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デジタルで読む福澤諭吉




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タイトル 通俗民權論
別タイトル Popular discourse on people 's rights
通俗民権論
著者 福澤, 諭吉 (Author)
出版地 東京
出版者 福澤氏蔵版
出版年 1878 (明治11.9)
識別番号 福澤関係文書(マイクロフィルム版)分類: F7 A29
請求記号: 福 29-1 著作

[解説]

人民の権利自由を尊重してこれを伸長せしめることは、福沢の年来の宿願で、畢生の文業はこの一点に集中するといっても過言ではないが、権利自由の何物たるかをも解しない無識の人民が、俄かに民権の語を耳にして、自由と放恣とを履き違え、政府の政令に反対しさえすれば民権の伸長になると考えるような風潮も見られるようになったので、福沢は一般の俗耳に入り易い形で民権の真面目を説いて聞かせる目的で著わしたのが、この書である。
 明治十一年四月十入日に起稿し、六月十八日脱稿、八月十九日版権免許、九月慶応義塾出版社から単行本として出版せられた。四六判洋紙活版刷、緒言本文とも七十二頁、扉の裏に目次を掲げたもの一丁、奥附一頁、ボール芯に淡黄色または淡青色の洋紙を貼った厚表紙に「福沢諭吉/通俗民権論全/明治十一年九月出版」の文字を三行に記し、周囲に双柱罫とオーナメントを配した意匠で、背には濃藍色または茶色のクロースを用いてある。
 福沢は、この稿が成ってまだ印刷に附さないうちに、民権と国権とを同時に説くことの切要なることを思い、勿々筆を執って国権論紙を著わし、両書同時に印刷して発兌した。このことは「福沢全集緒言」にも「通俗国権論」の緒言にも述べているところであるが、その翌年「通俗民権論」の二編を刊行する意図を懐いたものの如く、その書きかけの原稿七枚が残っている。それが何故に中止せられたかは明かでないが、この年には、福沢の著作中かなり重要な位置を占める「民情一新」の刊行を見たから、「通俗民権論」二編の起草中、考が変って「民情一新」の著述に全力を傾注することになったのであるかも知れない。


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