2017/04/06 新たに 「慶應義塾大学メディアセンターデジタルコレクション」 を公開しました。

Digital Gallery of Rare Books & Special Collections
インキュナブラコレクション
[ Japanese / English ]
011 グラティアヌス 『教令集』 (バーゼル、ミヒャエル・ヴェンスラー印行、1481年8月19日)
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Author : Gratianus [Gratian]
Title : Decretum (cum apparatu Bartholomaei Brixiensis)
Language : lat
Format : fº
Place of Publication : Basel
Printer : Michael Wenssler
Date of Publication : 1481-08-19
Binding : Contemporary blind-tooled calf over wooden boards, rebacked, clasps missing, manuscript leaf used as binding waste.
Bibliographical Notes : 381 leaves; rubrics, running titles, and paraph marks in red; initials in red and blue throughout; printer's device in red on the final leaf; some contemporary notes supplying the text.
Provenance : 1. Stuttgart, Bibliotheca P.R. 2. Seiichiro Takahashi (高橋誠一郎).
ISTC : ig00370000
Reference : Goff G370, H 7895*, GW 11362, IJL 152, IJL2 186
Shelfmark : 1102@289
Acquisition Year : 1983 (donated by Seiichiro Takahashii)

 この巻は、1140年にグラティアヌスが編纂した最初の体系的な教会法教令集の初期印刷本である。正式名称は『矛盾教会法令調和集』(Concordia canonum discordantium)であるが、一般に『グラティアヌス教令集』(Decretum Gratiani)と呼ばれる。この著作は教会法の基本文献として、中世を通じて非常に大きな影響力を持った。西欧における活版印刷導入後、1471年にシュトラースブルク(現・ストラスブール)で初めて印刷本が出版され、1500年までだけでも各地で39版が出された。
 この巻に収められた『グラティアヌス教令集』には、13世紀の法学者であるバルトロマエウス・ブリクシエンシス(ブレシアのバルトロマエウス; 1258年没)により著され広く普及した注解が附されている。
 多くの場合、グラティアヌス本文は各頁の中央二段に記され、本文を上下左右から囲むように註解が記されている。本文の各段落の最終文は赤字で目立たせてある。段落の冒頭には比較的簡素な飾り文字がつかわれ、その飾り文字には青字と赤字が段落ごとに交互にもちいられている。これらの青字と赤字の飾り文字は、同じ頁におかれたバルトロマエウスの注釈においても、問題となる箇所がぴったりと対応するように同じ色で用いられ、本文と注釈の対応関係の視認性を高めている。
 ミヒャエル・ヴェンスラーは1462年にスイスのバーゼル大学に入学したが、それからおよそ十年後に印刷業者となった。1472年頃から1491年にいたるまで典礼書と法学書の出版を得意とし(本書『教令集』もこの時期のもの)、何度か成功の波をつかむが、1491年にバーゼルを去らざるをえなくなる。その後、クリュニー、マコン、リヨンで印刷業を営むが1512年までに死去したことが知られている。
 
 【参考文献】
 Scholderer, Victor, 'Michael Wenssler and his Press at Basel', Library, 3rd ser. 3 (1912), 283-321
 
 (YA)

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