2017/04/06 新たに 「慶應義塾大学メディアセンターデジタルコレクション」 を公開しました。

Digital Gallery of Rare Books & Special Collections
インキュナブラコレクション
[ Japanese / English ]
023 [ドイツ刊本合冊本]
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Author :
Title : [A bound copy of two German incunabula]
Language :
Format :
Place of Publication :
Printer :
Date of Publication :
Binding : Contemporary German quarter calf over wooden boards with blind-stamped leather back, original manuscript title label on upper cover, spine missing.
Bibliographical Notes :
Provenance : Nicholaus Ellenbog 1494 (signature; inside the front and back covers).
ISTC :
Reference :
Shelfmark : 120X@752@1
Acquisition Year : 1988

 本書は実用的な内容の印刷本2点を収めた合冊本である。この書に収められている第一作は、時間や暦の計算法を記した「コンプトゥス」と称されるもので、シュトラースブルク(現・ストラスブール)でヨハン・プリュスによって1488年に出版された。この版にはサクロボスコによる『計算法』(De algorithmus)も一緒に印刷されている。「コンプトゥス」やサクロボスコの著作は中世以降、暦や計算をする上できわめて実際的な著作であり広く読まれていた。また同様にこの合冊本に収められているカロルス・マネケンによる『手紙の書き方』も、さまざまな状況に応じた手紙の書き方を教示し、きわめて実用的な書物である。この書の印刷の地をハイデルベルクとする研究者もいるが、合冊本第一作と同様、シュトラースブルクと考える説もある。
 これら二作品が一緒に綴じ合わされたのは、印刷と同時期の15世紀末ドイツである。両者の印刷地がシュトラースブルクであった可能性が高いことを考えると、かの地で製本されたことも十分考えられる。製本地について決定的なことは分かっていないが、表紙の見返しには'Nicholaus Ellenbog 1498'との署名があり、この人物が初期の所有者であり、また本合冊本の注文者であった可能性も考えられる。本書を掲載した古書カタログは、この署名の人物と同姓同名の人文主義者で図書館員を務めた人物(1481-1543)、もしくはその父親が署名の主であった可能性に触れている。
 慶應本は製本の留め金が一部紛失しているが、表紙に貼られたタイトル・ラベルなど、製本された当時の状態をほぼ維持している。
 
 (ST)

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