きやと尋れば、名号字の中に自から仏徳を含むが故なりと答え、共和政国の人に就て憲法の神聖なる理由を問えば、国民の公心を...

福翁百話 - 368 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...内心深き処に常に本性を存し、何かの機会に触れては凡俗の先導たらんこと我輩の願う所なり。史 論 (九十) 世の中に是非の議論喧しけれども、本来何の為めに是にして何の為めに非なりと、その為めにする所の根...


eBOOK : 「福澤全集緒言

福澤全集緒言 - 12 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
て決して難解の文字を用うる勿れ、その次第は日本国中に武家多しと雖も大抵は無学不文の輩のみにして、是れに難解の文字は禁物なり、試に彼等を平均して見よ、足下などは年も少くして固より漢学の先生には非ざれども、士族の中では先ず以て知字の学者と申して宜し、左ればこの知字の学者が洋書を訳するに難字難文を用いんとすれば、唯徒に読者の迷惑たるべきのみ、故に飜訳の文字は単に足下の知る丈けを限りとして苟も辞書類の詮議立無用たるべし、玉篇又は雑字類編なども坐右に置くべからず、難字難文を作り出すの恐れあればなり、但し人間の記憶には自から限りありて易き文字も不図忘るゝこと多し、その時には俗間の節用字引にて事足るべし、医師の流には学者も多くして自から訳字の議論喧しきことなきに非ざれども、足下は医流に縁なし、高の知れたる武家を相手にすることなれば、返す〱もかしき字を弄ぶ勿れ云

福澤全集緒言 - 15 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...論、殊更らに文字に乏しき家の婦人子供等へ命じて必ず一度は草稿を読ませ、その分らぬと訴る処に必ず漢語のかしきものあるを発見して之を改めたること多し。然かのみならず、余が心事既に漢文に無頓着なりと決定し...

福澤全集緒言 - 38 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...たるは云うまでもなく、近日は色々の名薬舶来して、古来日本にては直り兼たる難病もその療治出来る由、此はかしき医師の話にて素人には分からぬ事なれども、誰にも合点し易き一例を云えば、七、八年前、唐船の入津...

福澤全集緒言 - 39 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...る処、斯く外国と条約を結で交易する上は、その後个様なる天災の節は外国より米穀を積渡るは必定、既に五、十年前、英吉利国饑饉にて諸民難渋せし処、亜米利加合衆国の官府より数艘の船を仕立て英国官府へ麦粉を贈...

福澤全集緒言 - 40 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...の融通よく、難渋するもの却て少なくなりたるその証拠は色々あれども、先ず一、二を云えば、世柄悪しく渡世かしければ給金は安くとも喰う事が出来さえすればとて奉公に出るもの多き筈なるに、近来世間に奉公人少な...

福澤全集緒言 - 59 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...を得たることなし。左れば横浜居留の外国人に聞かんとするも幕府の成規甚だ煩わしく、内外人相互に文通さえかしき有様なれば、書生が文事の不審を質問するなど迚も叶ぬことにして、当時吾々読書生の不如意推して知...

福澤全集緒言 - 71 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...為めに多少の利益を与えたることありとは、是れぞ浮世の奇遇にして所謂不亀手の薬なるべし。西洋旅案内安政年の冬、余は始めて米国に航海し、文久元年冬、欧羅巴に渡り、次で慶応二年冬、重て米国へ渡航のとき、幕...

福澤全集緒言 - 76 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
...に匆々着手し、匆々版行したるは洋兵明鑑五冊にして、約束の如くその何百部を熊本藩に納めて請取りたる金高百円ばかり。恰も天与の資金にして直に塾舎の新築に取掛り、当時物価も今と違い下直なることなれば、凡そ...

福澤全集緒言 - 81 ページ : < eBOOK > / < テキスト >
嘲り笑う者あ