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インキュナブラコレクション
[ Japanese / English ]
022b 偽トマス・アクイナス 『アリストテレス論理学大全』 ([ライプツィヒ]、マルティン・ランツベルク、[1491年以前])
 A1r A1r
A2r A2r G5r G5r
K5r K5r M7r M7r
O5v O5v
Author : (Pseudo) Thomas Aquinas
Title : Summa totius logicae Aristotelis
Language : lat
Format : 8º
Place of Publication : [Leipzig]
Printer : Martin Landsberg
Date of Publication : [not after 1491]
Binding : Contemporary blind-stamped pigskin over wooden boards with the later addition of the letters IADC and the date 1620 in black; with catches, clasps missing; on the front paste-down is written the table of contents in a contemporary hand.
Bibliographical Notes : 112 leaves; initial-strokes and paragraph marks in red, possibly in the same hand of 22a.
Provenance :
ISTC : it00333000
Reference : Goff T333, H 1489*, IJL 281, IJL2 364
Shelfmark : 120X735@1
Acquisition Year : 1987

 全30章からなり「三段論法」あるいは「三段推論式」(syllogismus)を扱っている本書の表題(logica beati Thome aurea et proficere volentibus utilis et necessaria diligenterque correcta et emendata in florentissimo studio lipsensi)は、まずその著者をトマス・アクイナスと主張するが、この主張はこれまでに反駁されている(プラントルはこの書の一節が、著者がスペイン人であったことを明らかにしていると述べる。その他の理由については参考文献のプラントルの著作を参照)。しかし、当時は、アクイナスの著作として完全に受け入れられていた。
 次にこの表題は、この著作が「ライプツィヒで隆盛を誇る studium において」万全の注意をはらって「訂正・改訂」(correcta et emendata)されたと述べる。この studium がどのような教育機関であったかが問題であるが、IKUL 022で示した文脈からみて、ドミニコ会のライプツィヒ修道院におかれたドミニコ会士のための学校であった可能性が高いと思われる。いずれにせよ、この著作が単にライプツィヒで「印刷」されたのではなく、そのテクストの成立にライプツィヒの人々の手が深く加わっている点は重要である。
 なお、ライプツィヒはドイツの中・南部における印刷術の中心地であり、マルティン・ランツベルクは、コンラート・カヘローフェン、ウォルフガンク・シュテッケル、メルヒオール・ロッター、ヤコプス・タンナー等と並び、この町の主要な印刷業者であった。しかし、彼の手になる印刷本には出版年がしばしば記されておらず、それが1500年以前に印刷されたのか、それ以後だったのかについて決定するのが難しい。
 その他の詳細についてはIKUL 022も参照のこと。
 
 【参考文献】
 BMC, III, xxviii
 Prantl, C., Geschichte der Logik im Abendlande, 4 vols (Leipzig: S. Hirzel, 1855-70; repr. Graz: Akademische Druck, 1955), II, 250
 リュシアン・フェーブル, アンリ=ジャン・マルタン『書物の出現』関根素子 他訳, 全2巻(東京: 筑摩書房, 1985)
 
 (YA)

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